ブリッジレポート
(2468:東証マザーズ) フュートレック 企業HP
藤木 英幸 社長
藤木 英幸 社長

【ブリッジレポート vol.30】2016年3月期業績レポート
取材概要「新規事業としては、機械翻訳関連に注力していく。技術面ではみらい翻訳への資本参加、メディア総合研究所の子会社化などで機械翻訳事業の技術・・・」続きは本文をご覧ください。
2016年7月12日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フュートレック
社長
藤木 英幸
所在地
大阪市淀川区西中島 6-1-1
事業内容
携帯電話用音源LSIの開発で成長。現在は、音声認識技術やそれを発展させた音声対話技術を中心とした音声認識事業が主軸。2012年3月からは、NTTドコモの「しゃべってコンシェル」に音声認識エンジンを提供。2015年3月期より再成長のための経営方針「Re-Built」を掲げ、機械翻訳事業を開始。
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年3月 3,866 468 456 310
2015年3月 2,388 -192 -172 -377
2014年3月 2,421 431 465 273
2013年3月 3,165 896 901 491
2012年3月 2,562 501 502 261
2011年3月 2,085 482 485 284
2010年3月 1,996 530 540 315
2009年3月 1,777 404 415 221
2008年3月 1,598 264 277 159
2007年3月 1,253 249 256 162
2006年3月 1,443 173 165 99
2005年3月 1,059 69 79 33
2004年3月 907 9 6 -1
2003年3月 736 12 12 3
2002年3月 435 17 34 29
株式情報(6/21現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
700円 9,312,800株 6,518百万円 10.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
0.00円 0% 5.37円 130.4倍 336.22円 2.1倍
※株価は6/21終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
フュートレックの2016年3月期決算概要などについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
音声を認識してテキストデータ化する音声認識技術や、機械との会話を実現する音声対話技術等を提供する音声認識事業を主軸としており、NTTドコモの音声エージェントサービス「しゃべってコンシェル」には、同社の音声認識エンジンが使用されている。
2015年3月期より再成長のための経営方針「Re-Built」を掲げ、機械翻訳事業を開始。
グループは、同社の他、音声認識コア技術の開発を担う(株)ATR-Trek、スマートフォンやタブレット向けアプリ開発の(株)スーパーワン、翻訳事業等を手掛ける(株)メディア総合研究所の連結子会社3社。16/3期はNTTドコモ向けの売上高が全体の37.1%を占めた。
 
【事業内容】
事業は、ライセンス事業、翻訳事業、その他事業の3つに分かれ、16/3期の売上構成比はライセンス事業が55.5%、翻訳事業が24.8%、その他事業が19.7%。また、ライセンス事業は、音声認識・UIソリューション事業分野(同47.8%)、音源事業分野(同2.0%)、CRMソリューション事業分野(同5.7%)に分かれる。各事業の概要は次の通り。
 
 
 
2016年3月期決算
 
 
16/3期は前期比61.9%の増収の38億66百万円、4億56百万円の経常利益(前期は1億72百万円の経常損失)。
ライセンス(許諾条件の変更)契約締結による一括ロイヤルティ収入が計上されたことと2014年10月に新たに連結子会社となった
株式会社メディア総合研究所の業績がフル寄与するなど、一時的な要因もあったが、大幅な増収、黒字転換を果たした。
「Re-Built(リ・ビルト)」の経営方針のもと、2年間で事業を再度成長軌道に戻すために、新規事業の創出と事業化及び、音声認識事業の収益安定のためのビジネスモデル構築を目標として活動した。
 
 
ライセンス事業(音声認識・UIソリューション事業分野、音源事業分野、CRMソリューション事業分野)
音声認識・UIソリューション事業分野の売上高はライセンス(許諾条件の変更)契約締結による一括ロイヤルティ収入が計上されたことで、前期比81.5%増の18億47百万円となった。一方で、フィーチャーフォン(従来型携帯電話)の市場縮小により、音源事業分野の売上高は同43.4%減の75百万円。受託開発の売上が減少したことで、CRMソリューション事業分野の売上高は2億21百万円と同11.0%減少した。
 
翻訳事業(翻訳事業分野)
14年3月期より連結子会社となった株式会社メディア総合研究所の主力事業である翻訳事業分野のうち、前期は6ヶ月分のみの計上だったが、今期は12ヶ月分の売上高が計上されたことで、16年3月期の売上高は同86.8%増の960百万円となった。
 
その他事業(基盤・書き起こし・IT・映像・国際他)
売上高は前期比60.5%増の762百万円。主な増加要因としては、書き起こし事業分野における受託業務収入の増加及び、翻訳事業同様に、子会社である株式会社メディア総合研究所のIT事業分野と映像事業分野、国際事業分野が前年度は6ヶ月分のみの計上だったが、今期は12ヶ月分計上されたことで、大幅な増収となった。
※ 国際事業分野は2015年9月にフュートレックに移管。
 
 
今期末の総資産は前期末比466百万円増の54億50百万円。受取手形及び売掛金が減少したものの、現金及び預金が増加し、流動資産は42億14百万円となった。のれん代の減少があったものの、ソフトウエアと投資有価証券の増加により、固定資産は32百万増加の12億36百万円であった。買掛金の増加等により、負債は1億75百万円増加の21億32百万円、利益剰余金の増加により、自己資本比率は57.3%から57.4%へと微増であった。
 
 
2017年3月期業績予想
 
 
4.3%の減収。75.9%の経常減益
2017年3月期は、一括ロイヤルティ収入とメディア総合研究所の業績の通年化の影響がなくなることで、売上高は前期比4.3%減の37億円、経常利益は同75.9%減の1億10百万円と予想している。インバウンドという切り口による新規事業の拡大及び音声認識事業の収益力強化を目指していく。
 
新しいフュートレックに至る道筋
2015年3月期から2016年3月期の2年間を「Re-Built」の経営方針のもと、1)音声認識事業の選択と集中、2)新規事業の創出、3)人事労務改革の断行、4)グループ各社の事業改革の実践を強力に推し進め、再び「成長企業」に戻ることを目指した。
会社側としては、未だ「成長企業」に戻れていないという認識であるが、一括ロイヤリティ収入があったこともあり、2016年3月期は黒字化を達成した。
音声認識事業の選択と集中については、「自動車メーカー純正のカーナビゲーションへの搭載」という目標は達成できていないが、自動車関連での引き合いは増加している。今後は、自動車関連と観光・インバウンドに注力していく。また、機械翻訳を始め、積極的な投資を行った結果、新規開拓による提携先拡大や新規事業創出の芽を増やすことができた。

これらの結果、新しいフュートレックグループの姿を描き、そこに至る道筋が出来たと会社側は考えている。
そこで、2018年3月までの2年間を「Re-Builtの総括」として、Re-Builtを完遂し、「1本の太い柱で立つ会社」から「たくさんの柱で支える会社」を目指していく。
そのため今期は、それぞれの事業・商材の事業規模の拡大と収益化を目指していく。

音声認識事業においては、携帯電話業界向けに提案を継続しつつ、自動車関連への注力を継続し、「自動車メーカー純正のカーナビゲーションへの搭載」を目指す。また、音声翻訳などインバウンド関連の強化を図る。
新しいパートナーとの事業展開では、NTTアイティとは、アジアパシフィック圏向けの多言語音声認識ソリューションの提供、新規市場向けへの展開などを行っていく。また、ヤマハと自然応答技術「HEARTalk」を用いた音声対話システムの実現に向けた共同開発を始めている。
 
 
今後の注目点
新規事業としては、機械翻訳関連に注力していく。技術面ではみらい翻訳への資本参加、メディア総合研究所の子会社化などで機械翻訳事業の技術的な基盤を構築し、現在は翻訳精度の向上を目指す段階。同社の強みである音声認識の技術とのシナジーを追求しながら、幅広い用途での言語コミュニケーション実現を目指す。
機械翻訳事業の事業化については着実に進めている。既にATR-Trekから住友ゴム工業に音声翻訳システムを提供するなど、可能な部分から収益化を進めている。また、近畿日本ツーリストやログバーなどと新たな取り組みを進めている。
インバウンド市場に向けては、PRメディア・展示会など「プロモーションの企画・運営」、コミュニケーションに必要となる「機械翻訳・人手翻訳・音声翻訳・多言語PR動画」、訪日外国人客のリピート化に有効な「CRM顧客管理」などグループが有するリソースを有効に組み合わせ、企業や自治体に向けの事業拡大が期待できる。近畿日本ツーリストと共同で開始した訪日外国人に向けた音声翻訳配信サービス事業などが注目される。
 
 
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