ブリッジレポート
(2925:JASDAQ) ピックルスコーポレーション 企業HP
宮本 雅弘 社長
宮本 雅弘 社長

【ブリッジレポート vol.29】2015年2月期業績レポート
取材概要「16/2期の売上高は281億円が見込まれており、成熟した国内食品市場にあって、同社は10年間で売上高を1.7倍に拡大させる事になる(06/2期の売上高は・・・」続きは本文をご覧ください。
2015年6月9日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ピックルスコーポレーション
社長
宮本 雅弘
所在地
埼玉県所沢市くすのき台3-18-3
事業内容
漬物業界のリーディングカンパニー。浅漬、キムチ、惣菜等、野菜の元気を全国の食卓へ届け、現代人の野菜不足を補い、健全な食習慣の実践に貢献。
決算期
2月末日
業種
食料品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2015年2月 26,805 1,056 1,098 503
2014年2月 25,648 852 971 608
2013年2月 24,063 915 974 570
2012年2月 21,587 982 1,066 591
2011年2月 20,824 577 624 365
2010年2月 18,234 536 583 322
2009年2月 18,502 399 413 202
2008年2月 17,870 286 373 205
2007年2月 16,775 293 355 218
2006年2月 16,563 158 205 -37
2005年2月 18,186 74 146 144
2004年2月 18,038 268 285 99
2003年2月 18,047 101 98 36
2002年2月 16,542 548 514 230
2001年2月 16,895 302 287 266
株式情報(4/22現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,191円 4,694,486株 5,591百万円 7.3% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
15.00円 1.3% 149.47円 8.0倍 1,394.19円 0.9倍
※株価は4/22終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
ピックルスコーポレーションの2015年2月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
浅漬・キムチ・惣菜の製造・販売及び漬物等の仕入販売を行なっており、子会社9社(うち連結子会社5社)、持分法適用関連会社4社と共に全国的な製造・販売ネットワークを構築している。「野菜の元気をお届けします」をスローガンに掲げ、コーポレートカラーの緑は新鮮感を表す。自社製品は、契約栽培によるトレーサビリティの確保された国産野菜(約70%が契約栽培)が中心で、保存料・合成着色料は使用しない。また、製造現場では、工場内での温度管理の徹底や入室前の全従業員の服装・健康チェック、更にはHACCPの導入やISO9001の認証取得、更には5S活動に取り組む等、「安全な食へのこだわり」は強い。

15/2期の品目別売上構成は、製品売上が68.1%(浅漬・キムチ47.0%、惣菜19.1%、ふる漬2.0%)、商品(漬物)売上が31.9%。主要な販売先は、セブン&アイ・ホールディングス(3382)で、15/2期は同グループ向けの売上が全体の31.3%を占めた(12/2期37.9%、13/2期35.6、14/2期33.6と依存度は低下傾向にある)。内訳は、(株)セブン−イレブン・ジャパン16.3%(14/2期16.3%)、(株)イトーヨーカ堂8.6%(14/2期10.4%)、その他のグループ企業6.4%(14/2期6.9%)。
 
【経営理念】
経営理念は「おいしくて安全、安心な商品を消費者にお届けし、同時に地球環境に配慮した企業経営を目指します」。その上で、①安全でおいしい製品を作るための品質管理、②地球環境に配慮した企業経営、③従業員のモラルアップと安全・健康を第一とした職場づくり、を経営方針として掲げている。この方針に則り、品質管理の国際規格であるISO9001認証、HACCP認定や環境管理の国際規格であるISO14001認証を取得している他、人事制度や教育制度等の充実を図る等で従業員教育にも力を入れている。
今後も、この方針を基に企業活動を行う事で、「安全・安心」な食品の提供という、食品会社の基本姿勢を貫き、消費者の信頼獲得と社会への貢献を果たしていきたい」としている。
HACCP:米国で宇宙食の安全性を確保するために開発された食品衛生管理の方法。同社は日本デリカフーズ協同組合(セブン‐イレブン・ジャパンに販売する弁当・惣菜メーカー等が加入)独自のHACCP認定に取り組む。
ISO9001:業務全般にわたった品質マネジメントシステムについての国際規格。取得のためには安定した品質、サービスを供給するために会社としての方針の設定とその方針に沿った仕組みや手順の構築、PDCAサイクルに則った継続的改善を行う事等が要求される。
ISO14001:組織活動、製品及びサービスの環境負荷の低減といった環境パフォーマンスの改善を実施する仕組みが継続的に運用されるシステム(環境マネジメントシステム)を構築することが要求される。
(同社資料より)
 
【強み】
大ヒットしている「ご飯がススム キムチシリーズ」や各種惣菜等、切れ目無く新商品を投入できる商品開発力と、全国をカバーする営業・製造・物流ネットワークを強みとする。キムチの製法や味付け手法は多種多様。同社は強みである商品開発力を活かしてキムチのラインナップを強化する事で継続的に需要を生み出しており、この商品開発力が第3の柱として育成中の惣菜事業にも活かされている。また、もう一つの強みである全国ネットワークについて言えば、漬物業界・惣菜業界において、全国ネットワークを有するのは同社のみである。

事業所
千葉工場、湘南ファクトリー、大宮ファクトリー、宮城ファクトリー、福島工場、中京工場
連結子会社
(株)ピックルスコーポレーション札幌(北海道)、(株)ピックルスコーポレーション関西(京都府)、(株)八幡屋(東京都)、東洋食品株式会社(群馬県)、(株)尾花沢食品(山形県)
持分法適用関連会社(合弁会社)
(株)デイリー開発福島(福島県)、(株)セキグチデイリー(群馬県)、(株)ピックルスコーポレーション長野(長野県)、(株)デイリー開発福岡(福岡県)
 
*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE= 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ
*上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。
 
15/2期は旧札幌工場の減損損失計上に伴う売上高当期純利益率の低下でROEが低下したが、営業利益率(14/2期3.3%→15/2期3.9%)、経常利益率(14/2期3.8%→15/2期4.1%)は改善している。総資産回転率が低下したのは、販売の好調と生産能力の増強が急務だった新札幌工場への投資等による総資産の増加が要因。また、設備投資に当たっては、低金利を活かすべく借入金を積み増ししたため、レバレッジが上昇した。調達した資金でどれだけ効率的に利益を稼いだかを示す投下資本利益率(ROIC)は、前期の4.7%から5.3%に改善した。
 
 
 
2015年2月期決算
 
 
前期比4.5%の増収、同13.0%の経常増益
売上高は前期比4.5%増の268億05百万円。浅漬・キムチが125億98百万円と同9.5%増加した他、惣菜も51億23百万円と同8.0%増加。浅漬・キムチでは、ホタテエキスのうま味がきいた「ご飯がススム ホタテでデカうまキムチ」や(株)にんべんとの共同開発によるオリジナルの鰹だしを使用した浅漬シリーズ等を投入。また、期間限定(14年10月〜12月)販売ながら、妖怪ウォッチのキャラクターを配したパッケージの「ご飯がススムキムチ」及び「ご飯がススムキムチ辛口」も好評だった。一方、惣菜では、野菜を使った惣菜のラインナップ強化や既存製品の継続的な改善が奏功し、スーパー、生協、コンビニといった主要販路で売上が増加した。

利益面では、第2四半期(6-8月)から第3四半期(9-11月)の初めにかけて、長雨や日照不足の影響で白菜や胡瓜等の原料野菜の仕入価格が高騰したものの、第3四半期半ば以降は原料野菜の仕入価格が安定。下期以降、関東でのキムチ製品の生産を製造ラインを更新した所沢工場に集約した効果も顕在化し、売上総利益率が23.7%と0.5ポイント改善。物流費を中心にした販管費の増加を吸収して、営業利益が10億56百万円と同23.9%増加した。貸倒引当金の戻入が減少する一方、自己株式取得費用を計上した事で営業外損益が悪化した事に加え、(株)ピックルスコーポレーション札幌が新工場への移行に伴い旧札幌工場の減損損失を計上したため、当期純利益は5億03百と同17.3%減少した。
配当は、1株当たり3円増配の期末15円を予定している。
 
 
業容拡大と新札幌工場への投資等で期末総資産は157億61百万円と前期末に比べて13億57百万円増加した。貸方では、長短借入金の積み増しで資金需要に対応したため、有利子負債が増加。一方、14年4月と同年12月に実施した自己株式の取得に伴い、純資産が減少した。
自己資本比率は41.5%と前期末に比べて9.4ポイント低下した。短期的な支払い能力を示す流動比率は79.9%(前年末:82.7%)、長期的財務の安全性を示す固定長期適合率も113.7%(同109.6%)と前期とほぼ同水準。自己株式を取得したため有利子負債が増加したものの、DEレシオ(負債資本倍率)は71.3%(同43.0%)にとどまり、ネットDEレシオは47.8%(同23.7%)。特段、レバレッジを効かせている訳ではなく、健全な水準と考える。

尚、自己株式の取得は、東海漬物(株)から自己株式1,700千株を買い付けたもので(14年4月300千株、同年12月1,400千株)、これにより東海漬物(株)が保有するピックルスコーポレーション株式は1,276千株(持ち株比率19.95%、議決権比率27.20%)となり、東海漬物(株)は「親会社」から「その他の関係会社」となった。自己株式は発行済み株式数の26.63%に当たる1,703千株。
 
(注)計算式
自己資本比率   = 自己資本/総資産
流動比率     = 流動資産/流動負債
固定長期適合率  = 固定資産/(固定負債+自己資本)
DEレシオ     = 有利子負債/自己資本
ネットDEレシオ  = (有利子負債 ― 現預金)/自己資本
 
 
税金費用が増加したものの(△2億62百万円→△4億27百万円)、10億81百万円の営業CFを確保したため、新札幌工場関連を中心にした設備投資等の資金流出は営業CFの範囲に収まった。自己株式の取得を行う一方、長短借入金の積み増しを行ったため、財務CFはわずかな黒字となった。

尚、設備投資は(株)ピックルス札幌・新工場の改築やその他の工場の生産能力増強投資等で10億15百万円(14/2期は(株)ピックルス関西・広島工場の建物・開会設備等、(株)ピックルス札幌・新工場取得等で13億77百万円)。減価償却費は5億17百万円。
 
 
2016年2月期業績予想
 
 
前期比5.0%の増収、同13.2%の経常増益
売上高は前期比5.0%増の281億50百万円。既存製品の継続的な改善とラインナップの拡充でブランドの認知度向上に取り組む惣菜が同13.2%増の58億円と伸びる他、新たなコラボ製品の開発・投入や「ご飯がススムキムチ」のリニューアル等で浅漬・キムチも同4.0%増の130億97百万円と堅調な推移が見込まれる。

利益面では、キムチ製品の生産を所沢工場に集約した効果が通期で表れる事に加え、一段の生産見直しで製品全般の利益率改善を図る他、仕入の見直しで商品の利益率改善にも取り組む。物流費や人件費を中心に販管費が増加するものの、売上の増加と売上総利益率の改善で吸収して営業利益が12億07百万円と同14.3%増加。特別損失が無くなるため、当期純利益も7億01百と同39.3%増加する見込み。

設備投資は前期の生産能力増強に伴う排水処理施設の整備や設備更新等で8億05百万円を見込んでおり(前期は10億15百万円)、減価償却費は6億10百万円を織り込んだ(同5億17百万円)。

配当は1株当たり15円の期末配当を予定している。
 
 
 
市場動向と16/2期の施策
 
【漬物市場と惣菜市場の動向】
同社は、漬物市場を約3,400億円と推定している。コメ消費の減少、食の多様化、少子高齢化等の影響を受けて市場は縮小傾向にあるものの、全ての品目が減少している訳ではなく、沢庵等のふる漬市場の縮小が続く一方で、浅漬やキムチの市場は安定している。また、同社(シェア7.3%でトップ)を含めた上位10社のシェアは30.8%(推定)に過ぎず、上位企業による寡占化はこれから。特に古漬は輸入原料に頼るケースが多いが、円安で海外原料に頼るメーカーの収益が悪化している。また、健康志向、惣菜化、機能性訴求等をキーワードにした商品開発に各社が力を入れている事も昨今の特徴。同社は国産原料にこだわる(100%国産原料)事で消費者が求める安心・安全志向に応えると共に、製品開発力と販売力を強みに早期のシェア10%を達成したいと考えている。
 
 
一方、惣菜市場は、単身世帯の増加や高齢化の進展、更には女性の社会進出もあり、拡大傾向にある。同社の資料によると、米飯類や調理パン・調理麺等も含む惣菜市場の規模は約8兆5,136億円で、内訳は、専門店2兆8,248億円(構成比33%)、コンビニ2兆3,400億円(同28%)、食料品スーパー2兆690億円(同24%)、総合スーパー9,070億円(同11%)、百貨店3,726億円(同4%)。10年前は、食料品スーパー等で7%だった惣菜の売場比率が、直近では12%に拡大していると言う。

ライバルとなるのは、フジッコ、ケンコーマヨネーズ、エバラ食品、デリア食品等、いずれも400〜500億円規模の年商を誇る企業だが、最大のライバルは小売りの内製だ。食料品スーパー等では、惣菜の80〜90%を店舗のバックヤードや自社工場で内製していると言われているが、人材難のためメーカーからの仕入を増やすケースが増えていると言う。また、食品を扱うドラッグストアも増えており、惣菜各社のビジネスチャンスは拡大している。

こうした中、同社は惣菜事業では後発企業だが(2006年頃に参入)、製品開発力、全国をカバーする製造拠点、更には直販ならではのきめ細かい営業を強みに、健康志向にマッチした野菜を使った惣菜にフォーカスする事で売上を伸ばしている。
 
【16/2期の施策】
製品力・商品力の強化、広告宣伝・販促活動、及び全国ネットワークを活用した営業戦略を三位一体とする事業展開により、既存取引先の深耕と新規取引先の開拓に取り組んでいる。
 
同社の取り組み
製品力・商品力の強化
製品の強化では、浅漬・キムチ製品において継続的な新製品の開発・投入により競争力の維持向上に努めており、惣菜製品においては既存製品の継続的な改善とラインナップの拡充により存在感を高めている。
 
浅漬・キムチ製品 継続的な新製品の開発・投入により競争力の維持向上
浅漬・キムチ製品では、(株)にんべんとのコラボ製品「鰹だしのきいた浅漬シリーズ」(14年9月に第一弾を発売)や(株)湖池屋の監修による「ご飯がススム カラムーチョキムチ」を16/2期の期初に投入しており、15年4月には「ご飯がススムキムチ」のリニューアルを行った。
(株)にんべんとのコラボ製品「鰹だしのきいた浅漬シリーズ」では、「鰹だしのきいた生姜きゃべつ」、「同 かぶ野沢菜」を15年3月に発売した。「鰹だしのきいた浅漬シリーズ」は、創業元禄12(1699)年、鰹節の老舗(株)にんべんとのコラボレーション製品で共同開発した“オリジナルの鰹だし”と(株)にんべんの“花かつお”をトッピングに使用した、鰹だしの風味香る浅漬をシリーズ化している。鰹だしがきいて、塩分控えめ。(株)にんべんが創業以来商いを続ける東京・日本橋をモチーフとし、「和」を表現したパッケージも特徴だ。
また、「ご飯がススム カラムーチョキムチ」は、(株)湖池屋監修によるブラックペッパーとチリパウダーのピリッと後引く辛さと、ローストガーリックとソテーオニオンのうま味がきいた味わいを特徴とする。
 
 
一方、「ご飯がススムキムチ」のリニューアルでは、後引くコクを付与する調味料を採用した事で、コクはもちろん、相乗効果でうま味もアップした。また、酸味を加える事で、コクがありながら、すっきりとした味わい。独自の植物性乳酸菌「Pne-12(ピーネ12)」も添加されている。リニューアルとTVCMも含めた販促の強化により、16/2期のキムチ製品は前期比約10%増の43億円の売上を目指している(前期は約39億円)。
 
 
惣菜製品 既存製品の継続的な改善とラインナップの拡充によるブランド認知度の向上
健康志向の高まりに対応するべく、野菜を使った総惣菜にフォーカスして事業を進めており、洋風惣菜、おつまみ商材、おひたし、オリジナルドレッシングを使ったサラダ等で既存製品の継続的な改善に取り組んでいる他、主食に近い商材の開発等でラインナップの拡充にも努めている。惣菜は、手間はかかるが、付加価値を付けやすいため、原料野菜の価格変動の影響を受け難いと言うメリットもある。
 
 
広告宣伝・販促活動
鉄道広告(JR山手線)、テレビ・ラジオCM、屋外看板(西武ドーム)等を利用した広告宣伝・販促活動に加え、5月15日からテレビCMも予定している。
 
 
全国ネットワークを活用した営業戦略
16/2期は、未だ大きな開拓余地を残している北陸、中国・四国、九州を強化する。中国・四国では、14/2期に(株)ピックルスコーポレーション関西の広島工場が稼働。15/2期は同工場が黒字化した事で(株)ピックルスコーポレーション関西の損益が大きく改善した。また、15/2期はフル稼働だった(株)ピックルスコーポレーション札幌で新工場が稼働。生産能力の増強を受けて、強みである製造・物流インフラを活かすと共に、製品ラインナップの拡充や売場提案の強化も進め、スーパー等での売場拡大(精肉売場、麺売場等)やドラッグストア等の新たな販路の開拓につなげたい考え。
 
 
 
(株)ピックルスコーポレーション関西は、京都府と広島県に生産拠点を有し、浅漬、キムチ、惣菜の製造・販売、及び漬物の仕入・販売を行っている。関西地区及び中・四国地区を事業エリアとして、主な販売先は、スーパー、生協、外食産業等。
中国・四国地区で新規開拓が進んでおり、14/2期に稼働した広島工場(広島県府中市)の生産も順調に拡大している。
 
 
北海道地区を事業エリアとする(株)ピックルスコーポレーション札幌は浅漬、キムチ、惣菜の製造・販売、漬物の仕入・販売を行っており、主な販売先は、コンビニ、スーパー、外食産業等。冬場の配送コスト負担が大きい等、他のエリアに比べて利益の難易度が高い。
売上高拡大に向け、14年6月に新工場が稼働した。新工場は、食品工場を購入し、改築工事を施した。足元、オペレーションが軌道に乗り、単月黒字化している。16/2期は通期での黒字化が見込まれる(15/2期は上期が90百万円の営業損失、下期が35百万円の営業損失)。
 
(株)尾花沢食品(山形県尾花沢市)
14年8月に漬物の製造を目的に100%子会社(株)尾花沢食品(山形県尾花沢市)を設立した。(株)尾花沢食品は、民事再生手続き中の(有)尾花沢食品(山形県尾花沢市)から資産を取得し、その事業を継承した。2億円程度の事業規模だったが、早期に5億円規模に拡大させ、(株) ピックルスコーポレーションの仕入商品の強化につなげたい考え。
 

「だし」 は夏によく食べる山形県内陸部の郷土料理。キュウリ、ミョウガ、ナス等の夏野菜を刻み、醤油等で味付けしたもので、山形が誇る「ソウルフード」とも言われている。
 
 
中期経営目標
 
 
中期経営目標として、18/2期に売上高312億円、営業利益13億円を掲げている。販売エリアでは、市場開拓余地が大きく増産投資の効果が期待できる、中国・四国地区、九州地区、北陸を中心にした関西地区に注力し、販路については、量販店における売場拡大(精肉売場、麺売場等)やドラッグストア等の開拓に取り組む(販売先の拡大)。また、漬物・惣菜以外の製品開発も強化していく考えで、女性の開発要員の増員も計画している(取扱製品の拡大)。設備投資は、排水処理施設及び設備更新等で16/2期に8億05百万円を予定しているが、17/2期、18/2期は大きな投資が無く、設備更新が中心となるため3億円にとどまる見込み。
 
 
 
今後の注目点
16/2期の売上高は281億円が見込まれており、成熟した国内食品市場にあって、同社は10年間で売上高を1.7倍に拡大させる事になる(06/2期の売上高は165億円)。13/2期、14/2期は増収ながら利益が減少しており、天候要因による野菜価格の高騰等の影響を受けたにせよ、利益面で頭打ち感が無い訳ではなかったが、15/2期は、春先や夏から秋にかけて野菜価格が高騰したものの、キムチの生産集約効果やオペレーションが軌道化した広島工場の損益改善等で吸収して営業利益が3期ぶりの増益となり、過去最高を更新した。売上及び営業・経常利益で2期連続の最高益更新を見込む16/2期は、生産や仕入の見直しで製・商品全般の収益性の改善に取り組む考え。売上高を急拡大させてきただけに、その間、収益性の面で見落としがちだった事も少なくなかったと思われ、逆に言えば、未だ収益性の改善余地が大きいのではないだろうか。
また、16/2期は、過去2年間、売上が微減だったキムチの売上が増加した。生産体制の整備が進んだ中国・四国での売上増によるところが大きかったのだろうが、期間限定だが、妖怪ウォッチのキャラクターを配したパッケージの「ご飯がススムキムチ」の好調も、その一因だったようだ。中国・四国の開拓余地に加え、既存製品も、販促の工夫で、もうひと伸びが可能な事も確認できた。16/2期はリニューアルにより「ご飯がススムキムチ」のテコ入れを計画しており、その成果が期待される。
市場規模を考えると、ブランド力の強化等で都心部での惣菜の拡販余地が大きい事に加え、関西、中国、四国、九州、更には北陸では、浅漬・キムチを含めて製品全般に販売拡大の余地が大きい。当面、収益性の改善を伴いながら、増収基調が維持されていくものと思われる。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
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