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(8912:東証2部) エリアクエスト 企業HP
清原 雅人 社長
清原 雅人 社長

【ブリッジレポート vol.18】2016年6月期第1四半期業績レポート
取材概要「通期予想に対する進捗率は、売上高24.3%、営業利益・経常利益22.6%。先行投資の増加もあり、利益面での進捗が若干遅れ気味の感もあるが・・・」続きは本文をご覧ください。
2015年11月24日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社エリアクエスト
社長
清原 雅人
所在地
東京都新宿区西新宿六丁目5番1号 新宿アイランドタワー7階
事業内容
ビルテナント誘致が主力。借り主への店舗開発提案も。関東圏基盤に、ネット配信でも顧客開拓
決算期
6月 末日
業種
不動産業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2015年6月 1,498 188 183 140
2014年6月 1,147 100 102 143
2013年6月 819 49 50 37
2012年6月 646 4 5 19
2011年6月 595 -45 -43 -50
2010年6月 735 12 14 3
2009年6月 879 -182 -179 -381
2008年6月 1,015 -311 -307 -556
2007年6月 1,530 -95 -94 -118
2006年6月 1,580 18 18 -139
2005年6月 2,091 240 236 189
株式情報(11/13現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
125円 22,500,000株 2,813百万円 17.7% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1.00円 0.8% 9.77円 12.8倍 46.65円 2.7倍
※株価は11/13終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
エリアクエストの2016年6月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県の駅前商業地において、サブリースやビル管理・メンテナンス(清掃、設備保守、警備管理等)を中心に売買仲介や契約更新・契約管理等も手掛ける「ストック収入型ビジネス」と、テナント誘致等の「成功報酬型ビジネス」を展開。グループは、グループマネジメントが中心の同社の他、テナント誘致等を手掛ける(株)エリアクエスト店舗&オフィス、ビル管理等の(株)エリアクエスト不動産コンサルティングの連結子会社2社。「エリアクエスト」と言う社名には、「地域に根差して(エリア)、不動産の価値を追求する(クエスト)」と言う思いが込められている。
 
特徴1
ビル管理事業(サブリース事業含む)
 
特徴2
更新及び契約管理事業(売買仲介部門含む)
 
特徴3
テナント誘致事業

(同社資料を基に作成)
 
【沿革】
創業者である清原雅人氏(1991年4月、明治大学法学部卒業)が野村證券(株)を経て、1998年4月に友人と起業。2000年1月に独立してエリアリンク(株)を設立し、01年3月に社名を(株)エリアクエストに変更した。
 
2000年1月 会社設立テナント誘致事業開始
2003年2月 東京証券取引所マザーズ上場
2003年3月 ビル管理事業開始
2006年6月 赤字転落
2007年7月 更新及び契約管理事業開始
2011年5月 サブリース事業、パノラマクリーニング開始
2012年6月 黒字化
2014年11月 東京証券取引所2部上場
 
(1)会社設立からわずか3年で株式上場
データベースマーケティング重視の営業でテナント誘致事業を拡大させ、会社設立からわずか3年1か月で(03年2月)東証マザーズに株式を上場。不動産ファンドの資金流入で不動産業界が活況を呈する中、国道16号線内(東京、神奈川、千葉、埼玉)の商業施設にフォーカスした営業戦略が奏功し、上場後も順調に業績を拡大させ04/6期には経常利益が4億円を超えた。
 
(2)業績悪化を受けて収益構造改革を推進
しかし、その後は、欧米の不動産市況の減速、米国サブプライムローン問題の顕在化、そしてリーマン・ショックと続き、国内の景気や不動産市況が悪化し同社の業績を直撃。05/6期以降は業績が急速に悪化し、06/6期から4期連続の最終赤字を余儀なくされた。このため、コスト削減に取り組むと共に、不動産市況の影響を受けやすい成功報酬型ビジネスから、安定した収益が見込めるストック収入型ビジネスを中心とする売上構造改革に取り組み、安定成長が可能な収益構造への転換を図った。
 
(3)「パノラマクリーニング」の導入でストック収入型ビジネスが軌道化
当初はなかなか成果があがらなかった売上構造改革だが、持ち前の営業力に加え、11/6期下期に導入した「パノラマクリーニング」がビルオーナー等から高い評価を受け、ビル清掃を中心に契約が徐々に積み上がっていった。損益分岐点の引き下げ努力も実を結び、12/6期には通期の営業損益が黒字転換した。尚、「パノラマクリーニング」とは、清原社長が自ら作成したビル清掃業務の作業指示と結果報告システム。「パノラマスケッチ」に基づく丁寧な清掃作業と詳細な業務報告がビルオーナー等から高い評価を得ている。
 
パノラマスケッチ、項目指示書、抜き打ちチェック、月次報告書を特徴とする「パノラマクリーニング」
パノラマスケッチ
建物共用部全体のスケッチを作成し、清掃箇所を明記。これを利用する事により、オーナー、清掃員、同社が何処を清掃するかひと目で理解できる。
項目指示書
清掃箇所毎に作業項目(何処を、何曜日に作業するか)を設定し一覧化。
抜き打ちチェック
同社社員が不定期に清掃チェックを実施。チェック箇所を写真に撮り毎月提出。
月次報告書
パノラマスケッチ、項目指示書で明確にした清掃箇所について、抜き打ちチェック時に撮影した写真を添付して毎月、月次報告書を提出します。共用部の使用状況も報告。
 
(4)共用部分の不正使用や設備面でのトラブルにも迅速に対応しサービス領域を拡大
また、清掃にとどまらず、消防法上問題となる共用部分の不正使用等、ビルオーナー等の貸主共通の悩み事の解決や対応した事に加え、漏水を含む水回り、電気、空調、ガス、エレベーターといった設備面でのトラブル等に対しても、連絡を受ければ即時対応(問題が発生すれば、いち早く駆けつけ)で臨んだ事がビルオーナー等の更なる評価につながった。
 
仲介、アフターフォロー、掃除・メンテナンスをワンセットで提供
 
(5)サブリース(転貸)が徐々に収益の柱に
献身的なサービスを通してビルオーナー等との信頼関係が強固なものとなっていったため、12/6期からは更に一歩踏み込んでサブリース(転貸)の営業を強化した。サブリースにすると、ビルオーナー等の取り分は減るが、水回り、電気、空調、ガス、エレベーター等(躯体以外の設備)、設備の補修費用等は同社が負担するため、手間も費用もかからない。また、サブリースされない他のフロアのテナントも同社が面倒を見てくれる。

同社のサブリース事業の特徴は、ターゲットを1日の乗降客数が3万人以上の駅に絞り、その周辺の物件で1階部分に限定している事。サブリースは空室リスクを伴うが、人の流れが多い一等地(乗降客の多い駅周辺)に絞り込む事と、客付けで同社が強みを持つ小売業等に人気の1階部分に限定する事で空室リスクを極小化している。解約が発生しても、概ね1カ月程度で次のテナントが決まると言う(テナントが解約する場合は、6か月前までに同社に連絡する必要がある)。加えて、同社はテナント誘致力が強いため、優良なテナント(より高い賃料での入居が可能なテナント)付けが可能だ。15/6期末現在で約120件強のサブリース物件を有するが、空室・逆ザヤは1件もない。
 
リノベーションサブリースで物件の取り込みを加速
地域特性や立地に応じて物件の用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりするリノベーションの提案を合わせ行っている事もサブリース物件の獲得につながっている。その際に必要となるリフォーム費用、或いは高熱水道関係の修繕や新たな敷設費用は同社が負担するため、オーナー等は初期投資をする事無く安定的に収益を上げる事ができる。一方、同社は先行投資負担を織り込んだ収益性を試算した上で提案を行っているため、テナントが埋まれば先行投資を吸収して確実に利益を上げる事ができる。
 
 
(6)2014年11月、東京証券取引所2部市場に上場
2部上場による信用力向上とアナウンスメント効果が営業面や採用面で顕著に現れており、同社は一段の営業強化と人員の増強でストック収入型ビジネスの拡大を加速させたい考えだ。
 
【エリアクエストの強み  −駅前店舗オーナーがエリアクエストを選ぶ16の理由−】
1.住んでいる人達に感謝される地域発展
2.テナント誘致力に強み
3.上層階の空き(不動産屋まわり、垂れ幕)
4.賃料査定に強み
5.賃料減額交渉に強い
6.売買の査定に強い(収益還元=豊富な仲介実績)
7.1人の所有者(1つのビル)に3事業部の担当が付く
8.更新に強み
 9.テナント管理に強み
10.テナント入退出時の工事監理、監修
11.電話1本でトラブルにつき24時間以内に駆けつける
12.掃除が得意である。
13.用途変更、法例提案力、対応力がある
14.「エリアクエストはうるさい、オーナーは良い人」
15.賃料滞納解決率98.6%
16.新築に強い
 
「パノラマクリーニング」による高品質な清掃業務、テナント誘致力、テナント管理(賃料滞納解決率98.6%)、賃料査定、更には、電話1本で24時間以内に駆けつけるトラブル対応等が評価されている。また、用途変更、改正建築基準法等の法例対応や提案、テナント入退出時の工事監理・監修等、法令対応を含めた資産の有効活用や資産価値の向上に貢献できる事も強みだ。
様々な「困った」に「できません」と言わずに即時対応してくれる行動力が、国道16号線内のビルオーナー等に浸透してきた事が好業績の背景にあると考える。
 
 
2016年6月期第1四半期決算
 
 
前年同期比25.9%の増収、同26.3%の経常増益
サブリース等、ストック収入型ビジネスの前期までの契約積み上げ効果に加え、新規開拓案件の寄与もあり、売上高が前年同期比25.9%増の4億36百万円と伸びた。リノベーションサブリースに伴う初期投資等で原価率が1.1ポイント上昇した事に加え、人件費、求人費、広告宣伝費、業務委託費等、先行投資的な経費増で販管費の伸びも大きくなったが、増収効果で吸収して営業利益が57百万円と同25.4%増加。特別損益の改善もあり(前年同期は関係会社株式売却損を計上)、四半期純利益は49百万円と同52.9%増加した。
 
 
 
 
第1四半期末の総資産は前期末に比べて2億44百万円増の24億34百万円。借方では、事業用不動産の購入で有形固定資産が、投資有価証券等で投資その他が、それぞれ増加。貸方では、契約の積み上げで長期預り保証金が、リノベーションサブリースの初期投資に充当するべく長短借入金を積み増した事で有利子負債が、好調な業績を反映して純資産が、それぞれ増加した。
流動比率77.8%(前期末は88.7%)、固定比率196.8%(同183.4%)、自己資本比率43.1%(同45.1%)。
 
 
 
2016年6月期業績予想
 
 
業績予想に変更はなく、通期で前期比20.1%の増収、同36.5%の経常増益予想
契約の積み上げ効果とサブリース物件等の新規獲得で拡大基調が続くストック収入型ビジネスが増収をけん引。人員を増強して売上拡大に取り組む成功報酬型ビジネスで上積みを図る。利益面では、人件費や広告宣伝費等を中心に販管費が増加するものの、増収効果で営業利益が同34.5%増の2億54百万円と大きく伸びる。
配当は1株当たり1円の期末配当を予定している。
 
 
 
中期事業計画
 
 
サブリースをけん引役に業容を拡大させていく考えで、当面の目標として18/6期に売上高25億22百万円、経常利益4億49百万円を掲げている。具体的には、パノラマクリーニングとトラブルに対してリーズナブルな価格で迅速に対応できる強みを活かしてメンテナンス物件を獲得し、これをサブリースにつなげ、ストック収入型ビジネスを拡大させていく。一方、成功報酬型ビジネスについては立て直しに取り組むものの、数値計画は慎重なものにとどめている。

15/6期までの計画と実績の推移をみると、ストック収入型ビジネスの営業が軌道に乗り始めた13/6期以降、売上面では常に期初予想(各期初の予想売上高は従前の中期事業計画の計画値と同じか、計画値を上方修正)を上回る実績を残しており、利益面では、上振れ分を先行投資に充てる事で予想に沿った実績を残してきた。サブリースの契約が着実に積み上がっている事と有言実行となった過去3年間の実績を考えると、18/6期の計画を達成する確度は高そうだ。
 
 
今後の注目点
通期予想に対する進捗率は、売上高24.3%、営業利益・経常利益22.6%。先行投資の増加もあり、利益面での進捗が若干遅れ気味の感もあるが、会社側では、「ストック型収入の売上拡大による売上構造改革が順調に進み、安定した収益の確保が見込める見通しである」と今後の見通しを説明している。実際、サブリース物件の契約状況と連動する長期預り保証金の残高が、6億64百万円と前年同期末に比べて71.1%増加している事から、契約積み上げ効果による収益の押し上げは、第2四半期以降、一段と強くなろう。また、前期末と比較しても7.1%増加しているため、今期に入っての新規開拓も順調と思われる。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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