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(2146:JASDAQ) UTホールディングス 企業HP
若山 陽一 社長
若山 陽一 社長

【ブリッジレポート vol.12】2013年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「売上総利益率が順調に回復しており、計画が視野に入っている模様。また、中期的な目標である技術職社員稼働数2万人体制の確立に必要な取引先・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年3月19日掲載
企業基本情報
企業名
UTホールディングス株式会社
社長
若山 陽一
所在地
東京都品川区東五反田1-11-15 電波ビル
事業内容
高度な分野に特化した製造派遣・請負事業を中心に設計/建設技術者派遣・再就職支援事業も展開。順調に稼動数増を達成し、業界No.1の従業員定着率を誇る。
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 24,106 1,453 1,379 880
2011年3月 20,227 1,442 1,309 766
2010年3月 18,056 290 182 -1,401
2009年3月 40,694 1,793 603 -10,861
2008年3月 51,787 4,200 3,473 1,203
株式情報(2/28現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
66,000円 195,020株 12,871百万円 30.9% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,600.00円 3.9% 4,320.99円 15.3倍 14,668.88円 4.5倍
※株価は2/28終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
UTホールディングスの2013年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
構内作業(工場内作業)の請負や製造派遣を手掛ける製造アウトソーシングサービス大手。半導体向けサービスからスタートし、液晶・太陽電池・二次電池等へ展開。世界的なコスト競争にさらされている自動車関連や工業化が進む住宅関連でも顧客開拓が進んでいる。同社自身は純粋持株会社としてグループを統括し、実際のサービスは連結子会社6社が提供。デバイス設計(デザイン)等を手掛ける。
 
 
【事業内容】
事業は、構内作業(工場内作業)の請負及び製造派遣のアウトソーシング事業と、ソフトウェアの受託開発及び機械・電気・電子の設計開発にかかる技術者派遣の設計開発事業に分かれ、売上構成比は、それぞれ96.7%、3.3%(12/3期)。
尚、請負では各工程の製造オペレーションから装置メンテナンスや保全業務までを一括して受託。コスト削減だけで無く、構内作業全体のパフォーマンスも高めるため、取引先から高い評価を受けている。また、より幅広い産業分野の請負ニーズに応えることで"脱半導体"に成功し、現在、業種別の顧客比率は半導体46.9%、電子部品18.7%、環境・エネルギー分野(太陽電池・2次電池等)12.7%、自動車関連11.0%、建材6.9%となっている(13/3期3Q)。
 
【事業環境と同社の強み】
一段のコストダウンニーズの高まりや2012年問題の顕在化を受けて、国内のモノづくりの現場で「請負化」の流れが加速している。また、注目された労働者派遣法の改正も、「製造派遣の3年間の期間制限」が残ったものの、製造派遣の禁止や登録型派遣の禁止が削除され、12年3月に成立した(同年10月施行)。逆に同法において「専ら派遣」の規制(グループ企業内派遣の8割規制)が強化された事は同社にとってビジネスチャンスになる。加えて、政府・与党が今国会中の成立を目指している改正労働契約法も、パートや契約社員など期間を定めて働く「有期雇用労働者」の契約期間が通算で5年を超える場合、労働者が希望すれば無期雇用に切り替える事を義務付けるものだけに、成立すれば同社が得意とする請負への流れを加速させよう。
こうした中、同社は、^堕蠅靴刃働力(離職率2%/月。同業大手は4〜8%/月)や顧客ニーズに柔軟に対応できる動員力に加え、最も難しい半導体分野での請負実績、及びだ鞍されたコンプライアンス体制を強みとして、外部労働力の活用ニーズの取り込みに成功している。
 
 
事業領域拡大への取り組み
 
国内メーカー各社の雇用の流動化は同社にとって大きなビジネスチャンス。このため、収益率の向上を図りつつ事業領域を広げていく考えで、13/3期第3四半期(10-12月)に、再就職支援事業(アウトプレースメント)、建設技術者派遣事業、福利厚生サービス事業の3事業を立ち上げた。
 
 
 
再就職支援事業におけるサービスは、再就職支援、グループ外出向サービス、インハウスソリューションサービスに分かれ、このうち子会社UTキャリア(株)を中心に展開する再就職支援は、UTホールディングス(株)が受託した職場の人員削減ニーズに応えるもので、UTホールディングス(株)が受託している他の職場への斡旋を中心に展開していく。尚、再就職支援の市場規模は300億円程度とみられており、(株)リクルートホールディングスと(株)パソナグループがほぼ市場を2分しているが、地方での工場勤務者等に対するサービスには力を入れていないため、同社のシェア獲得が期待できる。
グループ外出向サービスは、人員の整理までは考えていないが、社員を出向させる事で人件費負担を軽減したい企業のニーズに応えるもの。一方、インハウスソリューションサービスはUTホールディングス(株)が顧客社員を受け入れて工場を請け負うもので、既に実績も多い。
 
UTコンストラクション・ネットワーク(株)の事業領域となる建設技術者派遣事業では新卒採用も行い人材育成を行っていく考え。建設技術者派遣の単価は製造業派遣によりも高いと言う。福利厚生サービス事業では従業員の定着率を向上させる施策の一つとして、従業員に対し様々なサービスを提供していく。
 
 
2013年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比13.4%の増収、同13.0%の営業増益
売上高は前年同期比13.4%増の69億88百万円。2012年問題を契機とした請負化ニーズ(派遣から委託への顧客ニーズのシフト)の取り込みが進み、期末の取引先顧客(工場)数が416件と前年同期末比276件増加。また、技術職社員稼働数も7,042名と同1,122名増加した。
営業利益は同13.0%増の3億08百万円。売上総利益率が前年同期の実績を下回る中、新規事業の立ち上げや採用費の増加等で販管費が増加したものの、増収効果で吸収。第1四半期(4-6月)、第2四半期(7-9月)と前年同期比で営業減益が続いていたが、3四半期ぶりに前年同期の実績を上回った。
 
計画との差異
中国での日本製品不買運動の影響を受けた自動車関連で稼働数が減少し売上が下振れしたため、限界利益が計画を下回った。四半期純利益の計画未達率が大きくなったのは、上記の稼働数減少に伴い離職した社員への退職金や給与補償等で特別損失が発生したため。
 
売上総利益率は改善傾向
新たに業務を受託した場合、先行コストとして監督者を配置するため利益率が低くなるが、オペレーションの軌道化と共に、順次引継ぎを済ませ、監督者を削減していくため利益率が改善していく。12/3期第3四半期(10-12月)から第4四半期(1-3月)にかけては、大口顧客の解約で技術職社員稼働数が減少し売上総利益率が悪化したが、13/3期第1四半期(4-6月)は2012年問題への対応を契機とした請負化ニーズの取り込みが進み新規案件が急増したため売上総利益率が一段と悪化した。
しかし、新規案件のオペレーションが軌道化してきた事に加え、監督者に最適な社内経験者人材の配置が進んでいる事や現地採用による社宅費用圧縮等の取り組みの成果もあり、売上総利益率が改善傾向にある。具体的には、13/3期上期は新規案件の売上総利益率が7.1%にとどまったが、足元の第3四半期は10.7%に改善しており、第4四半期(1-3月)以降も改善が続く見込み。尚、既存取引先顧客の売上総利益率は18%以上を確保している。
 
 
 
前年同期比18.7%の増収、同18.8%の営業減益
取引先顧客数、技術職社員稼働数が共に増加し売上が増加したが、売上総利益率が回復の途上にあり、新規事業の立ち上げや採用費増に伴う販管費の増加を吸収できず営業利益が8億31百万円と同18.8%減少。雇用調整助成金の減少等で営業外損益も悪化したが、法人税等調整額が減少したため四半期純利益は4億53百万円と同2.1%増加した。
 
尚、第3四半期末の取引先顧客数は前期末比179件増の416件。179件の業種別内訳は、自動車関連26.8%、電子部品24.6%、半導体12.8%、建材5.0%、環境・エネルギー4.5%、その他26.3%。この結果、業種別の顧客構成比は、半導体46.9%(10/3期末79.2%)、電子部品18.7%(同12.0%)、環境・エネルギー12.4%(同6.4%)、自動車関連11.0%、建材6.9%、その他4.1%となり、顧客ポートフォリオはリスク分散が一段と進んだ。
 
 
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
 
業容拡大に伴い第3四半期末の総資産は94億31百万円と前期末比8億80百万円増加した。12年8月20日〜12月5日にかけて自社株買いを実施しており、17,525株(取得価格の総額:7億99百万円)を取得し、従前からの保有分1,911株を加えた19,436株を12月25日に消却した。消却後の発行済株式総数は195,020株(12年12月31日時点)、自己資本比率は23.7%。
 
 
2013年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更はなく、前期比18.2%の増収、同0.1%の営業増益
第4四半期の計画は売上高72億86百万円(前年同期比16.8%増)、営業利益6億22百万円(同45.0%増)。期末にかけて新規案件のオペレーションが軌道化し売上総利益率の改善が進む見込み。一方、販管費の増加は一巡し、増収に伴う限界利益の増加で営業利益が大幅に増加する。配当は1株当たり2,600円の期末配当を予定。
 
 
 
今後の注目点
売上総利益率が順調に回復しており、計画が視野に入っている模様。また、中期的な目標である技術職社員稼働数2万人体制の確立に必要な取引先顧客数が確保できたため、今後は新規開拓から1工場当たりの人員増(工場内での同社のシェアアップ)に営業の軸足を移していく考え。工場内でのシェアアップはコスト増を抑えて売上を伸ばす事ができる。
また、新規事業の立ち上がりも順調。その中でも、再就職支援は受け入れ先の確保が課題となる事業だが、同社の場合は自社の受託工場を中心に案件が豊富な事が強み。また、再就職支援は好況期に案件が減少し経営リスクが高まるが、同社の場合、従来の経営リソースを活用できるため、事業展開に当たって、ほとんど新たなコストが発生しない事も強み。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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