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(4290:東証1部) プレステージ・インターナショナル 企業HP
玉上 進一 社長
玉上 進一 社長

【ブリッジレポート vol.20】2016年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「厚生労働省が1月29日に発表した2015年12月の有効求人倍率(季節調整値)は1.27倍となり、前月に比べて0.02ポイント上昇した。1991年12月・・・」続きは本文をご覧ください。
2016年3月8日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社プレステージ・インターナショナル
社長
玉上 進一
所在地
東京都千代田区麹町2-4-1
事業内容
コールセンター活用のBPO。自動車の事故、故障対応や金融関連が主業。不動産分野に注力
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2015年3月 24,619 2,952 2,983 1,758
2014年3月 22,223 2,809 2,704 1,981
2013年3月 24,225 2,380 2,158 1,409
2012年3月 23,385 2,621 2,651 1,543
2011年3月 19,210 2,291 2,360 1,145
2010年3月 16,174 2,390 2,434 1,587
2009年3月 14,729 2,316 2,311 1,410
2008年3月 13,438 1,806 1,817 1,074
2007年3月 12,829 1,631 1,634 877
2006年3月 10,040 1,298 1,206 655
2005年3月 8,306 1,052 1,055 566
2004年3月 7,101 458 387 353
株式情報(2/1現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,266円 31,387,640株 39,737百万円 13.3% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.00円 0.9% 67.12円 18.9倍 514.60円 2.5倍
※株価は2/1終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
プレステージ・インターナショナルの2016年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
「エンド・ユーザー(消費者)の不便さや困ったことに耳を傾け、解決に導く」と言う経営理念の下、国内外でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開している。サービスの主なものは、自動車保険加入者にサービスを提供するロードアシスタンスサービス(電話対応から現場でのサービスまで)、海外旅行損害保険加入者向けの日本語緊急コンタクトセンターサービス、物件の管理会社等と契約しマンションの入居者に提供するホームアシストサービス(水漏れ、鍵開け、ハウスクリーニング等)、駐車場管理会社向けのパークアシストサービス等。いずれのサービスも馴染みはあるが、B2Bの事業形態をとっているため、言い換えると、サービス提供の際はクライアント企業(損害保険会社、自動車関連会社、不動産管理会社等)の社名を名乗って対応するため、“プレステージ・インターナショナル”と言う同社の社名を耳にする事は少ない。
連結子会社25社、持分法適用関連会社1社とグループを形成している。
 
【グループ経営理念とグループ事業方針】
グループ経営理念
エンド・ユーザー(消費者)の不便さや困ったことに耳を傾け、解決に導く事業創造を行い、その発展に伴い社会の問題を解決し、貢献できる企業として成長する。
 
グループ事業方針
プレステージ・インターナショナルグループは、社会に必要とされ、クライアント企業から信頼され、エンド・ユーザから感謝されるソリューションを提供できるグループを標榜し、社会貢献を常に念頭におきながらクライアント企業、株主、社員、地域と共に繁栄できるグローバルカンパニーを目指します。
 
【2015年4月より、新コーポレートロゴマークを導入】
シンボルマークの外形である正方形は、世の中をトリミングしている窓を表している。社会をよく見てみると、そこここに、"P"の文字が見え隠れしている。時には目に見え、時には目に見えないところで、プレステージ・インターナショナルは社会のために貢献したい。
このシンボルマークはそのようなプレステージ・インターナショナルのあり方を形にした。

(同社資料より)
 
【事業セグメントの概要】
15/3期の売上構成比は、ロードアシスト35%、プロパティアシスト12%、インシュアランスBPO12%、ワランティ12%、ITソリューション4%、カスタマーサポート21%、派遣・その他4%。
 
 
【特徴】
玉上社長が、7年間にわたる海外生活で言葉や文化の違いにより不便な思いをした経験から、「海外でも日本にいるときのように高品質で心のこもったサービスを受ける事ができればいいのに…。」と言う思いが会社設立(1986年10月)の動機。その翌年にニューヨークへ進出し、トラブルに遭った日本人からの問い合わせに24時間日本語で対応するサービスを開始した。その後、アジア、ヨーロッパの主要都市にネットワークを広げると共にサービス内容を拡充。国内でのサービスも育成して業容を拡大した。
 
 
2001年7月にヘラクレス市場に上場を果たし、2003年10月には、秋田県秋田市に緊急要請を24時間年中無休で受け付けるコンタクトセンターを開設(現「秋田BPOキャンパス」WEST棟650席)。「長期的かつ安定した人材の確保によってはじめて顧客への安定したサービスの提供が可能になる」との考えから開設した同キャンパスは、その後、07年EAST棟(550席)、12年サテライト棟(300席)と規模を拡大。高品質のインフラに対するクライアントからの評価は高く、ショールームとしての役割に加え、秋田での新たな雇用創造の一翼も担っている。2012年12月の東証2部上場を経て、2013年12月に東証1部指定を達成した。
 
【強み】
同社の強みは、安定したストックビジネス、高品質なサービスを支えるサービス拠点、そして、この結果としての高い収益性と経営効率を実現している事。
 
(1)安定したストックビジネス
クライアント企業である損害保険会社等の既存顧客向け付加価値サービス(保険特約)が中心のため、外部環境による収益の振れが比較的小さい。主たる業務委託契約フィーは、サービス対象者数×予想利用率によって算出され、サービス対象者やサービス対象者一人当たりの利用が増えると、翌期の委託契約フィーに反映される。特に自動車のトラブル対応は認知度の向上で導入企業や利用者が増加しており、継続的なサービス対象者数の増加と利用率の向上につながっている。自動車メーカーや販売会社がサービス収入の拡大に力を入れている事も追い風となっている。不動産関連サービスも同様に、フローの物件売り切りビジネスに依存していたマンションデベロッパー等がストックビジネスとして強化している事が追い風になっている。また、海外事業として手掛けているヘルスケア・プログラム(海外赴任での健康トラブル対応)は、業績改善による企業活動の活発化で需要が増えている。
 
(2)高品質なサービスを支えるサービス拠点
人材の安定化を求め地方都市に展開するコンタクトセンター
高品質なサービスの提供を実現するべく、国内にコンタクトセンターを保有し現場部隊を内製化すると共に、世界14ヶ国17拠点のグローバルネットワークを有する。コンタクトセンターは人材の安定化を念頭に地方都市に開設しており、現在の稼働施設は、秋田BPOキャンパス(秋田県秋田市)、山形BPOガーデン(山形県酒田市)、開設した秋田BPOキャンパスにかほブランチ(秋田県にかほ市)、及び2015年4月に稼動を開始した富山BPOタウン(富山県射水市)、の4施設。
 
 
富山BPOタウンは、東日本大震災以降のBCP(事業継続計画)に対する意識の高まりに応えるべく、秋田BPOキャンパスや山形BPOガーデンから離れた富山県射水市に開設された。2015年4月に130名(700席)でサービスを開始しており、オペレーション棟1棟が完成した昨年12月には1,000席体制が整った。3〜5年後のフル稼働を目指して継続的にオペレーターの増員を図っていく考え。託児所、カフェテリア、社員寮、研修施設、自家発電装置、駐車場(1,010台)を備え、2015年6月23日には同社の定時株主総会を開催した。
 
 
全国主要都市において現場部隊を内製化  − 独自ブランドPremierAssist(プレミアアシスト)の展開 −
全国主要都市に内製化した現場部隊を展開しており、拠点数は、ロードアシスト25拠点、ホームアシスト9拠点、パークアシスト11拠点の計43拠点(2015年12月末時点)。トラブル現場で顧客対応するスタッフは清潔感のあるユニフォームで統一された正社員である。スタッフには定期的にマナー講習等が実施され、サービス品質向上への取り組みには余念がない。同社グループ企業の正社員による現場対応への評価は高く、競争力の源泉となっている。また、世界14ヶ国17拠点のグローバルネットワークを有し、各海外拠点では、海外で病気・ケガをした際の医療費の査定やキャッシュレスで受診可能な病院ネットワークの開拓を行っている。
 
 
2016年3月期第3四半期決算
 
【会計処理方針の変更 −家賃保証事業における収益及び対応する費用の処理方法の変更−】
16/3期より、連結子会社(株)イントラストの家賃保証プログラム(ワランティ事業)における収益とこれに対応する費用について、大手クライアントの商品設計の変更及び企業会計における昨今の傾向を踏まえて、会計処理方針を変更した。具体的には、従来、契約の締結及び更新時に収益及び費用を一括計上していたが、16/3期より契約期間にわたって分割計上する方法に変更した。
15/3期業績については、上記の会計処理方針の変更に基づき遡及修正済みである。
 
 
新拠点「富山BPOタウン」の稼働等、先行投資負担を吸収して営業利益が同8.7%増加
売上高は前年同期比13.0%増の203億91百万円。損害保険会社や自動車メーカー等にロードサービスを提供しているロードアシスト事業が同22.8%増、分譲・賃貸マンション・戸建て専有部の一次修繕等のサービスを提供しているプロパティアシスト事業が同15.8%増、海外旅行者や海外駐在員向けの保険関連サービス等を手掛けるインシュアランスBPO事業が同19.6%増、と主要事業の売上が大きく伸びた他、持分法適用会社(株)プライムアシスタンスに対する人材派遣がけん引役となり、派遣・その他も同24.6%増加した。

利益面では、新拠点「富山BPOタウン」の稼働に伴うコスト増加に加え、インシュアランスBPO事業における海外バックヤード業務の国内移管、プロパティアシスト事業におけるフィールドワーク専門子会社の拠点拡充及び機能強化等、セグメント全般で先行投資負担が発生している。
こうした中、営業利益は23億79百万円と同8.7%増加した。原動力は、家賃保証プログラムの好調と自動車延長保証プログラムの収支管理体制を強化した成果でワランティ事業の大幅な収益性の改善であり、プロパティアシスト事業やインシュアランスBPO事業も、先行投資負担を吸収して利益が増加した。持分法投資利益が増加(1億27百万円→1億43百万円)する一方、為替差損の計上がなかったため(前年同期は2億03百万円を計上)、営業外損益が改善。受取和解金の計上等で特別利益が増加する一方、和解金が発生しなかった事等で特別損失が減少したため、特別損益も改善し最終利益は17億86百万円と同23.1%増加した。

尚、対ドル為替レートは120.61円と前年同期(120.55円)に比べて若干の円安。また、会計処理方針の変更に伴う15/3期第3四半期業績の修正額は、売上高+3億22百万円、売上原価+2億92百万円、営業・経常利益+29百万円、(親会社株式に帰属する)四半期純利益+30百万円。
 
 
 
ロードアシスト事業
認知度の向上によるサービス利用の増加等で既存受託業務が拡大する中、新たに獲得したクライアントの寄与もあり売上が76億31百万円と前年同期比22.8%増加した。一方、営業利益は7億51百万円と同6.2%減少。増収効果に加え、業務効率化効果もあったが、新拠点である富山BPOタウンへの業務移管費用等が負担となった。
 
プロパティアシスト事業
パークアシストが伸び悩んだものの、サービス利用の増加による既存受託業務の拡大でホームアシストが伸び、売上が23億65百万円と前年同期比15.8%増加した。利益面では、売上の増加で現場対応を行う子会社の稼働率が向上し利益率が改善。営業利益は1億79百万円と同75.4%増加した。
 
インシュアランスBPO事業
海外駐在員向けサービス(ヘルスケア・プログラム)を中心に売上が前年同期比19.6%増の25億35百万円と伸びた。構造改革(海外拠点で実施していたバックヤード業務の「にかほブランチ」への移管・集中)費用を、増収効果で吸収して営業利益が2億66百万円と同13.2%増加した。
 
ワランティ事業
家賃保証プログラムをけん引役に売上が24億65百万円と前年同期比1.1%増加。増収効果と収支管理体制強化による自動車延長保証プログラムの収益性改善で営業利益は5億50百万円と同277.8%増加した。
 
ITソリューション事業
前期の受注反動の影響で売上が6億96百万円と前年同期比4.4%減少し、営業利益も46百万円と同36.7%減少した。
 
カスタマーサポート事業
カスタマーコンタクトサービスでの一部の業務終了の影響を、日本人駐在員向けクレジットカードサービスの売上増と新規クライアントの獲得で吸収して売上が38億71百万円と前年同期比0.8%増加した。ただ、利益面では、富山BPOタウンへの業務移管費用が負担となり、営業利益は4億84百万円と同34.5%減少した。
 
派遣・その他
持分法適用会社(株)プライムアシスタンスに対する人材派遣がけん引役となり、売上が8億24百万円と前年同期比24.6%、営業利益が95百万円と同4.0%、それぞれ増加した。
 
 
業容の拡大で第3四半期末の総資産は254億89百万円と前期末に比べて19億06百万円増加した。流動比率239.3%(前期末217.7%)、固定比率58.8%(同57.8%)、自己資本比率67.2%(同65.3%)。同社は流動性に富み、かつ、長期安定性にも優れた財務体質を有する。
 
 
2016年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更はなく、前期比9.7%の増収、同10.1%の営業増益
「総合的に予定通りの成果を達成した」ものの、「昨年末頃からの中国情勢や為替等、外部不透明要素もある」として通期の業績予想を据え置いた。通期予想に対する進捗率は、売上高75.5%(実績ベースの前年同期の進捗率74.5%)、営業利益73.2%(同69.5%)、経常利益76.0%(同67.9%)。

売上面では、選択と集中の結果としてカスタマーサポート事業の売上が減少するものの、その他の全セグメントで増収が見込まれる。利益面では、富山BPOタウンの稼働に伴う減価償却費の増加に加え、各種先行投資負担を吸収して営業利益が32億50百万円と同10.1%増加する見込み。営業外では、持分法投資利益1億50百万円を織り込んだ(前期実績:1億50百万円、3Qまでの累計:1億43百万円)。

対ドルレートの前提は119.96円(15/3期120.17円)、設備投資は富山BPOタウン第2期工事の他、秋田BPOキャンパスリニューアル費用やシステム更新等で12億円(同30億43百万円)。減価償却費は9億24百万円(同6億99百万円)を織り込んでいる。

配当は、1株当たり上期末配当を1円増配し、上期末6円、期末6円の年12円を予定している。
 
 
今後の注目点
厚生労働省が1月29日に発表した2015年12月の有効求人倍率(季節調整値)は1.27倍となり、前月に比べて0.02ポイント上昇した。1991年12月(1.31倍)以来24年ぶりの高い水準だと言う。業績が順調に拡大している同社だが、採用環境の厳しさは例外ではなく、地域限定正社員登用の促進による地域での安定雇用の提案やスポーツ事業による地域に愛される環境創りに取り組んでいる。地域限定正社員登用では、正社員転換制度により契約社員の地域限定正社員への登用を促進する事で地域での安定した雇用を提案しており、スポーツ事業では、女子スポーツ実業団チーム「Aranmare」を設立し、秋田BPOキャンパスでバスケットボール、山形BPOガーデンでバレーボールの活動を通して地域に愛される環境創りに取り組んでいる(富山BPOタウンにおいても2017年4月よりハンドボールチームが活動開始予定)。ただ、ただ、進出して間もない富山は、北陸新幹線の開業もあり、特に人財確保が難しいようで、富山BPOタウン(総席数1,000席)の16/3期末の従業員目標を当初の300名から200名に引き下げている。同社は、人財確保を継続的な課題として取り組みを強化していく考えだ。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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