ブリッジレポート
(2405:東証マザーズ) フジコー 企業HP
小林 直人 社長
小林 直人 社長

【ブリッジレポート vol.2】2013年6月期第2四半期業績レポート
取材概要「同社は月次ベースで売上高の実績、対計画比、対前年比を公表している。2013年2月18日に発表された2013年1月度についてのリリースによると、1月・・」続きは本文をご覧ください。
2013年3月5日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フジコー
社長
小林 直人
所在地
東京都台東区駒形2-7-5 前川ビル5階
事業内容
建設廃棄物の中間処理が主力。食品系廃棄物にも展開。廃棄物利用のバイオマスガス発電も
決算期
6月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年6月 1,866 97 24 5
2011年6月 1,703 124 42 74
2010年6月 1,603 134 50 33
2009年6月 1,539 -38 -132 -148
2008年6月 1,612 -13 -107 -141
2007年6月 1,708 65 -23 -3
2006年6月 1,760 161 96 49
2005年6月 1,753 348 257 143
株式情報(2/22現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
555円 3,181,522株 1,765百万円 0.6% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
6.00円 1.1% 18.86円 29.4倍 346.68円 1.6倍
*株価は2/22終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPSは前期末実績。
 
東証マザーズに株式を上場する株式会社フジコーの会社概要、2013年6月期第2四半期決算概要について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
建設工事現場から出る廃棄物を始めとして、産業廃棄物、一般廃棄物の処理を行う。
事業セグメントは〃設系リサイクル事業、⊃品系リサイクル事業、G魑族鯊旅事の3つに分類される。
「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」を用いたバイオマス発電ビジネス(同社は木くず、繊維くずなどを利用)に力を入れている。
許可を取得している廃棄物品目数の多さ、最新鋭の施設と技術の導入、食品リサイクル事業のパイオニアであることなども同社の強み。
 
【沿革】
住宅の害虫防除や白蟻駆除工事からスタートした同社は、白蟻が発生する前の新築時に「予防」を行えば、白蟻の発生を食い止めることができると考え、ハウスメーカーや工務店向けに「新築時の白蟻予防工事」を提案。その後、「白蟻は家屋の解体時に発見される」ことに着目し、白蟻工事の受注拡大を目指して解体工事をスタートした。
この家屋解体工事の際に排出される廃棄物を処理することを目的として、建設系リサイクル事業を開始。
その後、事業領域拡大を図り食品系リサイクル事業を開始し、一般廃棄物の取扱も始めた。CO2削減と適正処理、高収益を目的に発電事業にも参入した。
 
1974年 2月 東京都台東区花川戸に株式会社フジコーを設立し、有害動物昆虫等の防除の受託および関連商品販売のため、環境事業の営業を開始
1974年 8月 家屋ビル鉄骨等の解体とその資材の販売のため、解体事業の営業を開始
1976年 2月 本社を東京都台東区駒形2丁目6番5号に移転
1988年10月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井事業所を新設
1991年 1月 自走式破砕機により建設廃材のリサイクル事業を開始
1991年 6月 産業廃棄物処分業許可を取得
1991年 8月 白井事業所内に建設廃材破砕再生施設を新設
1996年 4月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用飼料加工施設を新設し、食品廃棄物の飼料化試験を開始
1998年 5月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用堆肥化発酵施設を新設し食品廃棄物の堆肥化試験を開始
2000年 7月 一般廃棄物処分業許可を取得
2000年 9月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井再資源堆肥化センターを新設、堆肥化事業として食品循環資源のリサイクル事業を開始
2001年 6月 有限会社白井遊楽ファームを子会社化
2001年 6月 本社を東京都台東区駒形2丁目7番5号に移転
2003年 1月 白井事業所にて焼却施設「新1号炉」竣工
2004年 2月 白井事業所にて焼却施設「新2号炉」竣工
2004年 3月 白井再資源化センターにて食品資源による乾式メタンガス発電施設完成
2004年 7月 東証マザーズ市場に上場
2007年11月 白井事業所内にバイオマスガス化発電施設を新設、バイオマス発電によりエネルギー資源の利活用を開始
2009年10月 茨城県鉾田市に食品残渣を加工した液状飼料(リキッドフィード)による養豚事業を開始
2011年 4月 食品リサイクル事業において(株)ファームネットジャパンと業務提携
2012年 7月 電力小売り事業の子会社「里山」を設立
 
【経営理念・ビジョン】
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から各種サービスを提供してきた。
今後は未利用資源の利活用を事業化することにより循環型経済社会の構築に貢献していきたいと考えている。
 
【市場環境】
環境省が2012年5月に発表した「環境への取り組みをエンジンとした経済成長に向けて」と題する報告書によれば、廃棄物処理・資源有効活用の市場規模は2000年の35.5兆円から2009年の37.6兆年へ5.9%増加した。
このうち小項目では、「廃棄物処理用装置・施設」は同期間に明確な減少傾向を示しているが、「廃棄物処理・リサイクルサービス」は15.2%と増加している。また細分類では「中間処理」10.4%増、「産業廃棄物処理」10.3%増と過去10年では堅調な伸びを見せている。
 
 
ただ、グラフで見ると明らかなようにどの項目も2004年頃をピークに横這いとなっており、会社側もリーマンショック後は市場の拡大は(特に建設系廃棄物)見込みにくいと考えている。
そのため、食品系リサイクルへの注力、取引先の多様化、バイオマス発電事業の開始など事業領域の拡大を図っている。
 
【事業内容】
産業廃棄物や一般廃棄物を顧客である事業者から受入れ、自社保有の施設で中間処理(破砕、焼却など)を行っている。
 
≪廃棄物処理業界について≫
●  「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、「事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物」および「輸入された廃棄物」が産業廃棄物と定義されており、産業廃棄物以外のものが一般廃棄物とされる。
廃棄量は一般廃棄物が年間約5,000万トンに対し、産業廃棄物が年間約4万トン。
産業廃棄物は同法により21品目が列挙されているが、取扱許可は品目ごと、施設ごとに取得しなければならない。廃棄物処理を委託する側からすれば、受入品目・受入施設がより広範な事業者の方が手間が少なく、効率的である。
産業廃棄物処理業者数は全国で約13万。(環境省産業廃棄物処理業者 検索システムより。2012年8月14日現在。)
産業廃棄物処理施設数は、中間処理施設数 19,320、最終処分場数 2,157。(産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況。平成21年度実績より)
 
事業セグメントは「建設系リサイクル事業」、「食品系リサイクル事業」、「白蟻解体事業」の3つであり、売上高および売上総利益の構成は以下のようになっている。
 
 
<建設系リサイクル事業>
売上高 1,411百万円、売上総利益 229百万円
(2012年6月期実績)
 
主要顧客:廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等

首都圏近郊の廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等からの委託を受け、木くず、紙くず、廃プラスチック類、がれき類等の産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、焼却、破砕、リサイクル処理を行っている。
発電施設では、受入れた木くず等のバイオマス(生物資源)を原料とした発電により、温室効果ガスの削減を推進し、自然エネルギーとして付加価値の高い電力販売を行っている。
また住宅、アパート等の新・改築時に発生する廃棄物を発生場所から処理施設まで運搬する収集運搬業務も行っている。
 
≪バイオマス発電とは?≫
バイオマスとは、「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」のことで、主に木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどを指す。 化石燃料と違い、バイオマスは太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素から生物が生成するものなので、持続的に再生可能な資源であることが大きな特徴。 バイオマスの種類は主に「廃棄物や未利用のもの」、「資源作物」に大別されるが、同社では木くず、紙くず、繊維くずを利用している。

これら受入廃棄物を破砕した後、低酸素状態で可燃性ガスを抽出し、燃焼させて蒸気タービンを回転させ、発電を行う。毎時1,800kW(1日43,200kW)の発電能力は、バイオマスによるものとしては、非常に高効率といわれている。
 
 
<食品系リサイクル事業>
売上高 256百万円、売上総利益 39百万円
(2012年6月期実績)
 
主要顧客:スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場等

スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場などの食品関連事業者等から委託を受け、食品廃棄物のうち、リサイクルが可能な食品循環資源である産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、発酵分解による堆肥化、メタン発電による発電、乾燥及び発酵による飼料化へのリサイクル処理を行っている。

同社が保有する鉾田ファームの養豚施設では、リサイクル製品である液状飼料(リキッドフィード)を利用して、豚の肥育を行っている。通常の飼料は、食品残渣を乾燥させるのに時間と燃料費がかかるが、リキッドフィードはそうした手間がかからないことから注目し、まず自社で試験的にリキッドファームを使った養豚を手掛け始めた。
その後、2011年4月に業務提携を行った(株)ファームネットジャパンの協力もあり、リキッドフィードは徐々に養豚業者に広がりつつある。リキッドフィードの拡大は、そのものの売上拡大ももちろんだが、受入食品残渣の拡大にもつながることから、引き続き拡大に注力していく考えだ。
また、再生堆肥の品質向上を目的として、農作物の栽培試験及び農作物の生産販売をグループ会社の(株)遊楽ファームで行っている。
将来的には、養豚も含めた「農業」に力を入れ、東北地方の復興に貢献すると共に、差別化を図っていきたいと考えている。
 
≪乾式メタン発電とは?≫
堆肥化処理の一環として発生するメタンガスを回収し、エネルギー源として利活用する発電方法。
従来の湿式メタン発電と比べて、汚水の処理が不要で、原料を破砕する必要がなく、あらゆる食品循環資源に対応可能な技術をドイツのビオフェルム社より導入している。
発電した電気は、白井再資源化センター内の堆肥化処理、飼料化処理における機械設備の電力として利活用している。
 
 
<白蟻解体事業>
売上高 197百万円、売上総利益 31百万円
(2012年6月期実績)
 
主要顧客:ハウスメーカー、工務店、一般個人等

ハウスメーカー、工務店などの建築関連事業者から、または直接一般の個人からの依頼により、住宅及びアパート等の解体工事、白蟻予防工事の見積調査及び施工を行っている。
また、リフォーム会社からの依頼により、既存住宅の白蟻防除工事、家屋害虫の駆除工事等も行っている。
 
 
強みと特徴
 
ゝ可品目の多さ
前述のように、廃棄物処理の許可は品目ごとに必要だが、同社は産業廃棄物21品目中13品目の許可を得ている。また民間事業者では少ない一般廃棄物処分業の許可も取得している。
 
多様な取扱廃棄物
建設系廃棄物からスタートした同社だが、現在は事業領域の多角化を進める中で、食品工場、製造業、飲食業など多様な廃棄物を受入れている。
 
A篭隼から社会的に意義のある事業活動
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から現在まで社会的貢献度の高い事業を手掛けている。
 
ず膿訓圓僚萢施設と技術を導入
破砕、焼却、熱分解、乾式メタン発電、バイオマス発電と常に業界に先駆けて最新の処理施設と技術を導入しており、高い信頼性と安心感を提供している。
 
タ品リサイクル事業のパイオニア
同社は首都圏の事業者としては食品リサイクル事業への参入第1号。食品リサイクル事業における堆肥化、飼料化、養豚事業等を通じ今後益々重要性が高まる農業との連携を深めている。
 
η儡物処分業としてのバイオマス発電
廃棄物処分業者の中でバイオマス発電を手掛けているのは同社を含めごく少数。リサイクル及び温室効果ガス削減への貢献と、売電による新たな収益源確保を目指している。
 
 
2013年6月期第2四半期決算概要
 
 
売上は過去最高を更新。売上原価、販管費も増加したが大幅な増益を達成。
売上高は1,087百万円(前年同期比 +17.3%)で、1Qに続き過去最高を更新した。
建設系リサイクル事業は引き続き各施設共に受入数量、受入平均単価ともに計画を上回っている。食品系リサイクル事業の受入数量は計画を下回っているが、液状化飼料が堅調だった。
コスト面では、売上原価は、新築廃棄物の収集運搬業務及び解体工事の減少による外注費用増、受入数量の増加による埋立処分費用増、社員への業績賞与の支給などで前年同期比、計画比ともに増加したが、増収効果により吸収し、売上総利益率が大幅に上昇した。
業績賞与の支給による人件費増などで販管費も増加したものの、売上増によって営業利益、経常利益ともに大幅な増益となった。

なお、堅調な売上を背景に、売上、利益ともに期初計画を上回る見通しとなったため2013年2月1日に第2四半期の業績予想を上方修正した。通期見通しについては現時点では変更していない。(決算発表は2013年2月8日)
 
 
<建設系リサイクル事業>
大幅な増収・増益だった。
取引先社数の拡大と共に、業種の多様化にも取り組んでいるが、その効果により、受入数量、受入平均単価ともに堅調に推移した。
受入数量は焼却施設で前年同期比29.4%増加、発電施設で同16.9%増加した一方、受入平均単価の向上によって、売上高は焼却施設で同45.9%増加、発電施設で同20.7%の増収となった。
その他の破砕施設の売上高は取引先増により同 35.9%増加し、廃プラスチック類破砕圧縮施設の売上高も営業の強化により同43.7%増加した。
売上原価は人件費、電気料金、埋立処分費用等が増加した結果、同83百万円増加したが、増収で吸収し、売上総利益は前年同期の2倍以上と大幅に増加した。
 
<食品系リサイクル事業>
液状化飼料の販売拡大に対応し、飼料原料の受入数量拡大に取り組んでおり、売上高は前年同期を下回ったものの、計画は上回った。

堆肥化施設の受入数量は前年同期比29.4%減少したが、受入平均単価が同7.8%上昇したため、同施設の減収率は同23.9%にとどまった。
飼料化施設では、包装食品の受入数量が増加傾向にあるものの、飼料化原料に適したものが少なかったため、受入数量及び売上高は前年同期並みとなった。
液状化飼料を使用して養豚を行っている鉾田ファームは業務の改善が進んでおり、飼料及び養豚の売上高は、同48.9%増加した。
液状化飼料の加工数量増加により、人件費、消耗品費、委託手数料が計画をやや上回って増加。売上総利益は減益となった。
 
<白蟻解体事業>
解体工事体制の見直しや白蟻工事の縮小により、前年を下回る見通しだったが、工程の兼ね合いから受注件数が減少したため、計画に対しても若干下回っている。
 
(3)財政状態及びキャッシュフロー
 
前期末に比べ、新株発行による資金調達などにより現預金が90百万円増加した等で流動資産は126百万円増加した。固定資産は減価償却、繰延税金資産の取崩しなどで同137百万円減少した。
負債の部では、短期借入金、長期借入金ともにそれぞれ86百万円、121百万円減少し、有利子負債は207百万円減少して1,327百万円となった。
自己資本比率は前期末の30.8%から37.9%へ、約7ポイント上昇した。
 
 
営業キャッシュ・フローの超過幅は前年同期よりも拡大し、それに伴いフリー・キャッシュ・フローも拡大した。
 
(4)トピックス
◎借入金の返済期間延長へ
金融機関からの借入返済期間が2012年12月末日までであったが、金融機関との交渉の結果、返済期間延長について承諾を得る事が出来た。

<経緯>
同社は白井事業所において大型の設備投資を行ってきたが、2007年中旬以降、建設廃棄物の減少と受入単価の下落等、市場環境の急激な変化により、営業キャッシュ・フローが計画を下回り、資金繰りが悪化した。
このため、金融機関からの借入に関し、元本返済及び返済期間の変更を要請し、2010年3月末に承諾を得ることができた。
その後、取引社数の拡大を進めた結果、新規取引先の開拓が進み、受入平均単価も上昇傾向にあることなどから、事業再建計画を策定した2012年6月以降の売上高は増加傾向で推移し、売上原価も各施設の大型修繕が前期中に完了したことで減少に転じ、利益は事業再建計画値を上回っている。

このため、営業キャッシュ・フローは黒字を継続することができているが、有利子負債の元金、利息支払い、設備投資に関する割賦未払金、ファイナンスリース未払金の返済金額は、営業キャッシュ・フローと比較するとなお高水準であるため、金融機関に2013年1月以降の返済金額(債務総額 1,316百万円)についても、これまでと同一条件による返済契約の締結を要請していたが、今回、金融機関10行から借入の返済期間延長について承諾を得ることができた。

<返済計画の内容>
*返済計画期間:2013年1月〜2013年12月までの12か月間
*計画期間の返済額:200 百万円(2013年1月〜2013年12月)

※2014年1月以降の返済については、2013年12月までに各金融機関と協議の上、2014年1月〜2014年12月の変更契約を要請する計画だ。
なお、返済計画は、借入先の借入残高を維持し、当該期間における返済条件を緩和する内容であるため、債務免除及び金利の減免はない。

<今後の見通し>
現在の取り組みを強化し、売上高の向上、売上原価及び販管費の削減に努めて、営業キャッシュ・フローの拡大に注力し、財務体質の改善を進めていく。
 
 
2013年6月期通期業績予想
 
 
通期業績予想に変更なし。取引先の拡大、一般廃棄物の受入強化などで増収・増益を図る。
第2四半期業績予想を修正したが、現時点で通期予想に変更はない。
期初に打ち出している「取引社数の拡大」を始めとした取り組みを進めて、増収・増益を目指す。
配当は1円増配の6円/株を予定している。目標配当性向は設定していないものの、6円/株を最低水準として安定した配当を継続していく方針だ。
 
(2)今後の取組
◎取引先社数の拡大
安定した収益確保のために、引き続き取引社数及び取引先業種の拡大に努めていく。
また、各施設の稼働率向上のために新規開拓にも注力していく。

受入時のサービス体制の向上も、取引先の継続率向上、新規獲得のための重要なポイントだ。
同社は現状では廃棄物の収集・運搬を原則的に行っていない。運搬業者は同社が受入を契約した事業者から廃棄物を収集し、同社の処理施設に搬入するのだが、1日に多数の運搬車両がやってくる施設においては、運搬業者にとっては、待ち時間が少なく、より短時間に作業が終了する施設が好まれる。同社は、待ち時間を少なくするための導線を考慮した施設設計を行い、待ち時間を快適に過ごしてもらうためのサービスを提供しているため、運搬業者からの評価も高い。
運搬業者は廃棄物処理を委託する事業者と同社との間に立ち、同社のセールス活動も行って貰えることから、受入時のサービス体制の向上に今後も力を入れていく。

また比較的収益性の高さが期待できる小口取引先の開拓にも力を入れており、着実に実績も上がっている。
 
 
 
◎一般廃棄物の受入強化
建設系廃棄物は発生量の減少により価格競争が発生し、受入価格の低下が避けられないが、一般廃棄物は処理施設が少ないため受入価格が安定している。
民間企業では少ない一般廃棄物の許可も得ている同社はそのアドバンテージを活かし受入強化に取り組んでいく。
 
◎電力小売り事業の立ち上げ。子会社「里山」を設立
建設系リサイクル事業において大きな成長が見込みにくい現状で、同社は今後「食品リサイクル事業」および「バイオマス発電事業」に軸足を移して売上、利益の拡大を目指していく考えだが、そのために、電力の小売販売などを行う100%子会社「株式会社里山」を2012年7月に設立した。

2007年よりバイオマス発電施設を稼働運営し、再生可能エネルギー電力の供給を進めてきた同社は、現在、発電電力を自社施設の電力に利用するとともに、外部への卸売販売を行っている。
今後は、2012年7月より施行された「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により電力の販売単価が向上し増収効果が見込まれるため、同制度を活用し、CO2を発生させない電力需要に対応して小売販売事業に参入する。

経済産業省資源エネルギー庁の特定規模電気事業者の認定を2012年8月に取得した。固定価格買取制度を活用するとともに、機動的な電力小売りを専門的に行っていく。

また、今後は現在の木くず、繊維くずなどの廃棄物を利用したバイオマス発電以外に、「森林資源(間伐材)」や「廃プラスチック」を活用した発電施設の事業化による拡大も視野に入れている。
特に間伐材を使用したバイオマス発電施設は、事業化の可否に関する調査及び採算性の検証を進めることにより、将来の事業拡大に向けた取り組みに注力している。
バイオマス発電事業の拡大にあたっては自社単独では時間もコストもかかることから、アライアンスによるスピードアップ、ボリュームアップを図る考えだ。
特に1基当たり25〜30億円という建設資金をいかにして調達するかについては、雇用創出を期待する地方自治体や新たなグリーン電力の調達を望む大企業も多く、こうした自治体、企業をスポンサーとした投資を行っていくことにより、財務負担の軽減と早期の事業化をバランスよく着眼している。
 
 
今後の注目点
同社は月次ベースで売上高の実績、対計画比、対前年比を公表している。
2013年2月18日に発表された2013年1月度についてのリリースによると、1月度の売上高は計画及び前年実績を上回っており、2012年7月〜2013年1月の今期累計においても同様だ。
 
 
また今期に入ってから全ての月の売上高が計画及び前年を上回っており、売上面における足下の状況は大変好調だ。コストコントロールをどう進めて計画通り若しくはそれ以上の利益を実現していくのか?また、立ち上がったばかりではあるが、電力小売り事業の進捗についても注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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