ブリッジレポート
(7839:東証2部) SHOEI 企業HP
山田 勝 会長
山田 勝 会長
安河内 曠文 社長
安河内 曠文 社長
【ブリッジレポート vol.31】2013年9月期第1四半期業績レポート
取材概要「同社にとって最大のマーケットである欧州経済の先行きとユーロ円相場の動向には目が離せない。昨年7月26日にECB(欧州中央銀行)の・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年2月12日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社SHOEI
会長
山田 勝
社長
安河内 曠文
所在地
東京都台東区上野5-8-5
事業内容
プレミアムヘルメットの製造・販売。ヨーロッパをはじめ海外販売比率が高い。
決算期
9月 末日
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年9月 8,606 97 143 65
2011年9月 9,047 395 371 217
2010年9月 10,078 898 978 638
2009年9月 10,300 1,047 1,335 837
2008年9月 14,995 3,608 3,532 2,214
2007年9月 13,586 2,942 2,751 1,630
2006年9月 11,796 2,310 2,117 1,248
2005年9月 10,661 1,581 1,510 890
2004年9月 9,725 1,364 1,282 732
2003年9月 9,575 757 703 381
2002年9月 8,700 379 190 85
2001年9月 9,088 694 592 359
株式情報(1/31現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
543円 13,772,116株 7,478百万円 1.0% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10.00円 1.8% 20.33円 26.7倍 439.88円 1.23倍
※株価は1/31終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
SHOEIの2013年9月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
世界ナンバーワンのヘルメットメーカー。オートバイ用を中心に、航空機用や戦車用等の官需用のヘルメットを製造している。販売網は日本のみならず、ヨーロッパやアメリカをはじめ世界50カ国以上を網羅。「SHOEI」ブランドはその安全性と機能性、そして造形の美しさが世界各国で高い評価を受け、高級ヘルメットの代名詞となっている。独自の技術とノウハウ、優れたデザイン力を持つ。
「世界一の品質」…Made In Japanのグローバルブランド
「世界一のコスト競争力」…ヘルメット業界唯一のトヨタ生産方式でコスト管理
「世界一の楽しい会社」…お客様、株主の皆様、並びに従業員、役職員の満足度を追及
という、3つの世界一を実現する事を経営方針に掲げている。また、「商品戦略」、「生産戦略」、「市場戦略」を融合させた三位一体の事業戦略も同社の特徴。三位一体の事業戦略を進める事で、顧客満足度、株主及び役職員の満足度向上に努めている。
 
【事業内容】
二輪乗車用ヘルメット(以下、「プレミアムヘルメット」)の売上高が約90%を占めている。なかでも、高品質で高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化し、茨城工場(茨城県稲敷市)、岩手工場(岩手県一関市)の国内2工場で生産。国内生産にこだわる事で、より高い品質を維持すると共に技術の流出防止にも努めている。また、業界では唯一の「トヨタ生産方式」導入企業として、高い限界利益率と在庫回転率、及び優れた資産効率を誇る。
 
【中長期的安定成長と安定利益の実現に向けた基本方針】
・自分の会社は自分で守る
・Made in Japanと雇用の維持(ものづくりの伝承)
・健全な財務内容の堅持
・投資の継続(新製品開発,コストダウン,品質向上,より確かな安全)
・世界中のプレミアムヘルメット市場でナンバーワンを目指す
・新市場開拓と既存市場の深堀り
・利益の公平、公正な分配(50%配当性向,従業員への配分、会社への分配(内部留保))
 
【SHOEIシステムヘルメットの新製品】
 
「J-Cruise」は、スポーツ用からツーリング用への需要の変化に対応するため開発された。
瞬時に開閉できるインナーサンバイザーを装備し、強い陽射しにもトンネルにも即座に対応できる。
 
空力、デザイン、快適性、そして安全性。全てに究極を求めた、トップレーシングモデル「X-TWELVE」にマルク・マルケス選手のレプリカモデル「X-TWELVE・MARQUEZ」が新たにラインナップ。
 
静粛性と軽量、そしてライダーの感性を刺激するフォルムをまとい、ストリートからロングツーリングまで、あらゆるマシン、ライディングシーンにマッチする、プレミアム・フルフェイスのスタンダードモデル「QWEST」に、グラフィックモデル“ESPOIR”(エスポワール)がラインナップ。
(同社Webサイトより)
 
 
2013年9月期第1四半期決算
 
 
前年同期比4.1%の増収、経常利益は前年同期11百万円の赤字から30百万円の黒字へ転換
売上高は前年同期比4.1%増の18億円。国内は、市場の底打ちと新製品効果による販売の増加に加え、防衛省向けの販売の増加により前年同期比91.8%の大幅増収。欧米市場は、未だ低迷が継続し代理店の仕入調整も継続。加えて、当該期の1月の新製品投入を前に販売が低迷。欧州は、同11.0%の減収、米国は、同34.2%の大幅減収。その他地域は、伸び率が鈍化したものの同4.9%の増収。また、同社の期中平均レートが、ドル円において前年同期比5.38円の円安となったことや、ユーロ円においても前年同期比4.50円の円安となったことも売上高の増加に寄与した。
 
利益面では、売上高の増加、円安の影響、新製品受注増と販売好調に伴う工場稼働率の大幅な回復(2輪乗用車ヘルメットの生産数量が前年同期比9.0%増加)により、単体の損益は大幅に改善した一方で、前期までの円高の影響により、欧州子会社の採算が悪化したことから、連結ベースの粗利率は1.7%の改善にとどまった。販売管理費圧縮の取り組みを通じて、売上高販管費率が3.2%も大幅に低下したことから、営業利益は、前年同期の40百万円の赤字から、45百万円へと黒字転換した。為替予約の影響で、営業外費用に為替差損(10百万円)を計上したことや前年同期の特別損益に計上した雇用調整助成金(22百万円)がなくなったことなどから、経常利益以下の損益の改善額は縮小した。
 
 
 
 
 
 
 
今四半期末の総資産は前期末比2.9億円増の79.3億円。新製品受注増加に伴う、前倒し生産や国内向け販売の大幅増加により工場稼働率が大幅に回復したことなどを受け、たな卸資産及び仕入債務が増加したことと賞与の支払いなどで現預金が減少した。総資産の約31%を現預金が、約78%を流動資産が占める等、資産の流動性が高く、しかも無借金。自己資本比率も約76%と、高水準を維持している。
 
 
2013年9月期業績予想
 
 
通期業績予想は、前期比+10.4%の増収、同+241.5%の経常増益
欧州は、子会社の在庫が適正水準に低下し、新製品投入に向けた販売体制が整ったことに加え、今期投入予定の新モデルの販売増加を見込み+13.8%の増収計画。また、国内も、防衛省向けにヘルメットの販売増加が見込まれるため+14.4%の増収計画。北米とその他地域は、微増収を見込む。新製品の受注が好調であり2013年9月期第1四半期の受注は、前年同期比+12.2増と順調なスタートを切った。
利益面でも従来から進めている投資対効果と費用対効果の実践や経費の圧縮により売上原価率を低下させるとともに、更なる販売管理費圧縮の取り組みを通じて、利益水準の回復を目指す。
為替相場の前提は、1米ドル80.00円(前期比+1.20円)、1ユーロ100.00円(同△2.59円)と現時点では会社前提に対し円安で推移している。
 
 
2013年9月の重点施策
(販売面)
  ツーリング用モデルの強化など需要の変化に対応した新製品の投入
  国内・欧州市場での販売増加
(経費削減面)
  恒常的な製造原価の低減
  P/L保険の見直し
  輸出業務の自社への取り込みと直接金融への転換
  SNSのグローバルな活用など広告宣伝費の費用対効果見直し
 
 
今後の注目点
同社にとって最大のマーケットである欧州経済の先行きとユーロ円相場の動向には目が離せない。昨年7月26日にECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が「ECBは責務の範囲内でユーロを守るためにできることは何でもする用意がある」と語り、OMT(事前に量的制限を設けない新しい国債購入プログラム)の実施を決定。それを受けて、南欧の国債利回りは落ち着きを取り戻し、ユーロ円相場は1月末現在で125円前後までの急激な円高是正が起こっている。また、米国においてもQE3の効果から住宅販売や新車自動車販売などの経済統計の改善が鮮明となっておりドル円相場でも90円前後での推移となっている。米国を中心とする世界経済の回復傾向が鮮明となってきたことは為替相場の水準以上に同社の事業環境にとって明るい。加えて、ようやくわが国でも日銀が量的緩和策を拡大するなど円高是正の姿勢を強めてきており、ここ数年同社を苦しめてきた過度な円高に対するリスクも低下している。
今後は、世界経済回復の恩恵を受け、欧米市場で2輪車の新車販売台数が回復傾向を強めるのか注目される。欧州における新製品の評価や同社のブランド調査の評価は高く、販売シェアも高水準を維持している。日本及びオセアニアを中心とするその他地域も増加傾向にある。為替相場が前期までのような悪影響を与えない中、前期で生産調整が完了していることから、今後会社計画以上の受注があると、工場稼働率の上昇を通じて増益率も拡大することが予想される。こうした局面は、製造業にとって最も成長率が高まる局面であるため、今後の欧米市場の2輪車の新車販売動向や同社の新製品の販売動向が注目される。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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