ブリッジレポート
(8931:JASDAQ) 和田興産 企業HP
和田 憲昌 会長
和田 憲昌 会長
高島 武郎 社長
高島 武郎 社長
【ブリッジレポート vol.17】2013年2月期業績レポート
取材概要「主力の分譲マンション販売において、仕入・販売・引渡が順調だ。また、エリア拡大の一環である大阪府下への展開も、第2弾、第3弾が予定さ・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年5月14日掲載
企業基本情報
企業名
和田興産株式会社
会長
和田 憲昌
社長
高島 武郎
所在地
〒650-0023 神戸市中央区栄町通4−2−13
事業内容
神戸・阪神間が地盤のマンションデベロッパー。「ワコーレ」ブランドでマンション分譲事業を展開。
決算期
2月 末日
業種
不動産業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年2月 22,550 2,569 1,849 671
2011年2月 28,231 2,048 844 428
2010年2月 29,890 573 -370 -226
2009年2月 32,333 2,577 1,548 118
2008年2月 29,564 4,020 3,063 1,613
2007年2月 30,629 3,318 2,736 1,357
2006年2月 25,256 2,769 2,366 1,292
2005年2月 22,965 2,594 2,203 1,162
2004年2月 23,723 2,226 1,689 912
2003年2月 22,080 2,100 1,499 652
2002年2月 22,630 2,296 1,846 917
2001年2月 22,926 3,399 2,941 1,315
株式情報(4/26現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
914円 9,999,832株 9,140百万円 5.3% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
20.00円 2.2% 100.00円 9.1倍 1,480.23円 0.6倍
※株価は4/26終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
和田興産の2013年2月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
明治32年(1899年)創業の老舗不動産会社。全てのステークホルダーとの共存共栄を目指す「共生(ともいき)」を企業理念とする。兵庫県神戸市を主要地盤に、明石市、阪神間で、マンション分譲を展開すると共に、不動産賃貸、土地有効活用等のソリューション、及び木造戸建分譲等を手掛けている。ブランド名「ワコーレ」を冠するマンション分譲は30戸〜50戸程度の中規模マンションを中心とし、神戸市内では、12年連続で「供給戸数」第1位、15年連続で「供給棟数」第1位。また、2012年の近畿圏での「供給棟数」第2位の実績を誇り、2013年2月末現在の「累積供給実績」は370棟13,492戸(着工ベース)。
 
 
【沿革】
1899年1月、神戸市で不動産賃貸業を創業。1966年1月に和田興産(有)として法人化され、79年9月に和田興産(株)に改組。分譲マンションの一棟売り等で実績をつくり、91年3月、自社ブランド「ワコーレ」による分譲マンション事業を本格化。95年1月の阪神淡路大震災後は、震災復興のための優良建築物等整備事業にも従事し地域の復興に貢献した。04年9月に株式をJASDAQ市場に上場し、07年6月に「ワコーレ」シリーズが10,000戸を突破(着工ベース)。08年3月には戸建事業推進室を新設し、木造戸建事業を本格化した。
 
【事業セグメント】
事業セグメントは、「ワコーレ」ブランドで展開する分譲マンション販売、「ワコーレノイエ」ブランドで展開する戸建て住宅販売(販売は両事業共に外部委託)、宅地や賃貸マンションの販売等を手掛けるその他不動産販売、マンション(賃貸マンションブランド「ラ・ウェゾン」他)、店舗、駐車場等の賃貸・管理を行う不動産賃貸収入、及び保険代理店手数料など報告セグメントに含まれない「その他」に区分される。
 
 
分譲マンション販売事業
神戸・明石地区(兵庫県神戸市、明石市周辺)、阪神地区(兵庫県芦屋市、西宮市、尼崎市)、及び兵庫県伊丹市、宝塚市周辺を主要エリアとし、大手デベロッパーと競合しない30戸〜50戸程度の中規模マンションを中心に「ワコーレ」ブランドで展開。人気の高いエリアにフォーカスし、同一地域で異なるタイプのマンションを供給し消費者の多様なニーズの取り込みと高い販売効率を実現する地域密着戦略、或いは、複数の物件を同時に一つのマンションギャラリーで扱う事で販売コストの低減につながるマンションギャラリー戦略等、独自の戦略で高収益な事業モデルを確立している。
 
戸建住宅販売事業
「ワコーレノイエ」ブランドで展開しており、その他不動産販売事業と共に分譲マンション事業を補完する機能を有する。数多く寄せられるマンション用地情報の中には、立地、面積、地形等の面でマンション分譲よりも戸建分譲に適した物件が少なくない(賃貸マンションに適した物件であれば不動産賃貸事業となる)。また、分譲マンションの事業期間が2年程度であるのに対して当事業は半年〜1年と短いため、分譲マンションの収益の谷間を埋める事ができ、資金の回転も効く。マンション分譲で培ったデザイン性や環境面を配慮した設計・施工力等を活かしパワービルダーとの差別化を図っている。
 
その他不動産販売事業
物件情報を有効活用する機能を担っており、宅地の開発・販売や賃貸マンションの建築・販売等を手掛けている。
 
不動産賃貸事業
自社で保有する住居、店舗・事務所、駐車場、及びトランクルームの賃貸事業を行っており、長期的には固定費負担を賃貸収入でカバーできる体制を構築したい考え。不動産の保有リスクを低減するためにリスク管理も徹底しており、定期的に資産の入れ替えを行っている。特に保有資産の中で大きなウエートを占める住居系の資産(賃貸用マンション)は、一定期間後の入れ替えを念頭に、個人の富裕層等で購入希望者が多い2〜3億円の物件を中心とした資産構成となっている。各物件の表面利回りは9〜10%と高い。
 
 
【強み】
日本有数の住宅地である神戸、明石、阪神間を主要な事業エリアとし、地域密着戦略による高い生産性と効率性を実現すると共に地元業者とのネットワークを活かした情報力で比較優位を確立している。また、既存の事業エリアに隣接する大阪府北部の優良住宅地への展開余地を残している事も強み。
 
 
また、過度なレバレッジを避け、リスク管理を徹底する事で健全な財務体質を維持しており、資金の調達先もバランスがとれ、かつ、安定している。この結果、多くの上場企業が淘汰されてきた不動産業界にあって、創業から110年以上を超える社歴の中で損失計上はリーマン・ショックの影響を受けた10/2期のみ。配当を継続する事で株主への還元も続けている。
 
 
まとまった用地の供給が少なく大手マンション事業者が得意とする大型物件の開発が難しい神戸市・阪神間では(神戸市等では建築規制も強い)、これまで中堅・中小のマンション事業者との競合が多かった。しかし、リーマン・ショック後の市況悪化で近畿圏では中堅・中小のマンション事業者の淘汰が進んでおり、96年には346社あった同エリアでのマンション供給業者が2012年は104社(11年は106社)にとどまった。(不動産経済研究所調べ)
 
 
 
 
2013年2月期決算
 
 
先行投資負担を吸収して同6.2%の経常増益
売上高は前期比12.6%増の253億96百万円。引渡しが順調に進み、主力の分譲マンション販売事業の売上が同11.4%増加した他、戸建住宅販売事業も引渡戸数が大幅に増加し同70.7%の増収。一方、不動産賃貸事業は有利子負債の削減と賃貸用不動産のポートフォリオの最適化を目的に資産売却が先行し売上が減少したものの、主力の住居系物件が平均94%以上の高稼働率を維持した事でほぼ想定に沿った着地となった。
分譲マンション販売においては契約も順調に進み、翌14/2期竣工物件(引渡物件)の約8割の契約を完了。大型分譲マンション物件の仕入に成功する等、2段階の消費税引き上げを控えて前倒しで取組んでいる仕入も順調に進んだ。
 
利益面では、好採算物件の引渡しが多かった前期に比べて売上総利益率が低下した事に加え、販売戸数の増加に伴う変動費の増加や大型物件の販売開始に向けた先行投資(広告宣伝費及びガイドルーム費の合計が2億07百万円増加)等で販管費が増加したものの、増収効果で吸収。生命保険配当金や保険解約返戻金等の計上で営業外損益も改善し、経常利益は19億64百万円と同6.2%増加した。有形固定資産売却損(2億45百万円)や減損損失(2億63百万円)など特別損失5億27百万円を計上したものの、税効果会計の影響で当期純利益は7億61百万円と同13.4%増加した(当期純利益が期初予想を下回ったのは、有形固定資産売却損を計上したため)。
 
尚、分譲マンション販売では、物件の建設中に、内装を再現した常設マンションギャラリーで物件の説明を行い、販売契約を締結する。その後、物件が竣工し引渡しが完了した時点で売上が計上される。このため、13/2期の売上計上(引渡)物件の大半は12/2期に売買契約を締結しており、13/2期の販売活動は14/2期に引渡しを行う物件が中心だった。
 
 
分譲マンション販売
売上高207億08百万円(前期比11.4%増)、セグメント利益22億10百万円(同0.7%減)。ワコーレ神戸元町マークス等19棟の竣工・引渡しが順調に進み、引渡戸数が期初計画を1戸上回る653戸と同11.6%増加。リーマン・ショック後の地価下落時に仕入れた好採算物件の一巡で発売戸数は737戸(23棟)と同4.7%減少したものの、低金利の持続や政策支援等に加え、景況感の改善もあり、一次取得者層の住宅取得意欲は強く販売も好調に推移し、契約戸数は746戸と同10.8%増加した(順調な契約獲得を反映して単価も想定以上に堅調に推移した)。また、消費税の2段階引き上げをにらみ仕入を前倒しで行った結果、100戸規模の大型物件を3件成約(うち1物件は約480戸)する等で仕入戸数が1,394戸と同66.9%増加した。
尚、次期に売上計上される期末時点の契約済未引渡戸数は622戸と同17.4%増加(金額ベースでは同28.1%増の209億94百万円)。
 
引渡戸数    :653戸(同11.6%増)   発売戸数: 737戸(同4.7%減) 契約戸数    :746戸(同10.8%増)   仕入戸数:1,394戸(同66.9%増) 契約済未引渡戸数:622戸(同17.4%増)
 
 
13/2期に取組んだプロジェクト
神戸市でも特に人気の高い三宮や元町で3棟を3ヶ月程度の間隔で連続して発売した三宮プロジェクト(ワコーレ トアロードマンションギャラリーが拠点となった)や有栖川宮熾仁(たるひと)親王をはじめ多くの政財界の要人が邸を構え、華美な邸宅文化を育んだ由緒ある邸宅地で、明石海峡大橋を眺め、県立舞子公園に直結する好立地の舞子プロジェクト(ワコーレザ・舞子レジデンス)等の販売が順調に進んだ。
 
大型プロジェクトの仕入
中央区浜辺通プロジェクト(仮)
仕入:2013年2月
JR神戸線「三ノ宮」駅徒歩12分
総戸数:477戸
16/2期竣工予定
 
垂水区舞子台プロジェクト(仮)
仕入:2013年2月
JR神戸線「舞子」駅徒歩9分
総戸数:144戸
16/2期竣工予定
 
中央区脇浜通プロジェクト(仮)
仕入:2013年3月
JR神戸線「灘」駅徒歩8分
総戸数:152戸
16/2期竣工予定
 
 
この他、豊中プロジェクトとして、大阪府で初めて分譲マンション「ワコーレ豊中ステーションウイング(116戸)」を発売した。同物件は阪急電鉄「豊中」駅徒歩2分の好立地で既に完売。2014年2月の引渡しを予定している。また、このプロジェクトに伴い、ワコーレ豊中マンションギャラリーを開設。阪急豊中駅から近い阪急曽根駅の徒歩圏で第2弾、第3弾の準備が進められている。
 
戸建住宅販売
売上高23億36百万円(前期比70.7%増)、セグメント利益1億56百万円(同208.4%増)。明石市において、子供のコミュニケーション能力向上に資する「頭のよい子が育つ家」を採用したワコーレノイエ明石東野町(山陽電鉄「大蔵谷」駅徒歩8分、4LDK22戸)等を発売。翌期への引渡しのずれ込みが3戸あったものの、引渡戸数が前期の37戸から73戸に増加。売上総利益率も14.0%から15.1%に改善した。
 
不動産賃貸
売上高20億89百万円(前期比6.0%減)、セグメント利益8億23百万円(同5.9%減)。有利子負債の削減(消費税引き上げを前に仕入を前倒ししている分譲マンション事業での資金確保の一環)と賃貸用不動産のポートフォリオの最適化を目的に資産売却が先行したため、売上・利益共に減少した。稼働率の面では、店舗・事務所系で課題を残したものの、主力の住居系が平均94%以上の高稼働率を維持した他、駐車場も改善傾向にある。
 
売却物件   5棟 191戸       18億73百万円
購入物件   1棟  29戸(中古物件) 3億26百万円
新規稼働物件 3棟  69戸(新築物件) 6億55百万円
 
 
上記の他、賃貸マンション等3物件を販売したその他不動産販売において、売上高2億17百万円(前期比35.7%減)、セグメント利益43百万円(前期は5百万円の損失)を計上した他、その他として、保険代理店手数料収入等で売上高45百万円(同40.5%増)、セグメント利益41百万円(同37.3%増)を計上した。
 
 
期末総資産は前期末比66億98百万円増の541億07百万円。資産項目では、期末にかけて引渡しが増加した事で現預金が増加。たな卸資産については、竣工・引渡しが順調に進んだ事や賃貸用不動産の固定資産への振替で販売用不動産が減少したものの、消費税の2段階引き上げ等を念頭に仕入を先行させた事で仕掛販売用不動産が増加した。負債項目では、たな卸資産の増加で仕入債務が、販売(契約)の増加で前受金が、それぞれ増加。総資産の伸びが大きくなったが、CFが大幅に改善したため有利子負債の増加は限定的だった。有利子負債の調達先別構成比は、メガバンク47.9%(前期46.5%)、地方銀行25.5%(26.6%)、信用金庫他26.6%(26.9%)。自己資本比率は27.4%。
 
 
CFの面では、期末にかけて引渡しが順調に進んだ(購入者からの入金が進む一方、仕入債務が増加)事と有形固定資産の売却等でCFが大幅に改善。前期は48億08百万円だったフリーCFが45億45百万円の黒字に転じた。
 
 
2014年2月期業績予想
 
上昇傾向にある建築費や消費税増税等の懸念材料があるものの、事業環境は総じて良好(同社資料を要約・加筆)
安倍政権による経済政策が好感され、円高修正と株高が進み景況感が回復してきた。住宅市場は、地価に下げ止まり感があり、また、住宅ローン金利の低位安定を追い風に住宅着工戸数が3年連続で増加する等、明るい話題も増えてきた。こうした中、2012年の近畿圏のマンション市場は2万3,266戸と前年比15.0%増加。大阪市内の販売ラッシュが近畿圏市場を活性化しており、全エリアで契約率が上昇した(初月契約率の平均が76.9%と5.2ポイント上昇)。2013年も良好な事業環境が続く見込みで、前年比約1割増の2万5,000戸の供給が予想されている。
 
こうした中、同社が強みを有する神戸・阪神間では、2013年の公示地価(芦屋・西宮など南阪神地域の住宅地)が0.2%上昇しており(12年は0.3%低下)、神戸のターミナル駅であるJR三ノ宮駅の再開発もスタートした(2021年度完成予定)。また、神戸市が3年ぶりに投資的経費を増やし子育てや教育に積極的に投資する考えを示している事もエリアの注目度と人気の上昇につながろう。加えて、1996年には346社あった同エリアでのマンション供給業者が2012年は104社(2011年は106社)に減少しており、中小のマンション事業者を中心に淘汰が進んでいることも同社にとって追い風。
 
 
前期比22.1%の増収、同1.8%の経常増益予想
売上高は前期比22.1%増の310億円。ポートフォリオの入れ替えを進める不動産賃貸事業の売上が減少するものの、780戸(同19.4%増)の引渡しを予定している分譲マンション事業の売上が254億円と同22.7%増加する他、100戸の引渡しを目指す戸建住宅販売事業の売上も同32.7%と伸びる。また、個人富裕層に人気のある小規模賃貸住宅の寄与で、前期は2億17百万円にとどまったその他不動産販売が5億円拡大する見込み。
 
利益面では、小規模物件の増加や大型物件の発売に向けた先行投資で分譲マンション事業の利益率が一時的に低下する事に加え、戸建住宅販売の利益率の想定が保守的な事や、不動産賃貸事業の売上が減少する事等で営業利益は28億円と同5.6%の増加にとどまる見込み。保険関係の一次的な収入がなくなるため、経常利益は20億円と同1.8%の増加にとどまるものの、特別損失を見込んでいないため、当期純利益は10億円と同31.3%増加する。
配当は4年連続の増配の1株当たり年20円を予定している(2円増配)。
 
 
分譲マンション販売
売上高は前期比22.7%増の254億円を見込む。竣工は23棟・762戸を予定しており、このうち583戸(76.5%)については13/2期末で契約済み(4月22日現在、662戸、約85%を契約済み)。契約戸数は前期比9.9%増の820戸を予定しており、4月22日現在で計画の81%弱を達成している事になる。このため、14/2期の契約(販売)の中心は15/2期引き渡し分となる。消費税増税への対応策として(リードタイムの短縮)、中小型物件を強化しスピード感のある供給・引渡しにも努める。
利益面では、比較的小型の物件が増えるため利益率の低下が予想される他、16/2期竣工予定の大型プロジェクト3物件、具体的には、(仮)中央区浜辺通プロジェクト(総戸数477戸)、(仮)垂水区舞子台プロジェクト(同144戸)、(仮)中央区脇浜通プロジェクト(同152戸)の先行投資も発生するため利益率が低下する見込み。
 
引渡戸数: 780戸(同19.4%増)   発売戸数:860戸(同16.7%増)
契約戸数: 820戸(同 9.9%増)   仕入戸数:880戸(同36.9%減)
 
 
戸建住宅販売
100戸の引渡しを予定しており、売上高31億円(前期比32.7%増)、売上総利益4億43百万円(同26.2%増)を見込む。年間100戸を視野に入れた展開に目処が付いた事から、他社との差別化(デザイン性、環境面配慮住宅等による高付加価値化)への取り組みを強化していく。
 
その他不動産販売
売上高は前期比2.3倍の5億円を見込む。投資需要が旺盛な個人富裕層に人気のある小規模賃貸住宅(1億円程度の木造アパート等)の開発に取り組み、需要を取り込んでいく考え(収益機会の拡大に加え、狭小地等でも事業化可能なため、物件情報の有効活用にもつながる)。
 
不動産賃貸
売上高は前期比4.3%減の20億円を見込む。主力の住居系において、稼働率(94%以上)の確保を念頭に優良なポートフォリオ維持に向けた物件の入れ替えを進める考え。2013年4月に1棟(総戸数43戸)の購入済である。
 
 
今後の注目点
主力の分譲マンション販売において、仕入・販売・引渡が順調だ。また、エリア拡大の一環である大阪府下への展開も、第2弾、第3弾が予定されている。戸建住宅販売も、年間100戸の供給体制が整い、育成から収益貢献のフェーズに入ってきた。ただ、不動産賃貸事業はポートフォリオの入れ替えを進めているため、売上・利益の両面で業績への寄与度が低下している。言い換えると、不動産賃貸事業も先行投資負担から踊り場にある。また、販売好調な分譲マンション販売も、先行投資が利益を圧迫している。このため、連結ベースの業績は、13/2期、14/2期と売上の伸びほどには利益が伸びない。
消費税率が2014年4月に8%、2015年10月に10%と2段階で引き上げられるため、今後の駆け込み需要と反動減がどのように現れるのか予想し難い。しかし、同社の14/2期は4期連続の営業増益が見込まれるものの、先行投資が利益を圧迫している状態である。そして、駆け込み需要が一巡した頃(恐らく同業他社が厳しい決算を余儀なくされる頃)には、これら先行投資の成果が現れてくるだろう。良好な事業環境と好業績に浮かれる事無く、安定成長を念頭に先を見据えた経営を進めている点に注目したい。
 
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