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(6465:東証1部,名証1部) ホシザキ電機 企業HP
鈴木 幸彦 社長
鈴木 幸彦 社長

【ブリッジレポート vol.7】2013年12月期第2四半期業績レポート
取材概要「慎重な見通しでスタートした今期であったが、上方修正により2ケタの増収・増益予想となった。売上、利益両面において円安効果が大きいこ・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年10月15日掲載
企業基本情報
企業名
ホシザキ電機株式会社
社長
鈴木 幸彦
所在地
愛知県豊明市栄町南館3-16
事業内容
業務用厨房機器大手。全自動製氷機、業務用冷凍冷蔵庫など主力製品で国内首位。製氷機は世界シェア3割でトップ。M&Aに積極的
決算期
12月末日
業種
機械(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年12月 178,863 16,483 19,768 11,276
2011年12月 169,297 13,808 13,750 7,220
2010年12月 169,379 13,842 13,058 8,884
2009年12月 160,291 8,738 9,455 4,896
2008年12月 170,281 9,364 7,144 4,209
2007年12月 178,379 9,770 9,768 3,546
2006年12月 86,793 3,861 4,586 1,939
2006年6月 34,106 2,971 3,521 1,629
2005年11月 51,231 4,463 4,854 3,204
株式情報(8/23現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
3,335円 72,211,689株 240,826百万円 9.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
30.00円 0.9% 181.43円 18.4倍 1,749.06円 1.9倍
※株価は8/23終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
ホシザキ電機の2013年12月期第2四半期決算概要についてブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
外食産業、病院・老人健康施設、学校・保育園、スーパー、コンビニ、オフィスなどを顧客とし、製氷機、業務用冷蔵庫を始めとしたフードサービス機器の研究・開発・製造・販売を行っている。
製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサなどの主力製品では国内トップシェア。製氷機に関してはグローバル市場でもトップシェアである。
独自の製品開発力、高品質、強力な営業力、迅速できめ細かなサービス&サポート体制などが強みであり、同業他社に対する大きな優位性となっている。
海外売上高比率は25.8%(2013年12月期第2四半期)。ホシザキ電機を含まない連結グループ会社は、2013年6月時点で、国内17社、北中米14社、欧州・アジア20社の合計51社。工場は国内9、北中米5、欧州・アジア5とグローバルでの生産体制を構築している。国内営業体制は、北海道から沖縄までの15販売会社及びその434営業所によって日本全国をカバーしている。また海外では北中米、ヨーロッパ、アジア・オセアニアに、100%独資の販売会社を配置し、全世界を幅広くカバーできる体制を整備している。
 
 
【事業内容】
製品別売上は、製氷機16.6%、業務用冷蔵庫23.9%、食器洗浄機5.7%、ディスペンサ12.2%、他社仕入商品13.9%、保守・修理18.4%、その他9.2%となっている。(2012年12月期)
 
 
【特徴・強み】 
1.独自の技術に基づく製品開発&高い品質基準
独自技術に基づいた製品企画から製品化までの一貫した研究体制を持つことにより、最終顧客の多様なニーズへの対応を可能にしている。また、新製品開発、先端技術開発、既存製品の改良や改善、シリーズ展開及び原価低減活動に加え、販売及び保守サービス活動から得られる情報や市場品質情報を製品開発に活用する体制を確立している。
また、厳しい品質基準を設定し、業務用という厳しい使用環境に耐えられる構造設計を行っており、過酷な条件で繰り返し行われるテストに合格した部品や技術のみが採用されている。
 
2.主要製品でトップシェア
高品質、サービス&サポート体制、耐久性、使いやすさ、デザイン性など様々なポイントが顧客に評価され、製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサなどの主力製品では国内トップシェアとなっている。
また、製氷機に関しては、グローバル市場においても、ブランド別でトップシェアである。
 
 
3.きめ細かいサービス&サポート体制
同社では国内を15販社・434営業所でカバーし、約2,300名のサービススタッフによる地域密着型のきめ細かいサービス&サポート体制をとっている。
また365日24時間対応のコールセンターを設置しており、ユーザーから故障やトラブルの問い合わせがあった際は、短時間で駆けつける「即日対応」を掲げて、スピーディーな対応行っている。
(2013年6月末現在)
 
4.営業力の強さと強固な顧客基盤
約2,800名の営業マンが日本全国をカバーする直販体制による営業力の強さも同社の大きな特徴である。
代理店を利用しないため顧客との密着度は高く、現在の強固な顧客基盤の構築に繋がっている。
また、サービス部門との緊密な連携により、顧客の状況に即応した提案を行う事が出来る機動性の高さも顧客から高く評価されている。
 
 
2013年12月期第2四半期決算概要
 
 
国内外ともに引き続き堅調。粗利率改善策と為替差益で経常大幅増益。
売上高は前年同期比11.9%増の1,005億円。国内売上は、フードサービス産業全体における設備投資の回復と、大都市圏における引き続き旺盛な需要により、同5.0%の増収だった。
海外売上は、円安によるプラス効果に加え、子会社化したJackson社、Western社が寄与し、同38.0%増と大幅に増加した。
利益面では、国内における欠員補充のための人件費が増加したが、増収効果と原価低減、高利益率製品の拡販などによる売上総利益率改善策によりカバーし、営業利益は同16.0%増の105億円となった。為替差益28.3億円を計上し経常利益は同58.1%増の138億円、四半期純利益は同58.4%増の79億円となった。

決算発表に先立つ7月29日に第2四半期及び通期業績予想の上方修正を発表した。
 
 
 
(国内)
日本フードサービス協会の「外食産業動向調査」によると、大手チェーン店の全店店舗数の前期比は引き続きプラスで推移しているのに加え、4月以降の気温上昇による来客数増加等で売上高はほぼ全業態で前期比プラス基調となっている。
こうした顧客の良好な事業環境を背景に、同社製品に対する需要も旺盛で、国内売上高は第2四半期累計で前年同期比+5.0%、4-6月では同+5.9%と好調が続いている。
地域別にみると、九州が前年同期比+1.6%と微増である以外は、北海道・東北、関東、北信越・中部、関西は同5〜6%の増加となっており、ほぼ全国的ベースで順調に需要を取り込んでいる。
顧客の内訳を見ると、飲食店の構成比が44.9%と前年同期に比べ0.9%上昇し、成長を牽引している。飲食店以外では商店、学校保育園、ビール会社等が好調だ。
製品別では、顧客ニーズに対応したフードサービス業界最高の省エネ冷蔵庫が、タテ形、テーブル形共に引き続き伸びている。
今後の収益貢献が期待される新商品、戦略商品としては、スチームコンベクションオーブン、電気フライヤー、再加熱カート、真空包装機、インバーター仕様プレハブ冷凍・冷蔵庫を挙げている。
以前から注力している営業とサービスの連携強化による市場の深堀も、着実に進展している。サービス部門から営業サイドへの顧客状況の連絡による商品売上高の比率は、継続的に60%を超えて推移している。
また、同社がチェーン店と定義している5店以上展開している店舗との関係強化も戦略的に継続しており、チェーン店向け売上高は前年同期比4.6%増加した。
 
(海外)
海外売上全体では、円貨ベース、外貨ベースともに2012年第2四半期以降プラス基調が継続している。
エリア別でも、円貨ベースでは、米州、欧州、アジア全てのエリアにおいて第2四半期累計、4-6月ともに前年同期に比べプラスとなっている。
外貨ベースでは、欧州が第2四半期累計では同比較で微減とはなったが、概ね順調に推移している。
 
 
製品別では、主力の製氷機のほか、拡販に注力している業務用冷蔵庫、食器洗浄機などが好調だった。
 
 
前期末と比べ、現預金が31億円、売上債権が81億円それぞれ増加するなどで流動資産は178億円増加。固定資産も有形固定資産20億円増、無形固定資産39億円増などで、76億円増加した結果、総資産は254億円増加した。
一方負債の部は、仕入債務の33億円増加、未払法人税等の26億円増加などで、負債合計は151億円増加。
純資産は、利益剰余金58億円増加、為替換算調整勘定32億円増加などで、103億円増加した。
この結果、自己資本比率は59.6%と前期末に比べ3.0 %低下した。
 
 
引き続き、営業キャッシュ・フローは高水準だった。
投資キャッシュ・フローは、投資有価証券の取得、事業譲受による支出があったが、定期預金の払戻による収入があり、プラスとなった。
これらの結果、キャッシュポジションは大幅に上昇した。
 
 
2013年12月期通期業績見通し
 
 
一定の費用支出はあるものの、国内外市場ともに堅調で2ケタの増収・増益を見込む。
 
・国内は、好調に推移しているフードサービス産業全体の設備投資がこのまま継続するか不確実ではあるものの、飲食店以外の「プラス領域」の積極的な開拓、下取り強化による買い替え需要の開拓、営業・サービス連携強化等でカバーし、下期(7-12月)売上高を、前期比2.9%増で想定している。
 
・海外の既存事業については、不透明な市場環境ではあるが、円安によるプラス効果もあり、今期に買収したJackson、Westernの2社を除く下期(7-12月)売上高を前期比24.5%増と見込んでいる。
 
・利益面では、国内においては粗利率改善施策を引き続き推進するが、人材補充による人件費増を見込むほか、海外においては、業務用冷蔵庫の立ち上げや商圏拡大のための先行投資などを織り込んでいる。
経常利益に関しては、為替差益は第2四半期実績の28億円のみを見込んでいる。
 
・地域セグメント別には、国内外ともに前期比増収を見込んでいるが、海外市場に関しては修正予想値は期初予想値を下回っている。
 
 
・設備投資額は前期比4割増の56億円、減価償却費は同6%増の46億円、R&D費は同微増の36億円と、期初計画からの変更は無い。
 
・のれん等償却額は、のれん償却 2,475百万円(前期 1,436百万円)、無形固定資産償却725百万円(前期 427百万円)の合計3,200百万円(前期 1,863百万円)を見込んでいる。(Western社の取得価額配分が完了していないため、現時点での想定値を織り込んでいる。)
2013年12月期の、のれん等償却前営業利益は225億円で、営業利益率は11.2%となる。(償却後は193億円、9.6%)
 
・配当は前期と変わらず30円/株を予定している。将来を含めた業績推移を考慮しつつ、中期的に連結配当性向が安定的に30%前後の水準であれば、安定配当を継続する。2013年12月期の予想配当性向は18.9%となっており、来期以降の業績動向を考慮しつつ、増配も視野に入れて今後検討していく考えだ。
 
 
今後の取組み
 
<国内>
今期初時点では、2013年度の重点施策と懸念事項として、主に以下の様な点を認識していた。
 
これに加え、第3四半期以降の業績変動要因として、プラス、マイナス両面において以下の要因を挙げているが、合理的な範囲で通期見通しには織り込み済みということだ。
 
 
こうした中、以下の様な具体的な取り組みを推進している。
 
◎コンビニエンスストアとの協業
近年のコンビニエンスストア業界は、新規店舗出店増と共に、店内調理やカフェ事業を積極的に進めているが、それに伴い同社製品の受注も増加している。
なかでも業界大手のコンビニチェーン店からは、省エネ性能に優れた業務用冷凍冷蔵庫が2006年から採用されている他、全国ネットワークのメンテナンス体制、設計・施工体制を高く評価されており、今後も取引関係を強化していく。
 
(同社製品導入例)
「カフェ事業の展開」
カフェ事業導入店舗に、同社のテーブル形冷蔵庫や製氷機が採用されている。
 
「店内調理事業の展開」
店内調理事業導入店舗には、同社の電磁調理器やテーブル形冷蔵庫が採用されている。
 
「新店・改装店舗への導入」
新店や改装の全店舗に業務用冷凍冷蔵庫やテーブル形冷蔵庫が採用されている。
 
◎ITを活用したCS(顧客満足度)及び営業・サービスの生産性向上
今後、段階的にタブレット端末を導入し、顧客に対して、大画面での即時提案を行い、提案の短納期化を目指す。
また、提案・報告の省力化、事務処理の効率化による生産性向上を期待している。
短期的な活用領域としては、サービスマンが、「より早く、よりわかりやすく、より手間をかけず」を目指し、修理の提案内容の質向上と短納期化につなげていく。
また、中・長期的には営業マンが顧客の困りごとの把握と素早い解決を追求し、商品買い増しや入れ替え提案の短納期化を実現させる。

提案の短納期化によるCSの向上を、ロイヤルカスタマーの創出につなげると共に、提案や報告の省力化、事務処理の効率化といった間接業務の徹底的な効率化を目指していく。
 
<海外>
海外に関しても、期初時点で2013年度の重点施策と懸念事項として主に以下の様な点を認識していた。
 
 
国内同様、これらに加え、第3四半期以降の業績変動要因として、プラス、マイナス両面において以下の要因を挙げている。(合理的な範囲で通期見通しには織り込み済み)
 
 
◎業務用冷蔵庫の拡販
同社は世界市場において業務用冷蔵庫シェアNo.1を目指している。
品質や省エネ等、商品性能に関する高い評価に加えて、積極的な販売促進、販売チャネルおよび生産体制の強化等、基盤整備に向けた先行投資を実施することで販売台数は順調に拡大しており、今後も継続して注力する。
ホシザキアメリカ、ホシザキ上海の2013年第2四半期累計の販売台数は前年同期比で、それぞれ+12.0%、+2.7%となっている。
 
◎エリア、個社別業績見通し
上記の事業環境、業績変動要因等を踏まえ、各エリア及び個別グループ会社の現地通貨ベースでの今期業績見通しを以下のように認識している。(今期加わった、Jackson、Western、ホシザキ韓国は含んでいない。)
 
<北中米>
上期はやや軟調だったが、下期から力強く回復し通期では前年比プラスへ。
 
<欧州>
年間を通じてほぼ前年並み。
 
<アジア>
上期は好調だったが、下期は低迷し、通期ではほぼ前年並み。
 
◎戦略的M&Aの活用
ブラジル・サンパウロ州のフードサービス機器メーカー「Aços Macom Indústria e Comércio Ltda」を2013年7月に買収した。
Macom社は、フードサービス機器や業務用冷蔵庫の開発・生産・販売拠点をブラジル国内に保有し、高品質の製品を開発・生産する技術力と、大手チェーン店等への販売力を強みとしている。
2012年12月期の売上高は56.3百万ブラジルレアル(約23.6億円。 1ブラジルレアル=42円)。

今後の成長ドライバーとして新興国における商圏拡大に取り組んできた同社は、Macom社の成長性および収益性の高さに注目し、今回のM&Aに至った。

同社及びホシザキアメリカがMacom 社のオーナーが保有する全持分の取得及び増資引き受けにより、Macom 社の全出資持分を取得する。

今後は、ブラジル市場を熟知する既存の経営陣が引き続き経営にあたることで、業務用製氷機を含む同社グループ製品のブラジル国内での製造・販売を進めると共に、同社技術開発部門の支援により、Macom 社の製品開発力強化や、生産性及び品質改善等に繋がるシナジー効果を期待している。
 
◎買収企業の早期シナジー効果の創出
今回のM&Aにより、今期のM&A実行件数は3件となり、ホシザキ韓国の設立と合わせグループ会社は4社増加した。
ホシザキ電機(株)はマザーカンパニーとして全グループ会社を統括し、主に技術、製造、管理面での支援を行い、グループ企業間におけるシナジー効果を早期に創出することを目指している。
 
 
今後の注目点
慎重な見通しでスタートした今期であったが、上方修正により2ケタの増収・増益予想となった。売上、利益両面において円安効果が大きいことは確かだが、それのみでなく、特に国内市場においては顧客ニーズにマッチした商品供給や機動的なサービス体制を背景とした既存、新規双方の顧客に対する浸透力の強さが際立っており、国内市場に大きなリスクは見出し難い。
一方、第3四半期以降の海外売上高予想は期初見通しから引下げられている。今期業績を見通す上で、為替と共に、欧州、アジアの景気動向、顧客動向が注目される。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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