ブリッジレポート
(2687) 株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア

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ブリッジレポート:(2687)シー・ヴイ・エス・ベイエリア vol.44

(2687:東証1部) シー・ヴイ・エス・ベイエリア 企業HP
泉澤 豊 会長
泉澤 豊 会長

【ブリッジレポート vol.44】2016年2月期第1四半期業績レポート
取材概要「コンビニ事業で効率化が進展し、大幅増益となった。マンションフロントサービス事業やその他事業については、先行投資負担が利益の重石と・・・」続きは本文をご覧ください。
2015年9月29日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア
会長
泉澤 豊
所在地
千葉県千葉市美浜区中瀬1-7-1 CVSベイエリアビル
決算期
2月
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2015年2月 28,726 230 278 225
2014年2月 30,193 50 167 -878
2013年2月 27,190 -426 -354 -880
2012年2月 26,882 338 342 -369
2011年2月 28,635 601 650 233
2010年2月 26,322 416 610 235
2009年2月 25,271 571 334 -78
2008年2月 24,277 623 446 216
2007年2月 23,347 699 610 310
2006年2月 22,332 1,018 1,055 600
2005年2月 20,956 1,081 1,101 578
2004年2月 17,236 946 1,048 499
2003年2月 14,024 880 878 390
2002年2月 12,358 847 873 445
2001年2月 11,835 753 722 386
株式情報(7/17現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
158円 49,364,470株 7,800百万円 11.9% 1,000株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1.00円 0.6% 2.23円 70.9倍 40.82円 3.9倍
※株価は7/17終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE・BPSは前期末実績。
 
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの2016年2月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
1981年2月設立。「便利さの提供」を企業理念とし、直営店主体のコンビニ事業を中心に、ビジネスホテル事業、子会社を介したクリーニング事業及びマンションのフロント(業務)受託事業を手掛けている。主力のコンビ二事業では、89年より「サンクス」店舗を運営。現在は、12年3月より(株)ローソン(2651)とフランチャイズ(FC)契約を結び、千葉県及び東京都のベイエリアを中心に直営店舗主体に展開。また、単体ではビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」の運営も行っている。グループは、同社の他、マンションフロントサービスを手掛ける(株)アスク、及びクリーニングとリネンサプライを事業ドメインとする(株)エフ・エイ・二四(以下、FA24)の連結子会社2社。いずれも100%出資の子会社である。
 
【事業概要】
(1)京葉地区の湾岸エリア(港区、中央区、江東区、江戸川区、浦安市、市川市等)中心に展開するコンビニ事業
主力のコンビ二事業では、東京都区内(千代田区、中央区、港区、江東区、江戸川区、大田区、渋谷区、新宿区、台東区、足立区、葛飾区)及び千葉県北西部において店舗展開。特に港区、中央区、江東区、江戸川区、浦安市、市川市に集中出店する。また、13/2期には神奈川県(横浜市)に初出店している。再開発が進むベイエリア地域を中心としたドミナント展開を行う。創業来、「便利さの提供」を理念に事業展開してきた。(株)ローソンが得意とするカウンターフーズの強化、同社が他社に先駆け展開している生鮮野菜の販売や、独自展開する「クリーニング取次ぎサービス」を通じて顧客の利便性向上を図ると共に店舗競争力を高めていく考え。14/2期の当期損失は店舗閉鎖損失引当金計上によるもの。15/2期は不採算店舗の閉鎖を進め、利益重視の施策を打っている。
 
 
 
(2)非コンビニ事業の育成 -「便利さの提供」を追求-
「便利さの提供」を企業理念として、コンビニ店舗での「クリーニング取次ぎサービス」や「宝くじ」販売等の独自サービスを提供している他、ビジネスホテル、マンションフロントサービス、及びクリーニング・リネンサプライといった非コンビニ事業にも注力している。
 
ビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」 (株)シー・ヴイ・エス・ベイエリア
09年11月オープン。市川市が保有するJR京葉線市川塩浜駅前の遊休地を定期借地で借受け、コンビニ併設の108室規模(シングル54室、ダブル12室、ツイン41室、バリアフリー1室)のビジネスホテルを運営している。JR京葉線 市川塩浜駅は東京駅から快速で19分、東京ディズニーリゾートのある舞浜駅まで2駅5分、幕張メッセがある海浜幕張駅まで14分の好立地。価格競争力も強く、平日はビジネス客、週末はレジャー客と安定した集客を誇る。また、 11月には隣接地にシングル43室、ツイン8室、3階建てとなる新館の開業を予定している。また、都心部において既存の建物を改修し、新たな宿泊サービス事業を計画中である。現在行政など関係先調整中で、従来の宿泊サービスとは異なる、新業態のサービスを提供予定。
 
マンションフロントサービス 連結子会社 (株)アスク
宅急便やクリーニングの取り次ぎ等、マンションのフロント業務を手掛けるマンションフロント(コンシェルジュ)サービス、レジデンスサポート(メンテナンスサポート、ハウスクリーニング事業者紹介等)、ミニショップやカフェの運営、更にはカーシェアリング等を手掛ける。豊富な経験と確かな実績によるフロントサービスを提供している。(株)FA24との間で「クリーニング取次ぎ」や「ハウスクリーニング」サービスにおける相乗効果の創出を目指す。業界トップのマンションフロントサービスでは、首都圏を中心に870件(5月末現在)を受託している。マンション内居住者同士のコミュニティー構築支援を目的とした、イベント開催やお祭り開催支援などの新サービスも提供し、入居者の満足度向上を目指している。また、人材ニーズの拡大を視野に入れ、新たな事業領域として、スタッフ研修や人材育成力を活かした「一般派遣事業」、「職業紹介事業」を開始した。
【サービスの提供内容】
・コンシェルジュサービス
 ⇒宅配便、クリーニング取次ぎ
・レジデンスサポート
 ⇒メンテナンスのサポート、ハウスクリーニング業者紹介
・ミニショップ、カフェの運営など
・カーシェアリングサービスの提供
 
クリーニング・リネンサプライ 連結子会社 (株)FA24
フロント受付やコンビ二受付によるクリーニングサービス、リネンサプライサービス、ユニフォームレンタル&クリーニングサービス、及びおそうじサービス等を、BtoC、BtoBで提供。13/2期には自社クリーニング工場が稼働した他、昨年3月より、ローソンの加盟店舗の一部で、同社がCL-BOX型の「クリーニング取次ぎサービス」の実験を開始した。ヘアカット事業も行っている。
 
 
2016年2月期第1四半期決算
 
 
前年同期比2.8%の減収、207.7%の経常増益
営業総収入は前年同期比2.8%減の72億34百万円。コンビニ事業、マンションフロントサービス事業、クリーニング事業が減収、その他事業は増収となった。営業総利益率が0.1ポイント低下したものの、販管費率が0.7ポイント低下し、営業利益率が前年同期0.6%から1.1%に改善、営業利益は前年同期比84.7%増の82百万円となった。セグメント別にはマンションフロントサービス事業、クリーニング事業、その他事業が減益となったがコンビニ事業が大幅増益となった。営業外では有価証券運用益の増加等により損益が改善し、経常利益は同207.7%増の83百万円となった。法人税等の増加により純利益は同48.9%増の52百万円となった。
 
 
コンビニエンス・ストア事業
事業収入53億76百万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益1億3百万円(同222.8%増)。
コンビニ業界においては、各社の新規出店が依然として高水準を維持しているものの、大手チェーン間や異業種との業務提携により業界再編の動きが顕在化している。このため、出店過多による過剰な競合状態は解消に向かう見通し。また、淹れたてコーヒーやドーナツなどの販売が好調なカウンター商材を強化し、新たな需要の獲得に努めたことや、前年の消費増税に伴う買い控えの反動などから、全店売上高や来店客数は増加しており、既存店の実績にも持ち直しの動きが出ている。
消費税増税による特需の反動から回復基調にある。加えて、淹れたてコーヒーの取扱店舗を増加させ、ほぼ全店でサービスを提供したことや手頃な価格へと見直した効果などにより販売杯数が順調に伸びている。また、同社で独自に展開しているお弁当類において、新規ベンダーとの取引を開始し新商品を投入することで新たな需要の獲得に努めた。「クリーニング」の取次や「宝くじ」の販売などと合わせ、顧客ニーズにあった商品やサービスの提供を通じた、競合店との差別化に取り組んでおり、1Qの既存店売上は前年同期比1.2%増と好調に推移した。
更には、収益性を重視した運営体制に移行させる方針に基づき、前期までに不採算店舗の閉店及び運営からの撤退を進めた。このため、全店売上高は減少しているものの、赤字店舗が減少した効果もありセグメント利益は大幅に改善した。
 
 
 
マンションフロントサービス事業
事業収入14億20百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益69百万円(同21.3%減)。
1Q末現在の総受託件数は870件。新規受託マンション件数は14件となる一方、解約物件が11件となり、前期末比3件増加した。マンション業界では、消費増税前の駆け込み需要の反動は薄れてきたものの、建設コストだけでなくマンション用地の値上がりの影響から販売坪単価が上昇を続けており、購入可能者層が限定されつつあるほか、工場、倉庫跡地のような好立地の再開発案件が減少していることもあり、首都圏全体では供給戸数は減少している。一方、高価格帯での販売が見込める都心部においては、富裕層のみならず、外国人や将来の相続対策などを目的とした資産家の購入意欲が強く、新規の高級タワーマンションの販売は好調に推移しており、マンション市場は二極化の様相となっている。
こういった中、豊かで魅力的なマンションライフを提供すべく、サービス品質の改善強化に努めた。更には、イベント・カルチャー教室の開催を支援し様々なイベント開催の提案を強化することで顧客満足の向上に取り組んできた。また、人材ニーズの拡大を視野に入れ、人材派遣事業を開始した。人材派遣など新たなビジネスモデル構築への取り組みを始めたことから、経費負担が先行して発生している。
 
クリーニング事業
事業収入3億53百万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益18百万円(同19.2%減)。
クリーニング業界は厳しい環境下にある。衣料品の機能性向上、低価格化、服装のカジュアル化や団塊世代のリタイヤの影響を受け、クリーニング需要は年々減少している。また、燃料価格の高騰によりコストが増加する一方、消費税率引き上げ後は一層価格設定が難しくなっている。
こういった中、タワーマンションや高級マンションのフロントでの便利、かつ、高品質なクリーニング取次ぎサービスを提供するほか、ハウスクリーニングではサービスの提供範囲を関西に拡大したことで新規顧客を獲得している。一方、ユニフォームの一元管理サービス提供企業が制服のリニューアルに合わせ、洗濯や管理の方法を変更したことから、売上、収益に影響している。
 
その他事業
事業収入1億38百万円(前期比7.8%増)、セグメント利益21百万円(同29.6%減)。 その他事業として運営する宿泊サービスでは、需要が増加することを鑑み今期より拡大している。「CVS・BAY HOTEL」においてはJR京葉線の市川塩浜駅に隣接し利便性の高い立地であることなどが顧客より高い評価を得ており、高い稼働率で順調に推移している。また、新たな宿泊サービスとして、ユニット型の宿泊施設「東京銀座BAY HOTEL」を東京都中央区で7月下旬の開業に向け準備を進めており初期費用が発生している。
 
 
16/2期1Q末の総資産は前期末比85百万円減の107億15百万円。現預金が1億21百万円減少したことなどから、流動資産が92百万円減少した。また、建設仮勘定が1億67百万円増加した一方、不動産の売却により土地が1億6百万円減少したことなどから、有形固定資産が51百万円増加した。
負債合計は前期末比88百万円減少し、86億98百万円となった。買掛金(仕入債務)が1億32百万円増加した一方、1年以内返済予定の長期借入金が19億72百万円、未払消費税等が1億49百万円、店舗閉鎖損失引当金が73百万円それぞれ減少したことなどにより流動負債が20億26百万円減少した。また、長期借入金が19億35百万円増加したことなどにより固定負債が19億38百万円増加した。尚、1年内返済予定の長期借入金に関しては、長期借入金に借換えを行っている。
純資産は前期末比2百万円増加し、20億17百万円となった。剰余金の配当を行ったほか、四半期純利益を52百万円計上したことによるもの。
自己資本比率は前期末比0.1ポイント増加し、18.8%となった。
 
 
2016年2月期業績予想
 
 
通期予想は0.6%の増収、28.1%の経常減益
上期・通期予想に修正はなく、通期では営業総収入289億円(前期比0.6%増)、経常利益2億円(同28.1%減)を計画する。
コンビニ事業では6月の既存店売上が前年同月比2.6%増と2Qは好調なスタートとなった。マンションフロントサービス事業では長年にわたり培ってきた組織力や人材育成のノウハウを活かした様々なビジネスモデルを創生し、取引先の開拓を進めることで収益の拡大を図る。クリーニング事業においては、引き続き自社工場と商品管理センターによる、クリーニング、メンテナンス、在庫管理までをトータルで一元管理するメリットを活かし、各種ユニフォームなどのリネンサービスの顧客開拓に積極的に取り組み、収益性向上を目指す。「CVS・BAY HOTEL」においては、宿泊需要が引き続き増加することを見込み、隣接地で新館の建設工事に今春より着手しており、年内には開業の見通し。
尚、配当については1円の期末配当を見込む。
 
 
今後の注目点
コンビニ事業で効率化が進展し、大幅増益となった。マンションフロントサービス事業やその他事業については、先行投資負担が利益の重石となったが、今後の中期的な利益貢献が期待できる。特にその他事業の「東京銀座BAY HOTEL」や「CVS・BAY HOTEL」新館は、インバウンド増加などに伴う現在の関東におけるホテル不足の状況から早期に収益貢献しそうだ。
1Q経常利益の上期予想に対する進捗率は59.4%と、大幅な増益であっただけでなく予想に対しても堅調なスタートとなった。「サンクス」から「ローソン」への移行や不採算店舗の見直しなど、経営は混乱気味であったが、落ち着きを取り戻した。コンビニ事業の効率化、マンションフロントサービス事業やその他事業では積極攻勢と、セグメントにより対比的な戦略が好対照となり、実を結びつつある。目先2Qについては「東京銀座BAY HOTEL」の初動状況にも注目したい。