ブリッジレポート
(8860:大証1部,東証1部) フジ住宅 企業HP
宮脇 宣綱 社長
宮脇 宣綱 社長

【ブリッジレポート vol.32】2013年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「不動産業界はリーマン・ショック後の落ち込みから急回復したが、ここにきて一服感が出ている。同社の業績にもこうした傾向が現れており、また・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年3月26日掲載
企業基本情報
企業名
フジ住宅株式会社
社長
宮脇 宣綱
所在地
大阪府岸和田市土生町1丁目4番23号
事業内容
大阪府下を中心に阪神間、和歌山県北部地域で分譲戸建住宅、分譲マンション・中古住宅再生・土地活用・賃貸及び管理事業・注文住宅事業を多角的に展開。
決算期
3月
業種
不動産業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 71,594 4,928 4,903 2,767
2011年3月 59,796 3,648 3,680 2,027
2010年3月 48,614 2,137 2,118 1,237
2009年3月 45,300 2,584 2,388 1,361
2008年3月 48,793 2,723 2,413 2,097
2007年3月 52,221 4,233 4,090 911
2006年3月 41,333 3,229 3,196 1,312
2005年3月 43,954 3,208 2,799 1,661
2004年3月 34,387 2,034 1,891 684
2003年3月 32,905 1,198 1,028 545
2002年3月 33,419 899 692 297
2001年3月 31,433 2,928 2,681 1,503
2000年3月 34,268 1,596 1,117 -2,237
株式情報(2/28現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
498円 35,396,044株 17,627百万円 14.6% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
20.00円 4.0% 65.54円 7.6倍 567.57円 0.9倍
※株価は2/28終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
フジ住宅の2013年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
地盤である大阪府下を中心に阪神間で、戸建分譲・中古住宅等の住宅・不動産事業を展開。主力の戸建分譲は、分譲ながら間取りや設備仕様等、建築基準法の範囲内で最大限に顧客の要望を取り入れる「自由設計方式」と50〜150戸規模で街並みの統一性を重視した開発を行う「街づくり」に特徴がある。また、中古住宅の改装販売、金融機関とタイアップした土地有効活用事業や個人投資家向けの賃貸マンション販売事業、賃貸・管理事業、注文住宅事業も事業の柱である。
各事業の内容は次の通り。
 
分譲住宅事業(12/3期売上構成比39.4%)
用地仕入・許認可の取得から、宅地造成、設計、建築、販売までの一貫体制を構築しており、「自由設計方式」と「街づくり」が特長。マンション分譲も事業領域だが、地価上昇とその後の供給過剰と需要の低下に伴う事業リスクの高まりを予見。市場の悪化を予測し05年春の顧客への引渡しを最後に停止していた。リーマン・ショック後の地価の下落と分譲マンション市場の需給改善を踏まえ、12年2月より駅近の利便性の高い立地に1次取得者向け低価格帯の分譲マンション販売事業を再開した。
 
住宅流通事業(同38.9%)
「快造くん」のブランド名で展開している中古住宅の再生・販売や、小規模分譲地に廉価な新築建売住宅の販売を手掛けている。エリアごとに住まい探しの情報拠点となる「おうち館」や、仕入・販売の拠点となる「フジホームバンク」を設け、地域密着営業により交差点単位での地域情報の収集・分析力をベースとした物件の鑑定力や仕入・販売価格の査定の速度と正確性、更にはリフォーム業者の育成とマニュアル化等、独自のノウハウが強み。
 
土地有効活用事業(同10.2%)
賃貸住宅の建築請負と個人投資家向け一棟売賃貸マンションに分かれる。賃貸住宅の建築請負では、遊休地の有効活用を目的とした賃貸マンション・アパート等の建築提案を行なっており、市場調査・企画・設計・建築・竣工引渡後の運営管理までを一貫してサポート。コスト競争力の高い木造アパート「フジパレス」シリーズに08年11月サービス付き高齢者向け住宅「フジパレスシニア」が加わり、より独自性が強まった。金融機関や既契約者からの紹介案件が多い。また、個人投資家向け一棟売賃貸マンションでは、1棟あたり1億円前後の賃貸アパートを中心に展開。資金運用手段として根強い需要がある。
 
賃貸及び管理事業(同11.0%)
100%子会社フジ・アメニティサービス(株)が手掛けている。安定収益源となるばかりでなく、賃貸住宅の建築請負や個人投資家向け一棟売賃貸マンションの他、分譲マンションの販売等との相乗効果も高い事業。
 
注文住宅事業(同0.5%)
建て替え案件を中心にした注文住宅建築及びリフォームを手掛ける。これまでテストマーケティングを行ってきたが、11/3期より新たなセグメントとして独立させた。
 
 
2013年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比8.5%の減収、同30.8%の経常減益
売上高は前年同期比8.5%減の476億51百万円。工事進行基準による売上増で土地有効活用事業の売上が大きく伸びたものの、自由設計住宅の引渡戸数の減少で分譲住宅事業の売上が落ち込んだ他、仕入競争の激化で改装付中古住宅「快造くん」を中心に住宅流通事業の売上も減少した。
利益面では、売上の減少で売上総利益が減少する中(収益性の高い土地有効活用事業の寄与等で売上総利益率は前年同期を0.1ポイント上回った)、営業拠点の増設、分譲マンションの販売本格化に伴う広告宣伝費の増加(10億54百万円→12億60百万円)、営業強化のための人員採用に伴う人件費の増加(17億88百万円→18億82百万円)等の先行投資で販管費が増加。営業利益は26億07百万円と同30.0%減少した。
 
 
分譲住宅事業は引渡しの減少で売上高が157億63百万円と前年同期比23.8%減少。リーマン・ショックの直後に仕入れた利益率の高い物件の引渡し一巡や分譲マンション販売に係る広告宣伝費の増加もあり、セグメント利益が10億34百万円と同57.3%減少した。一方、契約高は自由設計住宅の好調と第1四半期に販売を本格化した分譲マンションの寄与で262億49百万円と同45.9%増加。契約残高は277億41百万円と前年同期末比52.0%増加した。
 
住宅流通事業は、新築建売住宅の仕入・販売が順調に推移したものの、一部業者の攻勢による物件価格の上昇を受けて買取を抑制した中古住宅の落ち込みが響き、契約高が154億75百万円と前年同期比22.5%減少。契約高の減少で売上高が162億75百万円と同19.2%減少。売上高の減少でセグメント利益も4億24百万円と同56.3%減少した。契約残高は前年同期末比12.4%減の24億85百万円。12年9月には下期以降の仕入体制の強化を念頭にフジホームバンク堺店を新設・移転した。
 
土地有効活用事業は、豊富な契約残を抱えていた「フジパレスシニア」(低賃料タイプサービス付き高齢者向け住宅)やメゾネット型賃貸住宅の工事が順調に進み、売上高が89億78百万円と前年同期比73.4%増加。収益性の高い賃貸住宅等建築請負の売上構成比上昇で利益率も改善し、セグメント利益が14億44百万円と同122.8%増加した。契約高は同38.0%減の44億41百万円、契約残高は前年同期末比45.2%減の56億78百万円。
 
賃貸及び管理事業は、土地有効活用事業にリンクした賃貸物件及び管理物件の取扱い件数増と稼働率の改善で、売上高が63億16百万円と前年同期比8.7%増加し、セグメント利益も3億62百万円と同28.4%増加した。
 
注文住宅事業は、売上高が3億17百万円と前年同期比9.3%増加したものの、今後の営業展開に向けた営業社員の増員に伴う採用費及び人件費の増加等でセグメント損失が前年同期の18百万円から45百万円に拡大した。
 
 
 
(3)財政状態
第3四半期末の総資産は前期末比39億95百万円増の692億05百万円。分譲マンションや自由設計住宅で予定している大型案件等を中心にたな卸資産が増加(仕掛販売用不動産:96億51百万円→154億80百万円)。たな卸資産の取得資金等の調達に充てるため有利子負債を積み増した。
 
 
 
 
2013年3月期業績予想
 
 
前期比7.5%の減収、同22.5%の経常減益
分譲住宅及び住宅流通を中心に、事業全般の見直しを行った。通期予想に対する進捗率は、売上高72.0%、営業利益68.6%、経常利益67.8%。収益性の高い大型分譲戸建プロジェクトの引渡しが第4四半期(1-3月)に集中する事に加え、中古住宅も四半期ベースでの回復傾向が続いている。
配当は1株当たり10円の期末配当を予定しており、上期末配当10円と合わせて年20円となる。
 
 
 
 
【創業40周年と記念ロゴマークの制定】
同社は、13年1月22日に創業40周年を迎え、これを記念して新たにロゴマーク(創業40周年記念ロゴマーク)を制定した。今後、ホームページや株主通信・IR資料、その他広告宣伝物、発行物等に使用していく予定。
 
 
現在代表取締役会長を務める今井光郎氏が73年に個人で創業したフジ住宅が同社のルーツだが、起業の動機は、自分を信頼してくれた住宅購入者に責任を果たせなかった“悔しさ”。当時、不動産会社の営業マンとして住宅販売を手掛けていた今井会長だが、住宅業界の品質責任の低さから、販売後にトラブルが発生しても会社がなかなか無償修理を受け付けてくれなかったと言う。
このため、同社は“お客様に幸せになっていただくこと”を事業の目的とし、「社員のため 社員の家族のため 顧客・取引先のため株主のため 地域社会のため ひいては国家のために当社を経営する」という経営理念の下で事業を行ってきた。ロゴマークのデザインは、同社の社名の由来であり原点の富士山(フジ住宅の社名には「富士山のように、日本一愛される会社」という想いが込められている)を使用し、また、創業40周年を迎え、次のステージへ向かう出発イメージを富士山から昇る日の出で表現している。
 
 
今後の注目点
不動産業界はリーマン・ショック後の落ち込みから急回復したが、ここにきて一服感が出ている。同社の業績にもこうした傾向が現れており、また、中古住宅については、一部の業者による強引な買い取りで中古住宅価格が上昇したため仕入を抑制した影響もある。中古住宅の仕入体制の一層の強化を念頭に12年9月にフジホームバンク堺店を新設・移転したが、本格的な寄与は第4四半期以降になる見込み。消費税率引き上げ前の駆け込み需要の顕在化が予想される中、自由設計住宅、マンション分譲共に仕入れが順調なだけに、中古住宅の早期の巻き返しが期待される。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
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