ブリッジレポート
(6498:東証1部) キッツ 企業HP
堀田 康之 社長
堀田 康之 社長

【ブリッジレポート vol.13】2013年3月期業績レポート
取材概要「第2期中期経営計画(14/3期〜16/3期)のポイントは、人口の増加による建築需要の増加が見込まれるアジアでの汎用バルブの拡大とアジアや北米を中・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年6月11日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社キッツ
社長
堀田 康之
所在地
千葉市美浜区中瀬1-10-1
事業内容
バルブ国内首位。特に建築設備や石油化学向け強い。海外開拓に積極姿勢。伸銅品も国内上位
決算期
3月末日
業種
機械(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 108,446 4,638 4,388 2,480
2011年3月 106,059 6,341 5,929 3,063
2010年3月 96,592 6,976 6,248 3,079
2009年3月 127,095 7,188 6,475 3,396
2008年3月 149,274 11,615 10,525 6,290
2007年3月 149,512 11,342 10,652 9,973
2006年3月 107,631 9,673 9,132 8,070
2005年3月 95,705 9,627 8,513 5,804
2004年3月 73,802 4,181 2,962 1,598
株式情報(5/29現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
526円 109,221,188株 57,450百万円 7.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10.00円 1.9% 39.36円 13.4倍 542.41円 1.0倍
※株価は5/29終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
キッツの2013年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
バルブを中心とした流体制御機器・装置の総合メーカー。バルブは、「水道メータ周り」、「ガスメータ周り」、「給湯器」等で目にする身近な存在だが、家庭だけでなく、あらゆる産業設備に使われており、同社は素材からの一貫生産を基本に、青銅、鋳鉄、ダクタイル鋳鉄(強度や延性を改良した鋳鉄)、ステンレス鋼等を素材に数万種をラインナップしている。また、バルブの材料として使用される伸銅品の外販を行っている他、フィットネス事業やホテル事業等も手掛けている。バルブでは国内トップ。伸銅品では国内2位のポジションにある。同社を含めた32社でグループを構成している。
 
【事業セグメントの概要】
事業は、バルブ事業、伸銅品事業、及び総合スポーツクラブの経営(フィットネス事業)やホテル・レストラン経営(ホテル事業)のその他に分かれ、13/3期の売上構成比は、それぞれ72.8%、18.5%、8.7%。
 
バルブ事業
バルブは、配管内の流体(水・空気・ガスなど)を「通す」、「止める」、「流れを絞る」等の機能を持つ機器で、ビル・住宅設備用、給水設備用、上下水道用、消防設備用、機械・産業機器製造施設、化学・医薬・化成品製造施設、半導体製造施設、石油精製・コンビナート施設など様々な分野で使用されている。同社は世界有数のバルブメーカーであり、耐食性に富む青銅製や経済性に優れた黄銅製の汎用バルブ、或いは付加価値の高いボールバルブやバタフライバルブ等のステンレス製バルブにおいて特に高いシェアを有する。鋳物からの一貫生産も同社の特徴で、日本で最初に「国際品質保証規格ISO9001」の認証を取得。材質や弁種のラインナップを充実させ、建築設備や各種プラントだけでなく環境・エネルギー・半導体分野にも展開しており、また、グローバルコストの実現に向けて海外生産拠点の強化にも取り組んでいる。13/3期の海外売上比率は約34%。
 
 
伸銅品事業
伸銅品とは、銅に亜鉛を加えた「黄銅」、すず及びりんを加えた「りん青銅」、ニッケル及び亜鉛を加えた「洋白」等の銅合金を、溶解、鋳造、圧延、引抜き、鍛造等の熱間または冷間の塑性加工によって、板、条、管、棒、線等の形状に加工した製品の総称。キッツグループの伸銅品事業は(株)キッツメタルワークスの事業分野であり、黄銅製の材料を用いた「黄銅棒」を製造・販売している(黄銅棒はバルブ部材の他、水栓金具、ガス機器、家電等の部材としても使用されている)。
 
 
キッツグループ第2期中期経営計画(14/3期〜16/3期)
 
創立70周年に当たる2020年に向けた成長戦略である“キッツグループ長期経営計画「KITZ Global Vision 2020」(11/3期〜)”が進行中である。急激な円高や東日本大震災の影響等を受けた第1期中期経営計画(11/3期〜13/3期)の結果を踏まえ、企業戦略を再構築し、新たに16/3期までの第2期中期経営計画を策定した。
第2期中期経営計画では、国内市場での建築設備等を中心とする汎用弁事業への収益依存から、海外市場でのオイル&ガス向けに使われる工業弁事業の採算改善により業績の向上を図る。そのために、全ての事業活動における品質の追求にグループを挙げて取組んでいく。
 
【第1期中期経営計画の総括(11/3期〜13/3期)】
(1)達成施策と継続課題
営業体制の一元化や国内3ブランドの生産統合で成果
国内外の営業体制一元化による情報集約と戦略の一元化、キッツ、東洋、三吉の国内3ブランドの生産統合とコスト削減による競争力強化で成果をあげた他、プロジェクト統括部新設によるプロジェクト一貫管理体制構築とそれによる収益改善も進展。また、グループ経営情報システムの更新にも着手した。
 
複合機能事業拠点の整備、新規事業育成、及びコストダウンと生産体制再構築が継続課題
一方、海外事業展開において、単一機能拠点から複合機能事業拠点(セールス・マーケティング、エンジニアリング、ストック、メンテナンス、サービス)への移行や、M&A・Allianceによる拡大事業や補完事業の育成及び新規エリアの開発が道半ば。また、需要に地域性がある青黄銅弁、ステンレス弁、鋳鋼弁のコスト削減に向けた最適生産体制構築や、グローバル製品のグループ共通設計や生産体制再構築によるコストダウンも継続課題である。
 
(2)事業別
バルブ事業
リーマンショック後の景気回復の想定が過大だったため、計画と実績が乖離した。また、工業弁において、特に海外やプロジェクトにおける競合メーカーとの競争が激化したが、コスト競争力が伴わなかったため、不採算製品の増加し受注も低迷した。成長分野への新製品の投入、ラインナップ拡充、海外販売拠点の拡充等で遅れが生じた事も売上未達の要因。
 
伸銅品事業
付加価値が低い事もあり、銅相場が大きく変動する際に売値と仕入値の逆ザヤが発生し損益が悪化した。また、09年に京都プラスがキッツメタルワークスと合併した際に失ったシェアを取り戻せなかった。
 
その他
キッツウェルネスが11/3期〜13/3期に4店舗の新設を計画したが、東日本大震災の発生や想定を超えた景気悪化で出店できなかった。また、ホテル紅やは、空調等のリニューアルが遅れ、集客力の低下を招いた。一方、更なる選択と集中の方針の下、(株)諏訪ガラスを売却した。
 
【第2期中期経営計画(14/3期〜16/3期)】
グループシナジーの追求と更なる選択と集中により、成長分野へグループの経営資源を効率的かつ効果的に投入できる体制を整備し体質改善を図り、グローバル企業としての地位を確立する。また、この方針の下、全ての事業活動(経営・開発・生産・販売)において品質を追求する。
 
(1)収益体質の改善  工業弁事業の採算改善と収益拡大及び複合機能事業拠点の整備
工業弁事業の採算を改善し収益を拡大させる事で、汎用弁事業に過度に依存した体質を改善する。この一環として、主力製品の最適地生産による収益性改善と供給体制の再構築に取組むと共に、海外営業を本社集中から複合機能化した海外拠点へ移管する事で経営判断の迅速化を図る。後者については、3極(欧州・米州・アセアン)・2拠点(中国・インド)の海外拠点の機能を複合化し、セールス、マーケティング、エンジニアリング、ストック、メンテナンス、サービスをワンストップで手掛ける体制を整備する。この他、成長分野であるオイル&ガス市場及びプラント計装市場の強化と関連製品への研究開発及び設備投資の強化や、マーケティング強化による市場分析とM&Aや業務提携による事業の拡大、補完、新規参入にも取組む。
 
(2)グループシナジー
国内外グループ会社の実力を総点検し新たな体制を構築すると共に、ガスステーション市場向け及び水関連市場向けへ新製品投入等、グループ各社が連携して新規事業の立ち上げに取組む。
 
(3)更なる選択と集中
グループ事業の再編統合(グローバルで戦える体制の整備)や工場の生産品目及び事業拠点への供給体制の見直しを行う(最適供給体制の再構築)。
 
 
 
 
 
2013年3月期決算
 
 
前期比2.6%の増収、同48.6%の経常増益
売上高は前期比2.6%増の1,112億75百万円。アジア、北米、欧州とワールドワイドで売上が増加したバルブ事業が増収をけん引。需要低迷と価格の低下による伸銅品事業の落ち込み等をカバーした。
 
営業利益は同41.4%増の65億58百万円。値上げの浸透や数量増に加え、不採算となった中東向け大型ガス処理プラントの影響が一巡した海外を中心にバルブ事業の利益が同27.4%増加。売上が減少した伸銅品事業も、利幅の確保ができた事とコスト削減の進展で利益が同65.3%増加した。
 
有利子負債の削減による支払利息の減少等で経常利益は同48.6%増加。三吉バルブの土地売却確定に伴う減損損失1億05百万円など特別損失2億07百万円を計上したものの、税負担率の低下で当期純利益は40億39百万円と同62.8%増加した。
 
尚、予想との比較では、売上高がほぼ予想に沿った着地となる中、営業利益が予想を約6億50百万円下回った。その要因は、半導体製造装置向けの下振れ1億円、国内販売の苦戦2億円、第4四半期に進んだ円安による仕入高の影響2億円(国内販売の一部製品はタイ、台湾、中国から仕入)、及び棚卸し評価損2億円。
 
 
 
バルブ事業
売上高は前期比7.0%増の844億72百万円。このうち国内売上は前期比1.2%増の556億58百万円。半導体投資の落ち込みで半導体製造装置向けが同28%減少したものの、主力の建設設備向けが同4%増加した他、水市場向けも上下水道用震災対応商品や給装品の販売好調で同13%増加。オイル&ガス向けも堅調に推移した。
一方、海外売上は前期比20.3%増の288億13百万円。このうちアジアは同19%の増加。景気減速で中国が同17%減少した他、大型プロジェクト物件の減少で中東も同29%減少したが、販売を強化したアセアン・その他が同49%増加した。この他、オイル&ガス向けの好調で北米が同25%増加した他、欧州・その他も同17%の増収。
 
セグメント利益は同27.4%増の88億03百万円。半導体製造装置向けの減少や価格の低下で国内が減益となったものの、値上げや数量増による増収効果や中東向け大型ガス処理プラントの影響一巡(7億円程度の利益押し上げ要因)で海外の利益が大きく伸びた。
 
伸銅品事業(連結子会社(株)キッツメタルワークスの事業領域)
2012年度の国内黄銅棒市場は、需要の低迷で14,850トン/月と前年度比4.8%減少した。同社においては、需要の低迷に加え、材料相場の変動による製品価格の低下(△8%)もあり、売上高が179億48百万円と同10.6%減少。ただ、材料相場の変動が緩やかだったため利幅の確保ができた事や、コスト削減の進展で利益率が改善(12/3期:1.3%→13/3期:2.5%)。セグメント利益は4億41百万円と同65.3%増加した。
 
その他
売上高は前期比5.8%減の88億55百万円。内訳は、(株)キッツウェルネスが手掛けるフィットネス事業がほぼ前期並みの売上を確保したものの、中央自動車道笹子トンネル事故の影響や団体客の減少等で(株)ホテル紅やが手掛けるホテル事業の売上が同5.5%減少。この他、12年6月に諏訪ガラスの里事業(ガラス工芸販売)を売却した影響が3億96百万円の減収要因となった。セグメント利益は同6.9%減の3億30百万円。ホテル事業が減収ながら、商品・材料等の仕入抑制や人件費等の削減で増益となったが、フィットネス事業の利益が同2.6%減少した。
 
 
(3)会社別動向
個別業績は、売上高651億88百万円(前期比15.2%増)、営業利益34億68百万円(同137.9%増)、経常利益38億53百万円(同100.2%増)、当期純利益25億41百万円(同49.6%減)。
売上高が同86億10百万円増加したが、その主な要因は、前年1月に吸収分割した東洋バルブ向け販売の増加41億76百万円(製造部門を吸収し、東洋バルブへのOEMに切り替えた)、海外売上の増加35億67百万円。利益面では、北米等のグループ会社向けも含めた売上の増加に加え、不採算となった中東向け大型ガス処理プラントの影響一巡もあり、営業利益が同2.4倍に拡大。営業外では、東洋バルブからの配当金がなくなる一方で、為替差損益が改善(12/3期:△38百万円→13/3期:1億37百万円)した他、支払利息も減少した(79百万円減)。
 
子会社では、建築・水市場において、製造部門を分離した東洋バルブの売上利益が減少したものの、利益率の高い耐震バルブの好調で清水合金の利益が倍増。プラントやエネルギー市場向け製品では、台湾北澤、キッツ昆山(中国・ステンレス)、キッツ閥門(中国・鋳鋼)、Perrin(ドイツ)が、そろって増収・増益。移転価格の調整で利益が減少したキッツアメリカも、オイル&ガスをけん引役に36%強の増収。
一方、半導体投資の低迷で半導体製造装置向けを手掛けるキッツSCTが損失を計上した他、ろ過機器用の精密フィルターを手掛けるキッツマイクロフィルターも減収・減益。この他、伸銅品事業を手掛けるキッツメタルワークス等はセグメント別動向で説明したとおり。
 
 
期末総資産は前期末比49億91百万円増の999億72百万円。借方では、CFの改善で現預金が増加した他、事業の拡大で売上債権やたな卸資産も増加。バルブ事業を中心に35億45百万円の設備投資を行った事に加え、システムの更新(無形固定資産の増加)、更にはシンガポールの販売子会社設立等で固定資産も増加した。貸方では、有利子負債が減少する一方、為替換算調整勘定の改善(△46億70百万円→△28億49百万円)もあり、純資産が大幅に増加。自己資本比率は59.3%と前期末比2.9ポイント改善した。
 
 
CFの面では、利益の増加とたな卸資産の効率化等で前期は22億17百万円だった営業CFの黒字が78億85百万円に増加。システム投資を含めた設備投資や子会社設立で投資CFのマイナス幅が拡大したものの、前期は2億91百万円のマイナスだったフリーCF(営業CF+投資CF)が33億66百万円の黒字に転じた。尚、投資CFの主な増減要因は、三吉バルブの工場跡地の売却等による収入5億13百万円、バルブ事業を中心に35億45百万円の設備投資、ソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出8億51百万円、シンガポールにおける連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出5億31百万円等。
 
アセアン地域での石油精製・石油化学向け工業用バルブ強化に向けた子会社設立とM&A
海外強化の一環として、11年10月にシンガポールにアセアン地域の統括会社としての機能を有する販売子会社KITZ Corporation of Asia Pacific Pte.Ltd.(以下、シンガポール子会社)を設立し、13年3月にはシンガポール子会社がシンガポールの総代理店Mikuni Engineering(Singapore)Pte.Ltd.(以下、Mikuni)を子会社化した。Mikuniは工業バルブの販売を中心に、手動バルブの自動化等の改造やメンテナンス等も手掛ける。1981年の創業以来、キッツのシンガポール総代理店として、キッツグループの工業用バルブ販売で中心的な役割を担ってきた。このM&Aを契機に石油プラントへの投資が急拡大しているシンガポールで、石油精製・石油化学向け工業用バルブの販売を強化していく考え(これまでアセアン地域ではビルや水道設備向けの汎用バルブ販売が中心だった)。このため、Mikuniを中心に工業用バルブの販売体制を再構築し、現地に根ざした販売店の強みを活かした直接的なアプローチと決め細かなサービスによりシェアアップを図っていく。
 
欧州統括会社の設置
欧州地域での地上拡大に向け、13年1月、ドイツのKITZ Armaturen GmbHをKITZ Europe GmbHに社名変更し、欧州における地域統括会社としての機能を強化した。KITZ Europe GmbHは、欧州地域にあるキッツグループ各拠点のオペレーションを統括する事で意思決定の迅速化と各拠点の協力関係の強化を図りシナジーを高めていく。欧州3ブランドの欧州での売上実績と計画は次の通り。
 
 
 
2014年3月期業績予想
 
 
前期比7.8%の増収、同8.9%の経常増益
売上高は前期比7.8%増の1,200億円。主力のバルブ事業の売上が同7.7%増加する他、銅価格の上昇と生産の回復で伸銅品事業の売上も同11.4%増加する見込み。バルブ事業では、販売拠点を強化したアセアン地区の好調に加え、オイル&ガス向けを中心にヨーロッパ、北米の売上も増加。国内は建設・水関連が堅調に推移する中、設備投資の回復で工業用の増加も見込まれる。
 
利益面では、原材料市況上昇の影響等を増収効果と生産性の改善で吸収して売上総利益率が24.5%と1.0ポイント改善。IT投資やR&Dの増加、更にはフィットネス事業で小規模介護予防事業所を中心とした高齢者向け新事業を開始する事等で販管費の伸びが大きくなるが、営業利益は72億円と同9.8%増加する見込み。
 
配当は1株当たり0.5円増配の年10円を予定(上期末5円、期末5円)。尚、同社は当面の配当性向を25%としているが、将来的な利益配分の目標について、「自己株式の取得も含めて連結当期純利益の1/3」としている。
 
個別業績の予想は、売上高683億円(前期比4.8%増)、営業利益34億68百万円(同0.9%増)、経常利益40億円(同3.8%増)、当期純利益(同1.6%減)。
 
 
 
バルブ事業
売上高910億円(前期比7.7%増)、セグメント利益92億50百万円(同5.0%増)。アジア、北米、欧州で売上が増加する海外が322億円と同12%増加する他、国内も588億円と同6%増加する。海外では、北米15%増、欧州・その他17%増、アジア(9%増)は、アセアン・その他14%増、中国6%増。国内では主力の建設設備・水市場向けや機械装置関連が堅調に推移する中、韓国半導体メーカーからの受注等で半導体製造装置向けが21%増と回復。設備投資の回復で一般化学や食品・製紙等も増加する見込み。尚、震災関連は13年後半から建物の建設が本格化してくるため、来期以降、復興需要の波及が期待できる。
利益面では、原材料市況の上昇やIT投資・R&Dの増加に加え、価格が弱含みな国内での売価政策等を見込んでいるものの、増収効果と生産性改善による原価低減で吸収する。
 
伸銅品事業
売上高200億円(前期比11.4%増)、セグメント利益5億円(同13.2%増)。生産重量を同3.3%増の3,100トン/月と想定しており、銅価格(電気銅建値)も750千円と前期実績(平均)に対して.8%上昇を想定。新製品「鉛フリー材」等の売上拡大も織り込んだ。売上の増加と加工賃低減等のコストダウンで利益率も改善する見込み。
 
その他
売上高90億円(前期比1.6%増)、セグメント利益3億50百万円(同6.0%増)。フィットネス事業では、新規マシン導入による付加価値商品の拡販や小規模介護予防事業所の開設を中心とした高齢者向け新事業を推進。売上高が57億18百万円と同1億19百万円増加するものの、新事業所開設に伴う固定費の増加等で営業利益は2億81百万円と同24百万円減少する見込み。一方、ホテル事業は、前期の笹子トンネル事故の影響一巡等で売上・利益共に増加する見込み。
 
 
今後の注目点
第2期中期経営計画(14/3期〜16/3期)のポイントは、人口の増加による建築需要の増加が見込まれるアジアでの汎用バルブの拡大とアジアや北米を中心とするオイル&ガス向け等の工業用バルブの拡大である。アジアではシンガポールを中心に販売拠点の整備・強化が進んでおり、工業用バルブについては、グループ共通設計や生産体制の再構築による価格競争力の強化と上流工程(探鉱、開発、生産)向け製品のラインナップ拡充に取組む。また、新規事業としてガスステーション分野を育成していく考え。景気回復や復興需要の本格化でシェアが高く収益性にも優れる汎用バルブの来期以降の見通しは明るい。このため、当面の業績に不安はないが、上記の取り組みが成果をあげる事ができれば、循環的な要因や復興需要が一巡した後も成長を持続できよう。言い換えると、第2期中期経営計画の数値目標の達成だけでなく、17/3期以降の展望も開けてくる。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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