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(6465:東証1部,名証1部) ホシザキ電機 企業HP
坂本 精志 会長兼社長
坂本 精志 会長兼社長

【ブリッジレポート vol.13】2014年12月期業績レポート
取材概要「国内において潜在顧客数が減少傾向にある等逆風の中、製氷機や業務用冷蔵庫等の主力製品で既に高いシェアを有している同社は、業態別の売上・・・」続きは本文をご覧ください。
2015年3月31日掲載
企業基本情報
企業名
ホシザキ電機株式会社
会長兼社長
坂本 精志
所在地
愛知県豊明市栄町南館3-16
事業内容
業務用厨房機器大手。全自動製氷機、業務用冷凍冷蔵庫など主力製品で国内首位。製氷機は世界シェア3割でトップ。M&Aに積極的
決算期
12月末日
業種
機械(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年12月 205,513 20,052 26,349 15,769
2012年12月 178,863 16,483 19,768 11,276
2011年12月 169,297 13,808 13,750 7,220
2010年12月 169,379 13,842 13,058 8,884
2009年12月 160,291 8,738 9,455 4,896
2008年12月 170,281 9,364 7,144 4,209
2007年12月 178,379 9,770 9,768 3,546
2006年12月 86,793 3,861 4,586 1,939
2006年6月 34,106 2,971 3,521 1,629
2005年11月 51,231 4,463 4,854 3,204
株式情報(3/25現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
7,870円 72,339,624株 569,312百万円 9.7% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
50.00円 0.6% 235.00円 33.5倍 2,250.99円 3.5倍
※株価3/25終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
ホシザキ電機の2014年12月期決算概要及び2015年12月期通期業績見通し、今後の取り組み等についてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
外食産業、病院・老人健康施設、学校・保育園、スーパー、コンビニエンスストア(以下、コンビニ)、オフィスなどを顧客とし、製氷機、業務用冷蔵庫を始めとしたフードサービス機器の研究・開発・製造・販売を行っている。
製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサなどの主力製品では国内トップシェア。製氷機に関してはグローバル市場でもトップシェアである。
独自の製品開発力、高品質、強力な営業力、迅速できめ細かなサービス&サポート体制等が強みであり、同業他社に対する大きな優位性となっている。
海外売上高比率は31.7%(2014年12月期)。ホシザキ電機を含む連結グループ会社は、2014年12月時点で、国内18社、米州15社、欧州・アジア21社の合計54社。工場は国内9、米州7、欧州・アジア5とグローバルでの生産体制を構築している。国内営業体制は、北海道から沖縄までの15販売会社及びその436営業所によって日本全国をカバーしている。また海外では米州、ヨーロッパ、アジア・オセアニアに、100%独資の販売会社を配置し、全世界を幅広くカバーできる体制を整備している。
 
 
【事業内容】
製品別売上は、製氷機17.3%、業務用冷蔵庫25.4%、食器洗浄機6.6%、ディスペンサ11.6%、他社仕入商品12.0%、保守・修理17.0%、その他10.0%となっている。(2014年12月期)
 
 
【特徴・強み】
1.独自の技術に基づく製品開発&高い品質基準
独自技術に基づいた製品企画から製品化までの一貫した研究体制を持つことにより、最終顧客の多様なニーズへの対応を可能にしている。また、新製品開発、先端技術開発、既存製品の改良や改善、シリーズ展開及び原価低減活動に加え、販売及び保守サービス活動から得られる情報や市場品質情報を製品開発に活用する体制を確立している。また、厳しい品質基準を設定し、業務用という厳しい使用環境に耐えられる構造設計を行っており、過酷な条件で繰り返し行われるテストに合格した部品や技術のみが採用されている。
 
2.主要製品でトップシェア
高品質、サービス&サポート体制、耐久性、使いやすさ、デザイン性など様々なポイントが顧客に評価され、製氷機、業務用冷蔵庫、食器洗浄機、生ビールディスペンサなどの主力製品では国内トップシェアとなっている。また、製氷機に関しては、グローバル市場においても、ブランド別でトップシェアである。
 
 
3.きめ細かいサービス&サポート体制
同社では国内を15販売会社・436営業所でカバーし、約2,350名のサービススタッフによる地域密着型のきめ細かいサービス&サポート体制をとっており、ユーザーから故障やトラブルの問い合わせがあった際は、短時間で駆けつける「即日対応」を掲げて、スピーディーな対応を行っている(いずれも2014年12月末現在)。
 
4.営業力の強さと強固な顧客基盤
約2,950名の営業スタッフが日本全国をカバーする直販体制による営業力の強さも同社の大きな特徴である。高い直販比率のため顧客との密着度は高く、現在の強固な顧客基盤の構築に繋がっている。また、サービス部門との緊密な連携により、顧客の状況に即応した提案を行う事が出来る機動性の高さも顧客から高く評価されている。
 
 
2014年12月期のROEは10%を下回ったが、これは先述したマコム社ののれん一括償却、特別退職金の計上があったためである。後述するように利益率改善の取り組みは着実に効果が出ており、今後も市場平均以上のROEを維持すると思われる。
 
 
2014年12月期決算概要
 
 
堅調な国内売上に加え、円安効果、海外買収先の寄与もあり2ケタの増収・増益を達成。
売上高は前期比13.5%増の2,332億円。国内売上高は、同7.3%増の1,594億円。引き続きフードサービス産業全体における設備投資が好調だった。消費税率引き上げに伴う駆け込み需要後の反動減については、会社想定より限定的であったことに加え、大都市圏、省エネタイプ冷蔵庫及びスチームコンベクションオーブン(以下、スチコン)等戦略商品の拡販等が寄与した。
海外売上高は、同29.5%増の738億円。2013年度に買収したジャクソン社、ウェスタン社、マコム社の業績寄与、円安によるプラス効果、米国での製氷機販売好調等が主要因。
営業利益は同34.6%増の269億円。国内における人員増等により、コストアップ要因はあったものの、増収効果、原価低減、販管費全体の低減等でカバーした。営業利益率は11.6%と前期の9.8%を1.8ポイント上回った。前期に54億円を計上した外貨預金等における為替差益が当期は32億円にとどまったため、経常利益の伸び率は同18.5%と営業利益の伸び率を下回った。マコム社ののれん償却額31億円、特別退職金11億円を特別損失に計上したため当期純利益は同4.8%減益の150億円となった。
 
 
(国内)
売上高は前年同期比7.3%増収の1,594億円。営業利益は同19.3%増の198億円。
日本フードサービス協会の統計情報によると、大手チェーン店の全店店舗数は引き続き前期比プラスを維持しているが、全店売上高は天候不順等で低調。また業態別にみるとレストラン等は堅調だが、居酒屋やファーストフードは前年割れが続いており二極化が進んでいる。
加えて、同社がターゲットとしている顧客の数は、病院・老健施設を除けばここ数年減少傾向が継続しており、市場環境は厳しいと認識している。今期も国内売上は前期比2.1%と大きな伸びは予想していない。
ただそうした環境下でも、飲食店及び飲食店以外ともに前年を上回り、また全国の15販売会社全てが増収を達成する等、同社の強みを活かした営業活動が成果を上げている。
業種別の売上構成比では、病院老健向けが好調で、飲食店以外の構成比が引き続き上昇している。
製品別ではこれも引き続き省エネタイプの冷蔵庫(特にタテ形)が好調な他、同社が戦略商品と位置付けているスチコン等が伸びた。
同社の強みの一つである全国をくまなくカバーする営業およびサービス網を活かした、両者の連携強化による市場の深堀も順調に進んでおり、メンテナンス等に赴いたサービススタッフが顧客の状況やニーズを営業に連絡したことによって成立した売上の占める比率は、目標としている商品売上高比60%を超えて着実に上昇している。
また、同社では5店舗以上を展開している店舗をチェーン店と定義し、関係強化に注力しているが、このチェーン店向け売上高についても前期比で大きく成長した。
 
<海外>
(米州)
売上高は前期比28.4%増収の513億円。営業利益は同44.2%増の84億円。
製氷機、業務用冷蔵庫の拡販を推進した。また、昨年買収したジャクソン社、マコム社の業績も寄与した。
 
(欧州・アジア)
売上高は前年同期比32.1%増収の224億円。営業利益は同65.7%増の17億円。
製氷機等主力製品を積極的に販売したほか、昨年買収したウェスタン社の業績寄与もあった。
 
 
前期末と比べ、現預金および売上債権増などで流動資産は298億円増加。固定資産は、無形固定資産、投資その他の資産の減少等で63億円減少した結果、資産合計は234億円増加した。一方、仕入債務、前受金の増加等で負債合計は58億円増加した。利益剰余金の増加等で株主資本が122億円増加したほか、円安により為替換算調整勘定が49億円と大きく増加し、純資産は176億円の増加となった。この結果、自己資本比率は63.5%と、前期末62.4%より1.1%上昇した。
 
 
営業CFはのれん償却額の増加等でプラス幅が拡大。投資CFは、定期預金預入による支出の増加等でマイナス幅が拡大し、フリーCFのプラス幅は縮小した。財務CFは配当金の支払額増加等でマイナス幅が拡大。
キャッシュポジションは若干の低下。
 
 
2014年12月期通期業績見通し
 
 
国内外とも堅調で増収も、コスト増で営業利益は横這い。
売上高は前期比5.0%増の2,450億円。
国内売上は同2.1%増の1,628億円。人手不足に伴うフードサービス産業における設備投資抑制及び事前の想定以下だった消費税率引き上げ後の駆け込み需要の反動減について懸念があるが、大都市圏及び飲食店以外の市場の積極的な開拓及び買替需要の開拓等により堅調な推移を見込んでいる。省エネ冷蔵庫及びスチコン等戦略商品も引き続き拡大すると見ている。
海外売上は同11.3%増の822億円で、海外売上高比率は前期より1.9%上昇し33.6%へ。
欧州および中国、ブラジルなど新興国の市場環境が不透明な中、好景気の米国市場の伸長が寄与することに加え、主要な為替レートを前期比で円安に見込んでいることもあり、2ケタの増収を予想している。
 
 
営業利益は同0.8%増の272億円。
国内では売上総利益率改善施策を継続的に推進するものの、人材不足補充を目的とした役務原価や販管費の支出が継続する。海外では、ホシザキグループとして世界No.1を目指している業務用冷蔵庫販売における初期立ち上げおよび商圏拡大等を目的とした先行費用を織り込んでいる。
経常利益は、為替差損益を見込んでいないこともあり、同11.3%減少の277億円。

設備投資は前期比22億増加の67億円を計画。ホシザキアメリカにおける生産設備投資、ホシザキ電機におけるIT投資等が主な増分。減価償却は同2億円増加の56億円。研究開発費は同2億円増加の41億円を計画。対売上高比率はそれぞれ2.3%、1.7%で前期と変わらず。
配当は前期と同じく50.00円/株。予想配当性向は21.3%。
 
 
 
今後の取組み
 
<国内>
2015年度の重点施策と懸念事項として以下の様な点を認識している。
 
重点施策に大きな変化はない。これまでの取り組みを継続し成果につなげていく。
 
◎主なポイント
*ソフトビジネス強化によるハードビジネスの精度向上
国内拠点436カ所の営業スタッフ約2,950名、サービススタッフ約2,350名による営業・サービス連携を通じた製品販売(ハードビジネス)が同社の強みだが、ここ数年来、ハードビジネスを効果的にサポートするソフトビジネスを積極的に強化している(以下はソフトビジネス推進部署と主なサポート内容)。
 
 
サプライビジネス
 従来からのお茶やコーヒー等のサプライ品販売に加えて、様々な用途に応じた洗剤の販売、厨房内外の効率的なクリーニング方法の提案等、衛生管理に関するサポートも行っている。サプライビジネスを通して、顧客との継続的な関係を構築することで、次のハードビジネスに繋がっている。
 
スチコン販売の増加
 コンサル室による料理方法の提案等をきっかけとして、戦略商品であるスチコンの販売が拡大している。
 
大型プロジェクト管理能力強化
 同社では1日当たり3,000〜4,000食が提供される様な大型社員食堂などの「大型物件」の受注も積極的に進めている。
 そのために、製販一体で最適な人員を配置し、設計事務所やゼネコン、サブコンなどとの緊密な連携を図る等、受注後のプロジェクト管理能力強化に取り組んでいる。こうした顧客満足度の最大化を目的とした活動が顧客にも高く評価され、毎年複数の大型物件の受注に結び付いている。
 
*利益率改善に向けた取組み
ホシザキ電機の売上高総利益率は下記のグラフの様に、毎期着実に上昇し、2009年12月期から2014年12月期にかけて売上高総利益率は24.9%から31.4%へ6.5%改善したが、特に加工費率の改善ポイントが高い。
 
 
加工費率の改善は、直接・間接の両分野において以下の様な生産性向上活動を強化したことが大きく寄与した。
 
直接生産性向上活動
 社内組織である価値向上研究所が中心となり、直接作業者の3ム(ムリ・ムラ・ムダ)を排除したほか、短納期大口受注に対する生産能力の拡大、多品種小ロット生産方式導入のための工場の再編、工場再編に伴う設備更新による無人化の推進等に取り組んだ。
 この結果、製造機能の効率化が図られ、売上増の一方、直接作業人員の削減が実現し、製造直接人件費は低下傾向にある。
 
間接生産性向上活動
 業務効率化に伴う生産性向上の可能性研究を実施している。各部門における業務適正人員を設定し、作業工数のスリム化を進めた。業務フロー自体の見直し・部門間での重複作業の解消等といった改善プログラムの実施により、間接工数が低減し、収益性の向上に繋がっている。
 
<海外>
2015年度の重点施策と懸念事項として以下の様な点を認識している。
 
エリア別の業績動向としては、米州、欧州、アジアともに堅調な推移を見込んでいる。
 
◎主なポイント
*有力販売チャネルとの関係強化(米州)
引き続き米国市場において有力販売チャネルとの関係強化を進める。
前々期に最大手の有力販売チャネルから製氷機に引き続き、冷蔵庫も指定ブランドとして認定された。また、最優秀サプライヤーとして表彰も受けたこと等もあり、同チャネルとの関係強化は順調に推移している。
 
*北米での製氷機シェア向上
アメリカの製造・販売会社であるホシザキアメリカの業績は好調で、北米市場における製氷機の競合優位性が確実に高まりつつあり、市場シェアも着実に上昇傾向にある。同社は北米市場における市場シェアが第2位であるが、 今後3〜4年でのシェア逆転を目指している。
 
*業務用冷蔵庫の順調な拡大
ホシザキグループとして業務用冷蔵庫で世界No.1を目指しているが、前期の販売台数はホシザキアメリカ、ホシザキ上海とも前期比でそれぞれ順調に拡大している。
品質や省エネなど商品性能について高く評価されていることに加え、積極的な販促活動及び販売チャネルの開拓を継続して行っていることが実を結んでいる。
ホシザキアメリカにおいては、今後数万台規模への成長に向けて、生産体制を強化するための基盤整備の設備投資を計画している。
 
*中国市場の成長戦略
倹約令の影響による高級飲食業界の低迷や日系チェーンの中国進出鈍化等が続いていた中国市場だが、中級のローカルチェーンが成長傾向にあるなど、明るい兆しも見え始めてきた。
そこで、ボリュームゾーン(中価格帯市場)攻略に向けた低コスト製品を投入するほか、ローカル市場攻略のために代理店網を強化する。製品の優位性を積極的に訴求し、有力代理店への販促プログラム等各種施策を実施している。
 
*低コスト冷蔵庫の現地量産開始
インドのウェスタン社が2014年9月に業務用冷蔵庫の量産を開始した。順次ラインアップを拡充する。
現在はインド国内のインターナショナルホテルチェーンやファーストフードチェーン向けに販売しているが、今後は東南アジア等への輸出も計画しており、シナジーが生まれ始めたと考えている。
 
 
今後の注目点
国内において潜在顧客数が減少傾向にある等逆風の中、製氷機や業務用冷蔵庫等の主力製品で既に高いシェアを有している同社は、業態別の売上でみても飲食店・飲食店以外共に売上を増加させている。この背景としては、同社が常に未開拓分野への進出を続けていることが大きな要因の1つといえそうだ。
例えば、農業の6次産業化ということがいわれており、農業従事者が生産者としてのみでなく自ら加工・販売も手掛けるといった事例も増えてきている。生産から加工までの工程で、これまでは廃棄してしまっていた果樹や野菜に新たな付加価値をつけて、販売に結びつけられるような提案活動をユーザーとともに創り出す努力等も続けている。
また、全国各地を網羅する直販部隊を持つのは国内でも同社のみであるという強みを活かし、他社で均一化したサービスを提供できないような地方の小さな市町村にも進出をしている。
価格競争が激しい外部環境下においても製品販売以外の付加価値を提供することで、既存市場の深堀と新規市場の開拓を続けている。会社側は2014年度の好調後の需要反動減を懸念しており、今後は四半期毎の進捗についても注目したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
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