ブリッジレポート
(4290:東証1部) プレステージ・インターナショナル 企業HP
玉上 進一 社長
玉上 進一 社長

【ブリッジレポート vol.16】2015年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「来16/3期も主力事業を中心に好調な業績が続く見込みだ。ロードアシスト事業は、国内の車両販売が頭打ちとなる中、自動車メーカーや販売・・・」続きは本文をご覧ください。
2015年2月24日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社プレステージ・インターナショナル
社長
玉上 進一
所在地
東京都千代田区麹町1-4
事業内容
コールセンター活用のBPO。自動車の事故、故障対応や金融関連が主業。不動産分野に注力
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2014年3月 22,223 2,809 2,704 1,981
2013年3月 24,225 2,380 2,158 1,409
2012年3月 23,385 2,621 2,651 1,543
2011年3月 19,210 2,291 2,360 1,145
2010年3月 16,174 2,390 2,434 1,587
2009年3月 14,729 2,316 2,311 1,410
2008年3月 13,438 1,806 1,817 1,074
2007年3月 12,829 1,631 1,634 877
2006年3月 10,040 1,298 1,206 655
2005年3月 8,306 1,052 1,055 566
2004年3月 7,101 458 387 353
株式情報(2/2現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
984円 30,918,940株 30,424百万円 16.1% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10.00円 1.0% 66.53円 14.8倍 435.87円 2.3倍
※株価2/2終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
プレステージ・インターナショナルの2015年3月期第3四半期決算について、ブリッジサロン(2014年11月22日開催)のレビューと共にブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
「エンド・ユーザー(消費者)の不便さや困ったことに耳を傾け、解決に導く」と言う経営理念の下、国内外でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開している。サービスの主なものは、自動車保険加入者にサービスを提供するロードアシスタンスサービス(電話対応から現場でのサービスまで)、海外旅行損害保険加入者向けの日本語緊急コンタクトセンターサービス、物件の管理会社等と契約しマンションの入居者に提供するホームアシストサービス(水漏れ、鍵開け、ハウスクリーニング等)、駐車場管理会社向けのパークアシストサービス等。
いずれのサービスも馴染みはあるが、企業向けに事業を行い、B2Bの事業形態をとっているため、言い換えると、サービス提供の際はクライアント企業(損害保険会社、自動車関連会社、不動産管理会社等)の社名を名乗って対応するため、“プレステージ・インターナショナル”と言う同社の社名を耳にする事は少ない。連結子会社25社、持分法適用関連会社1社とグループを形成している。
 
【事業セグメントの概要】
成長分野の情報をより明確に数値化する事を目的に、15/3期より下記の通りセグメントを変更した。遡及修正した14/3期の売上構成比は、ロードアシスト34%、プロパティアシスト11%、インシュアランスBPO11%、ワランティ16%、ITソリューション4%、カスタマーサポート21%、派遣・その他3%。
 
 
 
特徴・強み・成長戦略(執行役員 経営統括部長 中山克哉氏 ブリッジサロン講演より)
 
特徴   : 日常生活における“お困りごと”を24時間365日、電話を通じて
      「解決する」、様々なサービスを提供
強み   : 安定したストックビジネス、高品質なサービスを支えるサービス
      拠点、高い収益性と経営効率
成長戦略 : 「新たなビジネスモデルの創造」と「事業基盤の強化」
 
【特徴】
玉上社長が、7年間にわたる海外生活で言葉や文化の違いにより不便な思いをした経験から、「海外でも日本にいるときのように高品質で心のこもったサービスを受ける事ができればいいのに…。」と言う思いが会社設立(1986年10月)の動機。その翌年にはニューヨークに進出し、トラブルに遭った日本人からの問い合わせに24時間日本語で対応するサービスを開始。その後、アジア、ヨーロッパの主要都市にネットワークを広げていった。サービス内容を拡充すると共に国内でのサービスも育成して業容を拡大。
 
 
2001年7月にヘラクレス市場に上場を果たし、2003年10月には、秋田県秋田市に緊急要請を24時間年中無休で受け付けるコンタクトセンター「秋田BPOセンターを開設(現「秋田BPOキャンパス」WEST棟550席)。「長期的かつ安定した人材の確保によってはじめて顧客への安定したサービスの提供が可能になる」との考えから開設した同キャンパスは、その後、07年EAST棟(650席)、12年サテライト棟(300席)と規模を拡大。高品質のインフラに対するクライアントからの評価は高く、ショールームとしての役割に加え、秋田での新たな雇用創造の一翼も担っている。2012年12月の東証2部上場を経て、2013年12月に東証1部指定を達成した。
 
一般的なコールセンター事業のように電話での問い合わせ対応にとどまらず、グループ企業や協力会社との連携により実際のトラブル解決に至るまでの様々な対応を一手に引き受けている事が同社の特徴である。
【強み】
同社の強みは、安定したストックビジネス、高品質なサービスを支えるサービス拠点、そして、この結果としての高い収益性と経営効率を実現している事。
 
(1)安定したストックビジネス
クライアント企業である損害保険会社等の既存顧客向け付加価値サービス(保険特約)が中心のため、外部環境による収益の振れが比較的小さい。主たる業務委託契約フィーは、サービス対象者数×予想利用率によって算出され、サービス対象者やサービス対象者一人当たりの利用が増えると、翌期の委託契約フィーに反映される。特に自動車のトラブル対応は認知度の向上で導入企業や利用者が増加しており、サービス対象者数の継続的な増加につながっており、自動車メーカーや販売会社がサービス収入の拡大に力を入れている事も追い風となっている。不動産関連サービスも同様に、フローの物件売り切りビジネスに依存していたマンションデベロッパー等がストックビジネスとして強化している事が追い風になっている。また、海外旅行先・海外赴任でのトラブル対応は、業績改善による企業活動の活発化で需要が増えている。
 
(2)高品質なサービスを支えるサービス拠点
人材の安定化を求め地方都市に展開するコンタクトセンター
高品質なサービスの提供を実現するべく、国内にコンタクトセンターを保有し現場部隊を内製化すると共に、世界14ヶ国17拠点のグローバルネットワークを有する。コンタクトセンターは人材の安定化を念頭に地方都市に開設しており、現在の稼働施設は、秋田BPOキャンパス(秋田県秋田市)、山形BPOガーデン(山形県酒田市)、及び14年8月に開設した秋田BPOキャンパスにかほブランチ(秋田県にかほ市)の3施設。
 
 
ただ、上記施設がほぼフル稼働の状態である事に加え、東日本大震災の発生を契機にしたBCP(事業継続計画)に対する意識の高まりから秋田BPOキャンパスと一定距離を置いた地点へのオペレーションの分散(2拠点化)を求める声が増えていた事もあり、富山県射水市において、第2BPOセンター「富山BPOタウン」(最終的に約1,500席)の開設準備を進めている。富山BPOタウンの総投資額は建物・付属設備で約35億円(土地64,000m2は地元自治体から貸与を受ける)。15年2月のサービス開始を予定している(建設期間:14年4月〜15年1月)。尚、山形BPOガーデンは、富山BPOタウン開設までに秋田のキャパシティが飽和するリスクがあったため、その補完センターとして開設した。富山BPOタウンの概要については後述する。
 
※ 働く女性を応援 − 従業員が喜びと誇りを持って働くことのできる職場環境を目指して −
「エンド・ユーザのお困りごとを解決する」というコンセプトに基づき事業を展開している同社だが、社会貢献に対する意識も高い。地方都市にサービス業としての雇用を創造し継続する事で社会に貢献すると共に、夢を持って働ける職場を創造する事で女性の社会進出を応援している。こうした企業理念が反映された山形BPOガーデンは、女性に優しく、かつ従業員のコミュニケーションを促す設計が評価され、「2014年度グッドデザイン賞」、「第27回日経ニューオフィス賞」を受賞している。
 
企業内託児所では、20〜30名程度の幼児を預かる事が可能(1月1日〜3日を除き、毎日8:30〜21:30で営業)。
また、産前産後の通院休暇として、定期健診の為の休暇が計5日付与される(半日休暇で計10回の取得が可能)他、人材の流出を防ぐため、育児休業者職場復帰プログラムも用意されている(出産・育児が一息つけば会社に復帰)。
 
全国主要都市において現場部隊を内製化 − 独自ブランドPremierAssist(プレミアアシスト)の展開 −
全国主要都市に内製化した現場部隊を展開しており、拠点数は、ロードアシスト(自動車関連)22拠点、ホームアシスト(住宅関連)9拠点、パークアシスト8拠点の計39拠点。トラブル現場で顧客対応するスタッフは清潔感のあるユニフォームで統一された正社員である。スタッフには定期的にマナー講習等が実施され、サービス品質向上に取り組みには余念がない。
 
 
また、海外に目をやると、世界14ヶ国17拠点のグローバルネットワークを有し、各海外拠点では、主に海外で病気・ケガをした際の医療費の査定やキャッシュレスで受診可能な病院ネットワークの開拓を行っている。
 
 
 
東証発表の「決算短信集計」によると、14年8月15日現在の東証1部上場企業の13年度のROEは、金融を除く全産業8.66%(前期は5.33%)、製造業8.55%(同4.81%)、非製造業8.81%(同6.07%)。営業利益率は、金融を除く全産業5.53%(前期は4.68%)、製造業6.09%(同4.89%)、非製造業4.92%(同4.44%)。同社は、ストックビジネスで安定収益をあげると共に充実したネットワークを活かした付加価値サービスで差別化に成功。上場企業の平均を大きく上回る高い自己資本効率と営業利益率を実現しており、コールセンター事業の大手である もしもしホットライン(4708)やトランス・コスモス(9715)との比較でも、その優位は明らかである。
 
 
【成長戦略】
成長戦略として、2012年5月に策定された中期事業方針に示された「新たなビジネスモデルの創造」と「事業基盤の強化」に取り組んでいる。
 
新たなビジネスモデルの創造
「新たなビジネスモデルの創造」では、従来の「アウトソーサー」(業務委託)ではなく、「ビジネスプロセスパートナー」として成長していくビジネスモデルの構築に取り組んでいる。業務委託という契約形態だけでは、将来的に同社が予期せぬ事態が発生した際に収益をコントロールできないリスクがあるからだ。この一環として、2012年4月(13/3期期初)に国内3大損保グループの一角を占めるNKSJ(損保ジャパン日本興亜)グループとの合弁で(株)プライムアシスタンスを設立。同年10月に同グループ向けのロードアシスタンスサービスを合弁会社に移管した。この業務移管により(株)プライムアシスタンス向けの業務システムや人材の提供等の新たなビジネスが生まれたが、同社は基幹事業の40%近い収益を失った。この影響で13/3期は、ロードアシスト事業は下振れし連結経常利益が18.6%減少したが、14/5期は引き続き影響が残る中で、ロードアシスト事業における既存受託案件の拡大(セグメント全体では前期比14.2%の減収、同32.3%の減益)やインシュアランス事業等の好調で連結経常利益が前期比25.8%増と回復。今15/3期はロードアシスト事業が増収・増益(前期比12.1%の増収、同20.8%の増益)に転じると共に、(株)プライムアシスタンスの損益も黒字転換する見込み(持分法投資利益として貢献)。連結業績は前期比8.0%の増収、同14.6%の経常増益が見込まれている。
この他、グループ外への業務システムの外販にも力を入れる等で、引き続き電話応対を中心とした業務委託以外の収益源の育成に取り組んでいく考え。
 
事業基盤の強化
現在、富山県射水市において、富山BPOタウンの開設準備を進めている。①東日本大震災以降の災害時におけるバツクアップ体制強化への要望の増加、②秋田BPOキャンパスのキャパシティ飽和(適正稼働率の80%を超過)、③既存クライアント企業からの業務拡大ニーズの発生、を踏まえたものだ。富山BPOタウンは「“RYSTAL(クリスタル)” 人と人とを繋ぐ場所」というコンセプトの下、各350席のオペレーション棟3棟、管理棟、社員寮棟の計5棟を中庭を中心とした「タウン」で結合するユニークな設計を特徴としている。託児所、カフェテリア、研修施設、自家発電装置、駐車場(1,010台)等も整備する予定だ。
 
 
【参考】
※ 大切にしている思い
・「エンド・ユーザのお困りごとを解決する」と言うコンセプトに基づき、事業を展開する。
・地方都市にサービス業としての雇用を創造し、継続する事で社会に貢献する
・夢を持って働ける職場を創造し、女性の社会進出を応援する
 
※ 日本海側に拠点が集中する理由
・災害が少ない
同社グループが行う事業(「自動車関連、不動産関連」)は、台風等の自然災害発生時に需要が高まる傾向にあるため、事業継続のリスクが少ない地域ほど適している(秋田・山形・富山は台風や地震による被害が比較的少ない)。
・東京からのアクセスがよい
多くのクライアント企業が同社BPO拠点へ視察に来るため羽田空港から片道60分程度のアクセスのよい場所を選択している。
・優秀な人材を確保できる
同社グループが推進するBPO事業の優位性は独自性の高いソリューションと高品質なサービスあり、高品質なサービスは優秀な人材が生み出す。
※ 秋田・山形・富山は全国的に見ても教育水準が高い。また、勤勉で定着志向が強い県民性も同社事業に適している。
・地方自治体による熱心な誘致活動
数ある候補地から秋田、山形、富山への進出を決定したポイントの一つは、地方自治体の皆様による熱心かつ積極的な誘致活動。
 
※ 適正人員の確保に向けた取り組み
認知度向上を図るべくBPO拠点において実業団チームを結成する他、地域限定社員の積極登用にも取り組んでいる。
 
・BPO拠点において実業団チーム結成
若者が安心して地元に戻ってくる事のできる環境や女性がより一層活躍できる場を整備する事で、企業の認知度向上及び企業ブランドの確立につなげていく考え。この一環として、2015年4月の活動開始を目指して、女子バスケットボール(秋田)と女子バレーボール(山形)の実業団チームを結成する。地方都市はスポーツをしたい若者の活躍の場が限られてしまうが、バスケットボールやバレーボールの強豪校が揃う地域特性も踏まえて、今回、環境整備に一役買った。
 
・地域限定社員の積極登用
BPO拠点の従業員は、通常、契約社員での採用が大半を占めるが、優秀かつ意欲の高い従業員を積極的に地域限定正社員へ登用する事で従業員の士気を高めていく。また、入社時の研修や階層別研修の充実等、社内で「育てる」環境づくりにも注力する。
 
 
2015年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比9.3%の増収、先行投資負担を吸収して同11.3%の経常増益
売上高は前年同期比9.3%増の177億27百万円。主力のロードアシスト事業が同11.4%増、プロパティアシスト事業が同9.6%増、インシュアランスBPO事業が同19.1%増等、認知度の向上や企業活動の活発化を背景に、案件の端境期となったワランティ事業を除く全てのセグメントで売上が増加した。

利益面では、プロパティアシスト事業におけるフィールドワーク専門子会社の機能強化、インシュアランスBPO事業における海外拠点の拡充、ワランティ事業における新規プロジェクトの立ち上げ、更には秋田BPOキャンパス・山形BPOガーデン・富山BPOタウンの3拠点運営に向けた体制構築等の先行投資負担で営業費用が155億66百万円と同10.0%増加したものの、増収効果で吸収。営業利益が21億60百万円と同4.7%増加した。持分法投資利益の増加(6百万円→1億27百万円)で営業外損益が改善したものの、前年同期に投資有価証券売却益5億16百万円を特別利益に計上した反動で四半期純利益は14億20百万円と同1.7%減少した。
 
 
ロードアシスト事業
売上高62億16百万円(前年同期比11.4%増)、営業利益8億01百万円(同43.3%増)。ロードアシスト事業では、主に損害保険会社や自動車メーカー向けにロードサービスを提供している。この第3四半期累計期間は認知度の向上やサービス利用増加等で既存受託業務が拡大。サービス利用に伴う費用の抑制やシステム化による手配工数削減等の生産性改善策が奏功し営業利益率が2.9ポイント上昇した(営業利益率:10.0%→12.9%)。
 
プロパティアシスト事業
売上高20億43百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益1億02百万円(同21.5%減)。プロパティアシスト事業では、分譲・賃貸マンション・戸建ての占有部の一次修繕とコインパーキングのメンテナンスサービスを提供している。この第3四半期累計期間は認知度の向上で利用が増えた不動産向けサービス(ホームアシスト)における既存受託業務を中心に売上が順調に増加したが、フィールドワーク専門子会社の機能強化のための先行投資が利益を圧迫した。
 
インシュアランスBPO事業
売上高21億19百万円(前年同期比19.1%増)、営業利益2億35百万円(同8.8%減)。インシュアランスBPO事業では、保険に関するサービスを提供している。この第3四半期累計期間は、海外関連事業(クレームエージェントサービス、ヘルスケア・プログラム)をけん引役に売上が増加したものの、海外拠点の拡充等の先行投資が利益を圧迫した。
 
ワランティ事業
売上高21億17百万円(前年同期比8.7%減)、営業利益1億16百万円(同46.7%減)。ワランティ事業では、保証に関するサービスを提供している。この第3四半期累計期間は、契約形態変更に伴う、売上計上方法の変更(一括計上 ⇒ 分割計上)の影響で家賃保証の売上が一時的に減少した他、自動車延長保証・メンテナンスプログラムも自動車販売が想定を下回る中、既存受託業務の終了の影響や新規プログラムの立ち上がりの遅れで売上が減少。利益面では自動車延長保証・メンテナンスプログラムにおける新規プロジェクトの立ち上げで営業費用が増加した。
 
ITソリューション事業
売上高7億28百万円(前年同期比14.5%増)、営業利益73百万円(同25.5減)。IT関連子会社において既存受託業務が堅調に推移し売上が増加したものの、新規事業の立ち上げによる営業費用の増加が利益を圧迫した。
 
カスタマーサポート事業
売上高38億39百万円(前年同期比10.4%増)、営業利益7億39百万円(同0.5%増)。カスタマーサポート事業では、国内のカスタマーコンタクトサービスと海外の日本人駐在員向けクレジットカードサービスを提供している。この第3四半期累計期間は、「選択と集中」を進めた結果、一部の業務が終了したカスタマーコンタクトサービスの売上・利益が減少したものの、日本人駐在員向けクレジットカードサービスが堅調に推移した事と原価管理の徹底が奏功した事で増収・増益を維持した。
 
派遣・その他事業
売上高6億61百万円(前年同期比19.8%増)、営業利益91百万円(同46.8%増)。持分法適用会社(株)プライムアシスタンスに対する人材派遣業務が好調に推移し売上が増加。増収と間接費用の抑制で収益性も改善した(営業利益率:11.2%→13.8%)。
 
 
第3四半期末の総資産は216億25百万円と前期末に比べて30億12百万円増加した。借方では、業容拡大に伴い資産全般が増加する中、秋田BPOキャンパス・山形BPOガーデン・富山BPOタウンの3拠点体制の構築に向けた投資で有形固定資産が前期末の32億33百万円から51億93百万円に増加した。一方、貸方は純資産を中心に増加した。
流動性に富み、かつ長期的に安定した財務基盤は同社の強みであり、短期的な支払い能力を示す流動比率は272.8%、長期的な財務の安定性を示す固定比率は56.1%、自己資本比率は71.1%。
 
 
2015年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更はなく、前期比8.0%の増収、同14.6%の経常増益
第3四半期(累計)は概ね計画通りの着地。来期からの3拠点(秋田・山形・富山)運営に向けた体制構築を念頭に、第4四半期(1-3月)も引き続き人材確保を中心とした先行投資を継続する考え。「グループ全体で “感謝・感動” を追及したサービスの実現を目指す」としている。

配当は1株当たり5円の期末配当を予定しており、上期末配当5円と合わせて年10円となる見込み。同社は連結ベースで15%〜20%を目安に配当を実施していくい考えで、予想ベースの15/3期配当性向は15.4%(14/3期;15.2%、13/3期:15.8%)。
 
 
売上面では、ワランティ事業を除く全てのセグメントで前期比増収が見込まれ、進捗もワランティ事業を除き概ね順調。ワランティ事業は家賃保証における売上計上方法の変更に伴う影響が残る中、自動車販売見込み減と新規プログラムの立ち上がりの遅れで自動車延長保証・メンテナンスプログラムが伸び悩む。前期比減収見込みだが、進捗率も69.1%と遅れ気味。

利益面では、ロードアシスト事業の利益が伸びる他、カスタマーサポート事業(円安効果)や派遣・その他(持分法適用会社(株)プライムアシスタンス向け人材派遣が好調)の利益が上振れしそうだ。lTソリューション事業は基幹システムやモバイルを利用した効率化システムを中心にした先行投資で減益が見込まれるが、第3四半期累計の利益が通期予想を上回っている。
一方、プロパティアシスト事業がパークアシスト事業における委託料変更の影響等で進捗率56.1%と苦戦しており、インシュアランスBPO事業も新規クライアントの積み増しはあるものの、人員補強、体制再構築など来期成長への先行投資継続で進捗率は58.1%にとどまる。ワランティ事業も、自動車販売見込み減と新規プログラムの立ち上がりの遅れによる自動車延長保証・メンテナンスプログラムの苦戦等で進捗率は43.4%にとどまる。
 
(2)重点施策と進捗状況
3拠点(秋田・山形・富山)運営に向けた体制構築を重点施策と位置付け、「人材」、「システム」、「組織」の3つの切り口で取り組みを進めている。「人材(採用)」がやや遅れ気味だが、「システム」及び「組織」は計画通りに進捗している。また、人材確保の一環として取り組んでいるBPO拠点における実業団チーム結成と地域限定正社員の積極登用も計画通りに進捗している。
 
 
BPO拠点における実業団チーム結成 秋田(女子バスケットボール)、山形(女子バレーボール)
秋田・山形共に選手及びスタッフの採用は概ね計画通り進捗しており、山形:は2014年12月に県・市・バレーボール協会と合同で記者会見を行った。秋田・山形共に、計画通り、2015年4月より活動を開始する予定であり、富山においても:2015年秋頃の種目決定に向け準備を進めている。
 
地域限定正社員の積極登用
BPO拠点の従業員は、通常、契約社員での採用が大半を占めるが、優秀かつ意欲の高い従業員を積極的に地域限定正社員へ登用する事で従業員の士気を高めていく考え。この一環として、各BPO拠点において、地域限定正社員の積極登用を実施している。また、抜擢人事等と組み合わせる事で従業員の士気を高める制度づくりを検討している他、入社時の研修や階層別研修の充実等、社内で「育てる」環境づくりにも力を入れている。
 
 
 
今後の注目点
来16/3期も主力事業を中心に好調な業績が続く見込みだ。ロードアシスト事業は、国内の車両販売が頭打ちとなる中、自動車メーカーや販売会社がサービス収入の拡大に力を入れている事が追い風となる。プロパティアシスト事業でも同じような事が言え、マンションデベロッパーが新築物件の販売だけでなく、契約の積み上げによるサービス収入の拡大に力を入れている。同社は24時間対応で電気・ガス・水道・建具等、家庭内の様々なトラブルに対応できる数少ない企業であり、「駆け付けサービスなら、プレステージ」というイメージが浸透しつつあるようだ。既に国内の主要マンションデベロッパー全てにサービスを提供しているが、既存取引先の深耕余地は大きい。インシュアランスBPOでは海外旅行保険クレームエージェントやヘルスケア・プログラムでのニーズに応えるべく、子会社設立による海外拠点の拡充が進んでいる。一方、課題は国内外での旺盛な需要に応えるためのマンパワーの確保である。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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