ブリッジレポート
(2405:東証マザーズ) フジコー 企業HP
小林 直人 社長
小林 直人 社長

【ブリッジレポート vol.3】2013年6月期業績レポート
取材概要「所謂「アベノミクス」効果もあり、処分を要する建築廃材等の量は増加傾向にあるようだ。同社の受入施設も高稼働率で、受入余地がだんだん少なく・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年10月15日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フジコー
社長
小林 直人
所在地
東京都台東区駒形2-7-5 前川ビル5階
事業内容
建設廃棄物の中間処理が主力。食品系廃棄物にも展開。廃棄物利用のバイオマスガス発電も
決算期
6月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年6月 2,226 278 223 114
2012年6月 1,866 97 24 5
2011年6月 1,703 124 42 74
2010年6月 1,603 134 50 33
2009年6月 1,539 -38 -132 -148
2008年6月 1,612 -13 -107 -141
2007年6月 1,708 65 -23 -3
2006年6月 1,760 161 96 49
2005年6月 1,753 348 257 143
株式情報(9/3現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
461円 3,181,522株 1,466百万円 11.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
7.00円 1.5% 44.00円 10.5倍 361.95円 1.3倍
※株価は9/3終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPSは前期末実績。
 
東証マザーズに株式を上場する株式会社フジコーの会社概要、2013年6月期決算概要について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
建設工事現場から出る廃棄物を始めとして、産業廃棄物、一般廃棄物の処理を行う。
事業セグメントは〃設系リサイクル事業、⊃品系リサイクル事業、G魑族鯊旅事の3つに分類される。
「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」を用いたバイオマス発電ビジネス(同社は木くず、繊維くずなどを利用)に力を入れている。
許可を取得している廃棄物品目数の多さ、最新鋭の施設と技術の導入、食品リサイクル事業のパイオニアであることなども同社の強み。
 
【沿革】
住宅の害虫防除や白蟻駆除工事からスタートした同社は、白蟻が発生する前の新築時に「予防」を行えば、白蟻の発生を食い止めることができると考え、ハウスメーカーや工務店向けに「新築時の白蟻予防工事」を提案。その後、「白蟻は家屋の解体時に発見される」ことに着目し、白蟻工事の受注拡大を目指して解体工事をスタートした。
この家屋解体工事の際に排出される廃棄物を処理することを目的として、建設系リサイクル事業を開始。
その後、事業領域拡大を図り食品系リサイクル事業を開始し、一般廃棄物の取扱も始めた。CO2削減と適正処理、高収益を目的に発電事業にも参入した。
 
1974年 2月 東京都台東区花川戸に株式会社フジコーを設立し、有害動物昆虫等の防除の受託および関連商品販売のため、環境事業の営業を開始
1974年 8月 家屋ビル鉄骨等の解体とその資材の販売のため、解体事業の営業を開始
1976年 2月 本社を東京都台東区駒形2丁目6番5号に移転
1988年10月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井事業所を新設
1991年 1月 自走式破砕機により建設廃材のリサイクル事業を開始
1991年 6月 産業廃棄物処分業許可を取得
1991年 8月 白井事業所内に建設廃材破砕再生施設を新設
1996年 4月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用飼料加工施設を新設し、食品廃棄物の飼料化試験を開始
1998年 5月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用堆肥化発酵施設を新設し食品廃棄物の堆肥化試験を開始
2000年 7月 一般廃棄物処分業許可を取得
2000年 9月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井再資源堆肥化センターを新設、堆肥化事業として食品循環資源のリサイクル事業を開始
2001年 6月 有限会社白井遊楽ファームを子会社化
2001年 6月 本社を東京都台東区駒形2丁目7番5号に移転
2003年 1月 白井事業所にて焼却施設「新1号炉」竣工
2004年 2月 白井事業所にて焼却施設「新2号炉」竣工
2004年 3月 白井再資源化センターにて食品資源による乾式メタンガス発電施設完成
2004年 7月 東証マザーズ市場に上場
2007年11月 白井事業所内にバイオマスガス化発電施設を新設、バイオマス発電によりエネルギー資源の利活用を開始
2009年10月 茨城県鉾田市に食品残渣を加工した液状飼料(リキッドフィード)による養豚事業を開始
2011年 4月 食品リサイクル事業において(株)ファームネットジャパンと業務提携
2012年 7月 電力小売り事業の子会社「里山」を設立
 
【経営理念・ビジョン】
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から各種サービスを提供してきた。
今後は未利用資源の利活用を事業化することにより循環型経済社会の構築に貢献していきたいと考えている。
 
【市場環境】
環境省が2012年5月に発表した「環境への取り組みをエンジンとした経済成長に向けて」と題する報告書によれば、廃棄物処理・資源有効活用の市場規模は2000年の35.5兆円から2009年の37.6兆年へ5.9%増加した。
このうち小項目では、「廃棄物処理用装置・施設」は同期間に明確な減少傾向を示しているが、「廃棄物処理・リサイクルサービス」は15.2%と増加している。また細分類では「中間処理」10.4%増、「産業廃棄物処理」10.3%増と過去10年では堅調な伸びを見せている。
 
 
ただ、グラフで見ると明らかなようにどの項目も2004年頃をピークに横這いとなっており、会社側もリーマンショック後は市場の拡大は(特に建設系廃棄物)見込みにくいと考えている。
そのため、食品系リサイクルへの注力、取引先の多様化、バイオマス発電事業の開始など事業領域の拡大を図っている。
 
【事業内容】
産業廃棄物や一般廃棄物を顧客である事業者から受入れ、自社保有の施設で中間処理(破砕、焼却など)を行っている。
 
≪廃棄物処理業界について≫
●  「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、「事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物」および「輸入された廃棄物」が産業廃棄物と定義されており、産業廃棄物以外のものが一般廃棄物とされる。
廃棄量は一般廃棄物が年間約5,000万トンに対し、産業廃棄物が年間約4億トン。
産業廃棄物は同法により21品目が列挙されているが、取扱許可は品目ごと、施設ごとに取得しなければならない。廃棄物処理を委託する側からすれば、受入品目・受入施設がより広範な事業者の方が手間が少なく、効率的である。
産業廃棄物処理業者数は全国で約13万。(環境省産業廃棄物処理業者 検索システムより。2012年8月14日現在。)
産業廃棄物処理施設数は、中間処理施設数 19,320、最終処分場数 2,157。(産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況。平成21年度実績より)
 
事業セグメントは「建設系リサイクル事業」、「食品系リサイクル事業」、「白蟻解体事業」の3つであり、売上高および売上総利益の構成は以下のようになっている。
 
 
<建設系リサイクル事業>
売上高 1,808百万円、売上総利益 437百万円
(2013年6月期実績)
 
主要顧客: 廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等
首都圏近郊の廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等からの委託を受け、木くず、紙くず、廃プラスチック類、がれき類等の産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、焼却、破砕、リサイクル処理を行っている。
発電施設では、受入れた木くず等のバイオマス(生物資源)を原料とした発電により、温室効果ガスの削減を推進し、自然エネルギーとして付加価値の高い電力販売を行っている。
また住宅、アパート等の新・改築時に発生する廃棄物を発生場所から処理施設まで運搬する収集運搬業務も行っている。
 
≪バイオマス発電とは?≫
バイオマスとは、「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」のことで、主に木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどを指す。
化石燃料と違い、バイオマスは太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素から生物が生成するものなので、持続的に再生可能な資源であることが大きな特徴。 バイオマスの種類は主に「廃棄物や未利用のもの」、「資源作物」に大別されるが、同社では木くず、紙くず、繊維くずを利用している。

これら受入廃棄物を破砕した後、低酸素状態で可燃性ガスを抽出し、燃焼させて蒸気タービンを回転させ、発電を行う。毎時1,800kW(1日43,200kW)の発電能力は、バイオマスによるものとしては、非常に高効率といわれている。
 
 
<食品系リサイクル事業>
売上高 266百万円、売上総利益 36百万円
(2013年6月期実績)
 
主要顧客:スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場等

スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場などの食品関連事業者等から委託を受け、食品廃棄物のうち、リサイクルが可能な食品循環資源である産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、発酵分解による堆肥化、メタン発電による発電、乾燥及び発酵による飼料化へのリサイクル処理を行っている。

同社が保有する鉾田ファームの養豚施設では、リサイクル製品である液状飼料(リキッドフィード)を利用して、豚の肥育を行っている。通常の飼料は、食品残渣を乾燥させるのに時間と燃料費がかかるが、リキッドフィードはそうした手間がかからないことから注目し、まず自社で試験的にリキッドファームを使った養豚を手掛け始めた。
その後、飼料の品質向上と販売を外部委託に切り替えたこともあり、リキッドフィードは徐々に養豚業者に広がりつつある。リキッドフィードの拡大は、そのものの売上拡大ももちろんだが、受入食品残渣の拡大にもつながることから、引き続き拡大に注力していく考えだ。
また、再生堆肥の品質向上を目的として、農作物の栽培試験及び農作物の生産販売をグループ会社の(株)遊楽ファームで行っている。
将来的には、養豚も含めた「農業」に力を入れ、東北地方の復興に貢献すると共に、差別化を図っていきたいと考えている。
 
≪乾式メタン発電とは?≫
堆肥化処理の一環として発生するメタンガスを回収し、エネルギー源として利活用する発電方法。
従来の湿式メタン発電と比べて、汚水の処理が不要で、原料を破砕する必要がなく、あらゆる食品循環資源に対応可能な技術をドイツのビオフェルム社より導入している。
発電した電気は、白井再資源化センター内の堆肥化処理、飼料化処理における機械設備の電力として利活用している。
 
 
<白蟻解体事業>
売上高 151百万円、売上総利益 8百万円
(2013年6月期実績)
 
主要顧客:ハウスメーカー、工務店、一般個人等

ハウスメーカー、工務店などの建築関連事業者から、または直接一般の個人からの依頼により、住宅及びアパート等の解体工事、白蟻予防工事の見積調査及び施工を行っている。
また、リフォーム会社からの依頼により、既存住宅の白蟻防除工事、家屋害虫の駆除工事等も行っている。
 
 
強みと特徴
 
ゝ可品目の多さ
前述のように、廃棄物処理の許可は品目ごとに必要だが、同社は産業廃棄物21品目中13品目の許可を得ている。また民間事業者では少ない一般廃棄物処分業の許可も取得している。
 
多様な取扱廃棄物
建設系廃棄物からスタートした同社だが、現在は事業領域の多角化を進める中で、食品工場、製造業、飲食業など多様な廃棄物を受入れている。
 
A篭隼から社会的に意義のある事業活動
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から現在まで社会的貢献度の高い事業を手掛けている。
 
ず膿訓圓僚萢施設と技術を導入
破砕、焼却、熱分解、乾式メタン発電、バイオマス発電と常に業界に先駆けて最新の処理施設と技術を導入しており、高い信頼性と安心感を提供している。
 
タ品リサイクル事業のパイオニア
同社は首都圏の事業者としては食品リサイクル事業への参入第1号。食品リサイクル事業における堆肥化、飼料化、養豚事業等を通じ今後益々重要性が高まる農業との連携を深めている。
 
η儡物処分業としてのバイオマス発電
廃棄物処分業者の中でバイオマス発電を手掛けているのは同社を含めごく少数。リサイクル及び温室効果ガス削減への貢献と、売電による新たな収益源確保を目指している。
 
 
2013年6月期決算概要
 
 
建設系リサイクル事業が好調で2ケタ増収。売上原価、販管費も増加したが大幅な増益を達成。
売上高は前期比 19.3%増の2,226百万円。
主力の建設系リサイクル事業は、前期の改修工事の反動もあり大幅に増加した。食品系リサイクル事業も堅調だったが、白蟻解体工事は工事体制縮小により件数が減少した。
設備稼働率向上のための改修工事、部品交換などを行ったため維持管理費が同45百万円増加したのを始め、受入数量の増加による埋立処分費、飼料の販売等の委託費、営業強化に伴う人件費がそれぞれ増加し、売上原価は同11.3%増加したが、増収効果により売上総利益は同6割増の482百万円となり、売上総利益率も大幅に上昇した。販管費は人件費が増加したが、その他費用の削減に努めた結果微増にとどまったため、営業利益以下、大幅な増益を達成した。
第4四半期の業績が計画通り推移したため、配当を5.00円/株から7.00円/株に上方修正した。
 
 
<建設系リサイクル事業>
前期に比べ大幅な増収・増益となり、計画も上回った。
取引先業種の多様化により、受入数量が増加し、受入平均単価も向上した。
また、発電施設の稼働率向上により、売電数量が増加するとともに設備認定の取得により売電単価も向上している。営業活動の強化により、月次での受入数量も安定的に推移した。受入制限を実施していた前期の反動もあるが、売上高は焼却施設で前期比40.4%増、発電施設で同20.8%増となり、その他施設も、廃プラスチック類の破砕・圧縮梱包施設は同39.6%増、がれき類の破砕施設は同36.7%増と、全般に好調に推移。効率的な施設運営行ったため各施設の稼働率も向上した。
 
<食品系リサイクル事業>
増収となったが、人件費、委託手数料、電気料金等が増加したため売上総利益は減益となった。
中期的な目標として既存事業における売上高構成比を20%〜30%に高めることを目指して、飼料化事業の拡大に努めている。
堆肥化施設の売上高は前期比29.2%減少したが、飼料化原料の受入数量が着実に増加し売上高は同37.8%増加した。再生飼料の販売は、窓口を外部委託に変更したことにより、販売数量は同20倍に増加したほか、鉾田ファームの売上高も、出荷頭数の安定化に加え、飼料の品質向上により、第4四半期以降、販売単価が大幅に向上している。
 
<白蟻解体事業>
施工体制の縮小により解体工事体制の見直しや白蟻工事の縮小により、前年を下回る見通しだったが、工程の兼ね合いから受注件数が減少したため、計画に対しても若干下回っている。
 
 
前期末に比べ、新株発行による資金調達、収益改善などにより現預金が273百万円増加したこと等で流動資産は338百万円増加した。固定資産は減価償却、繰延税金資産の取崩しなどで同239百万円減少した。総資産は同99百万円増加の2,981百万円となった。
負債の部では有利子負債が、短期、長期ともにそれぞれ93百万円、217百万円減少し、有利子負債合計は同311百万円減少して1,223百万円となったことなどから負債合計は同155百万円減少の1,828百万円となった。
これらの結果、自己資本比率は前期末の30.8%から38.6%へ上昇した。
 
 
営業キャッシュ・フロー、フリー・キャッシュ・フローともに超過幅は前期よりも拡大し、キャッシュポジションも大きく上昇した。
 
(4)トピックス
◎中期経営計画の進捗状況
前回のレポートでも触れている通り、同社は2010年3月末に作成した「金融債務の返済金額並びに返済期間の変更に関する再建計画」に対して、全金融機関から同意書を受領の上、変更契約を締結し返済期間を延長して返済を続けている。(現在は2013年1月から2013年12月の期間、毎月16,667千円、年間200百万円を返済)

再建計画の進捗状況は以下の通り。

<業績>
新規取引先の増加による受入数量の確保と受入単価の安定化に注力することにより、前期は12ヶ月連続で売上高が前年同月を上回った。営業利益、経常利益、純利益も大幅に改善しており、計画通り推移している。

<返済計画>
営業キャッシュ・フローが計画を上回っており、計画通り返済が進んでいる。

<今後の取り組み>
主力の建設系リサイクル事業は、バイオマス発電施設を含めて、既存処理施設の稼働率は高水準で推移すると考えている。また、食品リサイクル事業は、営業力の強化により、受入数量の増加と再生飼料の販売拡大を進めていく。これら安定した事業収益の構築によって営業キャッシュ・フローの増加に取り組んでいく。
 
 
2014年6月期通期業績予想
 
 
 
3事業とも堅調に推移。連続して増収・増益を見込む。
売上高は前期比3.9%増収の2,313百万円。今期も営業体制を強化し、収益の拡大に努める。現状程度の稼働率で推移し、3事業ともに堅調な伸びを見込んでいる。
売上原価は3.3%増加するが、販管費は2.9%減少し、営業利益以下増益を予想。
配当は前期と同じく7.00円/株を予定。予想配当性向は15.6%。
 
 
<建設系リサイクル事業>
発電施設の法的点検及び焼却施設の改修工事を予定しており、一定期間受入制限を実施する計画だが、各施設の稼働率の維持に努めるとともに、効率的な施設運営を推進する。
焼却発電施設の受入数量は横這い。受入平均単価は前期比+1.8%増加の見通しで微増収を計画。
その他施設は受入数量、受入平均単価ともに微増の見通しで、売上も微増の計画。
発電施設は売電数量2%減少で、売電平均単価は9%増加の見通し。
 
<食品系リサイクル事業>
営業活動を積極的に推進する。
受入数量については、堆肥化が微減、飼料化は増加を見込みトータルでは横這いを計画。
受入平均単価については、堆肥化が横這い、飼料化が微減でトータルではこちらも横ばいを見込む。
鉾田ファームは、出荷頭数は微増ながらも、飼料の質向上が寄与し、販売単価は26%上昇の予想。
 
<白蟻解体事業>
解体工事の工事体制を強化し、単価は前期並みながらも件数の増加を図る。
白蟻工事については、神奈川・東京は新築、既存工事ともに増加を予想している。
 
 
今後の取組
 
同社は、近年は地球温暖化防止を目的としたCO2の削減のために、
バイオマスの資源化
廃棄物のエネルギー活用
電力・燃料への返還
等に特に力を入れている。

そうした状況下、中期的な事業課題&強化すべき取組みとしては以下の様な点を掲げている。
 
◎バイオマス発電事業について
2007年よりバイオマス発電施設を稼働運営し、再生可能エネルギー電力の供給を進めてきた同社は、現在、発電電力を自社施設の電力に利用するとともに、外部への卸売販売を行っている。
2012年7月には電力の小売販売などを行う100%子会社「株式会社里山」を設立。
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により電力の販売単価が向上し増収効果が見込まれるため、同制度を活用し、CO2を発生させない電力需要に対応して小売販売事業に参入した。

同社の白井発電所は、建築現場から発生する木くずや街路樹、果樹園の選定枝を燃料としており、燃焼させる際はCO2を発生するが、植物は成長の過程でCO2を吸収しているため、「電気のCO2係数はゼロ」、つまり、CO2を一切排出しないグリーン電力として経済産業省から認定を受けている。

バイオマス発電において使用する燃料については以下の2パターンによる事業化を検討している。
①森林資源を活用したバイオマス発電施設
需要が減少している森林資源の活用(半径50km圏内の山から、A、B材という建築用資材切り出しの際に生まれるC、D材と呼ばれる買い手の無い木材や製材工場から発生する木くずを使用する)
地域の雇用創出と林業の活性化
自然エネルギーによるCO2フリーの電力創出
年間7〜8万トンの木材で、40,000MWhの電力供給が可能
発電コストは22円/kWh前後。うち、燃料の木材仕入は13円程度
従来の売電単価は10〜13円前後。固定価格買取制度においては24円
②廃プラスチックを活用したバイオマス発電施設
廃プラスチック類等の高カロリー廃棄物を活用
バイオマス混合によりCO2フリーの電力を創出
発電コストは15円/kWh前後
 
白井発電所の月平均売電数量は事業開始以来700,000kWh程度でほぼ安定的に推移している。廃棄物をエネルギー源として発電を行う事により、発生電力の売電収益に廃棄物処理の売上がプラスされるため、安定的な収益基盤の確立と投資コストの早期回収が実現可能な体制となっている。
 
年間の発電総量を現在の約5,600トンとすると、CO2排出削減量は、1年間で約5,000トンとなる。これは東京ドーム約450個分(東京都中央区の2倍の広さ)の杉林(樹齢40年)が1年間に吸収するCO2量に相当すると試算しており、CO2削減効果は際極めて大きい。
 
バイオマス発電事業は、以下の様な形で主として「林業の6次産業化」を通じて様々なメリットを提供する。
 
①成長が見込めず、就業人口が減少している林業、製材業は、木材産業の6次化により収益が向上し、「もうかる林業・製材業」に転換する。

②製紙、合板の原材料であるチップは、需要停滞の中、約90%が輸入品で、値下げ圧力が高い。国産材の利用が促進されれば、山に対し資金が還元され、林業再生に繋がる。

③未利用材の有効利用と植林による「山の活性化」、「CO2の吸収」が見込める。

④木材産業の幅が広がることにより、「山間地域の雇用創出」、「地域経済の発展」が期待できる。

⑤バイオマス発電による「グリーン電力の創出」、「エネルギーの地産地消」が進む。

発電した電力は電力子会社「里山」への売電を通じて、昼間は地産地消として地元自治体に売電されるほか、夜間電力は自社全体のCO2係数を下げる目的で高圧需要家が購入する見込み。
 
 
今後の注目点
所謂「アベノミクス」効果もあり、処分を要する建築廃材等の量は増加傾向にあるようだ。
同社の受入施設も高稼働率で、受入余地がだんだん少なくなっている中、受入単価の比較的高い顧客を中心に受け入れていることから、2013年7月の月間売上は、計画を1,900万円上回り、足元は堅調だ。
短期的にはこのトレンドがどう推移していくのかを注目したい。
 
 
また中長期では、バイオマス発電事業の収益状況、および同社が今後計画している、グリーン電力を必要とする企業との共同での発電施設建設の第1号案件がいつ頃実現するのかを注視したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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