ブリッジレポート
(2317:東証1部) システナ 企業HP
逸見 愛親 会長
逸見 愛親 会長
三浦 賢治 社長
三浦 賢治 社長
【ブリッジレポート vol.33】2017年3月期第1四半期業績レポート
取材概要「第1四半期決算において、今後の大きな成長が見込まれる、「車載」、「社会インフラ」及び「ロボット」等をけん引役に、営業利益の6割近く・・・」続きは本文をご覧ください。
2016年8月9日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社システナ
会長
逸見 愛親
社長
三浦 賢治
所在地
東京都港区海岸一丁目2番20号 汐留ビルディング14階
事業内容
自動運転・車載システム、スマートフォン向けソフト開発・技術支援、金融機関・企業向けシステム開発、IT関連商品の企業向け販売を中心に、システムの運用・保守、クラウド型業務アプリの開発等も手掛ける
決算期
3月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年3月 42,695 3,172 3,208 2,249
2015年3月 36,951 2,226 2,322 940
2014年3月 33,969 1,656 1,746 1,797
2013年3月 31,662 2,244 2,292 1,203
2012年3月 30,630 1,822 1,918 904
2011年3月 39,176 2,579 2,661 2,957
2010年3月 3,636 490 536 340
2009年10月 8,161 1,261 1,258 1,180
2008年10月 9,603 1,816 2,153 1,275
2007年10月 7,930 1,595 1,555 849
2006年10月 5,917 961 967 602
2005年10月 4,180 717 691 561
2004年10月 3,093 677 643 391
2003年10月 2,461 516 511 280
2002年10月 1,940 398 380 196
株式情報(7/28現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,483円 24,506,700株 36,343百万円 17.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
36.00円 2.4% 93.97円 15.8倍 543.93円 2.7倍
※株価は7/28終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
システナの2017年3月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
2010年4月1日に(株)システムプロが、持分法適用会社だったカテナ(株)を吸収合併して誕生。旧(株)システムプロのモバイル端末の設計・開発・検証に係る技術・ノウハウとオープン系技術、旧カテナ(株)の金融分野の業務知識及び基盤系技術を融合した事業展開により新たな領域の開拓を進めている。連結子会社11社及び持分法適用会社2社と共にグループを形成している。
 
 
【会社の経営の基本方針 −安定と成長のバランスを重視した経営−】
経営目標は、「日本を代表するIT企業となり、日本経済を底辺から支える」。その実現のために、「破壊と創造」、「安定と成長」、「保守と革新」と言う相反する課題をバランス良くコントロールし、常に振り子の中心点に経営の軸足を置いた、バランス経営を基本方針としている。
 
【目標とする経営指標】
・安定した高配当
・高い株主資本利益率
・高い売上高営業利益率
目標とする経営指標として、安定した高配当、高い株主資本利益率、高い売上高営業利益率を掲げており、その実現に向け、経営の基本方針に則り、高収益体質を目指して行く考え。当面の目標(中期経営目標)は、19/3期に連結売上高560億円、営業利益55億円、ROE20%の達成と年間配当1株当たり52円の実施(配当性向40%以上)。
 
【事業内容】
事業は、ソリューションデザイン事業、フレームワークデザイン事業、ITサービス事業、ソリューション営業、クラウド事業、コンシューマサービス事業、及び海外事業に分かれる。16/3期の売上構成比は、ソリューションデザイン事業32.9%、フレームワークデザイン事業12.2%、ITサービス事業13.5%、ソリューション営業39.4%、クラウド事業1.4%、コンシューマサービス事業0.9%、及び海外事業0.5%(この他、17/3期から新規事業の育成を目的に投資育成事業をセグメントした)。
 
ソリューションデザイン事業   (株)システナ、(株)ProVision、(株)IDY、HISホールディングス(株)
モバイル端末開発で培ったノウハウを強みとする自動運転やテレマティクス等の「車載」、電力、交通、航空、宇宙、防衛等の「社会インフラ」、通信キャリア、Eコマース、教育、電子書籍等の「ネットビジネス」、スマートフォン、家電、ロボット等の「プロダクト」、及びワークフロー等の「業務システム」の5つのカテゴリーに経営資源を集中させている。いずれのカテゴリーも、IoT関連の案件も含めて、システムやサービスの開発及び検証の引き合いが活発である。
 
フレームワークデザイン事業   (株)システナ、(株)ProVision
国内外の生・損保や銀行を顧客として、金融系システム開発や基盤系システムの開発を行っている。生損保業務では、情報系、契約管理業務、保険料計算、代理店業務から営業管理業務に至るまで幅広い業務ソリューションの開発実績を有し、銀行業務では、メインフレームへの対応はもちろん、オープンシステムの分野においても、営業店系システム及び対外系チャネルシステム等で豊富な開発実績を有する。現状では、業務の大半を金融系システムの開発・運用が占めているが、ITサービス事業やソリューション営業事業との連携による両事業が有する顧客へのクロスセル、或いはスマホアプリやWebアプリ等のソリューションでのソリューションデザイン事業との連携により、金融系の深耕と他業種への横展開を進めている。
 
ITサービス事業   (株)システナ、東京都ビジネスサービス(株)
システムやネットワークの運用・保守・監視、ヘルプデスク・ユーザーサポート、データ入力、大量出力等のITアウトソーシングサービスを手掛ける。顧客は電機メーカー、金融機関、外資系企業、官公庁等。
 
ソリューション営業事業   (株)システナ
ITプロダクト(サーバ、PC、周辺機器、ソフトウェア)の企業向け販売やシステムインテグレーションを手掛ける。ハード販売型のビジネスからサービス提供型のビジネスへシフトを進めており、ITサービス事業等とも連携して所有から利用(クラウド等)へと変化するニーズを取り込む事で事業拡大、高付加価値化を図っている。顧客は電機メーカー、外資系企業等。
 
クラウド事業   (株)システナ
クラウド型サービスの導入支援からアプリケーションの提供までを手掛けており、「Google Apps for Business(以下、Google Apps)」と同社開発の「Cloudstep」を組み合わせたシステナ版グループウェアのクラウドサービスを提供している。現在、パブリック・クラウドに特化しているが、プライベート・クラウドへの対応も進めている。尚、「Cloudstep」とは、「Google Apps」等のクラウド型サービスの使い勝手を向上させるための業務アプリケーションや運用者向け管理ツール等の総称。
 
コンシューマサービス事業   (株)GaYa
連結子会社(株)GaYaを中心とする事業である。自社タイトルやエンジンの複数プラットフオームへの展開、PC/スマホの垣根を越えたマルチ対応ゲーム制作等を手掛けている。
 
海外事業   Systena (THAILAND) Co.,Ltd.、Systena America Inc.、Systena Vietnam Co.,Ltd、iSYS Information Technology Co.,Ltd.
タイの現地法人Systena (THAILAND) Co.,Ltd.、米国の現地法人Systena America Inc.、ベトナムの現地法人Systena Vietnam Co.,Ltd.、及び中国の合弁会社iSYS Information Technology Co.,Ltd.(北京)の4社が事業を進めている。タイの現地法人は、バンコク版レストラン検索アプリ「バングル」の収益化に取り組んでおり、16/3期上期にサービス課金を開始した。米国の現地法人はモバイルや通信関連の開発・検証支援と米国の最新技術・サービスの動向調査及びインキュベーションが二本柱。
一方、ベトナムの現地法人はソフトウェア開発・検証評価・保守運用、ITサービス全般等を手掛けるオフショア拠点。中国の合弁会社(持分法適用会社)もオフショアとの位置付けで、モバイル向け・金融機関向けシステムが中心。
 
投資育成事業
新規事業の育成を目的として、2016年4月1日に(株)インターネットオブシングス、(株)eペット、(株)キャリアリンケージを設立した。
 
 
中期4ヵ年計画(16/3期〜19/3期)
 
【ストラテジー  −自動運転、スマートシティ、ロボット、IoTソリューション−】
今後10年間で最も伸びる分野に経営資源を集中させていく考えで、具体的なターゲットとして、自動運転、スマートシティ、ロボット及びIoTソリューションの4分野を挙げている。4分野は、いずれも無線通信技術が不可欠な事から同社の強みを活かす事ができる。また、ロボットはAIの領域でもあり、今後、幅広い用途や需要が期待でき、この分野でいち早く技術とノウハウの蓄積を図る事の意義は大きい。
 
【中期4ヵ年計画(16/3期〜19/3期)  −成長工ンジンの再構築により、4年後の営業利益を2.5倍に−】
(1)重視する経営指標(KPI)と2019年3月期の目標
 売上高  56,000百万円(15/3期 36,951百万円)   配当   52円  (15/3期 30円)
 営業利益 5,500百万円 ( 同  2,226百万円)  配当性向 40%以上(同 81.0%)
 EPS    130円    ( 同      37円)  ROE   20%  (同 7.3%)
 
 
(2)主要セグメントの目標と取り組み
ソリューションデザイン事業
19/3期の目標は売上高185億円、営業利益22億円(15/3期 売上高117.6億円、営業利益10.3億円)。セグメント全体で売上高を1.6倍、営業利益を2.1倍に拡大させる考えで、中核となる車載・ロボットと社会インフラについては、合計で売上高3.7倍、営業利益4.8倍を見込んでいる(売上高19億円、営業利益1.8億円 → 売上高71億円、営業利益8.7億円)。
 
・車載・ロボット、Webシステム開発・検証の実績を活かした交通・電力といった社会インフラへの展開
・ネットビジネスの支援(新たなサービスの創造を支援する)。
 
フレームワークデザイン事業
19/3期の目標は売上高65億円、営業利益8億円(15/3期 売上高42.4億円、営業利益3.9億円)。売上を15/3期比1.5倍、営業利益を同2.1倍に拡大させたい考えで、本部間協業・新規サービスについては売上20倍、営業利益40倍を目指している。

・金融(保険・銀行)での開発実績やノウ八ウを活かして他業種の基幹システム関連等へ水平展開(ワークフロー開発や長期保守)
・本部間協業の拡大によるストツク型ビジネスへの転換
 
ITサービス事業
19/3期の目標は売上高70億円、営業利益7億円(15/3期 売上高51億34百万円、営業利益3億3百万円)。
 
・ヘルブデスクやシステム運用保守で培ったノウ八ウの活用と本部間協業による高付加価値サービスへの転換
高付加価値サービスとは、海外進出支援、ITサポート環境構築、社内システム環境整備、インフラ最適化、スマートデ八イス運用支援等。
 
ソリューション営業
19/3期の目標は売上高200億円、営業利益8億円(15/3期 売上高151億93百万円、営業利益4億79百万円)。サービス売上高を40億円に引き上げ、売上構成比を20%とする事で、15/3期に3.2%だった営業利益率を4.0%に高める。

当事業が総合営業としてシステナの全ての商材・サービスを販売していく事を基本方針とし、オンプレミスのサーバーとクラウドサービスとの連携によるハイブリッド環境への対応強化、ストックビジネスの拡大及び本部間連携によるシナジー拡大に取り組んでいく。
 
 
新企隊本部を発足させた目的は二つあり、一つは、IoT、セキュリティ、Fintech、ロボティクス、コンテンツをキーワードとする高付加価値な事業創造を通じて、ストックビジネス(ロイヤリティ・ビジネス)の拡大を図る事。この一環として、関係事業を集約し投資効率の向上と営業連携の強化に取り組む。
もう一つは、海外事業を早期に軌道に乗せる事。早期の黒字化に向け、海外子会社独自で事業活動を行うビジネスモデルから、システナ本体との連携強化によるALLシステナの経営資源を有効活用するビジネスモデルへの転換を図る。19/3期に売上高40億円、営業利益10億円の収益寄与を目指している(15/3期 売上高9.2億円、営業利益0.4億円)。

17/3期は海外子会社が発掘した米国のベンチャー企業3社と日本での独占販売契約を締結した以下3つのサービスの販売を開始する予定で(クラウド事業として売上計上)、売上高14.9億円、営業損失1.7億円を計画している(16/3期:売上高11.7億円、営業損失0.6億円)
 
IoTプラットフォーム「C2M」(プラズマ社)
全米屈指のIoTプラットフォーム「C2M」の日本独占販売契約を締結した。オールインワンのIoTプラットフオームであり、導入すれば直ぐにIoTを始める事ができる。米国の代表的な大都市のスマートシティ計画におけるIoTプラットフオームに選定され(今夏にプレス発表の予定)。この他、AT&T、HP、米国大手石油会社、大手物流、大学、医療関係、建設会社等で、IoTプラットフオームとして豊富な採用実績を有する。
 
認証&暗号化ソリューション「FIDO」(ストロングオース社)
世界の中央銀行、大手金融機関、軍事機関が認めた認証&暗号化ソリューションの日本独占販売契約を締結した。某西欧の中央銀行、某中東の中央銀行、イベント切符業界で世界最大級のマーケット・メーカー、US最大級テレコム会社、APAC最大級テレコム会社等、全世界の大手企業での採用実績を有する。暗号化ソリューションだけでなく、ヨーロッパや米国で話題の次世代認証システム(FIDO)の日本企業への提案活動にも力を入れていく考え。
 
アドバタイズ・テクノロジー「リールコードメディア」(マカテ社)
シリコンバレー・ベンチャーによる、斬新なアドバタイズ・テクノロジー(広告技術)の日本独占販売契約を締結した。リールコードメディア(特許出願中)はQRコードの進化版と言い換える事ができ、最大4つのあらゆるデジタルコンテンツを直感的につなげる新世代アドテク。広告、販促、名刺、パンフレット、マニュアル、ユーザサポートをユーザーに直感的に繋げる新ソリューションとして期待されている。
 
 
2017年3月期第1四半期決算
 
 
前年同期比10.3%の増収、同82.0%の営業増益
売上高は前年同期比10.3%増の105億80百万円。金融機関のIT投資の落ち込みでフレームワークデザイン事業の売上が減少したものの、「車載」、「社会インフラ」(電力、交通、航空等)、「ネットビジネス」、「プロダクト」(スマートフォン、家電、ロボット等)をけん引役にソリューションデザイン事業の売上が同25.4%増加した他、事業間連携(事業本部間の連携)の成果でITサービス事業やソリューション営業事業の売上も増加。育成中のクラウド事業の売上も、自社開発のグループウェア「Cloudstep」のアドオンで差別化に成功した「Google Apps」や自社開発の金融機関向けスマートフォン不正送金・フィッシング詐欺対策アプリ「Web Shelter」の好調で同43.9%増と伸びた。

利益面では、収益性の高いソリューションデザイン事業の売上構成比の上昇や、増収効果と高付加価値化によるITサービス事業やソリューション営業事業の収益性改善で営業利益が7億42百万円と同82.0%増加。投資有価証券売却損83百万円の計上による営業外費用の増加や税効果会計の影響を吸収して最終利益も、4億21百万円と同7.3%の増加にした。
 
 
(2)セグメント別動向
ソリューションデザイン事業
売上高39億66百万円(前年同期比25.4%増)、営業利益3億53百万円(同81.0%増)。当事業は、自動運転やテレマティクス等の「車載」、電力、交通、航空、宇宙、防衛等の「社会インフラ」、通信キャリア、Eコマース、教育、電子書籍等の「ネットビジネス」、スマートフォン、家電、ロボット等の「プロダクト」、及びワークフロー等の「業務システム」の5つのカテゴリーに警視資源を集中している。この第1四半期は、いずれのカテゴリーもIoT関連の開発引き合いが旺盛だった。

「車載」は車載インフォテインメントシステムや自動運転に関わる開発を中心に増加し、「社会インフラ」ではエネルギーの有効活用及び電力の見える化に関わるエネルギーマネジメントシステムや航空システムの開発が、「ネットビジネス」では通信キャリアのインターネットサービスや各種サービス事業者のIoT関連案件の開発・評価業務が、それぞれ増収をけん引。「プロダクト」は、スマートフォンの開発・検証業務の減少を、ロボット、家電、人工知能、IoT関連機器等でカバーして売上が増加した。
尚、「車載」分野を長期的な重点注力分野と位置付け、自動車ソフトウェア標準化団体(JasPar)に加入した。
 
フレームワークデザイン事業
売上高10億36百万円(前年同期比19.9%減)、営業利益1億25百万円(同36.3%増)。大型案件の一巡やマイナス金利の影響で金融業界のIT投資は総じて低調な推移となり、同社の売上も減少したが、人員増強等による人件費負担で前年同期の利益水準が低かったため営業利益は増加した。
 
ITサービス事業
売上高15億15百万円(前年同期比10.6%増)、営業利益1億34百万円(同138.5%増)。ソリューション営業本部の顧客への営業が成果を上げ、「ITサポート環境最適化サービス」、「グローバル競争力強化支援サービス」、「ITトレーニング・動画サービス」等の高付加価値案件を中心に売上が増加した。
 
ソリューション営業事業
売上高38億41百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益は187百万円(同78.4%増)。フレームワークデザイン事業やITサービス事業との連携が成果を上げ、機器販売からインフラ構築、システム開発、保守運用に至る高付加価値のワンストップサービス案件が増加した。
 
クラウド事業
売上高1億75百万円(前年同期比43.9%増)、営業利益19百万円(前年同期は営業損失1百万円)。自社開発のグループウェア「Cloudstep」との連携で差別化に成功した「Google Apps」の大規模導入案件が複数あった他、インターネットバンキングの不正送金被害の急増に対するセキュリティ意識の高まりから、自社開発の金融機関向けスマートフォン不正送金・フィッシング詐欺対策アプリ「Web Shelter」が複数の金融機関に採用された。
 
コンシューマサービス事業
売上高73百万円(前年同期比72.4%増)、営業損失14百万円(前年同期は営業損失17百万円)。ライセンス供給も含めて前期に投入した国内3本、海外2本のタイトルが寄与した。
 
海外事業
売上高42百万円(前年同期比30.7%減)、営業損失は52百万円(前年同期は営業損失22百万円)。当事業は未だ投資の段階にあり、来18/3期の黒字化を目指している。タイ子会社において、飲食店向け電子広告モバイルアプリサービス「バングル」の有料会員の長期契約や広告収入が増加したが、米国子会社において、モバイル及び通信関連の開発・検証支援が減少した。
 
投資育成事業
売上高1百万円、営業損失17百万円。当事業は本年4月1日に設立した(株)インターネットオブシングス、(株)eペット、及び(株)キャリアリンケージの子会社3社を育成中である。
 
(株)インターネットオブシングス
IoT、ロボット、Fintech、ソーシャルメディア関連の企画・開発・販売を手掛ける。システナグループの収益構造をストックビジネスへ転換するべく、米国からライセンスを受けた商材を販売(ロイヤリティ・ビジネス)していく予定。
 
(株)eペット
ペット向けのインターネットサービス会社。ペット業界向けIoT関連機器の販売及びペットの宿泊サービスに関するWebサービスを順次リリースしていく予定。
 
(株)キャリアリンケージ
同社及びグループ会社が培ったノウハウを活かして人材サービスを展開する。有料職業紹介事業、労働者派遣事業、人材育成及び能力開発のための各種研修・セミナー・イベントの企画・開催等のサービスを順次リリースしていく予定。
 
 
 
季節要因もあり、フレームワークデザイン事業、ITサービス事業、ソリューション営業事業の売上が前四半期比で減少したが、いずれも収益性は改善した。
 
(3)財政状態
第1四半期末の総資産は前期末に比べて18億84百万円減の210億47百万円。季節要因として、売上債権、仕入債務、未払法人税等が減少した他、売却により投資有価証券も減少した(11億15百万円→5億36百万円)。自己資本比率63.3%(前期末57.9%)。
 
 
2017年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更はなく、前期比7.3%の増収、8.3%の経常増益予想
売上高は前期比7.3%増の458億円。大型案件の一巡による金融機関向けの落ち込みでフレームワークデザイン事業の売上が同18.1%減少するものの、5つのカテゴリーをけん引役にソリューションデザイン事業の売上が同20.7%増と伸びる他、企業統合・事業再編に伴う社内システムサポート(ヘルプデスク)の再構築やグローバル企業向けユーザサポート業務等でITサービスの売上も同9.8%増加する見込み。また、未だ事業規模は小さいものの、前期の顧客獲得と値上げ効果でクラウド事業の売上も同49.0%増加する。

利益面では、先行投資的な営業費用の増加を吸収して営業利益が34億74百万円と同9.5%増加する見込み。新企隊本部が子会社3社を設立して取り組む事業の立ち上げや米国でのインキュベーション事業等の投資育成事業で6億円の投資を計画しており、このうち4億円が今期に費用計上される予定。また、広告宣伝費はテレビCM費用2億円程度を予定している。

配当は1株当たり4円増配の年36円を予定(上期末18円、期末18円)。
 
 
ソリューションデザイン事業
売上高169億50百万円(前期比20.7%増)、営業利益20億32百万円(同31.3%増)。「車載」では、更なる受注拡大に向け、車関連開発に必要なISO26262の取得や自動車関連の団体AUTOSARへの加入を進め、ノウハウを蓄積していく。「社会インフラ」では、引き続き引き合いが増えている電力や航空に注力すると共に、ITS(高度交通システム)や、マイナンバーの民間利用に向けたシステム開発需要の取り込みに取り組んでいく。「プロダクト」では、今後の市場拡大が予想される、ロボット、人工知能、IoTの分野にスマートフォン開発技術者のシフト進めながら受注を拡大させていく。
 
フレームワークデザイン事業
売上高42億48百万円(前期比18.1%減)、営業利益5億45百万円(同21.7%減)。第1四半期に流通・カード分野でポイントや決済システム等の受注に成功しており、これを足掛かりに、既存顧客からの更なる受注獲得に取り組むと共に、プロジェクト・マネジメントに長けた人材を育成し、電子マネーやFintech等の成長分野へのシフトを進めていく。また、社内連携の強化によるサービス商材の開発にも取り組んでいく。
 
ITサービス事業
売上高63億43百万円(前期比9.8%増)、営業利益5億62百万円(同26.7%増)。IT戦略のパートナーとして、グループ全社のリソースをフルに使った「ALLシステナ体制」で“1クライアント複数サービス”の提案営業を引き続き展開していく。
 
ソリューション営業事業
売上高170億円(前期比1.0%増)、営業利益5億27百万円(同6.0%増)。引き続きBCP(事業継続計画)対策としてオンプレミスのサーバとクラウドサービスとの連携によるハイブリッド対応やサーバ・ストレージソリューションのサービス拡大に取り組んでいく。
 
クラウド事業
売上高8億53百万円(前期比49.0%増)、営業利益60百万円(同5.6%減)。引き続き「Cloudstep」との連携による「Google Apps」の拡販やセキュリティ需要の取り込みによる「Web Shelter」の拡販に取り組んでいく。また、下期のサービス開始を念頭に、IoT、FinTech、AdTechをキーワードとする米国ベンチャー3社との取り組みを加速させる。
 
IoTプラットフォーム「C2M」(プラズマ社)
全米屈指のIoTプラットフォーム「C2M」の日本独占販売契約を締結した。オールインワンのIoTプラットフオームであり、導入すれば直ぐにIoTを始める事ができる。
 
認証&暗号化ソリューション「FIDO」(ストロングオース社)
世界の中央銀行、大手金融機関、軍事機関が認めた認証&暗号化ソリューション。西欧の中央銀行、中東の中央銀行、イベント切符業界の世界最大級のマーケット・メーカー、US最大級テレコム会社、APAC最大級テレコム会社等、全世界の大手企業での採用実績を有する。
 
アドバタイズ・テクノロジー「リールコードメディア」(マカテ社)
シリコンバレー・ベンチャーによる、斬新なアドバタイズ・テクノロジー(広告技術)。広告、販促、名刺、パンフレット、マニュアル、ユーザサポートをユーザーに直感的に繋げる新ソリューションとして期待されている。
 
コンシューマサービス事業
売上高4億58百万円(前期比18.1%増)、営業利益41百万円(同210.5%増)。他社ライセンスの取得による低コストのPCクラウドゲームのエンジンのリリースを第2四半期に、海外市場向け(北米向けにローカライズ)を第3四半期に、それぞれリリースする予定(共にライセンス提供)。第3四半期には、企画・販売で実績のあるパートナー企業との協業によるスマートフォン向けのネイティブアプリのリリースも予定している。
 
海外事業
売上高2億20百万円(前期比5.5%増)、営業損失2億43百万円(前期は営業損失1億15百万円)。タイ現法は通期で課金効果が現れるが、「バングル」のブラッシュアップや既存顧客に対するサービスメニュー拡充で営業費用が増加する。売上高40百万円(前期は7百万円)、営業損失44百万円(前期は営業損失42百万円)を計画しており、上期は先行投資が続くため赤字が避けられないが、下期には月次ベースでの黒字化を実現したい考え。一方、米国現法は売上高1億50百万円(前期は1億75百万円)、営業損失2億円(前期は営業損失71百万円)を計画。モバイル及び通信関連の開発・検証支援の減少が見込まれる。
 
 
今後の注目点
第1四半期決算において、今後の大きな成長が見込まれる、「車載」、「社会インフラ」及び「ロボット」等をけん引役に、営業利益の6割近くを稼ぎ出すソリューションデザイン事業が順調に伸びている事や、パソコンやサーバー等の情報機器販売を行ってきたソリューション営業事業が、事業間連携と物販以外のサービスメニューの拡充による付加価値化で、単なる物販ビジネスから、システム開発、保守運用サービスを含めたワンストップサービスを提供できるシステムインテグレーターへと進化しつつある事が確認できた。中期4ヵ年計画の最終目標の達成はチャレンジングではあるが、エンジンの一つである既存事業は順調なようだ。もう一つのエンジンとなる新規事業についは、4月に子会社3社を立ち上げた事に加え、IoT、FinTech、AdTechをキーワードとする米国ベンチャー企業3社との協業ビジネスが下期にスタートする。新規事業を軌道に乗せる事ができれば、中期4ヵ年計画の最終目標を射程圏内にとらえる事ができるのではないだろうか。
 
 
 
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
 
 
◎コーポレート・ガバナンス報告書   2016年6月29日更新
1.基本的な考え方
当社は、激しい経営環境の変化に対応し、経営の効率性を高めるために迅速な意思決定によるスピード経営を推し進め、永続的な事業発展と株主価値の増大および株主への継続的な利益還元を行っていくと同時に、株主、顧客、取引先、従業員および地域社会などのステークホルダー(利害関係者)との利害を調和させ、全体としての利益を最大化することを目指し、かつ、経営の健全性確保およびコンプライアンス(法令遵守)の徹底に努めるためにコーポレート・ガバナンスを強化させていきたいと考えております。
このため、外部専門家(監査法人、主幹事証券会社、弁護士、社会保険労務士、司法書士等)やステークホルダーからの指摘や提言を真摯に受け止め、経営の公平性、透明性に関して更なる充実を図る所存であり、持ち前の当社の機動性を活かし、会社規模に応じた体制を構築し、株主などのステークホルダーを絶えず意識した上場企業として一層の自己改革を図り、コーポレート・ガバナンスの強化と適時適切な情報開示に努める所存であります。
 
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】
【原則1-2 株主総会における権利行使】
【補充原則1-2-4】
現在、当社の株主における機関投資家や海外投資家の比率は相対的に低いため、現行の書面投票制度で支障はないと考えております。今後とも当該投資家の保有比率の動向を踏まえ、議決権の電子行使を可能とするための環境作り(議決権電子行使プラットフォームの利用等)や招集通知の英訳を検討してまいります。
 
【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】
【原則1-4 いわゆる政策保有株式】
当社は、政策保有株式として上場株式を保有しない方針であります。なお、旧カテナ株式会社との合併により引き継いだ政策保有株式(3銘柄95百万円)については、市場動向を見ながら売却する予定であります。

【原則1-7 関連当事者間の取引】
当社は、取締役の利益相反取引・競業取引を取締役会の付議・報告事項としており、取引毎に取締役会による事前承認・結果の報告を実施しております。


【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、株主との建設的な対話を促進するために、ディスクロージャーポリシーを定め、開示しております。詳細は、当社ホームページに掲載しておりますので、ご参照ください。
http://www.systena.co.jp/ir/management_policy/disclosure.html
また、そのための体制整備・取組については、本報告書「III 株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況」の「2.IRに関する活動状況」をご参照ください。
 
 
 
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投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
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