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(2435:JASDAQ) シダー 企業HP
山崎 嘉忠 社長
山崎 嘉忠 社長

【ブリッジレポート vol.27】2014年3月期業績レポート
取材概要「前期から進めている介護報酬改定への対応が業績に反映し、大幅増益となった。しかし、大雪の影響もあり会社の思惑ほどには利益が伸びなかった。今後・・・」続きは本文をご覧ください。
2014年8月12日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社シダー
社長
山崎 嘉忠
所在地
北九州市小倉北区大畠 1-7-19
事業内容
九州・山口を地盤に介護施設及び有料老人ホームの運営を全国展開。
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2014年3月 10,415 325 132 77
2013年3月 10,097 198 1 -13
2012年3月 9,614 421 430 224
2011年3月 8,746 225 295 158
2010年3月 8,332 408 419 237
2009年3月 7,075 149 100 46
2008年3月 5,921 56 42 16
2007年3月 4,519 -403 -406 -247
2006年3月 4,251 309 297 166
2005年3月 3,649 352 288 164
2004年3月 3,125 122 97 41
2003年3月 2,352 111 104 30
2002年3月 1,594 17 21 11
2001年3月 281 -20 -21 -14
株式情報(6/13現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
214円 11,475,914株 2,455百万円 5.7% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
4.0円 1.8% 16.38円 13.0倍 121.72円 1.7倍
※株価は6/13終値。発行済株式数は、直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除し株式分割を反映。ROEは前期末実績。
 
シダーの2014年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
デイサービス及び有料老人ホーム「ラ・ナシカ」を中心とした介護サービスを、本社のある福岡県を中心に全国展開。リハビリテーションに重点を置き、より人間らしく生きるための生活支援を行う事を経営方針としており、総勢120名を数えるリハビリ職員の規模は介護サービス事業者の中では出色。
 
 
同社の介護事業の考え方
週1回のデイサービストレーニング(リハビリ)のみの活動だけでは、体を維持する又は改善するには足りないと考えている。日常生活の中で活動量を上げる為、仲間作りや趣味作り、自身で運動習慣を身につけてもらうためのサービスを提供する。
 
【事業セグメント】
事業は、同社の施設の来場者にサービスを提供するデイサービス事業、有料老人ホーム等の施設の入居者を対象にサービスを提供する施設サービス事業、及び利用者の自宅を訪問して日常生活訓練や機能訓練等を行うリハビリサービスや日常生活の手伝いを行うホームヘルパーサービス等の介護サービスを提供する在宅サービス事業に分かれる。14/3期の売上構成比は、それぞれ31.6%、61.3%、7.1%。2014年3月31日現在の拠点数は次の通り。
 
 
 
【沿革】
前身は医療機器の販売会社だった(株)福岡メディカル販売。2000年10月に社会医療法人池友会系列の医療機関でリハビリ業務に従事していた山崎嘉忠氏(現社長)等が中心となり(株)シダーに商号を変更し介護事業へ参入。01年1月にデイサービス施設4施設を開設した。デイサービス事業が順調に拡大し、05年3月にジャスダック証券取引所に上場、同年9月には有料老人ホーム事業(現在の、施設サービス事業)に参入した。
06/3期、07/3期と有料老人ホーム事業の先行投資(新施設の立ち上げ費用)が利益を圧迫したものの、08/3期以降は施設の累積効果(ストック効果による事業規模の拡大)で、新規開設負担を吸収して利益を増やせる体制が整った。11/3期は新卒40名の入社による人員の増加や新規開設施設の増加(3事業合計で10/3期:3施設→11/3期:5施設)、更には既存施設のリニューアルもあり利益が減少したものの、12/3期は既存施設の新規利用者獲得が順調に進んだ事に加え、施設オペレーションの効率化で増益に転じた。しかし、13/3期は12年に行われた介護保険法改定の影響を受けた。同社の場合は、デイサービス事業における介護報酬改定の影響が大きく減益となった。14/3期は、その影響を解消する1年であった。
 
【事業戦略 −地域のリハビリセンターを目指して−】
同社はデイサービスセンターや有料老人ホームにおいて近隣の一般・健康な高齢者向け健康教室等を開催し、地域の病院、ケアマネージャー、老人会等とネットワークを構築すると共に地域に溶け込む事で、施設の稼働率や入居率の向上を図っていく考え。また、このネットワークを活用して訪問介護ステーションやリハビリステーション(在宅サービス事業)とのシナジーも高めていく。
その成功例ともいえるのが山梨県甲府市での取組み。09年5月にラ・ナシカ甲府を開設、10年には甲府デイサービスを開設した。好評を得て、13年には甲府南デイサービスを開設することとなった。
尚、06年度の介護保険の改定の際に、「訪問看護計画において、理学療法士等の訪問が保健士又は看護師による訪問の回数を上回るような設定がなされることは適切ではない」との規制が盛り込まれたため、在宅リハビリには大きな逆風が吹いた。この影響で同社も在宅サービス事業の積極的な活動を控えたが、09年度の改定でこの規制が緩和されたため積極的に在宅リハビリのニーズに応える事が可能となった。
また、施設を集積させる事は3事業のシナジーを高めるだけでなく、理学士等の職員が地元で安定して働く事のできる環境作りにもつながる。
 
デイサービス施設では80人規模施設の大型デイサービス中心に展開している。トレーニングルーム・カラオケ・シアター・大浴場・マッサージ・喫煙ルームなど各個人にあった活動を楽しめるゆとりある空間造りが可能となる。 リハビリテーションに軸足を置いた施設運営が同社の特色。午前、午後にそれぞれ上級・中級・初心者にコース分けされた80分の個別リハビリテーションを行う。
 
 
施設サービスでは、1階フロアではスタッフがデイサービスと同等のサービスやリハビリテーションを提供、居室では自宅に居るのと同様に訪問リハビリ、訪問看護・ヘルパーのサービスを提供する。3月31日現在の総居室数は1,880室、入居者数は1,560人。
 
 
【業界を取り巻く今後の動向】
通所介護サービスには機能訓練型、レスパイト型、認知症型、お泊り型等多様なサービスがある。こういった中、小規模事業所については、介護報酬単価が高く設定されており、参入事業所数の増加が顕著な状況にある。小規模型通所介護の増加にあわせ、今後は地域との連携や運営の透明性確保の為「地域密着型通所介護」等へ移行される見通し(総量規制)。
また、要支援者の訪問介護、通所介護の総合事業(介護予防・生活支援サービス事業)への移行が見込まれる。
これらの法や制度改正は同社の業績に大きな影響を与えることはなさそうだが、引き続き市町村等と情報を共有していく。
来年4月に改定となる見通し。
 
 
【損保ジャパンとの資本・業務提携】
12年9月に高齢社会戦略1号投資事業有限責任組合(出資者99.25%株式会社損害保険ジャパン)により公開買付けが行われた。同組合(実質損保ジャパン)はシダーの34%を保有する筆頭株主となる。損保ジャパンと業務提携を結び、損保ジャパンの数多くある支店や代理店を活用し、入居者や利用者を紹介するというメリットが生じることとなる。
 
 
2014年3月期決算
 
 
3.2%の増収、大幅経常増益
売上高は前期比3.2%増の104億15百万円。デイサービス1施設、有料老人ホーム2施設を新規開設した。また、主に昨年度に新規開設した施設で、新規利用者の獲得と充実したサービスを提供することで、施設稼働率の向上に努めた。利益面では効率的な施設運営と経費削減に取り組み、利益率の改善に注力した。この結果、営業利益は前期比63.8%増の3億25百万円と大きく改善した。前期は1百万円にとどまった経常利益は1億32百万円となり、前期は13百万円の損失であった純損益は77百万円の利益へと黒字転換した。しかし、新規施設の立ち上げがもたついたことなどにより、期初の予想に対しては売上・利益とも下回った。
 
 
デイサービス事業
売上高は前期比3.8%増の32億96百万円、セグメント利益は同64.4%増の3億94百万円。13年11月に山梨県甲府市に「あおぞらの里 甲府南デイサービスセンター」を新規開設、好評を得ている。介護報酬の改定を受けて従前は「5時間以上7時間未満」としていたものを、今期は「7時間以上9時間未満」を採用し、より多くの利用者の要望に対応できるようサービスの内容と質の向上にも努めた。しかし、2月の大雪の影響で一部施設が休みとなり、売上が伸び悩んだ。
 
施設サービス事業
売上高は前期比3.9%増の63億81百万円、セグメント利益は同7.5%増の5億58百万円。13年10月に千葉県佐倉市に「ラ・ナシカさくら」、14年1月には埼玉県さいたま市に「ラ・ナシカさいたま」を新規開設した。既存の有料老人ホームの入居者獲得に注力し、入居率の向上に努めた。新規施設を含む全ての居室数に対しての入居率は83.0%。
 
在宅サービス事業
売上高は前期比5.0%減の7億37百万円、セグメント損失は28百万円(前年同期は11百万円の損失)。利益率の改善のため人員配置や業務手順の見直し等、効率的な運営に取り組むことに注力した。
 
 
14/3期末の総資産は前期末比9億91百万円増の139億63百万円。その内訳は流動資産の増加3億94百万円、固定資産の増加5億96百万円によるもの。負債については同9億13百万円増の125億66百万円となった。その内訳は流動負債の減少1億68百万円、固定負債の増加10億81百万円によるもの。純資産は同78百万円増の13億96百万円となった。その内訳は、利益剰余金の増加77百万円のよるもの。自己資本比率は前期末比0.2ポイント低下し10.0%となった。
 
 
14/3期末の現金及び現金同等物の残高は前期末比3億58百万円増加し、10億82百万円となった。
営業CFは前期比35.0%増の6億11百万円の収入となった。その主な内訳は、収入要因として、税金等調整当期純利益1億32百万円、減価償却費4億68百万円、仕入債務の増加額38百万円、支出要因として売上債権の増加額31百万円があった。
投資CFは前期比9.2%支出が増加し6億51百万円の支出となった。その主な内訳は、支出要因として有形固定資産の取得による支出5億68百万円、敷金及び保証金の差入による支出61百万円、預り保証金の返還に伴う支出62百万円があり、収入要因としては預り保証金の預りに伴う収入56百万円があった。
財務CFは3億99百万円の収入となった。その主な内訳は、収入要因として短期借入金による収入11億15百万円、長期借入金による収入13億30百万円、支出要因として短期借入金の返済による支出13億41百万円、長期借入金の返済による支出6億28百万円、リース債務の返済による支出75百万円があった。
 
 
2015年3月期業績予想
 
 
前期比8.9%の増収、155.3%経常増益予想
15/3期は売上高が前期比8.9%増の113億44百万円、経常利益は同155.3%の3億39百万円を見込む。デイサービス1施設、有料老人ホーム3施設の出店を予定する。出店に係る多額の初期費用が見込まれるものの、既存施設稼働率の向上に引き続き取組み、大幅増益を計画する。コンプライアンスを重視した施設運営と内部管理体制の整備・強化を進めるとともに、社員の教育・研修に注力し、顧客満足度の向上に取り組む。配当は4円の期末配当を計画する。
 
 
 
今後の注目点
前期から進めている介護報酬改定への対応が業績に反映し、大幅増益となった。しかし、大雪の影響もあり会社の思惑ほどには利益が伸びなかった。今後も介護保険改定への対応を進めながらの展開となるだろう。施設の新規オープンを着実に進めている。毎年10億円程度の増収を視野に入れながらの事業展開が、今後も着実に進展すると思われる。14/3期はV字回復の始まりの年と捉えている。一連の対応を済ませたことで既存施設の強化もより進むと思われ、利益率の改善が進みそうだ。損保ジャパンとの提携の効果も徐々に現れるだろう。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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