ブリッジレポート
(4847:JASDAQ) インテリジェント ウェイブ 企業HP
井関 司 社長
井関 司 社長

【ブリッジレポート vol.30】2017年6月期第2四半期業績レポート
取材概要「訪日外国人客の急速な増加に加え、東京オリンピック・パラリンピックを控えている事もあり、様々な決済手段に対応するシステム開発が増加し・・・」続きは本文をご覧ください。
2017年2月14日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社インテリジェント ウェイブ
代表取締役社長
井関 司
所在地
東京都中央区新川1-21-2 茅場町タワー
事業内容
クレジットカード決済システム首位。大日本印刷グループ入りで営業力強化が進展
決算期
6月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年6月 7,206 714 730 478
2015年6月 6,160 484 490 471
2014年6月 6,558 145 183 86
2013年6月 5,870 -677 -587 -349
2012年6月 5,241 131 154 270
2011年6月 4,762 321 341 129
2010年6月 4,956 358 387 211
2009年6月 5,527 228 235 187
2008年6月 6,695 417 403 -5
2007年6月 6,367 389 407 -295
2006年6月 7,137 1,482 1,452 947
2005年6月 5,174 678 688 264
2004年6月 5,257 371 365 156
2003年6月 5,891 1,177 1,161 539
2002年6月 5,505 1,854 1,846 1,003
株式情報(2/3現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
514円 26,340,000株 13,539百万円 9.7% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
6.00円 1.2% 20.88円 24.6倍 192.21円 2.7倍
※株価は02/03終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
インテリジェント ウェイブの2017年6月期上期決算と通期見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
クレジットカードの決済システムで国内シェアNo.1のソフトウェア開発会社。“リアルタイム処理が可能な高度なネットワーク技術”、“システムを止めないためのノンストップ技術”、及び“高度なセキュリティ技術”を技術基盤とし、カード不正利用検知システムや証券関連の情報集配信システムでも豊富な実績を有する。営業面では、筆頭株主として議決権の50.61%を保有する大日本印刷(株)及びそのグループ企業との連携が強みとなっている。
 
【事業の目的及びミッション】
事業の目的   安全、安心なITインフラを顧客に提供すること
強みである取引・決済を支える技術とシステム、及び顧客の情報資産を守るサイバーセキュリティ対策に磨きをかけていく。
 
ミッション   次の30年へ会社を進化させるべく、“二兎を追う”
事業規模の拡大を図ると共に、システムの信頼性を高める(品質の強化)。つまり、規模と品質の二兎を追う。事業規模の拡大では、システム開発請負と保守サービスという従来型の業務だけでなく、同社製品を顧客の都合に合わせて必要な時だけ利用できるサービス(ASP、Saas)の提供や顧客に代わってシステム運用を行うビジネス等、ストック型の新製品、新サービス、新規事業の育成に取り組んでいく。一方、品質の強化では、プロジェクト管理や定期的な工程レビューの実施により利益に対する意識の徹底を図ると共に、開発プロジェクトの利益を確保しつつ事業拡大を図るべく品質保証部門を新設した。
 
 
【事業セグメント】
事業は、クレジットカードや証券等の金融業界やシステム開発会社を主な顧客として、ソフトウェア開発、自社製・他社製パッケージ及びハードウェアの販売、更には保守等を手掛ける「金融システムソリューション事業」と、業種・業界にとらわれず幅広く自社製・他社製パッケージを中心にしたソリューションを提供している「プロダクトソリューション事業」に分かれる。
 
 
金融システムソリューション事業
カード系(金融系)と証券系(非カード系)のビジネスに分かれる。金融系では、クレジットカード会社や銀行、大手システム開発会社等を主な顧客として、クレジットカードやデビットカード、プリペイドカード等による決済や、ATM(現金自動預払い機)を利用した現金取引を行うためのシステム開発を行っている。このシステムは自社開発のパッケージソフト「NET+1」を中核として、店舗等の端末からクレジットカード会社や銀行等のネットワークに接続して取引データの受渡しを行う機能や、カードの使用認証、不正な利用の検知等の機能を顧客企業に提供する。こうした決済に係る取引データを取扱うシステムは、高速で間違いのない処理を実現する機能と性能が要求されるため、証券系では、この技術を活かし、証券会社を顧客として、証券取引に使われる様々なデータの大量超高速処理のためのシステム開発も行っています。

「NET+1」を用いたシステムは、クレジットカードやデビットカード等の商品購入時の与信に応じた代金決済やキャッシュカードカードの残高確認等、24時間365日、いつでもカードが利用できるネットワーク環境を提供するもの。専用ハードと共に提供され、大手クレジットカード会社のネットワークへの接続で7割のシェアを有する。また、「NET+1」は、銀行の店外CD/ATMや海外ATM等の外部ネットワーク接続や消費者金融の外部ネットワーク接続等でも使われている。一方、不正検知システム「ACE Plus」等は、偽造カード・盗難カード利用などクレジットカードの不正使用による被害の極小化や金融機関の振り込め詐欺・マネーロンダリングなど口座不正利用の検知を目的としており、こちらも豊富な実績を有する(シェア6〜7割)。

証券系では、“リアルタイム処理が可能な高度なネットワーク技術”、“ノンストップ技術”、及ぶ“セキュリティ技術”を活かして、クレジットカード業界、証券業界(オンライン証券会社・機関投資家)、及び大日本印刷のグループ企業等のシステム開発を手掛けており、証券業界向けでは高速情報基盤システム(証券取引所等から提供される市況データや気配値等を素早く社内の各端末に配信するシステム)等で豊富な実績を有する。

また、上記ビジネスの他、大日本印刷(株)及びそのグループ企業の顧客資産とネットワークやセキュリティ分野での強みを活かしてサービス(開発)領域の拡大にも取り組んでいる(売上計上、仕訳、取引精算、ブランド管理、加盟店管理、帳票出力、業務運用管理、システムログ、更にはバックアップといったバックオフィス業務等)。
 


(同社資料より)
・統合ATMとは、全国の都市銀行や地方銀行、信用金庫等の現金自動預払機(ATM)を統合したネットワークシステム。
・CARDNETとは、クレジット情報処理センター事業等を行う(株)日本カードネットワークの略称。
・CAFISとは、NTTデータが提供する日本で最大のカード決済総合サービス。
 
プロダクトソリューション事業
当事業は、カードや証券等の業界に捉われず、全ての業界・企業を顧客対象とし、顧客の業務に使用されるPC 端末(エンドポイント)のセキュリティ対策製品を主な事業領域としている。具体的には、「NET+1」や「ACE Plus」等で培ったネットワーク技術やセキュリティ技術をベースとした情報漏洩対策システム「CWAT(シーワット)」(パソコン等の端末から、コピー、印刷、ネットワーク経由等による情報の内部からの持ち出しを監視)を中心に、内部情報漏洩対策、脆弱性対策、及び外部攻撃対策について、監視・検出・診断・認証と防止・阻止の切り口からソリューションを提供している。
 
 
尚、当事業は早期に一定の事業規模(年商10億円規模)に拡大させ、安定的に利益計上できる体制を構築する事が課題だが、売上や利益の数字に表れないメリットも大きい。優れたセキュリティ関連製品を扱う事で得られる最新の情報や蓄積される技術・ノウハウ、海外の有力ベンダとの提携により広がるワールドワイドのネットワーク、更には全ての業界・企業を顧客対象とする事による顧客層の広がりとビジネスチャンスの拡大等、目に見えない部分での貢献も大きい事業である。
 
※ 17/6期より非連結決算に移行
2016年6月28 日に連結子会社Intelligent Wave Korea Inc.の清算が結了した事に伴い、17/6期より非連結決算に移行した。下記の通り、これまで同社の連結決算と個別決算の差がわずかだった事を踏まえ、17/6期非連結決算については、16/6期連結決算との比較で説明する。
 
 
 
2017年6月期上期決算
 
 
前年同期の連結決算との比較で26.6%の増収、同22.3%の営業増益
売上高は前年同期の連結決算との比較で26.6%増の37億93百万円。キャッシュレス決済の推進と様々な決済手段に対応するシステム開発案件の増加で金融システムソリューション事業の売上が期初予想を大きく上回る中、米国パロアルトネットワークス社製マルウェア対策ソフトウェア「Traps(トラップス)」を中心にプロダクトソリューション事業の売上が想定通り大きく伸びた。

利益面では、金融システムソリューション事業において第1四半期(7-9月)に発生した不採算案件(38 百万円の損失を計上)が響き、原価率が2.9ポイント低下したものの、増収効果で売上総利益が同13.0%増加。採用教育費や人件費等、人材投資を中心にした販管費の増加を吸収して営業利益が2億47百万円と同22.3%増加。貸倒引当金の戻入(23百万円)等で営業外損益も改善した。

期初予想との比較では、金融システムソリューション事業、プロダクトソリューション事業共に売上高が予想を上回り、プロダクトソリューション事業の損益改善も予想以上に進んだが、第1四半期に発生した不採算案件の影響で金融システムソリューション事業の利益が期初予想を下回った。上期決算の発表に先立つ1月25日に上期決算の修正発表を行っている。
 
 
 
 
 
売上高33億12百万円、営業利益2億16百万円。カード系がネットワーク接続、カードブランド統合、スマートフォン決済等の開発案件で36.9%増の27億54百万円(前年同期実績:20億11百万円)と伸びた。一方、証券系は、システム更新、情報配信基盤、ネットワーク監視等で5億58百万円の売上を計上したものの、前年同期の大型案件(大手証券会社のシステム更新)の反動で8.2%減少した(同:6億08百万円)。カテゴリ別では、ソフトウェア開発(売上構成比65.1%)の売上が21億55 百万円と大きく伸び、これに伴いハードウェア(同13.6%)や自社製パッケージ(同5.2%)の売上も増加。ほぼ全てのカテゴリで期初予想を上回った。
利益面では、不採算案件に係る損失38百万円に加え、採用教育費・人件費44百万円、増床11百万円、その他(36百万円)の経費増を増収分でカバーできず期初予想に届かなかった。ただ、不採算案件の影響がなくなった第2四半期(10-12月)の営業利益率は(第1四半期3.6%→第2四半期8.9%)、上期の予想営業利益率8.6%を上回った。
 
 
 
売上高4億81百万円、営業利益は31百万円。標的型攻撃等のサイバー攻撃を防ぐための対策製品「Traps」を中心に他社製パッケージの販売が大きく伸びた他、内部情報漏えい対策の自社パッケージ「CWAT(シーワット)」の販売も堅調に推移し、第2四半期(10-12月)に売上高が損益分岐点を超えた。
 
 
 
 
上期の受注高は56億57百万円と前年同期の個別受注高との比較で78.5%増加し、上期末の受注残高が46億13百万円と前年同期末(21億78百万円)の2.1倍に拡大した。
第1四半期末(33億51百万円)との比較でも37.7%増と大きく伸長。ソフトウェア開発の受注残高が20億02百万円(第1四半期末12億83百万円)と56.0%増と伸びる中、サービスを開始した共同利用型サービスの受注残高が3億85百万円から10億09百万円に増加した。ソフトウェア開発の受注案件は受注残の消化に時間を要する長期の大型案件が増えているため、下期業績へのインパクトは必ずしも大きくないが来期以降の収益の下支えとなる。また、共同利用型サービスは複数年契約の場合は複数年分が受注高として計上される。
 
 
上期末の総資産は前期末に比べて6億85百万円増の76億29百万円。借方では、アクワイアリング業務共同利用型サービスの開発で無形固定資産が増加した他、余資運用の投資有価証券等も増加した。貸方では、仕入債務や純資産が増加した。上期末の自己資本比率は66.9%(前期末72.2%)。
 
 
税引前利益の増加に加え、売上債権の回収が進み運転資金が減少した事で前年同期の連結決算との比較で営業CFが大幅に改善。
アクワイアリング業務にかかる開発投資等を、ほぼ営業CFで賄った。財務CFのマイナスは主に配当の支払いによる。
 
 
2017年6月期の主な取組み
 
“事業規模を拡大しつつシステムの信頼性を高める” というミッションの遂行と共に、組織の活性化に取り組んだ。事業規模の拡大では、中期的な目標として掲げる売上高100億円の達成に向けた取り組みを進めており、信頼性の向上ではプロジェクト管理の強化と人材育成(OJT、知見の継承)に取り組んでいる。一方、組織の活性化は、「働きがい」のある職場づくりと仕事以外の「時間の創出」を念頭に進められ、2017年1月から、インターン制度、社内FA制度、プロジェクト表彰制度等の新たな労務人事制度がスタートした。今後、人材活用や若手社員の積極投入による早期戦力化にも取り組んで行く。
 
【事業規模の拡大   − 売上高100億円の達成に向けた取り組み −】
金融システムソリューション事業
カード系は、カードブランド統合、ブランドプリペイドカード対応、ブランドデビットカード対応、ICカード化対応、スマートフォン決済、不正検知等、キャッシュレス決済の推進と様々な決済手段に対応する開発案件が増加している。いずれもカード会社等のネットワークに接続してサーバにアクセス(スイッチングとオーソリゼーション)する必要があり、この機能を担うのが「NET+1」であり、スイッチング(オンライン接続)とオーソリゼーション(認証)の際に不正検知を行うのが「ACEPlus」である。何よりも実績がものを言う世界だけに、「コスト」、「品質」、「納期」等での優位性が実証されている同社のシェアを切り崩す事は難しい。カード系で培った接続技術と実績を活かして証券系でもフロント分野で強みを発揮しているが、証券系のフロント分野はカード系と異なりマーケットが限られる。このため、バックオフィス系の営業を強化しており、小口案件ではあるが、徐々にオーダーが入り始めている。
この他、「OnCore」、「アクワイアリング業務共同利用型サービス」、「ACEPlus」において、下記の通り進捗があった。
 
「OnCore」
認知度の高まりから、ここにきて「OnCore」の受注が増えている(上期に導入累計台数が20台を超えた)。「OnCore」は2年前に海外向けに開発を開始したもので、「NET+1」のオンライン接続機能を切り出したアプライアンス製品。低コストかつ短時間で導入できるため、カード決済の清算業務(クリアリング)用途やスマートフォン決済時のATM接続・ネットワーク接続用途での導入が増えている。
 
「アクワイアリング業務共同利用型サービス」
2016年10月に「アクワイアリング業務共同利用型サービス」を開始した。ユーザー企業の開拓が順調に進んでおり、サービス開始時のネット銀行、同年11月にクレジットカード会社、2017年1月に琉球銀行、とユーザー企業を増やしている。4社目のユーザーとなるクレジットカード会社からの受注も決定しており、初夏までにはサービスが始まる。損益分岐点の目処である5社まで、あと一歩だ。大日本印刷の営業協力の下、引き続き実績の上積に取り組んでいく考えで、ユーザー企業の加盟店の開拓状況にもよるが、18/6期中の黒字転換を想定している。
 
「ACEPlus」
不正検知システム「ACEPlus」の共同利用型サービスの事業化にも取り組んでおり、2016年11月に第1号案件の契約に成功した。「ACEPlus」のユーザーだったカード会社が共同利用型サービスへ移行するもので、2017年8月〜9月のサービス開始に向け、現在開発作業が進行中。本格的な営業はこれからだが、昨今、不正検知のニーズが増えているだけに、導入の敷居が低い共同利用型サービスの潜在需要は大きいと思われる。
 
 
プロダクトソリューション事業
イスラエル製品を中心にサイバーセキュリティ対策製品のラインナップ拡充に取り組んでいる。現在、マルウェア対策ソフトウェア「Traps」の販売が好調だが、新たな脅威が次々と生まれてくるサイバーセキュリティの分野では、新たなソリューションを継続的に投入していく必要がある。このため、同社は、2012年にCheckmarx社(イスラエル)製ソースコード脆弱性対策「CxSuite」、2014年にRAPID7社(米国)製ネットワークの脆弱性対策「nexpose」、及び侵入テストの業界標準「metasploit」、2015年にPalo Alto Networks社(イスラエル)製標的型攻撃対応ソリューション「Traps」、とラインアップの拡充に努めてきた。

そして昨秋には、illusive network社(イスラエル)製の特定標的型攻撃対策「Deception Everywhere」の取り扱いを開始した。新しいコンセプトの下で開発された「Deception Everywhere」は高度な技術を持った攻撃者による手動攻撃(特定標的型攻撃)から端末を守るもので、従来の標的型攻撃(ウイルスを添付したメール等による攻撃)対策とは異なるリスクに対応する。ユーザーは「Traps」と「Deception Everywhere」を組み合わせて導入する事で標的型攻撃への対応範囲を広げる事ができる。
 
 
引き続きラインナップの拡充に取り組んでいく考えで、この分野で先行しているイスラエルでの新たなソリューションの発掘に力を入れている。同社のセキュリティ部隊が3カ月毎に現地調査を行っており、現地の紹介エージェントとの関係も構築済みである。
販売面では、国内でのマーケティング活動を強化して、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け高まりを見せるサイバーセキュリティ需要を取り込んでいく。この一環として、2017年1月30日には、日経ビジネスオンライン主催の経営課題解決シンポジウム「セキュリティSpecial」で基調講演を行った。2月以降では、2017年2月7日のアイティメディア主催「@ITセキュリティセミナー」への参加、2017年3月8日〜10日に開催される(株)ナノオプト・メディア主催「Security Days Spring2017」への出展が予定されている。
 
 
【信頼性を高める   − プロジェクト管理の強化と人材育成(OJT、知見の継承) −】
開発業務の品質向上を図るべく、品質保証部門を新設した他、PM(プロジェクトマネージャー)のレベルアップを図るべく、同社オリジナルのカリキュラムを使用するPMカレッジを立ち上げた。また人材育成では、SEの早期育成を念頭に、「NET+1」の研修等、20代の若手社員の研修を強化する。
 
 
2017年6月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更はなく、前期の連結決算との比較で11.0%の増収、同12.0%の営業増益予想
通期予想に変更はなかった。上期は金融システムリューション事業の利益の下振れで非連結営業利益が下振れしたが、下期の同事業の収益性改善でキャッチアップしたい考え。同事業は、上期に発生した不採算案件の影響に加え、アクワイアリング業務共同利用型サービスの立ち上げ負担もあるが、他の開発案件が順調に進んでいる。一方、プロダクトソリューション事業は下期も黒字を確保できる見込みで、黒字体質が定着してくる。

配当は1株当たり6円の期末配当を予定している。同社は継続的かつ安定的に配当を実施していく方針。
 
 
 
今後の注目点
訪日外国人客の急速な増加に加え、東京オリンピック・パラリンピックを控えている事もあり、様々な決済手段に対応するシステム開発が増加しており、金融システムソリューション事業の事業環境は良好。昨今、スマートフォンによる決済サービスが増えているが、低コストで導入が容易な「OnCore」とは相性が良さそうだ。中期的には、共同利用型サービスが利益の下支えとなる中、仮想通貨・ブロックチェーンといったフィンテック分野への展開やAIを活用した高付加価値サービスが成長ドライバーとなろう。いずれも、24時間ノンストップ技術やゲートウエイ技術が強みとなる。

一方、プロダクトソリューション事業では、「Traps」の引き合いが引き続き活発だが、競合製品が増えてきた事に加え、その品質も向上しているため、受注までに時間を要するようになってきたと言う。ユーザーは導入にあたってシミュレーションを行い比較検討するため、競合が増えるとシミュレーションに要する時間が増える。既に多くの導入・稼働実績を有する「Traps」のアドバンテージは揺ぎ無く、受注確度は高いが、既に説明した通り、特定標的型攻撃対策「Deception Everywhere」の導入等、今後の競争激化を念頭に対策も講じている。「Traps」と「Deception Everywhere」を組み合わせる事で標的型攻撃への対応範囲を広げる事ができ差別化につながる。両ソリューション共に3〜5年のロイヤリティ契約のため、導入されると安定収益が期待でき、この間、攻撃パターンの調査・分析・コンサル等のサービスの提供を通して顧客グリップを強化する事もできる。
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書        更新日:2016年9月29日
基本的な考え方
当社は、「経営の革新と新技術の開発に努め、優れた安全な品質の製品を廉価でかつ迅速に社会に提供し、良好なインフラストラクチャーを構築して、多くの人々が幸福感に浸れるようなハッピー・チェインをつくる」ことを経営理念として揚げており、社会的責任(CSR)を果たし、株主や顧客、生活者、社員などさまざまなステークホルダーから信頼されることが、企業価値の向上に不可欠であると考えています。そのためには、内部統制システムを含めたコーポレート・ガバナンスの充実は、経営上の重要課題であり、すべてのステークホルダーに対して透明性の高い公正で効率的な経営を実現することが、コーポレート・ガバナンスの重要な目的と認識しています。的確な経営の意思決定、それに基づく適正且つ迅速な業務執行、並びにそれらの監督、監査を可能とする体制を構築、運用するとともに、社員一人ひとりのコンプライアンス意思を高めるために研修、教育を撤底し、総合的にコーポレート・ガバナンスの充実が図れるように努めています。
 
<開示している主な原則>
【原則1-4 いわゆる政策保有株式】
当社は、政策保有株式として上場株式を保有しています。事業の拡大と取引先との関係強化を目的として、保有する上場株式については、四半期ごとに事業及び業績等の経営状況を把握し、リターンとリスクや中長期的な経済合理性及び将来の見通しを踏まえ、保有の継続を判断しています。政策保有株式に係る議決権の行使については、営業政策上、また政策保有によるリターン等を勘案し、当該保有株式の発行会社並びに当社の企業価値向上に資するか否かを判断基準にしています。
 
【原則1-7 関連当事者間の取引】
当社は、関連当事者間取引については、毎年、社内規程、会社法等に則り、また関連当事者の開示に関する会計基準を参考に、「関連当事者との取引調査書」により取引の状況を提出させ、会計監査人の監査を受けています。また、関連当事者間の取引が発生する場合には、取締役会規程に従い、取締役会の決議事項としています。
 
【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】
(方針)
当社は、株主、投資家のみなさまをはじめ、すべてのステークホルダーに対して、当社の経営方針、事業戦略や財務情報に関する情報を、(1)正確であること(2)公平であること(3)タイムリーであること(4)わかり易いことを原則として、情報発信に努めています。

(体制)
(1)当社は、IR業務を兼務する担当者を設置しています。IR活動を行うに当たっては、代表取締役社長も積極的に対話に臨み、建設的な対話を促進しています。
(具体例)
・個人投資家向けの定期的に説明会を開催   東京、大阪ほか地方都市で開催される個人投資家向け会社説明会への参加
・機関投資家向けの定期的な説明会を開催   四半期決算及び期末決算発表後の説明会開催
・機関投資家との個別面談を随時に実施
・情報開示の充実   事業報告書の発行、コーポレートサイドを通じた情報開示

(2)株主等との対話の内容については、必要に応じ、IR担当者から代表取締役社長に報告することとしています。

(3)当社は、IRポリシーのもとで適切な情報開示に努めるとともに、インサイダー取引防止規程に従い、インサイダー情報の管理、徹底を図り、漏洩防止に努めています。

尚、同社はコーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施している。
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(8130)サンゲツ vol.10 | ブリッジレポート:(4709)インフォメーション・ディベロプメント vol.57»

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE