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(4709:JASDAQ) インフォメーション・ディベロプメント 企業HP
舩越 真樹 社長
舩越 真樹 社長

【ブリッジレポート vol.44】2014年3月期第1四半期業績レポート
取材概要「1Qは増収、黒字転換となった。前期一時的に減少した一部顧客における運用構築業務が回復した。高収益案件の獲得、事業構造改革実施に伴う収益・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年9月3日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社インフォメーション・ディベロプメント
社長
舩越 真樹
所在地
東京都千代田区二番町 7-5
事業内容
独立系情報サービス会社。金融向けITアウトソーシング主力に幅広いITサービスを提供。
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年3月 16,446 427 448 -490
2012年3月 16,137 629 659 365
2011年3月 16,450 839 892 447
2010年3月 17,263 850 864 155
2009年3月 18,458 1,057 1,109 563
2008年3月 18,032 1,200 1,191 594
2007年3月 14,692 1,024 1,024 550
2006年3月 13,028 851 845 430
2005年3月 11,378 550 557 119
2004年3月 11,203 625 628 203
2003年3月 11,668 598 591 274
2002年3月 11,081 548 546 272
2001年3月 9,738 756 735 242
2000年3月 8,468 640 586 320
株式情報(8/29現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
517円 7,049,006株 3,644百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
21.00円 4.1% 46.82円 11.0倍 776.66円 0.7倍
※株価は8/29終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
インフォメーション・ディベロプメントの2014年3月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
金融向けITアウトソーシングに強みを持つ独立系の情報サービス会社。システム運営管理とソフトウエア開発・保守を二本柱とし、一つの顧客に対し、コンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理等の複数のサービスを提供するBusiness Operations Outsourcing(BOO)戦略を推進しており、好不況の波の大きいIT業界にあって、相対的に業績の変動が小さく、高配当を継続している。
 
【事業セグメント】
事業は、システム運営管理、ソフトウエア開発・保守、及びその他に分かれ、各事業の概要と売上構成比は次の通り。
 
システム運営管理  (13/3期売上構成比61.4%)
1,300名規模の技術者を擁する専門部隊が、ミドルウエアのカスタマイズからハードウエアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現している。
 
ソフトウエア開発・保守  (13/3期売上構成比34.9%)
「独立系SE集団」として、特定のマシン、OS、ツール、開発言語にとらわれず、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。大型汎用機から携帯端末まで、金融、公共、サービス分野を中心に豊富な実績を誇る。
 
その他   (13/3期売上構成比3.7%)
セキュリティ&コンサルティングを中心に展開している。海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供している。

また、顧客別では、メガバンク、有力地銀、生損保、農林系等の金融機関が52.1%、SIer、情報通信機器ベンダー、或いは通信キャリア系情報サービス大手等の情報・通信・サービスが31.9%、製造、輸送、公共団体、エネルギー等のその他が16.0%。
 
 
【IDグループ】
グループは、同社の他、国内外の連結子会社6社。このうち国内(3社)は、システム運営管理を手掛ける(株)日本カルチャソフトサービス(出資比率100%。以下、CS)、日本ユニシス(株)との合弁会社(株)ソフトウエア・ディベロプメント(同80%、SD)、情報システム・コンサルティング等の(株)プライド(同54.4%)。一方、海外(3社)は、中国でソフトウエア開発、システム運営管理等を手掛ける艾迪系統開発(武漢)有限公司(同100%、ID武漢)、シンガポールでソフトウエア開発やシステム運営管理等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT SINGAPORE PTE. LTD.(同100%、IDシンガポール)、及びアメリカで人材採用・育成、現地市場調査、情報収集等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. (同100%、IDアメリカ)。
 
 
【IDグループのサービスの特徴 − i-Bos24(ID's Business Operations-Outsourcing Service 24) −】
同社グループはコンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理、クラウド・セキュリティ、BPOまで、トータルなITアウトソーシングサービスを「i-Bos24」のブランドで提供している。ソフトウエア開発事業ではユーザーの立場に立った柔軟な発想と姿勢でシステムを構築し、システム運営管理事業では24時間365日システムをノンストップで運営管理。セキュリティ事業ではセキュリティ製品の販売やネットワークセキュリティに関わる業務を行う。更にクラウドサービス「iD-CLOUD」では、コンテンツやセキュリティの運用・遠隔監視、Web会議システムの導入等のニーズに応え、BPO事業ではITを活用した事務作業を代行する事で顧客の業務効率化に貢献する。
 
 
【情報サービス業の動向と同社の業績推移】
(1)情報サービス業の動向
 
経済産業省発表の「特定サービス産業動態統計調査」(13年8月15日発表)を見ると、情報サービス業はシステム等管理運営受託が安定して推移する中、受託ソフトウエアの回復傾向が明確になってきたようだ。

また、内閣府が8月12日に発表した13年4-6月の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.6%増、年率換算で2.6%増と高い伸びを示した(名目成長率は0.7%増となり、年率で2.9%増)。けん引役は自動車の購入を中心に個人消費と米国向けを中心に2四半期連続でプラスとなった輸出で、設備投資は0.1%減と6四半期連続の減少。ただ、設備投資の減少率は3四半期連続で縮小しており、下げ止まりの兆しが出てきた。また、8月2日には13年度の成長率見通しについて2.5%増から2.8%増に上方修正している。このため、マクロ経済の面からも、円高修正や株価上昇による景況感改善 → 景気の本格回復 → 設備投資の回復  → IT投資への波及、と言うシナリオが描きやすくなってきた。
 
(2)同社の取り組み
 
キーワードは、「Business Operations Outsourcing」、「グローバル展開」、及び「iD-CLOUDの推進」。 具体的には、一つの顧客に対し、ソフトウエア開発からシステム運営管理、BPOまで、複数のサービスを提供する「Business Operations Outsourcing」を“i-Bos24” のブランドで展開し、既存顧客1,000社から抽出した13企業グループを深耕する。また、「グローバル展開」では、ITの導入支援から運用・保守までのワンストップサービスを日本仕様で提供する事でグローバル展開を進める日本企業のニーズを取り込んでいく。この一環として、100%子会社 ID武漢が、武漢、上海、無錫及び東京を活動拠点とし、日本と中国において、ソフトウエア開発からシステム運営管理、BPOまでのトータルITサービスを提供している他、米国、シンガポールでの子会社設立、英国における支店設立、業務提携でグローバルなITサポート体制の構築を進めている。

一方、「iD-CLOUD」の推進では、クラウドコンピューティングの普及に伴い、今後、需要の増加が見込まれる基盤系(プラットフォーム系)開発業務において要員の育成を行い、顧客ニーズに広範かつ迅速に対応できる体制を構築する。クラウド関連サービスを提供する他社との提携にも柔軟に対応していく考えだ。尚、基盤系開発業務とは、ハードウエア、OS、ミドルウエアの機能を最適な手段で活用し、低コスト高信頼性のシステム稼働環境を設計・構築するサービスの事。
 
 
海外展開の軌跡
11年5月には、米国へ展開する日本企業の情報システムをサポートするべく米国SYSCOM社(代表取締役社長 佐藤誠詞)と提携。SYSCOM社は、米国における日系金融機関や商社を対象に、データセンターサービス(ネットワーク環境の設計・構築からシステム運営管理)、ERP導入、及び内部統制構築支援等のサービスを提供しており、サーバの仮想化など基盤系分野の実績も豊富だ。また、11年9月には英国Newton IT社(代表取締役社長 森本健至良)と提携。Newton IT社は、英国で日系金融機関や製造業等を対象に、業務システムのコンサルティング・構築支援、IT基盤構築・運用・保守、情報セキュリティコンサルティング、更には事業継続計画(BCP)構築支援等、幅広いサービスをワンストップで提供している。更に12年2月には、シンガポールにおいて日系商社や製造業等を対象に、PCサポートや社内LAN構築・運用・保守サポート、情報機器の販売及び導入まで幅広く提供しているKAWATEC社(代表取締役社長 川辺高峰)とも提携した。この提携で東南アジアをカバーする事となり、米欧での業務提携と合わせて、ITに関する導入支援から運用・保守までのワンストップサービスをグローバルに提供していく体制が整ってきた。
海外子会社では、12年5月に、KAWATEC社と連携しつつ、IDグループが得意とするシステム運営管理、IT基盤の設計・構築、ソフトウエア開発等のサービスを日本品質で提供していく事を目的にIDシンガポールを設立。同年8月には、グローバル化対応のための優秀な人材の確保・育成や海外における顧客のニーズの把握・情報収集、及びSYSCOM社との連携強化を目的にIDアメリカ(事業拠点:ボストン)を、同年11月には、現地日系企業の動向や周辺諸国における市場の調査、及びNewtonIT社との協業推進を目的にIDロンドンを、それぞれ設立した。
 
 
2014年3月期第1四半期決算
 
 
前年同期比8.4%の増収、経常損益は前年同期赤字から大幅に改善
売上高は前年同期比8.4%増の41億60百万円。主要事業のシステム運営管理事業において、前期一時的に減少した一部顧客における運用構築業務が回復、大手ITベンダー経由の売上も増加した。また、ソフトウエア開発事業では、顧客ニーズを捉えた積極的な提案活動やオフショアを活用した高付加価値サービスの提供により受注が堅調に推移した。
経常利益は前年同期の61百万円の損失から大幅に改善し、2億15百万円となった。売上高の増加および高収益案件の獲得、事業構造改革実施に伴う収益体質の改善、低採算案件の見直しなどが功を奏した。売上高総利益率は前年同期14.1%から19.6%に、販管費率は同15.7%から14.4%に、いずれも大きく改善している。
 
 
システム運営管理事業の売上高は前年同期比5.3%増の26億5百万円。昨年度一時的に減少した一部顧客における運用構築業務が回復し、また、大手ITベンダー経由の売上が増加した。
ソフトウエア事業の売上高は前年同期比15.4%増の14億43百万円。企業のIT投資に明るさの見えるなか、顧客ニーズを捉えた積極的な提案活動や、一括受託サービスの提供等により既存顧客からの受注が拡大した。
その他事業の売上高は前年同期比1.0%減の1億11百万円。コンサルティング売上が減少した。
 
 
 
1Q末の総資産は前期末比13億7百万円減の84億93百万円。現預金が10億円、売上債権は2億17百万円、繰延税金資産は92百万円それぞれ減少した。
負債は前期末比12億98百万円減の28億60百万円。有利子負債が5億15百万円、未払金が5億6百万円、賞与引当金が3億34百万円それぞれ減少した。
純資産は前期末比9百万円減の56億33百万円。四半期純利益1億17百万円を計上、配当金の支払いが1億48百万円あった。有利子負債が11億円から5億85百万円に半減したことにより、自己資本比率は64.3%で前期末の55.9%から大きく改善した。
 
 
2014年3月期業績予想
 
 
抑制していた人件費の正常化等が予定されているものの、増収効果、構造改革効果(前期に自己都合退職および早期退職優遇措置の実施で200名強社員が減少)、及び不採算案件の影響一巡で利益率が改善し営業利益が同44.9%増加する見込み。主力のシステム運営管理事業をさらに強化すると同時に、これまで推進してきた「BOO(Business Operations Outsourcing)戦略」、「グローバル戦略」、「プラットフォーム系開発業務およびクラウドサービスの拡大」にいっそう注力する。尚、プラットフォーム系開発業務とは、ハードウエア、OS、ミドルウエアに機能を最適な手段で活用し、低コストかつ信頼性の高いシステム稼働環境を設計・構築するサービス。配当は1株当たり21円の期末配当を予定。
 
上期予想を上方修正
上期予想売上高は4.0%の上方修正。1Qにおいて幅広い顧客からの受注が計画を上回って推移したこと、大型案件の実施時期が早まったことにより、期初見通しを上回る見込みとなった。営業利益は47.6%、経常利益は55.0%、純利益は66.7%の大幅上方修正。売上高の増加および高収益案件の獲得、事業構造改革実施にともなう収益体質の改善、低採算案件の見直しによるもの。
 
 
 
今後の注目点
1Qは増収、黒字転換となった。前期一時的に減少した一部顧客における運用構築業務が回復した。高収益案件の獲得、事業構造改革実施に伴う収益体質の改善、低採算案件の見直しによる効果も大きいと思われる。12.3期1Qの利益水準(経常利益で1億68百万円)を上回っていることを考慮しても、好調なスタートを切ったといえるだろう。上期予想を経常利益では55%の大幅上方修正、通期見通しは変えてないが上期決算発表時には上方修正も期待できるだろう。
国内で有力顧客を中心にした顧客深耕を図ると共に、アジアを中心にした海外での事業基盤の確立に取り組んでいく考え。
「13年度後半には国内IT投資の本格的な回復が見込まれ、14年度まではそのトレンドが続く」と言うのが市場コンセンサスだが、同社においては、当面の事業環境の明るさだけでなく、中長期のビジョンも明確である。
好業績で今後の事業環境が良好にもかかわらずPBRは低位にとどまっており、株価には見直し余地もありそうだ。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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