ブリッジレポート
(6465:東証1部,名証1部) ホシザキ電機 企業HP
坂本 精志 会長兼社長
坂本 精志 会長兼社長

【ブリッジレポート vol.12】2014年12月期第3四半期業績レポート
取材概要「第3四半期(累計)売上高の通期予想に対する進捗率78.7%となっている。同社は冷蔵庫、製氷機といった取扱い製品の性質上、気温の上昇・・・」続きは本文をご覧ください。
2014年12月24日掲載
企業基本情報
企業名
ホシザキ電機株式会社
会長兼社長
坂本 精志
所在地
愛知県豊明市栄町南館3-16
事業内容
業務用厨房機器大手。全自動製氷機、業務用冷凍冷蔵庫など主力製品で国内首位。製氷機は世界シェア3割でトップ。M&Aに積極的
決算期
12月末日
業種
機械(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年12月 205,513 20,052 26,349 15,769
2012年12月 178,863 16,483 19,768 11,276
2011年12月 169,297 13,808 13,750 7,220
2010年12月 169,379 13,842 13,058 8,884
2009年12月 160,291 8,738 9,455 4,896
2008年12月 170,281 9,364 7,144 4,209
2007年12月 178,379 9,770 9,768 3,546
2006年12月 86,793 3,861 4,586 1,939
2006年6月 34,106 2,971 3,521 1,629
2005年11月 51,231 4,463 4,854 3,204
株式情報(11/21現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
5.650円 72,304,624株 408,521百万円 11.6% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
50.00円 0.9% 199.21円 28.4倍 2,012.90円 2.5倍
※株価は11/21終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
ホシザキ電機の2014年12月期第3四半期(累計)決算概要についてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
外食産業、病院・老人健康施設、学校・保育園、スーパー、コンビニ、オフィスなどを顧客とし、製氷機、業務用冷蔵庫を始めとしたフードサービス機器の研究・開発・製造・販売を行っている。
製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサなどの主力製品では国内トップシェア。製氷機に関してはグローバル市場でもトップシェアである。
独自の製品開発力、高品質、強力な営業力、迅速できめ細かなサービス&サポート体制などが強みであり、同業他社に対する大きな優位性となっている。
海外売上高比率は27.7%(2013年12月期)。ホシザキ電機を含まない連結グループ会社は、2014年9月時点で、国内17社、米州15社、欧州・アジア21社の合計53社。工場は国内9、米州7、欧州・アジア5とグローバルでの生産体制を構築している。国内営業体制は、北海道から沖縄までの15販売会社及びその436営業所によって日本全国をカバーしている。また海外では米州、ヨーロッパ、アジア・オセアニアに、100%独資の販売会社を配置し、全世界を幅広くカバーできる体制を整備している。
 
 
【事業内容】
製品別売上は、製氷機17.6%、業務用冷蔵庫25.1%、食器洗浄機6.8%、ディスペンサ12.0%、他社仕入商品12.3%、保守・修理17.4%、その他8.9%となっている。(2013年12月期)
 
 
【特徴・強み】
1.独自の技術に基づく製品開発&高い品質基準
独自技術に基づいた製品企画から製品化までの一貫した研究体制を持つことにより、最終顧客の多様なニーズへの対応を可能にしている。また、新製品開発、先端技術開発、既存製品の改良や改善、シリーズ展開及び原価低減活動に加え、販売及び保守サービス活動から得られる情報や市場品質情報を製品開発に活用する体制を確立している。また、厳しい品質基準を設定し、業務用という厳しい使用環境に耐えられる構造設計を行っており、過酷な条件で繰り返し行われるテストに合格した部品や技術のみが採用されている。
 
2.主要製品でトップシェア
高品質、サービス&サポート体制、耐久性、使いやすさ、デザイン性など様々なポイントが顧客に評価され、製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサなどの主力製品では国内トップシェアとなっている。また、製氷機に関しては、グローバル市場においても、ブランド別でトップシェアである。
 
 
3.きめ細かいサービス&サポート体制
同社では国内を15販社・436営業所でカバーし、約2,400名のサービススタッフによる地域密着型のきめ細かいサービス&サポート体制をとっており、ユーザーから故障やトラブルの問い合わせがあった際は、短時間で駆けつける「即日対応」を掲げて、スピーディーな対応を行っている。
(いずれも2014年9月末現在)
 
4.営業力の強さと強固な顧客基盤
約2,900名の営業スタッフが日本全国をカバーする直販体制による営業力の強さも同社の大きな特徴である。
代理店を利用しないため顧客との密着度は高く、現在の強固な顧客基盤の構築に繋がっている。
また、サービス部門との緊密な連携により、顧客の状況に即応した提案を行う事が出来る機動性の高さも顧客から高く評価されている。
 
*東証HP「決算短信集計」より
*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。
 
同社のROEは毎期着実に上昇しているが、その中身を分析してみると、総資産回転率およびレバレッジはほぼ同水準で推移している一方、売上高当期純利益率の上昇がROE向上の要因となっていることがよくわかる。
もちろん為替による部分も大きいだろうが、製品の競争力、継続的な原価低減の取組みなどが実を結んでいると言えるだろう。
現時点での通期予想(売上高、当期純利益)および第3四半期末の総資産、自己資本を用いた試算では今期の予想ROEは9.5%となり、前期実績は下回るが、依然高水準である。
 
 
2014年12月期第3四半期(累計)決算概要
 
 
堅調な国内売上に加え、円安効果、海外買収先の寄与もあり2ケタの増収・増益を達成。
売上高は前年同期比14.5%増の1,798億円。国内売上高は、同8.6%増の1,246億円。引き続きフードサービス産業全体における設備投資の回復を受け、大都市圏における旺盛な需要を取り込むことができた。省エネタイプ冷蔵庫、製氷機、食器洗浄機の販売などが好調だった。
海外売上高は、同30.4%増の551億円。昨年度買収したJackson社、Western社、Macom社の寄与、円安によるプラス効果、米国での製氷機販売好調等が主要因。
営業利益は同32.7%増の241億円。国内における人員増などにより販管費は同6.8%増加したが、増収効果、原価低減、高利益率商品の拡販などで吸収した。営業利益率は13.4%と前年同期の11.6%を1.8ポイント上回った。前年同期に30億円を計上した外貨預金等における為替差益が当期は4億円にとどまったため、経常利益の伸び率は同14.7%と営業利益の伸び率を下回った。四半期純利益は同13.5%増の146億円。
 
 
(国内)
売上高は前年同期比8.6%増収の1,246億円。営業利益は同18.7%増の178億円。
業務用冷蔵庫や製氷機、食器洗浄機等、主力製品の拡販を進めた。チェーン店等既存顧客に加え、新規顧客を積極的に開拓した。
 
(米州)
売上高は前年同期比28.1%増収の382億円。営業利益は同52.1%増の68億円。
製氷機、業務用冷蔵庫の拡販を推進した。また、昨年買収したJackson社、Macom社の業績も寄与した。
 
(欧州・アジア)
売上高は前年同期比36.0%増収の169億円。営業利益は同61.6%増の15億円。
製氷機など主力製品を積極的に販売したほか、昨年買収したWestern社の業績寄与もあった。
 
 
前期末と比べ、現預金および売上債権増などで流動資産は260億円増加。固定資産は、無形固定資産、投資その他の資産の減少等で22億円減少した結果、資産合計は238億円増加した。一方、仕入債務23億円増加、賞与引当金46億円増加などで、負債合計は104億円増加した。利益剰余金の増加などで株主資本が117億円増加したほか、円安により為替換算調整勘定が14億円と大きく増加し、純資産は133億円の増加となった。この結果、自己資本比率は61.8%と、前期末62.4%より0.6%低下した。
 
 
2014年12月期通期業績見通し
 
 
業績予想に変更無いが、利益の進捗率は100
現時点では業績予想を変更していないが、第3四半期時点での売上及び利益の進捗率は順調と推定される。
以下は、第2四半期時点での会社側の見方。

(売上高)
前期比11.2%増の2,285億円の予想。
国内売上は、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動減の影響は限定的ではあったものの、フードサービス産業の設備投資が今後も継続するか不確実なことから下期(7-12月)の前年同期比伸び率を上期よりも小さく見込んでいる。
海外売上は米国の景気回復が予想されるものの、欧州やアジア等の市場環境が不透明なこと、為替動向の不確実性を考慮し、下期は数%増と想定している。
 
(営業利益)
前期比27.2%増の255億円を予想。
国内においては粗利率改善施策を継続する一方、人材補充などにより販管費も引き続き増加する。
海外では業務用冷蔵庫拡販施策のための立ち上げ費用、商圏拡大のための先行費用を想定している。
経常利益は同4.7%減の251億円の予想。なお、上期実績分の為替差損10億円のみを見込んでいる。
 
為替の前提は、期中平均で1米国ドル=100円、1ユーロ=138円。

設備投資は特に大きなものを想定していない。
2014年11月7日、期末配当を10円/株増配の50.00円/株に修正した。予想配当性向は25.1%。
 
 
 
今後の注目点
第3四半期(累計)売上高の通期予想に対する進捗率78.7%となっている。
同社は冷蔵庫、製氷機といった取扱い製品の性質上、気温の上昇する第2四半期(4-6月)ないし第3四半期(7-9月)売上高の構成比が高く、逆に第4四半期(10-12月)の構成比が最も低いという季節特性があることから、売上高に関しては概ね予想通りに着地する可能性が高くなっていると思われる。
 
 
さて、下のグラフは四半期ごとの粗利率、販管費率、売上高営業利益率の推移を示したものである。
この4年間粗利率は40%を上限にほぼ横這いの中、販管費のコントロールを継続的に実施して、売上高営業利益率を着実に向上させているのがわかる。
中期的には、人件費が上昇傾向にある中で販管費のコントロールを今後もどうやって継続していくのか?、前回のレポートでも触れたが、継続的に取り組んでいる生産性改善や生産能力増強が今後もどのように実績を上げていくのか?を注目したい。
 
 
 
 
<参考:今後の取組み> ※平成26年12月期 第2四半期レポート再掲
 
<国内>
第2四半期終了時点で以下の様なプラス要因、リスク要因を想定し、合理的な範囲で通期見通しに織り込んでいる。
 
◎主なポイント
*生産性改善及び生産能力増強
同社ではメーカー部門における生産性向上を目的として社内に「価値向上研究所」という組織を設け、生産性の改善や生産能力の増強を進めている。
2012年以降、製造部門におけるIT導入による全行程の迅速化、直接作業におけるムリ・ムラ・ムダの排除、セル生産方式による在庫の圧縮、セル生産に対応できる熟練作業者の計画的な育成、といった施策を着実に実施したことで、タテ形業務用冷蔵庫の生産工場では約8時間の定時作業時間内での生産台数が向上した。生産に携わる直接人員数に大きな変動がない中、1日あたりの生産台数は増大している。
 
*単品販売に加えて物件提案力の強化
同社の営業は従来、冷蔵庫、製氷機といった製品の単品販売が中心であったが、最近では施設の厨房一式を丸ごと受注する物件受注も増加傾向にある。

物件受注の新規成約に向けた主な活動としては以下の様なものが上げられる。
3DCADを駆使した立体的な図面提案
自治体の予算編成時に前もって、自主的に見積もりを提出し同社製品をアピール
設計事務所やゼネコン、サブコンとの関係強化
栄養士の資格を持った女性社員によるメニュー開発などのコンサルティング営業
電解水生成装置など衛生機器についての提案
 
*大型物件のプロジェクト管理能力強化
物件受注の中でも特に大型物件に関しては受注後のプロジェクト管理能力を強化し、顧客満足度を高めている。
製販一体でグループとして最適な人材を配置すると共に、設計事務所、ゼネコン、サブコン、仕入先との緊密な連携を進め、スケジュールや予算管理のノウハウを蓄積している。
こうした対応が評価され毎年複数の大型物件を受注し、多数の機器を納品することができている。

物件受注に関しては、物件全体の管理を通して次回の機器更新時に同社製品を納入する機会が得られること、同社のサービスマンは他社製品の修理も可能であるため、サービスの売上にも繋げることができるというメリットがあり、今後も注力していく考えだ。
 
<海外>
第2四半期終了時点で以下の様なプラス要因、リスク要因を想定し、合理的な範囲で通期見通しに織り込んでいる。
 
◎主なポイント
*有力販売チャネルとの関係強化(米州)
有力販売チャネル向け売上は毎期大きく伸長しており、引き続き関係強化を進める。
前期は、最大手の有力販売チャネルから製氷機に引き続き、冷蔵庫も指定ブランドとして認定された。また、最優秀サプライヤーとして表彰も受けた。
 
*業務用冷蔵庫の拡販(米州・アジア)
同社は業務用冷蔵庫 世界シェアNo.1を目指している。品質、省エネなど商品性能については高い評価を受けており、現在は積極的な販売促進、販売チャネル・生産体制の強化等、基盤整備に向けた先行投資を実施している段階だが、販売台数は着実に拡大している。
 
*コカコーラ社からサプライヤー賞を受賞
インドのWestern社がUSコカコーラ本社主催の「Global supplier conference」において「2014 Global Sustainability Award」を受賞した
様々な業種のサプライヤーがいる中でAwardは5つしかなく、冷蔵機器分野ではWestern社と、メキシコの2社のみが受賞した。
CO2冷媒機器の推進における貢献および評価項目の品質、イノベーション、価格の面が評価されたという。
インドおよびその周辺諸国で受賞したのはWestern社のみであり、同社の持つ低コスト製造のノウハウを活用してアジア市場での拡販につなげていく考えだ。
 
*ボリュームゾーン向け低コスト製品の投入
Western社の低コスト製造ノウハウの活用による事業拡大は、当面2通りのルートを想定している。
一つはインド国内向けに業務用冷蔵庫、業務用冷凍庫を供給するもの。
もう一つはホシザキシンガポール等、アジアのグループ会社向けにショーケースを輸出するもので、こちらは既に販売が始まっている。今後は品質の安定化を進めつつ、OEM供給先の開拓も進めて行く考えだ。
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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