ブリッジレポート
(4849:JASDAQ) エン・ジャパン 企業HP
越智 通勝 会長
越智 通勝 会長
鈴木 孝二 社長
鈴木 孝二 社長
【ブリッジレポート vol.33】2013年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「成功報酬型商品が順調に伸びている。同社は「[en]社会人の転職情報」に占める成功報酬型商品の売上構成比を、早期に50%程度にまで引き上げたい・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年1月8日掲載
企業基本情報
企業名
エン・ジャパン株式会社
会長
越智 通勝
社長
鈴木 孝二
所在地
東京都新宿区西新宿 6-5-1
事業内容
(1)求人サイトの運営
(2)人材紹介
(3)社員研修
(4)人事コンサルティング、適正テスト
決算期
3月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 15,687 3,047 2,884 1,135
2010年12月 9,991 1,774 1,803 875
2009年12月 10,209 1,259 1,212 459
2008年12月 21,329 5,943 5,906 3,090
2007年12月 22,686 7,564 7,573 4,168
2006年12月 16,919 5,605 5,607 3,105
2005年12月 11,491 3,791 3,826 2,203
2004年12月 6,980 2,245 2,254 1,253
2003年12月 4,372 1,749 1,754 1,038
2002年12月 3,107 1,305 1,283 663
2001年12月 1,876 933 898 464
2000年12月 620 254 249 132
株式情報(12/21現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
74,800円 221,642株 16,579百万円 8.8% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1,950.00円 2.6% 6,903.77円 10.8倍 61,285.60円 1.2倍
※株価は12/21終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
エン・ジャパンの2013年3月期第2四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
インターネット上での[en]ブランドの転職・就職情報サイトの運営を中心に、人材採用、社員教育、人事評価等のコンサルティングサービスを提供している。求人・求職をめぐっては、「実際の業務に就いてみたら、業務内容が事前の説明と違った」と言うトラブルが多いが、同社では、営業担当者が求人企業を取材し、求人企業やその業務内容について、客観的で公正かつ詳細な情報提供を念頭に原稿作成を行っている。こうした公正で詳細な企業情報が求職者から高い評価を受けている事はもちろんだが、求職者は企業や業務内容を十分理解して入社するため、「戦力化が早い上、離職者が少ない」と求人企業からも高い評価を受けている。尚、売上高の大半を求人企業からの求人広告掲載料収入が占め、求職者に負担は生じない。
 
【エン・ジャパングループ】
グローバル企業を顧客とし、バイリンガル人材の紹介と人材派遣を手掛けるEWJ社、及び中国でネット求人広告事業を展開する持分法適用関連会社 英才網聯(北京)科技有限公司と共にグループを形成している。
尚、EWJ社は、新たに国内成長企業向けの人材紹介ブランド「en premium」を新設し、サービスラインアップの拡充を図っている。
 
【事業内容と運営サイト】
事業は、中途採用事業、新卒採用事業、及び教育・評価事業に分かれ、12/3期の売上構成比は、それぞれ86.8%、10.3%、1.9%。尚、中途採用事業には連結子会社EWJ社の売上が含まれており、連結売上高に占める割合は18.3%。
また、運営サイトは、「[en]社会人の転職情報」、「[en]転職コンサルタント」、「[en]派遣のお仕事情報」、「[en]チャレンジ!はた☆らく」(以上中途採用事業)、及び「[en]学生の就職情報」(新卒採用事業)の5サイト。
 
 
上記の他、正社員で働く事を希望する女性向けの求人情報サイトとして「[en]ウィメンズワーク」を12月10日にオープンした。
 
2013年3月期第2四半期(4〜9月)決算
 
 
前年の4月-9月との比較で7.2%の増収、同9.1%の営業増益
(前12/3期は11年1月から12年3月までの15か月決算)
EWJ社及び「[en]社会人の転職情報」をけん引役に売上高が64億35百万円と前年の4月−9月との比較で7.2%増加(以下、前年同期間比)。労務費・人件費を中心とした営業費用の増加を吸収し、営業利益が12億81百万円と同9.1%増加した。第1四半期決算発表時の予想との比較では、EWJ社の好調等で売上高及び売上総利益が上振れたことに加え、サイトリニューアルの遅れで広告宣伝費の使用が一部後ろ倒しになった事等で営業利益は計画を21%弱上回った。
 
 
中途採用事業
当事業には、「[en]社会人の転職情報」、「[en]転職コンサルタント」、「[en]派遣のお仕事情報」、「[en]チャレンジ!はた☆らく」、EWJ社、及び適性テスト等の「中途関連その他」の収益が計上されている。
売上高が58億61百万円と前年同期間比7.5%増加したものの、売上原価、人件費、及び広告宣伝費・販売促進費等の増加でセグメント利益は15億10百万円と同6.7%減少した。一部の大手企業で人員削減等の動きも見られたが、企業の人材採用意欲は引き続き堅調。派遣案件数及び紹介予定派遣案件も増加した。
 
商品別では、前年同期間との比較で、「[en]社会人の転職情報」、[en]転職コンサルタント、EWJの売上が増加する一方、「[en]派遣のお仕事情報」と「[en]チャレンジ!はた☆らく」の売上が減少した。計画との比較では、EWJがグローバル企業の旺盛な採用意欲と前期から取り組んできた施策が相まって計画を上回ったものの、サイトリニューアルの延期で「[en]派遣のお仕事情報」が計画を下回った他、「[en]社会人の転職情報」も、成功報酬型求人広告に注力したため、掲載課金型求人広告は計画を下回った。
 
 
新卒採用事業
当事業には、「[en]学生の就職情報」、新卒その他(適性テスト等)の収益が計上されている。
売上高が3億91百万円と前年同期間比6.1%増加し、売上原価、人件費、及び広告宣伝費・販売促進費の主要費目が減少したため、セグメント損失が3億07百万円から2億15百万円に減少した。2013年度の採用活動を継続している企業は多いものの、競合の値引き攻勢が激しく苦戦を強いられた。一方、第3四半期以降の収益に寄与する2014年度サイトの受注及び学生会員の獲得は順調に進捗。2013年度採用において、母集団形成に苦労した企業が多かったため、2014年度採用に向けた企業の動きは2013年度より早くなっていると言う。
 
教育評価事業
当事業には、人事制度コンサルティング、定額制研修サービス「エンカレッジ」、適性テストの収益が計上されている。
売上高が1億51百万円と前年同期間比20.6%増加したことや、売上原価及び人件費の減少もあり、前年同期間は4百万円の損失だったセグメント損益が24百万円の利益に転じた。定額制研修サービス「エンカレッジ」の新規講座の開発に取り組んでおり、この一環として企業に出向いて研修を行う「受託エンカレッジ」を開始し受注にも成功。また、テストの新商品の販売も開始した。ただ、事業活動の繁忙感が強いため企業の社員への教育投資マインドは低下傾向にある他、一部の企業では、総人件費を抑制するため、給与制度や人事制度を見直す動きが出ていると言う。
 
 
第2四半期(7-9月)の3か月間では、労務費・人件費等の増加が利益を圧迫
EWJ社の売上が伸びた他、主力の「[en]社会人の転職情報」の売上も増加したが、サイトリニューアル延期による「[en]派遣のお仕事情報」の売上減や「[en]チャレンジ!はた☆らく」の事業会社向け販売を停止した影響等から売上高が前年の7月−9月の実績をわずかに下回った。労務費・人件費等の増加が負担となり、営業利益は5億58百万円と同22.1%減少した。
 
 
2013年3月期業績予想
 
 
 
前年同期間(11年4月〜12年3月)との比較で、7.7%の増収、
15.5%の経常増益予想
売上高は前年同期間(11年4月〜12年3月)との比較で7.7%増の137億70百万円。EWJ社を中心に中途採用事業の売上が増加する他、新卒採用事業や教育評価事業も増収が見込まれる。

利益面では、人員の増強に伴い販管費が増加するものの、増収効果に加え、不採算事業からの撤退及び関係会社への移管効果もあり、営業利益は同6.2%増加。営業外損益、特別損益共に改善が見込まれ、当期純利益は15億30百万円と同58.9%増加する見込み。配当は1株当たり100円増配の期末1,950円を予定。
 
(2)セグメント別予想
 
通期の業績予想に変更はなかったが、中途採用事業の売上高及び利益構成の見通しを修正。修正のポイントは、エン・ジャパンの売上高・利益構成を引き下げる一方、EWJ社の売上・利益構成を引き上げた事。エン・ジャパンの修正は、掲載課金型商品の下振れ(この結果、「[en]社会人の転職情報」の売上見通しを下方修正)や正社員で働く事を希望する女性向けサイト「[en]ウィメンズワーク」のオープンの遅れが理由。「[en]ウィメンズワーク」は2012年8月末にオープンする予定だったが12月に延期された(12月10日にオープン)。一方、EWJ社はグローバル企業の採用意欲が高いこと、組織拡大施策が奏功していること等から、好調が継続すると見込んでいる。
 
 
※ 「[en]ウィメンズワーク」について
派遣法の改正や「専門26業務派遣適正化プラン」に基づく監督強化等の影響で、昨今、派遣スタッフを雇用する事が難しくなっている。こうした派遣雇用を取り巻く環境の変化を踏まえ、正社員で働く事を希望する女性向けの求人情報サイト(紹介予定派遣が中心。一定の就労期間を経た後、雇用主・求職者双方合意の下、正社員採用となる)として「[en]ウィメンズワーク」を開設した。

「[en]ウィメンズワーク」の特長は、紹介予定派遣の案件を中心に掲載、事務系職種の案件を多く掲載、及び会員IDを「[en]派遣のお仕事情報」、「[en]チャレンジ!はた☆らく」、「[en]ウィメンズワーク」の3サイトで共通化、の3点。
 
紹介予定派遣の案件を中心に掲載
求職者 :正社員になれる可能性が高い、未経験職種でも応募しやすい
求人企業・求人企業 :試用就労期間があるため、リスクを軽減できる
事務系職種の案件を多く掲載
求職者 :ニーズにマッチした案件が探しやすい(事務系職種の案件はニーズが高い)
求人企業・派遣会社 :女性求職者のニーズにマッチした案件が多いため、応募を集めやすい
 
会員IDを「[en]派遣のお仕事情報」、「[en]チャレンジ!はた☆らく」、
「[en]ウイメンズワーク」の3サイトで共通化
求職者 :1つのサイトに登録するだけで、他サイトの利用が可能になる
派遣会社 :求職者のサイト間移動が活性化し、掲載効果が高まる
 
 
今後の注目点
成功報酬型商品が順調に伸びている。同社は「[en]社会人の転職情報」に占める成功報酬型商品の売上構成比を、早期に50%程度にまで引き上げたい考え。成功報酬型商品は人材紹介と類似性の高い商品だが、求人企業にとっては、求職者による自主応募のため応募後の入社率が高く、また、掲載サイトにおいて全ての求人案件がフラットに掲載されているため公平に応募を集める事ができる等、人材紹介にはないメリットがある。昨今の派遣雇用を取り巻く環境に合致した新サイトである「[en]ウィメンズワーク」と共に、今後の展開に期待したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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