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(7590:JASDAQ) タカショー 企業HP
高岡 伸夫 社長
高岡 伸夫 社長

【ブリッジレポート vol.34】2017年1月期業績レポート
取材概要「実績については、為替の影響が大きく出た決算であった。ただし、下期は円安に傾いたこともあり、盛り返した。また、為替リスクの軽減も施策として・・・」続きは本文をご覧ください。
2017年4月18日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社タカショー
社長
高岡 伸夫
所在地
和歌山県海南市南赤坂20-1
事業内容
ガーデニング品取り扱い国内トップ級。欧州アジア中心に海外展開を強化。
決算期
1月
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年1月 17,223 503 322 152
2016年1月 17,853 722 597 240
2015年1月 18,484 603 679 323
2014年1月 18,069 1,006 973 508
2013年1月 16,751 881 956 422
2012年1月 14,969 708 690 315
2011年1月 13,019 687 657 339
2010年1月 12,756 580 584 296
2009年1月 13,118 440 393 246
2008年1月 13,437 597 474 289
2007年1月 12,420 424 414 183
2006年1月 11,112 528 541 305
2005年1月 10,895 528 498 270
2004年1月 10,153 466 346 213
2003年1月 10,057 360 257 162
株式情報(4/3現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
416円 12,278,452株 5,108百万円 2.1% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10.00円 2.4% 21.99円 18.9倍 589.65円 0.7倍
※株価は4/3終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
タカショーの2017年1月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
「やすらぎのある空間づくり」を基本コンセプトに、人工・天然の竹木製フェンスやガーデンファニチャー、緑化資材等の庭園資材を製造・販売。LED(発光ダイオード)ライト等の照明機器、池・滝・噴水等のウォーターガーデンや坪庭等も手掛けている。
製造は国内及び中国、販売は国内のみならず、欧州、アジア、オセアニアへも展開。商品の企画から製造、販売までを一貫して手掛けるグループ力を強みとし、日本においても確立した市場となりつつある「ガーデニング市場」のリーディングカンパニーとして期待されている。グループは、17年1月末現在で連結子会社16社、関連会社3社。
 
 
【販売ルート】
営業部門は、販売ルート別に設計・施工が必要なハウスメーカーや工務店向け「プロユース」、ホームセンターへの卸売を中心にした一般消費者向け「ホームユース」、「ガーデナーズ」、「輸出」に分かれる。個別ベースの売上構成比は、それぞれ60%、31%、3%、6%(17/1期実績)。
「プロユース」では、プロユーザー向けのカタログ「PROEX(プロエクス)」を業界最大の約25万冊印刷し、造園業者、設計士、エクステリア施工店、商業施設等にダイレクトメールで配布している。カタログには商品を使った庭園イメージの写真が掲載されており、この写真を見ながら実際に施工する場所と庭園の簡単な図面を書いてファックスもしくはWebで発注すると、CAD(コンピュータによる設計支援システム)、CG(コンピュータ映像)を駆使した完成予想図と共に見積書を当日中に返送し、正式な注文があれば商品を短納期する仕組み作りが確立している。
 
 
 
事業戦略
 
基本コンセプトは「やすらぎのある空間づくり」。庭での暮らし方を提案するライフスタイルメーカーとして業容を拡大させていく考え。常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く都市環境庭文化に貢献するグローバルなオンリーワン企業を目指している。ビジョンとして「幸せな家族のくらしをつくり笑顔で健康的な空間をつくる」と掲げている。
 
 
長期的な数値目標として、25/1期に売上高500億円、営業利益50億円を掲げており、この目標達成に向け、企画からサービスまで一貫して手掛ける垂直ビジネス、中国での製造とワールドワイドでの販売を展開するグローバルビジネス、ハウスメーカーとの取組みや非住宅市場向け建材・外装等のトータル化ビジネス、LEDのイルミネーション、ソーラーライト、ローボルトライト等の近代化ビジネスの4つの取り組みを進めている。事業はプロユース、ホームユース、国際事業に分類される。
 
 
【グローバルビジネス】
文化性のあるものを海外から日本に取り入れる一方、中国の九江工場で製造した、木製品、ソーラーライト、ワイヤー製品等を、世界に輸出している。このうち、ガーデニング市場が4兆円規模と言われている英国(日本は6,000億円程度)向けは日本から輸出している。米国においては、昨年2月3日に当社100%子会社である英国の販売会社(ベジトラグ社)が100%出資し「ベジトラグUSA」を設立し、米国への販売の強化に進めている。
この他、ドイツ、オーストラリア、韓国に展開している。ワールドワイドに展開するためには、英国のような大きなマーケットに販社を置く必要があると言う。
新たな展開として昨年5月にはベトナムにショールームを設立した。
 
 
 
【トータル化ビジネス】
エクステリア(新築外構)、ガーデン(庭での暮らしの提案)、コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)に力を入れている。「ガーデンとは、囲われた楽園。囲うものが無ければガーデンは成り立たない」という独自の発想の下、この囲うものをエクステリアと捉え、タカショーらしい独自性を重視した製品開発を進めている。
 
 
 
ハウスメーカーとの取組みでは、「エバーアートウッド」等が高い評価を受けており、大手メーカーのエクステリア&ガーデンカタログに掲載される商品が増えている。「5th ROOM」(庭は、リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルームに続く5番目の部屋であり、家と庭の持つ良い部分を重ね合わせた空間である)や「スマートリビングガーデン」(後述)と言ったコンセプトも共感を呼んでいる。
 
 
 
 
コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)分野では、景観建材事業を展開している。「エバーアートウッド」や「エバーバンブー」等の提案を強化していく考え(「エバーアートウッド」は国土交通省から不燃材料として認定されており、外装だけではなく、内装にも対応可能)。豊富な商品の組み合わせにより、各施設にふさわしい庭空間、建物外観や内装をトータルに提案、全国で数多くの納品事例を誇る。
この他、庭のプロフェショッナル集団を目指す「リフォームガーデンクラブ」を通じて問屋や施工店とのコミュニケーションを図る。更に10年2月に「エクステリア&ガーデンライティングマイスター制度」や「ウォーターガーデンマイスター制度」と言った制度を、14年5月には「エクステリア&ガーデンマイスター制度」を設立した。業界の活性化に向けた取り組みも盛況だ。取引先を対象に来期に向けた商品政策等を見ることができる自社展示会「第13回タカショーガーデン&エクステリアフェア」が昨年7月に行われ、前年比5%増、3,716名の来場者となった。施工店へのネットワークに対しても積極的に支援している。タカショーリフォームガーデンクラブの会員数は約700社。「共に学び、共に成長する」をモットーに全国交流会・地域研修会を全国で200回以上開催してきた。
また、市場への啓発活動も推進している。14年6月には広島に、15年9月には、首都圏ショールームも新設した。首都圏ショールームでは市場拡大が期待される関東エリアにおけるサービスの向上ならびに販売強化を目的に商品の色合いや質感を実際に確認できる体感型の展示や、最新情報を備え、顧客の要望に応えられる体制を整えたものとなっている。都心部では、新東京サンプルルームにおいて、材料・資料・協力商品をコンパクトに集約展示し、デザインや設計、施工の対応に注力する。大阪では4月1日に箕面市に移転オープン予定。
Webサイトも整備、ユーザー目線の使いやすいサイトに一新した。Webカタログ展開では建材カタログのプラットフォーム「カタらボ」に掲載している。
 
【近代化ビジネス】
「スマートリビングガーデン」の一環として、LEDのイルミネーション、ソーラーライト、ローボルトライト等、自然エネルギーの利用や省エネタイプの商品開発や販売を通してガーデンから出来る省エネ・節電をテーマに庭からのエコを提案している。「スマートリビングガーデン」とは、スマートハウスの発想と庭から始まるエネルギーマネジメントシステムGEMSを融合させ、家と庭で「省エネ」、「創エネ」、「畜エネ」の実現する庭であり、こうした庭づくりを目指す同社の提案活動の事。14年10月には屋外照明の100%LED化を実現した。「タカショーローボルトライトシステム」は一般社団法人HEAD研究会主催の「第4回ベストセレクション賞」を受賞して評価を受け、市場への知名度も上がっている。
 
 
 
【ライフサポートビジネス】
12年4月に日本初の本格的なガーデンセンター「GARDENER'S JAPAN(ガーデナーズジャパン)」を本社隣接地にオープンした。「GARDENER'S JAPAN」は施設の半分が緑に包まれ、オープンガーデンのような長時間滞在したくなる楽しい空間造りに特徴がある。通販サイト「青山ガーデン(http://www.aoyama-g.co.jp/)」との連動を強化していく考え。
 
Gardeners Japan:和歌山県海南市南赤坂3-3  TEL:073-482-3333
FAX:073-482-3332
 
【生産体制の拡充】
12年、13年に増資を行い、国内外で生産体制を拡充させてきた。今後の需要増に対応する体制が整いつつある。
 
 
 
 
 
2017年1月期決算
 
 
前年同期比3.5%の減収、同46.0%の経常減益
17/1期の売上高は前年同期比3.5%減の172億23百万円。
プロユース部門の売上高(個別)は前年同期比2.4%増の90億87百万円。15年度の新設住宅着工数が前年比4.6%増と増加する中、アルミ製人工木「エバーアートウッド」を用いたアートエクステリアシリーズや、これらを構成する部材である「エバーアートウッド」がガーデンエクステリアとして使用されることから販売が順調に推移した。エクステリア参入商品(カーポート、フェンスほか)アートボード・ウッドの売上は前期比8%増の35億12百万円。さらに、木、石、塗り壁、和風など様々な天然素材を再現し、乾式工法に対応したアルミ複合板「エバーアートボード」と関連商品の販売も順調に推移した。また、夜の庭を演出する「光」について、同社認定制度である「エクステリア&ガーデンライティングマイスター制度」の認定者の拡大を図り、ローボルト(12ボルト・24ボルト)LEDライト等の照明機器の販売が堅調に推移した。ガーデンライト関連およびガーデンファニチャー関連の新商品の売上は前期比29%増の6億41百万円。しかし、人工強化竹垣等の和風関連商品については、和風物件の減少等、市場の変化に伴い、一部の商品において価格の見直し等による販売強化を図ったが減収となった。
ホームユース部門の売上高(個別)は前年同期比10.9%減の47億71百万円。デッキ関連商品等の新商品の投下により販売が増加したものの、販売先である量販店において在庫調整等により木製品関連商品の販売が減少した。年間を通してホームセンター側の在庫調整により追加発注が減少傾向にあった。さらに為替や天候不順等の影響を受け売上は減少した。日除け商品の売上は3.4%増と堅調。円高により売上高への影響は1億円の減収要因となった。
海外展開では、売上拡大を目的としてグローバルスタンダードアイテム(海外商品の定番化)、ブランディング、デリバリー体制の整備を進めてきた。その結果、大型ホームセンターとの新規口座開設やオンライン販売により新規売上を伸ばすことができたものの、ヨーロッパの異常気象の影響や不採算販売先の整理を行ったこと等により減収となった。海外売上シェアは前期の10.7%から9.0%に低下した。
利益面においては、ホームユース部門で外貨建て販売における円換算レートの悪化により売上総利益に対して1億20百万円の減益要因となったものの、売上総利益率は0.4ポイント上昇した。減収と販管費率の増加により、営業利益は前期比30.4%減の5億3百万円。営業外では時価評価による為替差損が2億5百万円発生(内訳:外貨建て債権の影響1億64百万円、現預金等の影響:3百万円、その他連結子会社間取引におけるレート差38百万円)したことにより、経常利益は同46.0%減の3億22百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同36.9%減の1億52百万円となった。
 
 
国内子会社は全体として好調に推移した。ガーデンクリエイト及びガーデンクリエイト関東はエバーアートウッド関連商品が順調に推移、アルミ材料仕入価格の低落により粗利率が前年比2.7ポイント上昇した。タカショーデジテックはライティング事業がプロユース販売好調により同2%増収、コントラクト事業も同12%増収、売上構成による粗利率改善は同6.7ポイントとなった。
子会社日本インテグレートが解散、不採算事業を整理し、経営資源を親会社に集約し効率化を進めている。
 
 
海外子会社はでは江西高秀・九江高秀の輸出販売が順調に推移、設備投資によりNewアイテムの生産もスタートした。ベジトラグUSAは大手ホームセンターとの取引を開始し、売上高は3倍増となった。ベジトラグUKはイギリス国内を中心に堅調に推移した。タカショーヨーロッパは不採算販売先の整理により減収となったものの、不採算販売先整理により粗利率は前年比 8.4ポイント改善、経費削減効果もあり赤字幅は縮小した。尚、タカショーヨーロッパは昨年8月に100%子会社化し販社体制を強化している。
 
 
 
17/1期末の総資産は前期末比7億15百万円増加し、174億70百万円となった。
流動資産は前期末比1億58百万円減少し110億89百万円となった。売上高の減少に伴いたな卸資産が前期末比1億60百万円の43億94百万円となったものの、受取手形及び売掛金が同6億22百万円減の26億51百万円となったこと等によるもの。
固定資産は前期末比8億73百万円増の63億81百万円となった。国内および海外製造子会社において工場を新設・取得したことから建物及び構築物が前期末比4億21百万円増の31億5百万円となったこと等によるもの。
負債は前期末比8億39百万円増の101億49百万円となった。
流動負債は同9億10百万円増の92億53百万円。仕入高減少に伴い支払手形及び買掛金が同3億60百万円減の30億65百万円となったものの、運転資金の調達にコミットメントラインを運用することから長期借入金から短期借入金へ移行させたことにより短期借入金が同15億25百万円増の42億72百万円となったこと等によるもの。固定負債は同71百万円減の8億95百万円となった。建物を取得したことにより資産除去債務が前期末比44百万円増の1億48百万円となったものの、運転資金を長期借入金から短期借入金への移行により長期借入金が同88百万円減少し、6億65百万円となったこと等によるもの。
純資産は前期末比1億24百万円減少し、73億21百万円となった。その他包括利益累計額が同57百万円減の4億17百万円となったこと等によるもの。
自己資本比率は前期末比2.5ポイント減少し41.4%となった。
 
 
17/1期の現金及び現金同等物の残高は前期比6百万円減少し、21億29百万円となった。
営業CFは、前期比15億43百万円収入が減少し1億79百万円の収入となった。主な要因は、売上減少に伴うたな卸資産の増加が1百万円、仕入債務の減少額が3億16万円となったこと等によるもの。投資CFは、2億86百万円の支出が減少し11億17百万円の支出となった。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が6億13百万円となったこと等によるもの。これらによりフリーCFは、前期3億19百万円の収入から9億37百万円の支出となった。財務CFは、9億10百万円の収入(前期は5億71百万円の支出)となった。長期借入金の返済による支出9億60百万円があったものの、短期借入れによる純収入15億34百万円があったこと等によるもの。
 
 
2018年1月期業績予想
 
 
4.6%の増収、同63.5%の経常増益予想
18/1期は売上高が前期比4.6%増の180億10百万円、経常利益は同63.5%増の5億27百万円を計画する。国内においてはショールームの整備等、販売活動の強化ならびに製造部門の設備の拡大を図り、さらなるガーデニング及びエクステリア商品の販売強化を図る。グローバル展開においては、中国における製造部門の強化を図り、欧州、アジア、オセアニア、北米地域への販売活動の強化を図る。
利益改善に向けて売上高、利益において以下の施策を行う
 
■売上高施策
① セールスフォース本格運用による顧客管理
今期より受決率を4pアップ
② ショールーム展開による集客アップ
首都圏ショールームに続き大阪ショールーム新設 ほか5ヶ所 本格稼働
③ 住宅業界市場への本格参入(EXパッケージ)
国際市場への本格参入
■利益率改善施策
④ 機械化による生産効率向上で原価低減
製造子会社における新規参入設備の本稼働:今期より2〜3pアップ
⑤ 為替変動リスクの軽減
外貨貸付金の回収/外貨債権流動化の導入/商流移行(海外販社へ)
⑥ 販管費見直しによる経費削減
人件費の削減/コンサル料等固定費見直し/拠点の集約:今期より2%削減
配当は、1株当たり10円の期末配当を計画する。
 
 
今後の注目点
実績については、為替の影響が大きく出た決算であった。ただし、下期は円安に傾いたこともあり、盛り返した。また、為替リスクの軽減も施策として掲げており、今後は為替の影響は逓減するだろう。
2012年、2013年に増資を行い、国内外で積極的に設備投資を行ってきた。今後はその回収期に入りそうだ。国内外で利益率改善の諸施策を打っていることから、利益面でも大幅に伸びる可能性がある。今期以降はV字回復のシナリオが見えてきた印象。
PBRは1倍を大きく割り込んでいる。特に利益面での改善余地の大きさを考慮すると、株価の見直し余地は大きい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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