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(3031:東証マザーズ) ラクーン 企業HP
小方 功 社長
小方 功 社長

【ブリッジレポート vol.28】2014年4月期業績レポート
取材概要「本文中でも触れたが、他社との大きな違いが、「質」を重視したマーケットプレイス構築に注力している点だ。結果として一時は増収スピードの低下・・・」続きは本文をご覧ください。
2014年7月8日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ラクーン
社長
小方 功
所在地
東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目 14 番 14 号
事業内容
「企業活動を効率化し便利にする」を企業理念に、インターネット上でB to B(企業間電子商取引)市場「スーパーデリバリー」を運営。「売掛債権保証事業も手掛ける。
決算期
4月 末日
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2014年4月 10,245 247 248 123
2013年4月 9,790 181 176 133
2012年4月 9,101 140 133 109
2011年4月 8,057 125 116 160
2010年4月 7,642 102 102 108
2009年4月 7,018 93 93 89
2008年4月 5,662 -158 -158 -160
2007年4月 3,334 -205 -203 -305
2006年4月 2,289 131 95 122
2005年4月 1,247 26 23 45
2004年4月 890 -56 -57 -58
2003年4月 621 -104 -105 -130
2002年4月 494 -192 -193 -200
2001年4月 204 -171 -175 -179
株式情報(6/26現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
519円 5,844,554株 3,033百万円 8.6% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
未定 - 24.81〜26.52円 19.6〜20.9倍 264.17円 2.0倍
※株価は6/26終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPS、PBRは前期末実績。
 
東証マザーズ上場、株式会社ラクーンの2014年4月期決算概要および新サービス「COREC」などについて、ご紹介します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
中小企業間の取引を便利でスムーズに行うためのサービスを提供する企業として、インターネット上でB to B(企業間電子商取引)市場である「スーパーデリバリー」というWebサイトを運営している。
「スーパーデリバリー」は、アパレル、雑貨を中心にメーカー、インポーター等の出展企業の取扱う商品を、全国の中小規模小売店に販売している。
2014年4月末での会員小売店数 40,441店舗(前期末比3,901店舗増)、出展企業数948社(同13社減)、商材掲載数453,115点(同83,396点増)となっている。

また、2010年11月に売掛債権保証事業を行っている(株)トラスト&グロースを子会社化。これによって中小企業間決済事業を新たな事業ドメインと位置づけし、本格的に取組を開始し、更に2011年10月から、企業間取引を安心かつスムーズにする後払い決済サービス「Paid(ペイド)」の提供を開始している。2014年3月からは、第4番目のサービスとして、受注・発注を一元管理できるクラウド受発注ツール「COREC(コレック)」の提供を開始した。
 
【経営理念】
経営理念を「企業活動を効率化し便利にする」に刷新した。企業間取引に関し、これまで培ってきた情報と決済に関するノウハウを活かし、企業活動を効率化し便利にする仕組みを今後も提案していくというビジョンを表している。

小方社長は創業後、企業としての方向性をしっかり定め、経営者としてやっていく決意を固めるまでは安易に人を増やすべきではないという考えから従業員を一人も雇用せず、自分一人で同社を運営してきたが、方向性と決意が定まった2000年に初めて正社員30名を採用した。
当時の日本のEC業界は、米国に先例がある訳でもなく、自らがゼロから作り上げていかなければならない黎明期であったが、この最初のメンバーが中心となって、日本のB to B ECを作り上げてきた。
同社においては、EC専門家の彼らが最大の経営資源であると小方社長は考えている。
今後、新しいビジネスモデルを創造していくにあたり、企業領域を明確にしていく必要性があると考え、経営理念を刷新することとした。
重要なポイントは以下の2点。
 
①事業領域の明確化の必要性
既存事業とのシナジーは特に意識しないが、同社のコア・コンピタンスであるノウハウを活用しながら、「中小企業向けB to Bインフラ」であること、「ECと決済の専門知識」を活かすものであること、に事業領域を絞りこむ。
 
②企業間取引のインフラサービス企業としての総合サービス化への転換
存在して当たり前のインフラとなるべく、今回の新サービス「COREC」に続き、第5、第6、第7と制限を設けず、新サービスを提供し続け、これまで以上に、よりインフラサービス業へと進化していく。
 
【事業内容】
(1)「EC事業」
「スーパーデリバリー」はファッション・雑貨業界のメーカーと小売店が出会い、継続して取引を行うことができるB to B(企業間取引)サイトである。サイトを利用することで、これまで取引のできなかったメーカーと小売店に新たな取引機会が生まれ、さらに新商品の紹介や受発注のやりとりも効率化される。また、代金はスーパーデリバリーが小売店から回収し、メーカーへまとめて支払うことから、未回収リスクのない取引の実現が可能となる。
加えて、「スーパーデリバリー」では「送料おトク便」に対応している企業であれば、複数企業からの仕入れでもまとめて1回分の送料600円(税抜)での仕入れが可能。更に、商品代金が20,000円(税抜)以上で送料無料となるなど、「スーパーデリバリー」の活用により仕入れの幅が圧倒的に広がる。

更に、「Paid」は企業間取引の非効率な管理プロセスや内在する信用リスクを解消する決済サービス。Paidを利用することで、バイヤーはすべての加盟企業と締め支払いで取引が可能となり、効率的にかつ運転資金にゆとりを持った取引が実現できる。サプライヤーは登録するバイヤーと代金未回収のリスクや請求督促の手間なく決済ができ、効率的かつ安全で顧客に喜ばれる取引が可能となる。

また、2014年3月、受注・発注を一元管理できるクラウド受発注ツールサービス「COREC(コレック)」をスタートさせた。(詳細は後述)

スーパーデリバリーに参加するためには、同社の審査をパスする必要がある。
この点、同業他社の中には「数=取引量の拡大」を最優先とし、ネット小売店を中心に緩い審査基準で加盟店を数多く集める事に注力しているところもあるが、同社の場合は、「質」と「数」のバランスを重視するため小売店に関しては、ネット小売店ではなく、実際に店舗を運営している小売店であるか?などを中心に審査を行っている。
また、サプライヤーに関しても、質の高さを重視している。スーパーデリバリーの立ち上げ当初は質の高い、ブランドを確立したサプライヤーは、他のそうでないサプライヤーと共に並べられるのを嫌がり、参加を拒むケースもあったが、現在では他のサプライヤーの質も高い事が理解され、そうしたことは無くなっている。小売店にとっても、質の高いサプライヤーと取引出来る点が大きなメリットとなっている。
B to C取引と異なり、B to B取引は、取引量を拡大させるためには、リピート取引を如何にして拡大させるかがカギとなるため、マーケットのクオリティ向上が最も重要であると同社は考えており、この点が同業他社との大きな違いの一つとなっている。

また、同社はEC企業ではあるが、他社が、ECのマーケットプレイスを開設・運営するシステム会社という側面が極めて強いのに対し、同社はただ単にそれにとどまらず、アパレル・雑貨を中心とした商品知識、業界知識がきわめて豊富な点も、他社との違いとなっている。
「スーパーデリバリー」の収益は、出展企業から得る出展基本料(月額4万円)、会員小売店から得る小売店月会費(月額2千円)、出展企業からのシステム利用料(会員小売店に卸した商品代金の10%)の3つから成っている。

商品は出展企業が会員小売店に直接配送するが、代金に関しては同社が出展企業の代わりに会員小売店から代金を回収し、出展企業に支払うため、売上高として商品代金を計上し、システム利用料を控除した額を売上原価として計上する総額計上を行っている。
 
(2)「売掛債権保証事業」
「売掛債権保証事業」は、11年4月期第3四半期から子会社化した(株)トラスト&グロースにおいて行っている事業である。「T&G売掛保証サービス」は、取引先が倒産した場合に、あらかじめ保証を掛けておけば、保証の枠の中で同社が損害分を代わって支払いするサービス。審査に際して、取引先に対する直接的なヒアリングや取引先からの申し込みなどは一切必要がない。独自の与信判断により90%以上の高い承認率を実現し、審査依頼から2営業日程度で回答も得られる。更に、顧客の商習慣に合わせた保証内容のカスタマイズが可能と利便性も高い。
2014年4月末の保証残高は4,688百万円(前期末比27.1%増)となっている。
 
 
2014年4月期決算概要
 
 
両事業とも好調で売上高は初の100億円台。利益率改善し約4割の増益
売上高は前期比4.6%増加の102億円。「ストック型」ビジネスモデルにより売上高は堅調に増加しており、初めての100億円台となった。EC事業、売掛債権保証事業共に増収だったが、利益率の高い売掛債権保証事業が大きく伸びたため、粗利率は0.5%上昇した。同事業の人件費が増加したものの、その他の販管費はコントロールすることが出来たため、売上高販管費率は3期連続で14.9%となった。これにより営業利益、経常利益は約4割の増益となった。
ソフトウェアの減損に伴う減損損失17百万円を計上したほか、繰越欠損金に係る繰延税金資産取崩し(74百万円)に伴う法人税等調整額84百万円を計上したため、当期純利益は7.8%の減益となった。
ほぼ期初計画通りの着地となった。

なお、前述のように、同社は売上高を総額計上しているが、EC事業を行っている他社との比較のために純額計上してみると、売上高は前第4半期(2−4月)で約5億円、利益は不変なので、売上高営業利益率は約13%となる。(総額計上ではそれぞれ、26億円、2.4%)
 
 
◎EC事業
売上高は前期比4.1%増の9,878百万円。緩やかながらも第3四半期から増加傾向が明らかになってきた。
同社ではスーパーデリバリーにおいて2010年より会員小売店および出展企業ともに、量よりも質を重視する方針に転換した結果、購入者数、客単価、1社当たりの販売額は横這いの状況が続いていたが、「質の高さ」を出展企業、会員小売店が共に評価するようになった結果、当期に入り上向きつつあり、再び拡大に向かうベースが出来てきたと会社側は考えている。購入者数で見れば以前のピーク時とほほ同水準にまで回復している。
販管費はラクーン単体の人件費が抑制されたこと等から、営業利益は2ケタの増加となった。
2014年3月より新規サービス「COREC(コレック)」の提供を開始した。(詳細は後述)
 
 
◎売掛債権保証事業
売上高は前期比22.4%増加の501百万円。ネット広告の梃入れ等を含めた営業力強化に取り組んだ。また、(株)ラクーンは、同事業を手掛ける子会社 (株)トラスト&グロースの顧客であった関係から、顧客としての視点から様々なアドバイスを提供している点も好業績に結びついているという。
前期末の保証残高は4,688百万円。市場は大きいので、まだまだ成長余地は大きいと考えており、事業拡大に注力していく。
 
 
 
 
現預金、売掛金の増加で流動資産は442百万円増加し、資産合計も390百万円増加の3,228百万円となった。
負債面では、流動負債が買掛金、短期借入金の増加などで322百万円増加し、負債合計は190百万円増加の1,683百万円となった。純資産は利益剰余金等の増加で200百万円増加の1,543百万円。
この結果、自己資本比率は前期末より0.5%上昇の47.8%となった。
 
 
利益増および売上債権の増加などで営業CFの黒字幅は縮小した。
短期借入金の純増により財務CFはプラスに転じた。
 
(4)トピックス
◎什器・資材市場の新設
2014年5月、大手什器・梱包資材メーカー6社が参加する「什器・資材市場」を新設した。
今回の市場は審査を簡素化するとともに、会費も無料とした。
飲食店、学校、旅館など、現時点では同社にとって顧客未満のユーザーに利用してもらい、新たな業種の会員を獲得し、取引機会を拡大する事を目的としているのがその理由である。
 
◎海外小売店への販売強化
いままでも海外の小売店からの利用ニーズはあったが、混乱を避けるために積極的に対応することは考えていなかった。ただ、2020年東京オリンピック開催決定などを機に、海外からの注文が増加しており、適切な対応が必要となったため、サービス内容は現状のままとしながら、必要最低限のページについて外国語の説明を増強し、販売量の増加に繋げることとした。
 
◎プロモーションチームの発足
スーパーデリバリーの認知度を更に引き上げることを目的に専門チームを立ち上げた。
スーパーデリバリーの存在は知っているけど利用したことが無い人に利用してもらうというスタンスから、その存在を知らない人に知ってもらう事を目標とし、ECに関する外部サイトなどに、動画やコラムを掲載する。
 
◎Paid対応範囲の拡大・拡充
Paidの取扱いは順調に拡大しているが、利用額に占める業界別構成比を見ると、「アパレル・雑貨」以外の業界の構成比が2012年4月期上期の9%から2014年4月期には30%にまで上昇している。
こうした状況に対応し、積極的なサプライヤーの獲得、ニーズに合わせた新サービスの導入、大手企業へのカスタマイズ提案などを行い、取扱業界の更なる拡大を目指す。
 
◎事業用家賃保証サービスの開始
子会社(株)トラスト&グロースが株式会社宅建ブレインズと業務提携を行い、事業用家賃保証サービスの保証業務を2014年4月より開始した。
 
<サービスの概要>
(株)宅建ブレインズは、1985 年に東京都不動産協同組合の機関代理店として設立された東京都不動産協同組合が100%出資する子会社。設立以来、不動産取引業界における独自の立場を活かした「高品質な保険商品・サービス」を提供している。
2013年12月からは、東京都内、約13,000社の宅地建物取引業者が加盟する東京都不動産協同組合の組合員が窓口となって個人の居住用家賃の保証を行う「宅建ハトさん保証」の運営を開始しているが、今回新たに事業用の家賃保証サービスの取り扱いも開始することになった。
(株)トラスト&グロースは、「宅建ハトさん保証」を利用する事務所や店舗等、事業用の賃貸借物件において発生する滞納家賃等を保証する。
 
 
<業務提携の背景と今後の展開>
個人の居住用家賃保証サービスは、近年、連帯保証人の形骸化などの諸問題に対応するサービスとして、多くの企業がサービスを提供している。一方で、事業用家賃保証サービスは、個人の居住用家賃保証と違い、①事業主の与信判断が難しい、②保証金、敷金の受領だけでは不安、③滞納時や物件の明渡し交渉等の対応が難しいことから、参入障壁が高いといわれてきた。

一方、(株)トラスト&グロースは、これまで企業の販売先に対する売掛債権を保証し、万が一支払不能になった場合にあらかじめ設定した保証金額を支払うサービス「T&G 売掛保証」を提供しており、中堅・中小企業を対象とした与信ノウハウを蓄積してきた。
中小企業を対象としたこうした実績やノウハウが評価され、今回の業務提携に至ったということで、売掛債権保証とは異なる企業与信に関する情報を蓄積し、さらなるコア・コンピタンスの強化を図る考えだ。
 
◎B to Bクラウド受発注ツール「COREC(コレック)」の提供開始
2014年3月、B to Bクラウド受発注ツール「COREC(コレック)」の提供を開始した。
 
 
<サービス概要>
業種を問わず、発注書をWebで送受信し、Web上で一括管理できるツール。
ユーザーは、取引先ごとに受発注手段が異なっていても、CORECを通すことで一つにまとめることができ、受発注処理にかかるコストや手間を削減し、効率化を図ることが出来る。
 
 
<ターゲット市場>
日本全国には2012年時点で卸 17万社、小売 56万社の、合わせて73万社が存在する。
一方それら卸・小売企業のIT活用状況をみると、インターネットの利用率自体はほぼ100%ではあるものの、卸売のEC化率は2012年で23.8%と依然低水準に留まっている。(同社資料より)

つまり、卸・小売の受発注EC化には大きな成長余地が残されているということである。
 
<サービス開発の背景>
このように、日本のB to Bにおける受発注においてEC化は未だ進んでおらず、電話やFAXが多く利用されている。
2013年12月に同社が実施したアンケートでも、FAX・電話・対面といったアナログな手段を使う企業は75%を超えており、メールやWebを含め複数の手段を相手に合わせ使用している企業も70%以上であったという。
こうした状況では、バイヤーおよびサプライヤー共に受発注時に手作業によるミスや漏れが発生し、処理作業に多くの時間をとられている。
Web受発注は、FAXや電話の内容を改めてデータ化する作業が不要だったり、ミスを減らすことが出来る等メリットが多いことはわかっているものの、導入コストやシステム担当者が必要であることに加え、バイヤーおよびサプライヤーはそれぞれ自社で使い易いツールを利用しているため取引先の同意が必要であるなど、様々なハードルが存在するため、普及していないのが現状だ。

そこで、こうした課題を解決し、中小企業から大企業まで規模を問わず、受発注をよりスムーズに行えるサービスとして開発されたのが「COREC」である。
クラウドサービスであるため、バイヤーおよびサプライヤーともに導入のハードルが低く、すぐに利用することができる。

日常的にバイヤー及びサプライヤーとのやり取りを行っている中で、彼らの課題や悩みを理解している同社ならではの特長を活かした新サービスということができるだろう。
 
<サービスの仕組み>
◎バイヤー側
バイヤーは、サプライヤーごとの発注内容を、CORECの注文フォームにまとめて入力して送信すればよいため、A社にはメールで、B社にはFAXでといった作業が不要となる。
送信された内容は、サプライヤーがCORECに会員登録していればCOREC上で受け取ることが可能だが、仮にCORECを利用していなくてもメールやFAXで受注する事が出来る。
 
 
◎サプライヤー側
サプライヤーはCORECに会員登録し、自社の受注フォームを作成する。このURLをバイヤーに対し、メールで案内したり、パンフレットに印刷して知らせる。
バイヤーは、CORECでの発注が便利だと考えれば、これを利用する。サプライヤーは様々なバイヤーからの発注をCOREC上でまとめて受け取ることが出来る。
 
 
◎ユーザー増加サイクル
こうしたサービスにおいては如何に会員数を拡大するか?そのための仕組みやコストをどうするか?最も重要であり、CORECも例外ではないが、CORECがユニークなのは、認知度を向上させるために広告宣伝に頼るのではなく、バイヤー及びサプライヤーにおいて取引先から取引先へと自然とユーザーが広がる仕組みを作り上げている点だ。

<流れ>
① バイヤーの発注書にはCORECの仕組みを紹介するテキストが掲載されており、発注書を受け取ったサプライヤーはこれでCORECの存在を認知する。
② CORECの便利さを知り、他のバイヤーにも使える事を知ったサプライヤーは会員となる。
③ 会員となったサプライヤーは、CORECを利用したWeb受注を始めたことを取引のあるバイヤーに案内する。
④ 案内を受け取ったバイヤーは、他のサプライヤーにもCORECを使えることを知り、会員となる。

2014年3月下旬にスタートした「COREC」の4月末の会員数は384社だったが、6月には600社を超えているという。広告宣伝はほとんど行っていない中、取引先との受発注がCOREC利用開始のきっかけとなるユーザー増加サイクルは既に稼働し始めているようだ。
 
 
<収益構造>
「COREC」の基本プランはバイヤー、サプライヤーとも無料だが、9月からは本格運用向け有料オプションプラン(バイヤー向け 月額980円、サプライヤー向け 月額9,800円)の提供を開始する。
内容は、無料FAX数の増加、複数担当者の登録、メール配信数増加、複数店舗発注管理、オリジナルURLの作成といったもので、この有料プランへの移行が収益化へのカギとなる。
 
 
2015年4月期業績予想
 
 
今期も増収・増益を継続
売掛債権保証事業が引き続き好調なのに加え、スーパーデリバリーの底入れで全体の増収率は前期を上回る可能性も見込んでいる。
一方、人員増に伴う販管費の増加の他、スーパーデリバリーの伸長度合および新サービス「COREC」の立ち上がりがどの程度なのかとい不確定要素もあり、増益率は前期を下回ると見ている。
配当は現時点では未定だが、特別利益などは考慮しないベースで配当性向20%を目途に実施する考え。
 
 
今後の注目点
本文中でも触れたが、他社との大きな違いが、「質」を重視したマーケットプレイス構築に注力している点だ。結果として一時は増収スピードの低下もあったが、前期第3四半期あたりから再び拡大傾向に入ってきたという事で、今後の推移を注目したい。
また中長期的には新サービス「COREC」に代表される、新ビジネスモデル創出のスピードに注目したい。
「COREC」を起案した責任者、阿部 智樹取締役COREC事業推進部長は大学生時代にアルバイトとして同社に勤務した後、入社した正社員第1期生で、まさに日本のB to B EC市場を一から作り上げてきたスペシャリストだが、同様な経験と知識を持った社員が同社にはまだまだ豊富に在籍しているということだ。
「COREC」の立ち上がりとともに、第5、第6のサービスがいつ頃登場するのかも、期待してウォッチして行きたい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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