ブリッジレポート
(4709:東証2部) インフォメーション・ディベロプメント 企業HP
舩越 真樹 社長
舩越 真樹 社長

【ブリッジレポート vol.45】2014年3月期上期業績レポート
取材概要「前下期から情報サービス産業の回復基調という追い風に乗り、不採算事業からの撤退もあり、大幅な増益となった。舩越社長は今上期の増収増益に・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年12月17日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社インフォメーション・ディベロプメント
社長
舩越 真樹
所在地
東京都千代田区二番町 7-5
事業内容
独立系情報サービス会社。金融向けITアウトソーシング主力に幅広いITサービスを提供。
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年3月 16,446 427 448 -490
2012年3月 16,137 629 659 365
2011年3月 16,450 839 892 447
2010年3月 17,263 850 864 155
2009年3月 18,458 1,057 1,109 563
2008年3月 18,032 1,200 1,191 594
2007年3月 14,692 1,024 1,024 550
2006年3月 13,028 851 845 430
2005年3月 11,378 550 557 119
2004年3月 11,203 625 628 203
2003年3月 11,668 598 591 274
2002年3月 11,081 548 546 272
2001年3月 9,738 756 735 242
2000年3月 8,468 640 586 320
株式情報(12/12現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
569円 7,112,594株 4,047百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
21.00円 3.7% 46.40円 12.3倍 776.66円 0.7倍
※株価は12/12終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
インフォメーション・ディベロプメントの2014年3月期上期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
金融向けITアウトソーシングに強みを持つ独立系の情報サービス会社。システム運営管理とソフトウエア開発・保守を二本柱とし、一つの顧客に対し、コンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理等の複数のサービスを提供するBusiness Operations Outsourcing(BOO)戦略を推進しており、好不況の波の大きいIT業界にあって、相対的に業績の変動が小さく、高配当を継続している。
 
【事業セグメント】
事業は、システム運営管理、ソフトウエア開発・保守、及びその他に分かれ、各事業の概要と売上構成比は次の通り。
 
システム運営管理  (13/3期売上構成比61.4%)
1,300名規模の技術者を擁する専門部隊が、ミドルウエアのカスタマイズからハードウエアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現している。
 
ソフトウエア開発・保守  (13/3期売上構成比34.9%)
「独立系SE集団」として、特定のマシン、OS、ツール、開発言語にとらわれず、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。大型汎用機から携帯端末まで、金融、公共、サービス分野を中心に豊富な実績を誇る。
 
その他   (13/3期売上構成比3.7%)
セキュリティ&コンサルティングを中心に展開している。海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供している。

また、顧客別では、メガバンク、有力地銀、生損保、農林系等の金融機関が52.1%、SIer、情報通信機器ベンダー、或いは通信キャリア系情報サービス大手等の情報・通信・サービスが31.9%、製造、輸送、公共団体、エネルギー等のその他が16.0%。
 
 
【IDグループ】
グループは、同社の他、国内外の連結子会社6社。このうち国内(3社)は、システム運営管理を手掛ける(株)日本カルチャソフトサービス(出資比率100%。以下、CS)、日本ユニシス(株)との合弁会社(株)ソフトウエア・ディベロプメント(同80%、SD)、情報システム・コンサルティング等の(株)プライド(同54.4%)。一方、海外(3社)は、中国でソフトウエア開発、システム運営管理等を手掛ける艾迪系統開発(武漢)有限公司(同100%、ID武漢)、シンガポールでソフトウエア開発やシステム運営管理等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT SINGAPORE PTE. LTD.(同100%、IDシンガポール)、及びアメリカで人材採用・育成、現地市場調査、情報収集等を手掛けるINFORMATION DEVELOPMENT AMERICA INC. (同100%、IDアメリカ)。
 
 
【IDグループのサービスの特徴 − i-Bos24®(ID's Business Operations-Outsourcing Service 24) −】
同社グループはコンサルティングからソフトウエア開発、システム運営管理、クラウド・セキュリティ、BPOまで、トータルなITアウトソーシングサービスを「i-Bos24®」のブランドで提供している。ソフトウエア開発事業ではユーザーの立場に立った柔軟な発想と姿勢でシステムを構築し、システム運営管理事業では24時間365日システムをノンストップで運営管理。セキュリティ事業ではセキュリティ製品の販売やネットワークセキュリティに関わる業務を行う。更にクラウドサービス「iD-CLOUD」では、コンテンツやセキュリティの運用・遠隔監視、Web会議システムの導入等のニーズに応え、BPO事業ではITを活用した事務作業を代行する事で顧客の業務効率化に貢献する。
 
 
【情報サービス業の動向と同社の業績推移】
(1)情報サービス業の動向
 
経済産業省発表の「特定サービス産業動態統計調査」(13年12月9日発表。10月速報値)を見ると、情報サービス業はシステム等管理運営受託が安定して推移する中、受注ソフトウエアは10月は前年同月比で若干のマイナスではあったが、徐々に回復傾向にある。また、内閣府が11月14日に発表した13年7-9月の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.5%増、年率換算で1.9%増と高い伸びを示した(名目成長率は0.4%増となり、年率で1.6%増)。民間住宅投資や公的固定資本形成がけん引役となった。また、設備投資は0.3%増と3四半期連続の増加となっており、マクロ経済の面からも、円高修正や株価上昇による景況感改善 → 景気の本格回復 → 設備投資の回復 → IT投資への波及、と言うシナリオが描ける。
 
 
(2)同社の取り組み
キーワードは、「Business Operations Outsourcing」、「グローバル展開」、及び「iD-CLOUDの推進」。 具体的には、一つの顧客に対し、ソフトウエア開発からシステム運営管理、BPOまで、複数のサービスを提供する「Business Operations Outsourcing」を“i-Bos24®” のブランドで展開し、既存顧客1,000社から抽出した13企業グループを深耕する。また、「グローバル展開」では、ITの導入支援から運用・保守までのワンストップサービスを日本仕様で提供する事でグローバル展開を進める日本企業のニーズを取り込んでいく。この一環として、100%子会社 ID武漢が、武漢、上海、無錫及び東京を活動拠点とし、日本と中国において、ソフトウエア開発からシステム運営管理、BPOまでのトータルITサービスを提供している他、米国、シンガポールでの子会社設立、英国における支店設立、業務提携でグローバルなITサポート体制の構築を進めている。

一方、「iD-CLOUD」の推進では、クラウドコンピューティングの普及に伴い、今後、需要の増加が見込まれる基盤系(プラットフォーム系)開発業務において要員の育成を行い、顧客ニーズに広範かつ迅速に対応できる体制を構築する。クラウド関連サービスを提供する他社との提携にも柔軟に対応していく考えだ。尚、プラットフォーム系開発業務とは、ハードウエア、OS、ミドルウエアの機能を最適な手段で活用し、低コストかつ信頼性の高いシステム稼働環境を設計・構築するサービス。
 
これまでの業績推移と今後のイメージ
 
 
2014年3月期上期決算
 
 
前年同期比7.8%の増収、同164.8%の経常増益
売上高は前年同期比7.8%増の84億73百万円。主要事業のシステム運営管理事業において、前期一時的に減少した一部顧客における運用構築業務が回復、大手ITベンダー経由の受注も好調であった。また、ソフトウエア開発事業では、顧客ニーズを捉えた積極的な提案活動や、オフショアを活用した高付加価値サービスの提供により受注が堅調に推移した。
経常利益は前年同期比164.8%増の3億56百万円。売上高の増加および高収益案件の獲得、事業構造改革実施に伴う収益体質の改善、低採算案件の見直しなどが功を奏した。売上高総利益率は前年同期16.6%から18.5%に、販管費率は同14.9%から14.4%に、いずれも改善している。
期初の会社予想も大きく上回った。尚、7/31に売上高83億60百万円、営業利益3億10百万円、経常利益3億10百万円、四半期純利益1億50百万円に上方修正しているが、その予想も上回っての着地となった。
 
 
システム運営管理事業の売上高は前年同期比5.0%増の52億3百万円。昨年度一時的に減少した一部顧客における運用構築業務が回復、プラットフォーム系開発業務の受注が増加し、大手ITベンダー経由の受注も増加した。
ソフトウエア事業の売上高は前年同期比13.2%増の30億円。企業のIT投資に明るさの見えるなか、顧客ニーズを捉えた積極的な提案活動や、一括受託サービスの提供等により既存顧客からの受注が拡大した。
その他事業の売上高は前年同期比5.3%増の2億69百万円。コンサルティング売上が減少したものの、海外現地法人の売上が増加した。
 
 
四半期業績では、今2Q(7〜9月)は前期(14/3-1Q)比、及び前年同期(13/3-2Q)比で増収ながら営業減益となっている。これは前下期業績の回復を受けて賞与が増加したことによるもの。
 
 
上期末の総資産は前期末比9億70百万円減の88億31百万円。現預金が7億88百円、売上債権は1億72百万円減少した。負債は前期末比10億79百万円減の30億79百万円。有利子負債が5億30百万円、未払金が5億7百万円減少した。純資産は前期末比1億9百万円増の57億51百万円。四半期純利益1億87百万円及び配当金の支払い1億48百万円あった。有利子負債が11億円から5億70百万円に半減したことなどにより、自己資本比率は63.2%で前期末の55.9%から大きく改善した。
 
 
営業CFは1億12百万円の支出(前年同期は3億15百万円の収入)。税金等調整前四半期純利益3億55百万円、賞与引当金の増加61百万円、売上債権の減少1億73百万円、未払金の減少5億7百万円、未払費用の減少83百万円及び法人税等の支払額89百万円などによるもの。投資CFは40百万円の支出(前年同期は2億19百万円の収入)。有形固定資産の取得による支出37百万円及び無形固定資産の取得による支出4百万円などによるもの。これらにより営業CF及び投資CFからなるフリーCFは1億53百万円の支出(前年同期は5億35万円の収入)となった。財務CFは6億46百万円の支出(前年同期は7億12百万円の支出)となった。短期借入金の純減少額5億円、長期借入金の返済による支出4百万円、及び配当金の支払い額1億51百万円などによるもの。現金及び現金同等物の上期末残高は前年同期比6.9%減少し22億8百万円となった。
 
 
2014年3月期業績予想
 
 
抑制していた人件費の正常化等が予定されているものの、増収効果、構造改革効果(前期に自己都合退職および早期退職優遇措置の実施で200名強社員が減少)、及び不採算案件の影響一巡で利益率が改善し営業利益が同44.9%増加する見込み。主力のシステム運営管理事業をさらに強化すると同時に、これまで推進してきた「BOO戦略」、「グローバル戦略」、「プラットフォーム系開発業務およびクラウドサービスの拡大」にいっそう注力する。尚、プラットフォーム系開発業務とは、ハードウエア、OS、ミドルウエアの機能を最適な手段で活用し、低コストかつ信頼性の高いシステム稼働環境を設計・構築するサービス。配当は1株当たり21円の期末配当を予定。
 
 
今後の注目点
前下期から情報サービス産業の回復基調という追い風に乗り、不採算事業からの撤退もあり、大幅な増益となった。舩越社長は今上期の増収増益について「ほっとした」としているが、感触はもっと良さそうだ。主に企業の先行投資であるソフトウエア開発・保守で13.2%の増収となっていることがそれを示しており、システム運営管理の売上増に結びつく構図が考えられる。通期予想に修正はなかったが予想を上回って着地すると思われる。マクロ経済の面からも、円高修正や株価上昇による景況感改善 → 景気の本格回復 → 設備投資の回復 → IT投資への波及、と言うシナリオが描ける。中期的な見通しも明るい。
国内はしばらく回復基調が見えてきた。今後のさらなる成長は海外事業が鍵を握るだろう。まずは海外に進出する日本企業の取り込みを進め、海外での事業基盤の確立に取り組んでいく考え。
足元の好業績に加え今後の中期的な事業環境が良好にもかかわらずPBRは低位にとどまっており、株価には見直し余地がありそうだ。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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