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(3254:東証1部) プレサンスコーポレーション 企業HP
山岸 忍 社長
山岸 忍 社長

【ブリッジレポート vol.2】2017年3月期第1四半期業績レポート
取材概要「この第1四半期は対前年同期比では減収減益となったが、要因は本文中にもあるようにファミリーマンションの引渡時期によるもので、通期予想に・・・」続きは本文をご覧ください。
2016年8月23日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社プレサンスコーポレーション
社長
山岸 忍
所在地
大阪市中央区城見1-2-27 クリスタルタワー
事業内容
近畿圏、東海・中京圏を中心に、ファミリー向け及びワンルームマンションを展開。名古屋、東京にも拠点。
決算期
3月末日
業種
不動産業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年3月 78,990 14,057 13,798 9,194
2015年3月 65,641 12,262 12,065 7,758
2014年3月 51,755 10,334 10,264 6,286
2013年3月 42,349 9,393 9,329 5,351
株式情報(8/12現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
4,495円 15,403,400株 69,238百万円 19.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
70.00円 1.6% 702.42円 6.4倍 3,414.09円 1.3倍
※株価は8/12終値。発行済株式数は直近期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。
 
株式会社プレサンスコーポレーションの2017年3月期第1四半期決算概要などをお伝えします。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
「不動産に高付加価値を創造する」というビジネスモデルの下、近畿圏、東海・中京圏を中心にファミリー向け及びワンルームマンションを企画・開発・販売する独立系マンションディベロッパー。近畿圏、東海・中京圏における分譲マンション供給戸数はそれぞれ第1位。全国でも第6位にランクインされる。豊富な供給実績と高いシェア、強力な営業力、健全な財務内容などが大きな強み。
 
【沿革】
大手マンションディベロッパーにおいて実績を上げていた山岸忍社長が、1997年10月に不動産販売を行う事を目的とし同社の前身である(株)日経プレステージを設立。1998年には初の自社ブランドマンションである「プレサンス難波東」を販売した。2000年には初の自社開発物件である「プレサンス心斎橋EAST」を販売するなど着実に実績を積み上げていく。
2002年、商号を現在の「株式会社プレサンスコーポレーション」に変更。
近畿圏から事業エリアを拡大し、2003年には東海エリアで初めての自社開発物件である「プレサンス名古屋城前」の販売を行うなど業容は順調に拡大し、2007年に東京証券取引所市場第2部に上場した。
2008年に東京支店を開設し、首都圏での事業展開も開始。着実な事業エリア拡大であったため、同年発生したリーマンショックの影響を大きく受ける事も無く成長を続け、2013年、東証1部にステップアップした。
 
【企業理念】
「一隅を照らす」
「一隅を照らす」とは、「一人一人が自身が置かれたその場所で精一杯努力し、他の人々のためにも働くことでまわりを明るく照らす。それがひいては社会全体を明るく照らし、世界の人々の平和や幸福の実現に結びつく。」という比叡山延暦寺(滋賀県)を開創し天台宗を開いた伝教大師・最澄上人の教え。滋賀県出身の山岸社長が同社の礎としている。
 
 
また、「一人一人が自身が置かれたその場所で精一杯努力すること」に大きな価値を見出しており、「凡事徹底」という考え方を全社の行動指針としている。
 
【市場環境など】
◎市場環境
一般社団法人不動産協会の調査によれば、平成27年度(平成27年4月〜平成28年3月)の分譲マンション供給戸数は、近畿圏、中部圏、首都圏、3大都市圏合計でそれぞれ、12,519戸、2,271戸、30,084戸、44,874戸となっている。

同社資料(出所:不動産経済研究所)によれば、同社は分譲マンション供給ランキングにおいて、近畿圏で6年連続第1位(2015年 1,669戸)、東海・中京圏で5年連続第1位(2015年 695戸)に加え、全国でも第6位(2015年2,512戸)と高いシェアを有している。
 
 
◎同業他社
上の表に示されている企業と同社を様々な角度から比較してみた。
 
 
他社と比較すると、規模は決して大きくないながらも、完成在庫の少なさ、高水準な自己資本比率、低水準な有利子負債依存度、高収益性(経常利益率、ROE)が目を引く。
ただ一方でPBRは1倍を超えているもののPERは低水準にとどまっている。
多くの投資家に対する更なる認知度の向上が必要となる。
 
【事業内容】
事業セグメントは、投資型分譲マンションであるワンルームマンションおよび実需向け居住型分譲マンションであるファミリーマンションの企画・開発・販売を中心とした「不動産販売事業」と、ワンルームマンションの賃貸管理事業、賃貸事業、建物管理などを手掛ける「その他」の2セグメント。
 
◎商品構成
同社が手掛けるマンションの概要は以下の通り。
価格帯はワンルームで約1,600万円、ファミリーで約3,200万円となっている。
 
 
 
◎事業エリア
自社ブランドマンションの販売を開始した1998年11月以降2016年3月末までの累計販売戸数は、近畿圏、東海・中京圏中心に全国で437棟、27,698戸となっている。
 
 
 
直近、2016年3月期の地域別供給戸数を見ると、近畿圏
が67%、東海・中京圏が26%などとなっている。
 
 
ワンルームマンションは、近畿圏、東海・中京圏、ファミリーマンションは両圏に加え東京、沖縄を事業エリアとしている。首都圏は、市場規模は大きいものの、土地仕入コスト、販売価格等の要因からワンルームマンションは手掛けず、ファミリーマンションのみ分譲している。
今後は近畿圏、東海・中京圏におけるブランド力、シェアを更に向上させるとともに、他地域への展開も検討していく考えだ。
 
【特長と強み】
①豊富な供給実績と高いシェア
前述の様に、同社は本社所在地の近畿圏のみならず、東海・中京圏において分譲マンション供給実績No.1であることに加え、全国レベルでも第6位にランクイン(2015年)という実力を有している。
高いシェアは、スケールメリットによる建築コストの低減や情報収集力の向上など大きなメリットをもたらしている。
 
②販売力の強さ
ワンルームマンションの販売において、同社では、営業部門全体で1物件を集中的に販売している。同一条件の物件を全員で販売することにより、社内競争が促され、営業員の士気向上に繋がっている。
また自社開発の同一ブランドのみを販売していることから、営業スタッフは物件の仕様や特長について細かい点まで熟知しているため、顧客の信頼も高い。
加えて、様々な手法で、潜在的なユーザーの掘り起こしに力を入れており、需要や市況変化への対応力が高い。
これらの要因により、早期完売と安定した売上を実現している。
 
③健全な財務内容
高利益率、少ない完成在庫、早期の資金回収、プロジェクト融資の早期返済などにより高い自己資本比率を維持しており、有利な土地仕入が可能となっている。
 
 
2016年3月期は建築コストの上昇により粗利率や経常利益率は前期よりも低下したが、高水準を維持している。
また積極的な土地仕入を行ったため借入が増加し自己資本比率は低下したが、財務の健全性に影響の出るレベルではない。
 
④優れた商品力
「立地」、「仕様」、「価格」の3点において購入者に対し高い満足度を提供している。
「立地」においては利便性と先進性を重視し、都心の主要駅から徒歩10分圏内の物件を厳選する。
「仕様」においては高級感、快適性、機能性を重視し、浴室換気乾燥機付きユニットバス、ガス温水式床暖房、防音サッシ、遮音フローリングを標準装備として物件に高い付加価値を加えている。
「価格」については、高級感を持たせながらもリーズナブルな販売価格設定によって、高いコストパフォーマンスを実現している。
この様な取り組みにより、同社物件は長期にわたる高い資産価値・ブランド価値を有している。
 
 
⑤圧倒的な情報収集力
マンションディベロッパーにとっては、良質なマンション用地情報を、仲介業者、金融機関などからいかにして他社に先駆けて収集することができるかが、業容拡大のための重要なポイントである。
リーマンショックで多くの同業他社が土地の仕入に踏み切れなくなった際、財政状況が良好だった同社はこれを好機と捉え積極的な仕入れ活動を展開した。

仲介会社等にとっては、不況期でも仕入を積極的に行う同社の存在は極めて重要であった。また、大手ディベロッパーに比べると、意思決定のスピードが迅速である点も仲介会社等にとっては大変魅力的であったため、「取引のメリットが大きい会社」と評価され、「新しい土地情報はまずプレサンスへ」という関係性が構築された。
リーマンショックの影響が鎮静化した現在でもこの関係はより強固なものとなっており、同社競争力の高さの一因となっている。
意思決定のスピードが迅速である点およびブランド力の向上によって、本来であれば大手ディベロッパーに持ち込まれるような大型案件も先に同社に持ち込まれるケースも増えているという。
 
⑥安定した収益力
2007年12月に上場した同社はこれまでに、最初に期初予想を発表した2009年3月期以降、2016年3月期まで8回の決算を発表してきた。売上高、経常利益の期初予想と実績の乖離を検証すると、売上高では4回未達の期があったものの、経常利益に関しては未達となったことは上場以来1度も無い。
不動産市況に大きく影響されることなく安定・継続して収益を上げることができる点も同社の大きな特長といえよう。
 
 
 
高いマージン(売上高当期純利益率)を背景に高ROEを実現している。
過去3年間の営業利益、ROE、時価総額の3つの指標で一定の基準を満たしているため、2015年8月にJPX日経400インデックス(※)銘柄に選定された。今後も高ROEの維持に注力する考えだ。
 
※JPX日経400インデックス
資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点など、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たした、「投資者にとって投資魅力の高い会社」400銘柄で構成される株価指数。
 
 
2017年3月期第1四半期決算概要
 
 
減収減益
売上高は前年同期比19.9%減の335億35百万円。同社では売上計上を引渡ベースとしており、当四半期は前年同期と比べファミリー物件の竣工が少なかったため、減収となった。
今期販売中のタワーマンションの販売費など販管費は前年同期比約2割増加したことから、営業利益は同31.9%減の69億81百万円となった。
 
 
(不動産販売事業)
ワンルームマンション「プレサンスシリーズ」のプレサンス神戸元町(総戸数69戸)等の販売が順調に推移したが、前述の通りファミリーマンションの引き渡しが前年同期に比べ少なかったため減収となった。
 
 
(その他)
自社保有の賃貸不動産が順調に稼働した。
 
 
販売用不動産は前期末比42億29百万円増加の84億2百万円。仕掛販売用不動産は同72億89百万円減少の810億86百万円となり、資産合計は同62億49百万円増加の1,305億27百万円。
有利子負債は長短合計で同64億12百万円増加の631億18百万円となった。純資産は利益剰余金の増加等で同38億65百万円増加の541億90百万円。この結果自己資本比率は前期末より1.0%上昇し、41.4%となった。

BS上のたな卸資産(販売用不動産と仕掛販売用不動産の合計)から建築代金等を控除した、取得済用地のたな卸資産は、ワンルームマンションで18,323百万円(5,713戸)、ファミリーマンションで35,768百万円(4,906戸)、一棟販売で7,584百万円(2,685戸)。
今期以降の毎期の引渡戸数をワンルーム1,600〜1,700戸、ファミリー1,500〜1,800戸と仮定すると、どちらも2019年3月期までの3期分超の用地を既に取得した形である。また、一棟販売に関しては前期の引渡実績約400戸を前提とすれば7倍程度の用地を取得したことになる。
 
 
税金等調整前四半期純利益の減少などで営業CFのプラス幅は前年同期に比べ縮小。
固定資産の取得を拡大させたため投資CFのマイナス幅は拡大し、フリーCFもマイナスに転じた。
長期借入による収入が増加したため財務CFのプラス幅は拡大した。
キャッシュポジションは低下した。
 
(4)トピックス
◎大型プロジェクトの販売状況
①「プレサンス レジェンド 堺筋本町タワー」
地上30階建、総戸数337戸の大阪初の超高層免震タワーマンションプロジェクト。 2016年6月末時点で208戸が契約済みとなった。第2期は2016年9月より販売を開始する予定。
②「プレサンス レジェンド 琵琶湖」
滋賀県琵琶湖畔に総497邸のファミリーマンションを建設。琵琶湖畔では過去最大級プロジェクトで、全邸レイクビューを実現する。
第1期は2016年8月より販売を開始。販売前より約2,000名から問い合わせ等があり大きな関心が集まっている。
物件説明のための事前セミナーには約350組が来場した。
 
◎新規エリアへの進出
新規事業エリアとして広島への進出を決定した。
ワンルームマンション及びホテル事業を展開し、新たな収益基盤の確立を図る。
 
 
◎ホテル事業の進捗
前期から取り組みを開始したホテル事業は新たに3物件を追加し合計8物件の開発に取り組んでいる。
 
 
◎株式給付型ESOPを導入
従業員インセンティブ・プラン「株式給付型ESOP」を導入することとした。
*ESOPの概要
ESOPは、予め企業が定めた株式給付規程に基づき、従業員にポイントを付与し、各ポイント計算期間が終了したとき等に、ポイントを株式に交換して従業員に対し給付する仕組み。

同社は、同社グループ従業員にその貢献度等に応じてポイントを付与し、各ポイント計算期間が終了したとき等に累積したポイントに相当する同社株式を給付する。
同社グループ従業員に対し給付する株式については、予め信託設定した金銭により将来分も含め取得し、信託財産として分別管理する。この信託設定に係る金銭は全額同社が拠出するため、同社グループ従業員の負担は発生しない。

*導入の目的・期待する効果
ESOPの導入により、同社グループ従業員は同社株式の株価上昇による経済的利益を収受することができるため、株価を意識した業績向上への勤労意欲を高める効果が期待できる。
また、信託財産である同社株式についての議決権行使は、受益者要件を満たす同社グループ従業員の意思が反映されるため、同社グループ従業員の経営参画意識を高める効果も期待できる。

*信託の内容
同社を委託者とし、株式会社りそな銀行を受託者とする。(株式会社りそな銀行は日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社と特定包括信託契約を締結し、日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社が再信託受託者となる。)
同社グループ従業員が受益者となる。
信託契約の締結日は2016年8月26日を予定している。
同制度開始にあたり、第三者割当による自己株式の処分を2016年8月26日に行う。
(処分先:日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)、処分株式数:78,825 株)
 
 
2017年3月期業績予想
 

 
業績予想に変更無し。7期連続の増収増益で過去最高を更新へ
通期業績予想に変更は無い。売上高は前期比27.7%増加の1,008億39百万円と1,000億円を突破する見込み。
開発用地の取得費の上昇やマンションの建築工事費が高止まりしているものの、住宅取得支援制度が継続して実施されること、雇用情勢が改善傾向を示していること等から、都心部のマンション契約率は、今後も堅調に推移すると会社側は見ている。
用地取得費および建築コストの上昇で粗利率は今期も低下し、広告・モデルルームなどの販促費用が増加すること、事業規模拡大に伴い人員増強を計画していること等から販管費も約3割増加するが、増収により吸収し、営業利益は同10.0%増加の154億66百万円の予想。
今期より中間配当を開始。中間、期末それぞれ35円/株の合計70円/株で10円/株の増配を予定している。予想配当性向は10.0%。
今第1四半期は前年同期比で減収減益ではあったが、通期予想に対する進捗は概ね順調であると会社側は考えている。
 
 
今第1四半期の販売実績に今期中の引渡予定を加えた今期末引渡予定金額はワンルームマンション、ファミリーマンション、一棟販売でそれぞれ235億4百万円、394億81百万円、116億59百万円で合計746億45百万円。
マンション販売事業の今期予想売上高に対し78.9%の進捗となっている。
 
 
今期もワンルームマンション、一棟販売売上を大きく増加する計画である。ファミリーマンション売上も2桁の増加。
供給戸数は前期を約4割程度上回る見込み。前述の全国ランキングにあてはめると、3位に相当する供給戸数である。
第1四半期の進捗は、ファミリーマンションが竣工時期の関係でやや低かったものの概ね順調に推移している。
 
 
従来はワンルームで1棟60〜80戸、ファミリーも1棟50〜60戸程度が中心であったことから比較すると、物件の大型化が進んでいる。
前述したように、豊富な供給実績、高いシェアが評価され、大型物件情報が持ち込まれるケースが増加している。
 
(その他)
賃貸不動産の増加に伴い、受取家賃収入が増加し、売上高は同12.9%増の36億61百万円と2桁増を予想している。
 
 
今後の注目点
この第1四半期は対前年同期比では減収減益となったが、要因は本文中にもあるようにファミリーマンションの引渡時期によるもので、通期予想に対しては概ね順調に推移しているということであり、第2四半期以降の進捗を引き続き見守りたい。
一方で、新たに広島でワンルームマンション、ホテル事業を開始する事となったことも注目すべきトピックスだ。同社の強みの一つである全国規模での豊富な供給実績、高いシェアを活かした事業の進捗を注目したい。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
同社は最新のコーポレートガバナンス報告書を2016年6月23日に提出している。
 
 
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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