ブリッジレポート
(2157:JASDAQ) コシダカホールディングス 企業HP
腰 博 社長
腰 博 社長

【ブリッジレポート vol.12】2013年8月期第3四半期業績レポート
取材概要「円安・株高が進み景況感が改善してきた。景気や個人消費の回復・拡大は同社にとってプラスなのだが、いわゆる財布の紐が緩む際には、一時的に安・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年8月6日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社コシダカホールディングス
社長
腰 博
所在地
群馬県前橋市大友町1-5-1
事業内容
総合余暇サービス提供企業を標榜。カラオケボックス「カラオケ本舗まねきねこ」を全国展開。子会社が手掛けるフィットネスも順調。温浴事業を育成中。
決算期
8月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年8月 33,746 4,077 4,096 2,279
2011年8月 29,093 3,356 3,336 2,877
2010年8月 21,932 2,503 2,579 1,125
2009年8月 18,955 1,496 1,427 549
2008年8月 13,649 691 731 421
2007年8月 11,332 535 561 134
2006年8月 8,878 552 560 319
2005年8月 6,360 403 400 233
2004年8月 3,552 340 337 192
2003年8月 2,037 104 99 57
株式情報(8/1現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
3,225円 9,477,401株 30,564百万円 31.9% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
50.00円 1.6% 332.81円 9.7倍 844.56円 3.8倍
※株価は8/1終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
コシダカホールディングスの2013年8月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
“総合余暇サービス提供企業”を標榜し、「アミューズメント」、「スポーツ・フィットネス」、「観光・行楽」、「趣味・教養」の4分野で「既存業種新業態」戦略(後述)を推進している。連結子会社8社と共にグループを形成し、安定成長を続けるカラオケ事業と認知度の向上で事業が急拡大しているフィットネス(カーブス)事業を二本柱に、上場以来、増収・増益を続けており、新規事業として温浴事業の育成にも取り組んでいる。
 
【事業セグメントとグループ】
(1)事業セグメント
事業は、「カラオケ本舗まねきねこ」(郊外中心)やひとりカラオケ専門店「ワンカラ」(都心や地方都市の繁華街で展開)を運営するカラオケ事業、“女性専用30分健康体操教室”として中高年齢層をターゲットに女性専用フィットネスクラブ「Curves(カーブス)」を展開するカーブス事業、新規事業として育成中の温浴事業(各種の温浴設備を備えた施設の運営。「居抜き出店方式」のノウハウを活用し店舗展開)、及び不動産管理事業等のその他に分かれる。13/8期上期の売上構成比は、カラオケ事業56.7%、カーブス事業36.7%、温浴事業4.8%、その他1.8%。
 
国内カラオケ市場はリーマン・ショックを境に4,200億円前後から3,800億円前後に縮小し、その後、横ばいが続いているが、同社のカラオケ事業は“地域密着によるリーズナブルでフレンドリーな接客サービス”を強みに店舗ネットワークを広げ、売上を伸ばしている。
また、リーマン・ショック以降、国内フィットネス市場が3,000億円弱で推移する中、カーブス事業は右肩上がりの成長を続けており、フィットネスチェーンとしては国内最大の店舗数を誇る。女性のためのコミュニティ作りが成功のポイントであり、50代以上が会員全体の79.3%を占める。
 
 
(2)グループ
グループは、純粋持株会社である(株)コシダカホールディングスと、カラオケ事業、カーブス事業、温浴事業、及び不動産管理や知的財産管理を手掛ける連結子会社8社。カラオケ事業は(株)コシダカが国内で334店舗を、(株)韓国コシダカが韓国ソウル市内で3店舗を、それぞれ運営。カーブス事業は、中間持株会社(株)カーブスホールディングスの下、連結子会社(株)カーブスジャパンが女性専用フィットネスクラブ「Curves(カーブス)」のFC本部の運営と直営店展開を手掛け、連結子会社(株)北海道コシダカ及び(株)シュクランがフランチャイジーとして直営店を多店舗展開している(店舗数は直営+FC合わせて1,287店舗)。また、11年11月に多店舗展開を本格化した温浴事業は(株)コシダカが新規事業として育成中の事業であり、7店舗を展開している(店舗数は、いずれも13年5月末)。
 
 
【成長戦略】
「総合余暇サービス提供企業」を標榜し、“アミューズメント(カラオケ)”、“スポーツ・フィットネス(カーブス)”、“観光・行楽(温浴)”、“趣味・教養”の4分野において「既存業種新業態」戦略を進める事で業容の拡大を図っていく考え。当面の数値目標として「グループ売上高1,000億円」を掲げており、M&Aに機動的に対応する他、東アジアを中心に海外の成長力も取り込んでいく。
 
(1)「既存業種新業態」の開発
「既存業種新業態」戦略とは、既に社会に存在し誰もが知っている業種において、視点や取り組み方を変えると共に、従来と異なる新たな顧客層をターゲットとする事で全く新しいサービスや運営手法を生み出し、独自のビジネスモデルを確立していく事業手法。現在、カラオケ事業で「ひとりカラオケ専門店「ワンカラ」の開発に取り組んでおり、カラオケ事業に次ぐ収益の柱として連結業績に寄与している “女性専用30分健康体操教室”(カーブス事業)も「既存業種新業態」の概念に沿ったもの。
 
(2)数値目標
内需関連ビジネスを手掛ける企業の事業環境は総じて厳しいものの、65兆円と言われる国内余暇市場は同社にとって無限とも言える広さ。しかも、団塊の世代(1947年〜49年までの間に出生した世代)が75歳を迎えるまでの向こう10年程度は更なる市場拡大が見込まれている。
 
同社は、「アクティブシニア層」をターゲットとし、施設や企業の再生も含めた豊富なノウハウと実績を活かして国内余暇市場を深耕していく考え。売上高1,000億円を視野に、当面の目標を18/8期に売上高650億円としており、既存事業間のシナジーを追求すると共に「既存業種新業態」の開発に取り組んでいく。セグメント別では、カラオケ事業において、「アクティブシニア層」をより意識して、従来からの客層や販売手法に囚われない新たな業態の開発に取り組み多店舗展開を進める。居抜き出店(後継者難等で廃業するカラオケボックスの利用)と建築出店(内装等から手掛ける通常の出店)を並行して進めていく考えで、都心ではワンカラを積極展開していく。当面の目標は「ワンカラ」のFC展開を含めた500店舗のネットワーク構築と売上高250〜300億円。カーブス事業においては、「〜筋トレを歯磨きに〜」のスローガンの下、日本中に運動習慣を広げていく。ビルインタイプ、ロードサイドタイプ、ショッピングセンタータイプ等、多様な出店スタイルを念頭に既存加盟店の旺盛な多店舗展開意欲に応えていく考えで(近年の出店は約8割が既存加盟店の増店)、1,500店舗体制の構築とビジネスモデルの更なる強化に取り組む事で売上高200〜250億円を目指す。一方、全国展開が緒に就いたばかりの温浴事業については、シニア・ファミリー層に特化した業態開発と居抜き出店方式によるNo.1チェーンの構築を目指しており、50店舗体制、売上高100億円を当面の目標としている。
M&Aへの対応と海外展開により収益の押し上げも図る考えで、海外展開については、2店舗を展開している韓国(4月に3号店をオープン)でノウハウの蓄積を図り、その後、経済成長著しい東アジア諸国全域で事業展開を進めていく。
 
 
2013年8月期第3四半期決算
 
 
前年同期比2.9%の増収、同0.5%の経常減益
売上高は前年同期比2.9%増の252億42百万円。ボウリング事業の売却が22億62百万円の減収要因となったが、店舗数・会員数共に増加したカーブス事業の売上が同24.5%増の98億64百万円と大きく伸びた他、店舗数の増加で温浴事業の売上も前年同期の3億70百万円から11億61百万円に増加。一方、カラオケ事業は東日本大震災後に高まった安近短志向の一巡等で前年同期並みの売上にとどまった。尚、ボウリング事業売却の影響を除くと、同13.3%の増収。
 
利益面では、カラオケ事業における ひとりカラオケ専門店「ワンカラ」の業態開発や新規出店の増加に加え、育成途上にある温浴事業の店舗増等もあり、売上総利益率が28.2%と0.7ポイント低下。新業態「ワンカラ」や同社オリジナルのカラオケボックス用新システム「すきっと」(注)の開発費が負担となり、営業利益は32億89百万円と同1.7%減少した。ただ、為替差損益の改善(△15百万円→29百万円)で経常利益は同0.5%の減益にとどまり、商業施設(東京都豊島区)の売却益15億35百万円等を特別利益に計上したため、四半期純利益は26億32百万円と同46.3%増加した。
 
(注)オリジナルのカラオケボックス用新システム「すきっと(Smart Karaoke Internet Terminal)」
カラオケボックス用システムは2社による独占市場のため、オペレータ間での差別化が難しい。このため、同社では、これまでにないコンテンツ・サービスの提供で競合するチェーン店との差別化を図るべくカラオケ用新システム「すきっと」の開発を進めてきた。4月から「カラオケ本舗まねきねこ」及び「ひとりカラオケ専門店ワンカラ」の3店舗でロケーションテストが実施されている。
尚、「すきっと」はユーザー自身のオリジナルコンテンツを取り込む事ができる「参加型カラオケ」との位置付けで、Webサイト「すきっとねっと」と連携したサービスが特徴。例えば、「すきっとねっと」に個人コンテンツをアップロードしておけば(会員登録が必要)、カラオケ店舗で「すきっと」にダウンロードして視聴する事ができる(動画コンテンツであれば、カラオケの背景映像に指定する事も可能)。また、「すきっとねっと」にコンテンツを投稿すると、第三者が「すきっと」にダウンロードして視聴する事もできる。今後、参加型カラオケの機能に即したアプリケーションを順次リリースしていく予定。
 
 
カラオケ事業
売上高138億74百万円(前年同期比0.4%増)、セグメント利益17億74百万円(前年同期比18.6%減)。第3四半期末の国内店舗数は前期末比11店舗増の334店舗(前年同期末320店舗)。国内で新規出店15店舗、閉店4店舗を実施した他、海外では韓国で3店舗目となる富平店を4月にオープンした。
東日本大震災後に高まった安近短志向の一巡に加え、景況感の回復で個人のサービス消費が多様化し他の娯楽関連業種との競合局面が増えている。加えて、出店意欲が旺盛な同業チェーンとの間の顧客獲得競争も厳しくなっており、既存店の苦戦が続いている。利益面では、仕入高、配信料、労務費等でコスト削減が進んだものの、売上の伸び悩みで、新業態「ワンカラ」や同社オリジナルのカラオケボックス用新システム「すきっと」の開発費、既存業態店舗の新規出店コストが負担となった。
 
カーブス事業
売上高98億64百万円(前年同期比24.5%増)、セグメント利益19億62百万円(前年同期比40.1%増)。第3四半期末の店舗数は前期末比90店舗増(同7.5%増)の1,287店舗(内グループ直営店44店舗)、会員数は42千人増(同8.4%増)の545千人。尚、前年同期末は1,145店舗(内グループ直営店40店舗)、会員数453千人。
加盟事業者(FC)による質の高い会員サービスの実現と安定した店舗運営、そして出店展開を可能とするため、加盟店とフランチャイズ本部が一丸となって店舗マネジメント力の強化と現場社員の育成に取組んだ結果、1店舗当たり会員数の増加 ⇒ 加盟店の経営状態の安定 ⇒ 追加出店、と言う好循環が生まれ店舗数と会員数共に増加した。また、会員向けのプロテイン通信販売(定期購入)も好業績に寄与した。
 
温浴事業
売上高11億61百万円(前年同期比213.1%増)、セグメント損失2億78百万円(前年同期は1億78百万円の損失)。主力のカラオケ事業等で培ってきた「居抜き出店方式」のノウハウを活用して、温浴施設の再生による多店舗展開を進めている。12年11月に福岡県に「イオン志摩湯処まねきの湯」を開設し、期末店舗数は7店舗(前年同期末4店舗)
 
 
 
 
第3四半期末の総資産は前期末比39百万円減の200億04百万円。商業施設(東京都豊島区)を売却し、売却代金を社債の償還資金等に充てたため、有利子負債が30億53百万円と22億52百万円減少。有利子負債残高が現預金の残高を下回り実質無借金となった。この結果、自己資本比率は51.0%と前期末比11.1ポイント改善した。
 
 
 
2013年8月期業績予想
 
 
5月30日に発表した修正予想に変更はなく、前期比1.5%の増収、同2.9%の経常増益予想
下方修正の理由は、新規事業である温浴事業の収益改善の遅れとカラオケ事業における先行投資負担によるカラオケ事業の利益の下振れ。カラオケ事業については、新規事業の「ワンカラ」は客数が伸びてきているものの、利益体質が定着していない。また、既存店の売上が伸び悩む中で、当初計画を上回るペースで新規出店を進めており、新店開業関連費用が増加する見込み。
 
一方、配当予想には変更が無く、1株当たり25円の期末配当を実施する予定。固定資産の売却に伴い発生した特別利益を株主に還元する考えで、1株に付き5円の特別配当が含まれている(上期末配当25円にも5円の特別配当が含まれており、年配当は特別配当10円を含み、5円増配の50円となる。
 
 
 
今後の注目点
円安・株高が進み景況感が改善してきた。景気や個人消費の回復・拡大は同社にとってプラスなのだが、いわゆる財布の紐が緩む際には、一時的に安近短志向と真逆の傾向が強まる。同社においては、こうした傾向が特に主力のカラオケ事業に現れているが、カラオケ事業を手掛ける同業者も総じて苦戦している模様。売上が伸び悩む中、先行投資が負担となり利益の下振れ幅が比較的大きくなるが、景気拡大が続けば、温浴事業も含めて、いずれその恩恵を受けるだろうから投資も報われよう。
第4四半期(6-8月)以降の注目点は、カラオケ事業の既存店の動向と温浴事業の収益性改善。仮に第4四半期に温浴事業の損益を均衡させる事ができれば、それだけでも来期の業績に与えるインパクトは大きい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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