ブリッジレポート
(2405:東証マザーズ) フジコー 企業HP
小林 直人 社長
小林 直人 社長

【ブリッジレポート vol.5】2014年6月期業績レポート
取材概要「8月14日に発表された2014年7月の月次売上高は計画及び前年実績を1割以上上回っているが、建築系廃棄物の急増により受入制限を実施せざるを得ず・・・」続きは本文をご覧ください。
2014年10月7日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フジコー
社長
小林 直人
所在地
東京都台東区駒形2-7-5 前川ビル5階
事業内容
建設廃棄物の中間処理が主力。食品系廃棄物にも展開。廃棄物利用のバイオマスガス発電も
決算期
6月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2014年6月 2,534 358 299 132
2013年6月 2,226 278 223 114
2012年6月 1,866 97 24 5
2011年6月 1,703 124 42 74
2010年6月 1,603 134 50 33
2009年6月 1,539 -38 -132 -148
2008年6月 1,612 -13 -107 -141
2007年6月 1,708 65 -23 -3
2006年6月 1,760 161 96 49
2005年6月 1,753 348 257 143
株式情報(9/5現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
565円 3,791,822株 2,142百万円 9.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
8.00円 1.4% 47.47円 11.9倍 427.38円 1.3倍
※株価は9/5終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPSは前期末実績。
 
株式会社フジコーの会社概要、2014年6月期決算概要、2015年6月期業績見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
建設工事現場から出る廃棄物を始めとして、産業廃棄物、一般廃棄物の処理を行う。
事業セグメントは①建設系リサイクル事業、②食品系リサイクル事業、③白蟻解体工事の3つに分類される。
「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」を用いたバイオマス発電ビジネス(同社は木くず、繊維くずなどを利用)に力を入れている。
許可を取得している廃棄物品目数の多さ、最新鋭の施設と技術の導入、食品リサイクル事業のパイオニアであることなども同社の強み。
 
【沿革】
住宅の害虫防除や白蟻駆除工事からスタートした同社は、白蟻が発生する前の新築時に「予防」を行えば、白蟻の発生を食い止めることができると考え、ハウスメーカーや工務店向けに「新築時の白蟻予防工事」を提案。その後、「白蟻は家屋の解体時に発見される」ことに着目し、白蟻工事の受注拡大を目指して解体工事をスタートした。
この家屋解体工事の際に排出される廃棄物を処理することを目的として、建設系リサイクル事業を開始。
その後、事業領域拡大を図り食品系リサイクル事業を開始し、一般廃棄物の取扱も始めた。CO2削減と適正処理、高収益を目的に発電事業にも参入した。
 
1974年 2月 東京都台東区花川戸に株式会社フジコーを設立し、有害動物昆虫等の防除の受託および関連商品販売のため、環境事業の営業を開始
1974年 8月 家屋ビル鉄骨等の解体とその資材の販売のため、解体事業の営業を開始
1976年 2月 本社を東京都台東区駒形2丁目6番5号に移転
1988年10月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井事業所を新設
1991年 1月 自走式破砕機により建設廃材のリサイクル事業を開始
1991年 6月 産業廃棄物処分業許可を取得
1991年 8月 白井事業所内に建設廃材破砕再生施設を新設
1996年 4月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用飼料加工施設を新設し、食品廃棄物の飼料化試験を開始
1998年 5月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用堆肥化発酵施設を新設し食品廃棄物の堆肥化試験を開始
2000年 7月 一般廃棄物処分業許可を取得
2000年 9月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井再資源堆肥化センターを新設、堆肥化事業として食品循環資源のリサイクル事業を開始
2001年 6月 有限会社白井遊楽ファームを子会社化
2001年 6月 本社を東京都台東区駒形2丁目7番5号に移転
2003年 1月 白井事業所にて焼却施設「新1号炉」竣工
2004年 2月 白井事業所にて焼却施設「新2号炉」竣工
2004年 3月 白井再資源化センターにて食品資源による乾式メタンガス発電施設完成
2004年 7月 東証マザーズ市場に上場
2007年11月 白井事業所内にバイオマスガス化発電施設を新設、バイオマス発電によりエネルギー資源の利活用を開始
2009年10月 茨城県鉾田市に食品残渣を加工した液状飼料(リキッドフィード)による養豚事業を開始
2011年 4月 食品リサイクル事業において(株)ファームネットジャパンと業務提携
2012年 7月 電力小売り事業の子会社「里山」を設立
2014年 1月 森林資源を活用するバイオマス発電事業の発電会社として、当社65%出資で一戸フォレストパワーを設立、また燃料化チップ製造会社として、一戸森林資源を設立
2014年 4月 森林資源を活用した木質バイオマス発電事業に対する岩手県二戸郡一戸町との立地協定書調印
2014年 7月 森林資源を活用した木質バイオマス発電事業に対する再生可能エネルギー発電設備の認定取得
 
【経営理念・ビジョン】
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から各種サービスを提供してきた。
今後は未利用資源の利活用を事業化することにより循環型経済社会の構築に貢献していきたいと考えている。
 
【市場環境】
環境省が2012年5月に発表した「環境への取り組みをエンジンとした経済成長に向けて」と題する報告書によれば、廃棄物処理・資源有効活用の市場規模は2000年の35.5兆円から2009年の37.6兆年へ5.9%増加した。
このうち小項目では、「廃棄物処理用装置・施設」は同期間に明確な減少傾向を示しているが、「廃棄物処理・リサイクルサービス」は15.2%と増加している。また細分類では「中間処理」10.4%増、「産業廃棄物処理」10.3%増と過去10年では堅調な伸びを見せている。
 
 
ただ、グラフで見ると明らかなようにどの項目も2004年頃をピークに横這いとなっており、会社側もリーマンショック後は市場の拡大は(特に建設系廃棄物)見込みにくいと考えている。
そのため、食品系リサイクルへの注力、取引先の多様化、バイオマス発電事業の開始など事業領域の拡大を図っている。
 
【事業内容】
産業廃棄物や一般廃棄物を顧客である事業者から受入れ、自社保有の施設で中間処理(破砕、焼却など)を行っている。
 
≪廃棄物処理業界について≫
●  「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、「事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物」および「輸入された廃棄物」が産業廃棄物と定義されており、産業廃棄物以外のものが一般廃棄物とされる。
廃棄量は一般廃棄物が年間約5,000万トンに対し、産業廃棄物が年間約4億トン。
産業廃棄物は同法により21品目が列挙されているが、取扱許可は品目ごと、施設ごとに取得しなければならない。廃棄物処理を委託する側からすれば、受入品目・受入施設がより広範な事業者の方が手間が少なく、効率的である。
産業廃棄物処理業者数は全国で約13万。(環境省産業廃棄物処理業者 検索システムより。2012年8月14日現在。)
産業廃棄物処理施設数は、中間処理施設数 19,320、最終処分場数 2,157。(産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況。平成21年度実績より)
 
事業セグメントは「建設系リサイクル事業」、「食品系リサイクル事業」、「白蟻解体事業」、「森林発電事業」の4つ。
売上高および売上総利益の構成は以下のようになっている。
森林発電事業は2016年度の営業開始に向けて準備中であり、2014年6月期は連結子会社3社による設備投資の資金調達をおこなっているが、事業及び営業実績は発生していない。
 
 
<建設系リサイクル事業>
売上高 2,067百万円、売上総利益 556百万円
(2014年6月期実績)
 
主要顧客:廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等

首都圏近郊の廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等からの委託を受け、木くず、紙くず、廃プラスチック類、がれき類等の産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、焼却、破砕、リサイクル処理を行っている。
発電施設では、受入れた木くず等のバイオマス(生物資源)を原料とした発電により、温室効果ガスの削減を推進し、自然エネルギーとして付加価値の高い電力販売を行っている。
また住宅、アパート等の新・改築時に発生する廃棄物を発生場所から処理施設まで運搬する収集運搬業務も行っている。
 
≪バイオマス発電とは?≫
バイオマスとは、「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」のことで、主に木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどを指す。
化石燃料と違い、バイオマスは太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素から生物が生成するものなので、持続的に再生可能な資源であることが大きな特徴。 バイオマスの種類は主に「廃棄物や未利用のもの」、「資源作物」に大別されるが、同社では木くず、紙くず、繊維くずを利用している。

これら受入廃棄物を破砕した後、低酸素状態で可燃性ガスを抽出し、燃焼させて蒸気タービンを回転させ、発電を行う。毎時1,800kW(1日43,200kW)の発電能力は、バイオマスによるものとしては、非常に高効率といわれている。
 
 
<食品系リサイクル事業>
売上高 280百万円、売上総利益 35百万円
(2014年6月期実績)
 
主要顧客:スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場等

スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場などの食品関連事業者等から委託を受け、食品廃棄物のうち、リサイクルが可能な食品循環資源である産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、発酵分解による堆肥化、メタン発電による発電、乾燥及び発酵による飼料化へのリサイクル処理を行っている。

同社が保有する鉾田ファームの養豚施設では、リサイクル製品である液状飼料(リキッドフィード)を利用して、豚の肥育を行っている。通常の飼料は、食品残渣を乾燥させるのに時間と燃料費がかかるが、リキッドフィードはそうした手間がかからないことから注目し、まず自社で試験的にリキッドファームを使った養豚を手掛け始めた。
その後、飼料の品質向上と販売を外部委託に切り替えたこともあり、リキッドフィードは徐々に養豚業者に広がりつつある。リキッドフィードの拡大は、そのものの売上拡大ももちろんだが、受入食品残渣の拡大にもつながることから、引き続き拡大に注力していく考えだ。
また、再生堆肥の品質向上を目的として、農作物の栽培試験及び農作物の生産販売をグループ会社の(株)遊楽ファームで行っている。
将来的には、養豚も含めた「農業」に力を入れ、東北地方の復興に貢献すると共に、差別化を図っていきたいと考えている。
 
<白蟻解体事業>
売上高 186百万円、売上総利益 6百万円
(2013年6月期実績)
 
主要顧客:ハウスメーカー、工務店、一般個人等

ハウスメーカー、工務店などの建築関連事業者から、または直接一般の個人からの依頼により、住宅及びアパート等の解体工事、白蟻予防工事の見積調査及び施工を行っている。
また、リフォーム会社からの依頼により、既存住宅の白蟻防除工事、家屋害虫の駆除工事等も行っている。
 
<森林発電事業>
売上高 -百万円、売上総利益 -百万円
(2014年6月期実績)
 
主要顧客:公共施設、事業会社

森林資源である未利用木材、製材所から発生する製材くず等を購入し、自社で保有する燃料化工場(螳豸与肯啝餮察砲砲いて、破砕、粒度及び水分調整を行う。
製品化された燃料チップをエネルギー源として、自社で保有する発電施設(螳豸優侫レストパワー)において自然エネルギー電力の発電を行う。発生した電力は自社のPPS(御所野縄文パワー蝓砲鯆未犬董地元の小中学校、役場等の公共施設、事業会社へ電力供給を行う。
 
 
特長と強み
 
①許可品目の多さ
前述のように、廃棄物処理の許可は品目ごとに必要だが、同社は産業廃棄物21品目中13品目の許可を得ている。また民間事業者では少ない一般廃棄物処分業の許可も取得している。
 
②多様な取扱廃棄物
建設系廃棄物からスタートした同社だが、現在は事業領域の多角化を進める中で、食品工場、製造業、飲食業など多様な廃棄物を受入れている。
 
③創業時から社会的に意義のある事業活動
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から現在まで社会的貢献度の高い事業を手掛けている。
 
④最新鋭の処理施設と技術を導入
破砕、焼却、熱分解、乾式メタン発電、バイオマス発電と常に業界に先駆けて最新の処理施設と技術を導入しており、高い信頼性と安心感を提供している。
 
⑤食品リサイクル事業のパイオニア
同社は首都圏の事業者としては食品リサイクル事業への参入第1号。食品リサイクル事業における堆肥化、飼料化、養豚事業等を通じ今後益々重要性が高まる農業との連携を深めている。
 
⑥廃棄物処分業としてのバイオマス発電
廃棄物処分業者の中でバイオマス発電を手掛けているのは同社を含めごく少数。リサイクル及び温室効果ガス削減への貢献と、売電による新たな収益源確保を目指している。
 
 
2014年6月期決算概要
 
 
建設系リサイクル事業が好調。売上高・営業利益・経常利益は過去最高を更新
売上高は前期比13.8%増の25億3千万円。5期連続増収で、月次でも前期に続き12カ月連続で前年同月を上回った。消費税増税に伴う駈け込み需要により建築系廃棄物を中心に受入数量が増加した。
各施設の稼働率向上や作業の効率化に加え、搬入車両の増加に対応した営業部と受付の連携強化等により円滑な受入体制の構築にも取組んだ。受入平均単価は堅調に推移した。

売上原価は設備稼働率の向上を目的として、設備の改修工事及び部品交換等を推進したことにより維持管理費が前年同期比45百万円増加したほか、受入数量の増加及び再生飼料の販売数量増加に伴い、埋立処分費用、委託費用、人件費などを中心に同11.0%増の1,935百万円となった。販管費も、同19.9%増の244百万円と増加したが売上増、粗利増(粗利率は2.6%上昇)により営業利益は前期および計画を大きく上回る296百万円となった。
売上高、営業利益、経常利益は過去最高を更新した。
 
 
<建設系リサイクル事業>
前期比、2ケタの増収・増益で計画も上回った。
期首より受入数量及び受入平均単価ともに堅調に推移した。旺盛な処理需要に対応するため、各施設の維持管理を強化することにより、稼働率の維持向上に注力した。バイオマス発電施設は稼働日数増による稼働率の向上により、売電数量が同14.7%増加し、売電単価も同11.6%上昇した結果、売電売上は同28.0%増加した。
主力施設の焼却・破砕施設の売上高は同28.3%増。その他施設は、取引先の増加により廃プラスチック類の破砕・圧縮梱包施設の売上高が同23.1%増となる等、各施設とも好調だった。
 
<食品系リサイクル事業>
売上高は前期実績および計画を上回ったが、売上総利益はほぼ前年並みで計画を下回った。
液状飼料の販売拡大を進めることにより、原料となる食品循環資源の受入売上の拡大に注力した。
従来は受入れた食品循環資源の性状に合わせ、乾燥飼料にリサイクルしていたが、2014年6月期第3四半期(1-3月)より液状飼料へのリサイクルに集約している。2013年12月には液状化飼料の販売数量が当初目標の600トンを達成したが、2014年2月以降、大雪の影響による販売先の肥育頭数の減少、栄養価の向上による給餌量の減少、販売価格の改定等の影響により、販売数量が減少している。
再資源化センターでの受入合計は、数量は前年同期比2.0%増加したが、飼料化に適した受入品目に限定しているため受入平均単価は同5.5%下落した。再生飼料の販売数量は同89.2%増加、販売単価も同5.6%上昇した。
鉾田ファームも販売数量同6.8%増加、販売単価同35.6%上昇しており、飼料及び養豚の売上高は同52.9%増加した。
増収ではあったが、人件費、鉾田ファームの肥育費用及び飼料販売にともなう委託手数料が増加した結果、売上総利益は減少した。
 
<白蟻解体事業>
前年同期に比べ2割増収も利益は減少
期首から第3四半期にかけて、消費増税の影響により、工事件数が増加。売上高は前年同期比35.8%増加した。施工体制の構築に注力した。
白蟻防除工事は再施工工事が増加したが、売上高は前年並みだった。
 
 
前期末に比べ、現預金増加等で流動資産は660百万円増加した。固定資産は有形固定資産減少等で同131百万円減少した結果、総資産は同529百万円増加の3,510百万円となった。
負債の部では、短期有利子負債が同168百万円増加した一方、長期有利子負債は69百万円減少し、合計で有利子負債は同99百万円増加。負債合計は54百万円増加の1,882百万円となった。純資産は利益増等で474百万円増加。これらの結果、自己資本比率は前期末の38.6%から46.4%へ7.8%上昇した。
 
 
営業CFは前期に比べ、仕入債務の減少等でプラス幅が縮小。フリーCFもプラス幅が縮小した。財務CFは長期借入、社債発行などでプラスに転じた。キャッシュポジションは大きく上昇。
 
(4)トピックス
◎記念配当の実施
同社は2014年2月28日に設立40周年を迎え、同じく7月29日に株式上場10周年を迎えた。
足元の業績・財務状況が堅調であることから、株主に感謝の意を表すため、2014年6月期の期末配当において、1株当たり2円の記念配当を実施することとした。

前期実績及び当期従来予想 7.00円/株 → 9.00円/株
(2014年9月開催予定の定時株主総会における決議を条件とする。)
 
◎社外取締役選任へ
社外取締役及び社外監査役の選任について2014年9月29日開催予定の第41 期定時株主総会に付議することを決議した。

同社は監査役制度採用会社で、現在の監査役3名の内、2名は社外監査役で、毎月開催される取締役会に監査役3名が出席し、取締役の職務執行を監視するとともに、取締役会においても、第三者的な立場から適切な意見を述べている。
現在社外監査役である今村 行夫氏の税理士としての専門性の高さと高い実績を同社の経営に活かすことで同社のコーポレート・ガバナンスをさらに充実したものにすることが可能であると判断し、初めて社外取締役として選任することとした。(社外監査役は辞任)
また、経理・財務を始めとして企業の管理業務全般にわたる豊富な実務経験と知見を有し、上場会社の管理担当役員として適時開示他コーポレート・ガバナンスのための諸制度の立上げと実施の経験も豊富な若狭 博義氏を新たに社外監査役として選任する事も決議した。
 
 
2015年6月期通期業績予想
 
 
減収も販管費低減で増益確保
売上高は前期比4.4%減少の2,422百万円。主力の建設系リサイクル事業において廃棄物の増加に伴い受入単価は上昇するものの、一時的に受入制限を実施するため減収を見込む。受入数量の減少により外部委託費用等の低減を見込む一方、森林発電事業の孫会社である一戸森林資源の燃料仕入及び試験運転等により30百万円の費用が発生し、売上原価は前期比104百万円減の1,831百万円。売上総利益も同8百万円減少の591百万円を予想。一方、販管費は同13百万円減の231百万円となるため、営業利益は同5百万円増の360百万円と増益を確保する。
配当については、初めての中間配当4.00円/株に期末配当4.00円/株を合わせた年間8.00円/株を予定している。
予想配当性向は16.9%。
 
 
<建設系リサイクル事業>
主力施設の焼却施設及び発電施設の稼動は100%に近い状況が継続しているため、処分料金が高騰し外部委託による逆ザヤも予想されるため、受入の一部制限を今期も実施し、減収の予想。焼却発電施設の受入数量は前期比7.5%減少、受入単価は3.8%上昇の見込み。
 
<食品系リサイクル事業>
引き続き堆肥化を減少させると共に液状飼料の販売拡大、鉾田ファームの販売単価向上に取り組むが、堆肥化施設の縮小を飼料拡大で補えず減収を見込む。
 
<白蟻解体事業>
解体工事、白蟻工事とも消費増税による駆け込み需要の反動により工事件数の減少を見込んでいる。
 
 
今後の取組み
 
◎森林資源を活用したバイオマス発電事業を推進
(株)エナリスとの合弁会社2社を通じて森林資源を活用したバイオマス発電事業を進めている。
 
<事業着手の背景>
産業廃棄物や一般廃棄物のバイオマスを利用するリサイクル処理事業を主要事業とする同社は、2007年より、木くず等のバイオマス資源をエネルギー源として発電を行なうバイオマス発電施設の事業化も開始し、自社で使用する電力を削減するとともに、余剰電力を売電する事により、CO2の削減を推進してきた。

この7年間にわたって蓄積したバイオマス発電事業の実績と運営ノウハウを活かして、岩手県、青森県、秋田県が有する日本有数の豊富な森林資源を活用することによりバイオマス発電を行う事は、事業の拡大はもとより、各県の雇用創出と地産地消のグリーン電力供給を通じて、環境負荷の軽減、循環型経済社会の構築、地域経済の発展に貢献するものであると考えている。

バイオマス発電事業の要となる燃料である森林木材の長期にわたる安定的な収集体制の構築に加え、現在各地で問題となっている発電電力を電力会社の電線網に接続する系統アクセス構築についても一定の見通しがついたため、同社は、中長期的な成長戦略と位置付けているバイオマス発電事業の拡大と電力小売事業への参入を推進するため、(株)エナリス(6799、東証マザーズ上場)と合弁会社設立を通じて共同で事業化に取り組んでいる。
 
<事業の概要>
岩手県二戸郡一戸町に発電会社及びバイオマス燃料製造会社を設置し、岩手県及び秋田県北部、青森県南部の森林木材を燃料として、バイオマス発電を行い、別途設立するPPS(特定規模電気事業者:東京電力等の一般電気事業以外の電力供給事業者)を通じて、地元の小中学校、役場等の公共施設、事業会社へ電力供給を行う。
地域で発生する木材を燃料として、地元で発電を行い、地域に電力の供給を行う地産地消型の先駆的な事業モデルであると考えている。
 
 
<今後の見通し>
バイオマス発電事業の要となるのは、発電燃料の森林資源の長期かつ安定的な仕入れとなる。
このために、木材の供給予定先である「ノースジャパン素材流通協同組合(※)」及び一戸町、地域関係者と「発電施設支援協議会」を立上げ、発電燃料である木材の安定供給体制の構築及び発電事業の円滑な推進のための連絡調整及び協力体制の構築を推進する。
製材に使われない木くずは年間約20〜30万トン発生すると予想されているのに対し、同社が使用する木くずは年間約10万トンということであり、安定調達は容易な状況だということだ。

また、雇用創出に関する補助金の申請、この事業に賛同してもらえる自然エネルギー電力の需要家等からの資金調達を進め、2015年末から2016年年初旬ごろの営業運転開始を計画している。
※ノースジャパン素材流通協同組(本部:岩手県盛岡市)は、岩手県、青森県、秋田県等の素材生産業者を主会員とする組合で、現在の会員数は森林組合連合会、森林整備協同組合、素材生産業協同組合等を含め114 社。
 
<子会社、孫会社の設立>
比較的高額な設備投資を必要とするバイオマス発電事業を今後さらに発展・拡大させていくことを目的とし、(株)エナリス(6799、東証マザーズ上場)と合弁会社を2社設立した。

(株)フジコーの燃料収集及び発電施設の運営管理ノウハウと、(株)エナリスの発電施設建設及び電力流通技術並びに多様な資金調達ノウハウを融合することにより、自然エネルギー電力の中でも最も安定した発電量を創出することが可能なバイオマス発電事業の推進が可能であると両社は判断した。
 
 
 
いずれも2016年2月下旬の営業開始を予定している。
なお、(株)一戸フォレストパワーは、(株)エナリスの子会社である(株)フォレストキャピタルが組成するグリーンバイオマス発電事業向けの資金提供を目的とした「緑の電力を創るファンド1号投資事業有限責任組合(呼称:緑の電力ファンド)」及び(株)フジコーに対して優先株式を発行し、発電施設の営業運転開始時には資本金を4億6千万円とする計画だ。
 
 
今後の注目点
8月14日に発表された2014年7月の月次売上高は計画及び前年実績を1割以上上回っているが、建築系廃棄物の急増により受入制限を実施せざるを得ず、年間通じては減収となる見込みだ。
また、今後も継続が予想される都市部を中心とした建築系廃棄物の増加傾向や現在の同社の受入能力を鑑みると、既存事業のみで売上規模を大きく拡大させることはなかなか難しいとのことだ。
そこで、新たなセグメントとして加わった「森林発電事業」の今後が期待される。
大きな成長は期待しにくいものの安定したキャッシュ・フローを稼ぎ出すリサイクル事業をベースに、(株)エナリスとのコラボレーションによる同発電事業がいつ頃から収益に貢献してくるのかを注視したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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