ブリッジレポート
(6914:東証1部) オプテックス 企業HP
小林 徹 会長兼社長
小林 徹 会長兼社長

【ブリッジレポート vol.44】2013年12月期第1四半期業績レポート
取材概要「第1四半期業績については、やはり急速に進んだ円安の影響が大きかったようだが、防犯事業に関しては、欧州市場において主力の屋外用防犯センサ・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年5月21日掲載
企業基本情報
企業名
オプテックス株式会社
会長兼社長
小林 徹
所在地
滋賀県大津市雄琴 5-8-12
事業内容
赤外線を利用した各種センサ及びシステムの開発・販売
決算期
12月
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年12月 18,502 1,677 1,830 1,033
2010年12月 17,395 1,705 1,761 981
2009年12月 15,124 620 735 332
2008年12月 20,916 2,661 2,489 1,004
2007年12月 22,167 3,854 4,075 2,377
2006年12月 20,294 3,728 3,921 2,282
2005年12月 19,012 2,655 2,776 1,584
2004年12月 17,138 2,159 2,321 1,297
2003年12月 15,173 2,203 2,215 1,354
2002年12月 13,047 1,595 1,546 951
2001年12月 11,507 1,173 1,305 544
2000年12月 11,240 1,081 1,213 620
1999年12月 11,201 1,133 957 861
株式情報(5/9現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,551円 16,551,094株 25,670百万円 4.7% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
30.00円 1.9% 75.52円 20.5倍 1,107.53円 1.4倍
※株価は5/9終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
オプテックスの2013年12月期 第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
赤外線を応用した防犯・自動ドア等のセンサ大手。世界でもトップクラスのシェアを有する屋外用センサ等の防犯用製品、自動ドアセンサ、環境関連製品等の製造・販売を行なっている。子会社21社及び関連会社2社とグループを形成し、子会社オプテックス・エフエー(株)を通して産業機器用センサの分野に展開している他、カメラ補助照明で世界トップシェア(約50%)を有するレイテック社(英国)や光ファイバー侵入検知システムを手掛けるファイバーセンシス社(米国)をグループ傘下に有し、大型重要施設向けソリューション(施設への進入警戒システム)の育成にも力を入れている。
また、北米や中近東等に強みを持つファイバーセンシス社とのシナジーを追求し、国内及びEUに強みを持つオプテックス(株)が新興国市場への展開を進めており、英国及びEUでの売上が大半を占めるレイテック社も、北米、中南米、中東等で実績を上げつつある。
 
【事業内容】
事業は、センシング事業(防犯関連、自動ドア関連、その他)、FA事業、生産受託事業、その他に分かれ、事業内容と売上構成比は下記の通り。また、地域別では、日本35.2%、北米10.6%、欧州34.7%、アジア14.6%、その他4.9%(いずれも12/12期実績)。
 
 
【沿革】
1979年に設立され、その翌年には世界初の遠赤外線利用の自動ドア用センサを開発した。当時の自動ドアはゴムマットの足踏み式が主流であり、遠赤外線利用の自動ドア用センサは極めて画期的な製品だった。メンテナンスや施工対応力でも他社の追従を許さず、創業3年目には自動ドアセンサでトップシェアを有するに至った。業容の拡大を背景に91年に店頭登録(JASDAQ上場に相当)。2001年の東証2部上場を経て、03年には東証1部に指定替えとなった。
04年には、客数情報システム、駐車台数管理システム等を手掛ける技研トラステムを子会社化。近年では、画像処理技術をコアとしたソリューションやハイエンド防犯システムの強化に取り組んでおり、08年に画像処理関連のIC・LSIの受託開発等を手掛ける(株)ジーニックを子会社化。10年には欧米各国の重要施設向けハイエンド防犯システム(光ファイバー侵入検知システム)で豊富な実績を持つファイバーセンシス社(米国)を、12年には大型重要施設に設置されるハイエンド防犯システム向けのカメラ用赤外線補助照明を手がけるレイテック社(英国)を、それぞれ子会社化した。
 
 
【センシングに関する多様な技術・ノウハウと独自のセンシングアルゴリズムが強み】
センサが検知する物理的変化は、人の認識では困難な微小な変化を扱う場合が多い。このため、確実で安定したセンシングの実現には複数の要素技術とノウハウに加え、物理的変化を制御する「アルゴリズム」が欠かせない。同社は用途に適した技術・ノウハウと独自のセンシングアルゴリズムを強みに世界トップクラスのシェアを有している。
 
 
 
成長戦略
 
“「生産性の倍増」を達成する事により体質強化を図り、利益を最優先に計画数値の達成にこだわる”との経営方針の下、中期的な数値目標として15/12期に売上高325億円、経常利益46億円、当期純利益28億円等を揚げている。この目標の達成に向け、従来からの取り組みである(1)コア事業の拡大、(2)新興国市場の開拓、及び(3)新規アプリケーションの開拓を加速していく考えで、13/12期は売上高250億円、経常利益21億円、当期純利益12億50百万円の達成を目指している。
 
 
(1)コア事業の拡大
低価格汎用ゾーンと高付加価値差別化ゾーンの両ゾーンで新製品を投入し、ラインアップを強化すると共に付加価値を追求している。12/12期は低価格汎用ゾーンにおいて、屋内用センサ、東南アジア向けワイヤレスセンサシステム(共に防犯関連)、及びマイクロウェーブセンサ(自動ドア関連)といった新興国向け製品が寄与した他、高付加価値差別化ゾーンにおいても、大型重要施設向けの監視カメラ補助投光器や大型施設向け屋外用センサが業績に寄与。この他、中間ゾーンになるが、欧米向けに投入したスイング用ドアセンサが米国で伸びた。
また、屋外侵入警戒の需要増に対応するべく、M&Aや協業によりセンシング領域や手法を拡大しており、12/12期はレイテック社の買収により監視カメラ投光器をラインナップに加えた(下表)。
 
 
尚、同社グループの屋外防犯用センサは高い信頼性と精度で広域エリアをカバーする技術力が評価されており、多様な製品バリエーションと相まって、世界各国の大型重要施設で採用実績をあげつつある。
 
防犯関連における成長戦略
海外においては、屋外警戒の普及を加速するべく製品のワイヤレス化により設置の簡便性を高める。また製品ラインナップを強化し、二重、三重の警戒ゾーンの提案により需要物件への最適な監視システムを訴求する他、監視カメラのIP化(インターネットプロトコルによるコンピュータとの連動)加速によりセンサと補助照明の需要拡大を図る。一方、国内では、大型重要施設向け外周警戒物件の拡大を図る他、照明調光事業において、センサ連動による省エネや環境に貢献するアプリケーション開発に取組む(後述する新規アプリケーションの開拓を参照)
 
自動ドア関連における成長戦略
世界各地の自動ドア・シャッターセンサ市場において、デファクトスタンダードを目指している。このため、地域特性に応じた取り組みを進めていく考えで、北米においては独自の安全性を重視した製品の拡販に、欧州においては欧州統一規格の法制化を踏まえた適応製品の拡充に取組む。また、東アジアにおいては安全機能を兼ね備えたコスト競争力の高い製品で差別化を図り、一方、日本においては現場や顧客ニーズに適合した新たな製品やセキュリティ性を備えた自動ドア製品の開発を進める。
 
FA関連における成長戦略
海外においてアプリケーション製品の販売を拡大させると共に新興国市場で新規需要の開拓に取組む。一方、日本では三菱電機との協業を進める他、三品(食品、医薬品、化粧品)業界に続く市場として物流の自動化ライン向け市場の開拓に取り組む。また、オリジナルLED照明の拡販にも取組む。
 
(2)新興国市場の開拓
15/12期にロシア、東南アジア、インド、中南米のセキュリティ市場で30億円の売上を目指している。このうちブラジルでは、12年12月にサンパウロに現地法人を設立しており、ブラジルだけでなく、市場規模が200億円程度と推定される中南米市場全体へ販売ネットワークを広げていく。また、同じく12年12月にインド(市場推定規模10億円)に合弁会社を設立した。現地の文化や風習に応じた製品の開発によりセンサソリューションを展開する事で人的警備から機械警備に移行するニーズの取り込みを図る。
 
(3)新規アプリケーションの開拓
オプテックス(株)の販売網を活用してレイテック社のカメラ補助照明のワールドワイドでの拡販を図ると共にセンサ事業等とのシナジーを追求する他、日本において調光システムを備えた施設照明事業を展開していく。
 
カメラ補助照明
世界の監視カメラ市場はNetworkカメラを中心に年率13%の成長を続けており、カメラに不可欠な補助照明の販売を通じて成長を取り込んでいく。子会社のレイテック社は世界トップシェア(約50%)を有するカメラ補助照明メーカーであり、屋外中長距離用途の暗視用赤外線照明と可視光LED照明に強みを有し、製品ラインアップも多彩だ。IPカメラ需要が急速に拡大している米国において、軍需施設等での外周警戒用補助照明に採用されており、中南米(広域発電施設や刑務所の外周警戒用補助照明に採用)や中近東(UAEやクウェートで石油関連施設の外周警戒用補助照明に採用)でも実績を有する。
また日本では、オプテックス(株)が日本総代理店として国内販売を開始し、現在、重要施設を中心に営業を強化し認知度の向上に取り組んでいる。また、VMS(= Video Management Software)世界最大手のマイルストーン・システムズ社(Milestone Systems A/S、本社:デンマーク)との協業によりIP(インターネットプロトコルによるコンピュータとの連動)対応も進めていく。
 
調光システムを備えた施設照明事業
調光システムを備えた施設照明事業では、商業施設や大型事業所向けセンサ連動型調光システムを販売している。既に大手フランチャイズ、外食レストラン、スーパーマーケットなど50 社を超える企業で試験導入済みで、今後、順次本採用へ移行する見込み。また、水銀灯交換需要の取り込みにより国内大手既存コインパーキングの全国830ヶ所にも設置済みだ。今後開設される新規駐車場で、ゲートの開閉に連動する調光システムの導入も予定している。
 
 
 
2013年12月期 第1四半期決算概要
 
 
前年同期比 +8.4%の増収、同+128.7%の営業増益
売上高は55億円で対前年同期比 +8.4%の増加。昨年見られたアムステルダムのハブ倉庫開設に伴う在庫調整、受注減がなくなったことに加え、円安効果(+422百万円)もあったため堅調な推移となった。
防犯関連は、国内外ともに順調。自動ドア関連は海外は順調だったものの、国内は伸び悩んだ。反対に、FA事業は国内が順調だった一方、海外は伸び悩んだ。
 
営業利益は544百万円と前年同期に比べ大幅に増加した。円高時に製造した原価の安い在庫を当四半期に販売したため原価率が改善したほか、円安により売上総利益が +236百万円寄与した。
コスト面では、人件費、経費の増加に加え、円安によって販管費が119百万円増加した。
 
 
このように、12/12期においては、円高が収益の足を引っ張る形となったが、今13/12期は1円の円安は、米ドルで55百万円の増収、26百万円の営業減益、英ポンドが23百万円の増収、7百万円の営業増益、ユーロが21百万円の増収、17百万円の営業増益となる。
 
 
センシング事業
売上高38.4億円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益3.8億円(同95.7%増)。
防犯関連の売上高は同13.1%増加の28億円。
海外では、世界規模で高いシェアを有する屋外警戒用防犯センサのヨーロッパ向け販売が好調だった。国内においても大型重要施設向け屋外センサの販売が増加した。
自動ドア関連の売上は同 0.2%減少の9億円。
北米向け販売は順調に推移する一方、ヨーロッパ向け販売が減少した。また国内においても手応えは弱く、復興需要も未だに顕在化していない。
 
FA事業
売上高10.1億円(前年同期比5.7%増)、セグメント利益56百万円(同22.9%増)。
欧州の金融不安、中国景気減速による設備投資抑制の影響で、海外売上が低調だったが、国内では、物流業界向け汎用光電センサやLED照明の販売が増加した。
 
 
営業活動が活発となった事から、現預金、売上債権、仕入債務が増加した。また円安に伴う為替換算調整勘定の増加などで、その他包括利益が増加したことから純資産は550百万円増の200億円となった。
自己資本比率は76.5%と前期末の77.5%から若干低下した。
 
 
2013年12月期業績予想
 
 
前期比20.8%増収、同24.9%の経常増益
通期見通しに変更はない。
センシング事業における防犯関連及び自動ドア関連の欧州・アジア向けを中心にした売上の増加を見込んでいる。
利益面では、増収効果に加え、英ポンドや対ユーロに対する円安も追い風となり、営業利益が20億円と同43.1%増加する見込み。為替差益を見込んでいないため、経常利益は同24.9%の増加にとどまるものの、税負担率の低下で当期純利益は12億50百万円と同51.4%増加する見込み。
配当は1株当たり年30円を予定(上期末15円、期末15円)。
 
 
今後の注目点
第1四半期業績については、やはり急速に進んだ円安の影響が大きかったようだが、防犯事業に関しては、欧州市場において主力の屋外用防犯センサが数量ベースで増加基調にあるということで、実体面での明るさも見え始めてきたようだ。
ただ、自動ドア、FAともまだ上昇基調にあるとは言い難い部分もある。
株価は順調に上昇し、PBR1倍割れから回復したが、更に持続的な上昇基調を確実なものとするためには、これらの事業の回復が欠かせない。第2四半期以降の動向に注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(7839)SHOEI vol.33 | ブリッジレポート:(4847)インテリジェント ウェイブ vol.16»

ブリッジレポート(バックナンバー)
最新のブリッジサロン動画
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE