ブリッジレポート
(3916:東証1部) デジタル・インフォメーション・テクノロジー 企業HP
市川 憲和 社長
市川 憲和 社長

【ブリッジレポート vol.5】2017年6月期第3四半期業績レポート
取材概要「上方修正後の第3四半期の進捗率は売上高、営業利益それぞれ74.2%、86.0%となり、売上高はほぼ前期並みで、営業利益は前期よりもやや下回って・・・」続きは本文をご覧ください。
2017年5月30日掲載
企業基本情報
企業名
デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社
社長
市川 憲和
所在地
東京都中央区八丁堀4−5−4 FORECAST桜橋
事業内容
独立系情報サービス会社。業務システム開発、組込み開発等幅広く展開。金融、通信などに顧客企業多い。また、独自技術による自社製品開発販売に注力。
決算期
6月末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年6月 9,341 524 553 351
2015年6月 8,492 427 427 297
2014年6月 8,052 330 339 209
2013年6月 7,391 294 266 109
株式情報(5/24現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
2,002円 7,750,910株 15,517百万円 19.6% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
15.00 0.7% 53.34円 37.5倍 519.35円 7.7倍
※株価 5/24終値。発行済株式数は直近期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。PBRは2016年10月1日付で実施した株式分割(1:2)を考慮。
 
デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社の2017年6月期第3四半期決算概要などをお伝えします。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
独立系の情報サービス会社。金融、通信などを中心顧客とした業務システム開発、組込み開発等の受託開発が売上の大半を占めるが、Webセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」、Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」を始めとした独自技術による自社製品の拡大に注力している。「多面多様のIT企業」、「部分最適と全体最適の組織戦略」といった特長を持つ。
 
【1-1 沿革】
日本電信電話公社在籍時にプログラマーの資格を取った市川社長はコンピュータという今まで経験したことの無い新しい世界と出会い、その将来性に大きな魅力を感じ、チャレンジ精神を奮い起こされ独立。
1996年に知人が経営していた東洋コンピュータシステム株式会社の社長として経営を任された後、業務システム開発事業を皮切りに、コンピュータ販売事業、組込み開発検証事業、運用サポート事業などを手掛け、多面多様のIT企業として事業領域を拡大していった。
その後、2002年にグループ企業数社を完全子会社化して、同社の前身となる東洋アイティーホールディングス株式会社を設立し、2006年に子会社4社を統合し、現社名に商号変更した。
また、2011年1月にDIT America, LLC.を米国カンザス州に設立、2015年6月に東証JASDAQ市場に上場、2016年5月に東証2部市場に上場し、2017年3月に東証1部へ市場変更。

自社製品開発販売事業については、以下の通り。
・2005年4月にITセキュリティ自社開発製品「APMG」を販売開始
・2009年10月にExcel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」を販売開始
・2014年7月にWebセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」の販売を開始
 
【1-2 企業理念】
 
立方体を展開したのが上の図で、市川社長によれば、「まずは顧客起点。ここから全てが始まる。」ことを強調している。その意識の下で、会社としては「社員の育成」と「対顧客、社員同士のコミュニケーション」、社員は「付加価値の向上」、「熱い情熱を持つ」、「目的意識を持つ」ことが重要な価値であることを示している。
社員はこの理念をクレドにして携行し、常に基本に立ち返ることとしている。
 
【1-3 事業内容】
1.セグメント
セグメントは「ソフトウェア開発事業」と「コンピュータ販売事業」の2セグメント。「ソフトウェア開発事業」は、ビジネスソリューション事業、エンベデッドソリューション事業、その他の事業の3事業から構成されている。
 
 
(1)ソフトウェア開発事業
①ビジネスソリューション事業
(業務システム開発事業)
金融業・通信業・流通業・運輸業等の幅広い分野において、エンドユーザーや顧客の情報システム子会社からの受託開発が中心。その他、大手SIベンダーからの受託開発も行っている。
具体的には各分野で培った技術により、Web系や基幹系、フロント業務からバックオフィス業務、新規システム開発や保守開発を行い、各分野の大手企業との信頼関係を築き上げ、安定した受注を確保している。
 
(運用サポート事業)
主要取引先は通信キャリア、人材総合サービス会社、及び航空会社系情報システム子会社など。
「ITを通じて顧客の日常業務の運用をサポートする事業」であり、大手顧客の事業ドメインに沿った形での継続的なビジネスであるため、安定した収益を見込むことができている。

具体的な業務内容としては、以下のようなものがある。
各種業務システムを用いるエンドユーザーに対するサポートデスク業務
インフラ(サーバー、ネットワーク)の構築・維持保守を行う業務
最新技術動向に応じた、効率的なシステム運用を行う業務
 
②エンベデッドソリューション事業
(組込み開発事業)
車載機器、モバイル機器、情報家電機器及び通信機器等のソフトウェア開発を大手メーカーから直接受託している。
この内、車載機器、モバイル機器、情報家電機器等においては機器のファームウェア、デバイス機器の制御、アプリケーション等、システム全体にわたるソフトウェア受託開発を行っている。

特に、今後成長が見込める車載機器においては、インフォテインメントをはじめ、新しい技術である新規動力(※1)、走行安全、ITS(高度道路交通システム)、オートドライブに注力している。また、通信機器においては、無線基地局や通信モジュール機器、仮想ネットワーク(※2)のソフトウェア受託開発を行っている。
 
新規動力系(※1):HV車、PHV車や燃料電池車などの動力のこと。
仮想ネットワーク(※2):ソフトウェア制御により、物理ネットワークを変更することなく、柔軟にネットワーク構成を再構築する技術のこと。
 
(組込み検証事業)
製品に対する品質や性能の検証業務の受託及び検証業務を通じて機能や製品の改善について提案を行っている。
専門的な機器を使用し動作や性能を検証するラボ試験や、国内・海外(北米、アジア、ヨーロッパ等)の実際の環境で検証するフィールド試験、最終的な品質検証として第三者の観点で実施するシステム総合試験まで、様々な検証業務を行っている。

海外で実施するフィールド試験については、必要に応じて子会社のDIT America, LLC. に委託することにより、迅速なサービス提供と現地スタッフの感性も踏まえたユーザビリティの検証を行っている。
対象機器としては、車載機器、医療機器、通信機器、モバイル機器等である。
 
③その他の事業
自社製品を開発販売している。
現在同社が販売に特に注力しているのは、ウェブサイ卜の改ざんを発生と同時に検知し、瞬時に元の正常な状態に復元できる、新しいセキュリティソリューション『WebARGUS(ウェブアルゴス)』、データの分解・再構成機能を特徴とし様々な形のデータ事務処理ニーズに応えるExcel業務イノベーションプラットフォーム『xoBlos(ゾブロス)』の2つ。

この他、電子メールに電子署名を自動的に付与し、フィッシング詐欺やブランド盗用による被害を未然に防ぐためのソリューション『APMG(エーピーエムジー)』、ホームページ編集・更新が容易にできるCMS(コンテンツマネジメントシステム)『楽らくページ』などがある。
 
(2)コンピュータ販売事業
同社及び子会社の東洋インフォネット株式会社がカシオ情報機器株式会社の代理店として、主にカシオ計算機株式会社製の中小企業向け経営支援基幹システム「楽一」の販売を行っている。
販売エリアは、神奈川からスタートし、東京、千葉、群馬、愛媛へと順次拡大。ユーザーに対し、手厚いサポートを行うことで、リピート率の向上に努めている。加えて、コールセンターを設けて新規顧客開拓を進めており、「楽一」販売台数は全代理店中12年連続全国No.1となっている。
 
2.注目の戦略商品
①Webセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」
WebARGUSは、ウェブサイ卜の改ざんを発生と同時に検知し、瞬時に元の正常な状態に復元できる新しいセキュリティソリューション。改ざんの瞬間検知・瞬間復旧により、悪質な未知のサイバー攻撃の被害から企業のウェブサイトを守ると同時に、改ざんされたサイトを通じたウイルス感染などの被害拡大を防ぐ。
 
 
◎増加するウェブサイト改ざん
「JPCERTコーディネーションセンター」の調査によれば、同センターに寄せられたウェブサイト改ざん件数は2015年度(2015年4月〜2016年3月) 3,335件で、2013年度の7,724件には及ばないものの、2014年度に続き報告件数は高水準で推移し、増加傾向にある。
 
「JPCERTコーディネーションセンター」(※):インターネットを介して発生する侵入やサービス妨害等のコンピュータセキュリティインシデントについて、日本国内に関する報告の受け付け、対応の支援、発生状況の把握、手口の分析、再発防止のための対策の検討や助言などを、技術的な立場から行なっている。
 
 
◎「WebARGUS」開発の背景
こうした状況の下、電子メールに電子署名を自動的に付与しフィッシング詐欺やブランド盗用による被害を未然に防ぐためのソリューション「APMG」を既に自社開発しリリースしていた同社は、セキュリティに関するコア技術をベースに「WebARGUS」を2年程の調査の後、2013年春に開発に着手。2014年7月にリリースした。

同社はITに関する多様で豊富な技術を有するのが大きな特長・強みだが、セキュリティのコア技術に関してもハイレベルである。これは、受託開発では飽き足らず独自製品を作りたいという同社エンジニアのベンチャーマインドやチャレンジ精神に起因するもので、後述する同社の企業文化、カンパニー制度に代表される組織戦略が大きく影響しているといえそうだ。
 
 
Webサイト改ざん被害に遭った場合、サイトの公開停止、被害個所の特定、防御強化、サイト復旧・再公開という手順を取ると復旧までは平均で1か月かかる。仮にEC(電子商取引)を手掛けていれば、売上減少、再公開の周知の手間、一度離れた顧客の呼び戻しが困難など、その被害は甚大なものとなる。

これに対し、「WebARGUS」を導入していれば、改ざんの瞬間検知・瞬間修復により、サイトの状態を正常に維持し続けることが可能なため、改ざんを検知しても慌ててサイトの公開を停止する必要がない。サイトの運用を続けながら、改ざんされた原因を追求し防御強化に専念する事ができる。

他社の改ざん検知ソフトは、事前設定によって決められたタイミングや間隔でWebサイトを検知する定期監視が主流。ただこの場合は改ざん時と検知時のタイムラグが発生するため、改ざん状態は免れない。またタイムラグを縮小するために検知の間隔を短くするとCPUへの負荷が大きくなってしまうなど課題が残る。

「WebARGUS」は、WebのOSに何らかのイベント(閲覧されている以外の、データを消された、書き加えられた等)が発生するとそのイベントを検知するリアルタイム検知を行うため、そのような課題は発生しない。
加えて、同製品は検知した改ざん状態を0.1秒未満(デモ環境の平均値:1ファイル当たり0.003秒)で正常復旧することが可能な、瞬間復旧機能を搭載している点が大きな特長であり、この瞬間復旧は同社のオリジナル技術である。

「WebARGUS」の年間ライセンス利用料は1OSにつき\480,000(税別)で、サポート込み。
マイナーバージョンアップ時の更新モジュールの無償提供なども含む。
 
◎導入および販売状況
リリース当初はWebサイトセキュリティに対する考え方は侵入に対する防御が中心で、「改ざん検知」自体の認識が低いこともあり、ややスローな立ち上がりであったが、日本におけるIT国家戦略を技術面、人材面から支えるために設立された経済産業省所管の独立行政法人「IPA(情報処理推進機構)」でも、改ざん防止のための対応への言及が増加していること等から、「防御ソフトのみでなく改ざん検知ソフトが必要」という共通認識が急速に広がりつつあるという。

このような環境下、同社ではまず、より高度なセキュリティの必要性を認識しているユーザー層を対象に、セミナーの開催、展示会への出展などのプロモーションやマーケティングを展開している。
また販売力強化に関しては、代理店販売にも力を入れており、現在の代理店契約総数は24社。
またデータセンターやクラウドサービス事業者との協業にも積極的に取組んでいる。
さらに国内への製品販売だけでなく、海外進出も予定。世界中のウェブサイト改ざん攻撃に対応する考えだ。
 
◎商品力の強化
従来はLinux版のみであったが、2016年4月にはWindows版をリリースした。
また、大規模ユーザー向けにエンタープライズ版の開発を進めており、2017年夏のリリースを目指している。

加えて、技術力を総合的に発揮し、IoT時代のセキュリティ対策としての組込み製品対応WebARGUSなど、製品のシリーズ化を検討している。特に組込み版については正式なプロジェクトを立上げ、製品開発着手に向けて具体的なビジネス化の検討と技術調査を継続中である。
 
②Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」
IT化の進んだ先進企業でも、現場ではExcelを利用した様々な業務が数多く存在している。紙帳票からの手入力によるExcel帳票生成、複数のExcelシートを元にした集計作業、パッケージシステムから抽出されたCSVデータの可視化と分析などといった非定型業務の多くは、現場部門の地道な手作業によって生み出されている。
同社が独自開発した「xoBlos(ゾブロス)」は、こうしたExcelベースの非効率な業務を完全自動化し、短期間での劇的な業務効率化をサポートするもの。
 
 
◎開発の背景
例えば、企業では見積書や請求書作成に表計算ソフトの代表であるExcelを用いるケースが多いが、顧客ごとに異なったフォーマットの見積書、請求書をExcelで作成している場合、集計、分類・分析などを行うにはシステム化は困難で、手入力が必要となる。
そこで、この作業を自動化し業務効率の大幅な改善を目指すことを目的として開発されたのがExcel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos」である。
 
 
「xoBlos」は、ソフトウェア単体として提供されるのみでなく、SI(システムインテグレーション)案件においてシステムの一部として組み込まれることもあり、「xoBlos」を核とした開発案件獲得に繋がるケースも期待できる。
直近では、日本IBMの「災害情報管理システム」に「xoBlos」が採用され、熊本地震においては日本IBMとともに無償提供を行い、避難所と国や自治体間の支援物資の要請、対応状況の情報連携に利用された。
 
*導入事例:見積/請求書業務の自動化で、月間3万件を超える業務を残業なしで実現
導入先であるヤクルトサポートビジネス株式会社は、販売会社の請求書発行や売上・販売管理の業務委託などシェアードサービスを展開し、現在、ヤクルトの他の子会社を含む11社の業務を受託し、請求書の発行先は月間3万3千件にも及ぶ。
請求書の発行業務が集中する月末月初は残業続きで管理部門以外の全社員で対応しても間に合わない状態。しかも時間に追われているため、ミスやトラブルも発生しがちであった。

その原因となっていたのが、客先ごとに異なる請求書のフォーマットへの対応であった。
請求書の発行業務は、販売会社各社がヤクルト本社が開発した基幹システムに売上データを入力し、それを同社が出力して客先に郵送するという流れが基本になるが、客先ごとに請求書が異なるために、基幹システムから請求の生データを引き出し、エクセルシートに手で移し替えて請求書を作成しなければならなかった。
請求書の種類は数百に上り、業務効率は極めて悪かった。

そこで「xoBlos」を導入したところ業務効率は劇的に改善した。月末月初の混乱は無くなり、取引先からの信頼も高まった。仕事の処理量が増える中、社員数は変わらずに、残業時間は月180時間も減らすことができた。
 
◎導入及び販売状況
現在の累計導入社数は220社を超えた。
販売に関しては、主力代理店の一つである大興電子通信株式会社(8023、東証2部)とのセミナー共催など、大興電子通信の持つ幅広い顧客層と拠点、販売力を活かすことを中心に営業を展開中。
大企業への供給実績も増加する中で、導入事例を公表できるケースも増えてきた。
また、従来は社内の一部門が扱っていたのが、実績が上がるにつれ、全社体制での取り組みを開始する代理店も増加しているという。
 
◎商品力強化
協業他社製品と連携したソリューションの提供を進めている。
株式会社エイトレッド社の5年連続シェアNo.1のワークフローシステム「X-point」と連携している。
製品単体ではWebベースの統合版「xoBlos corabo」の機能強化を進め、より幅広いニーズに対応していく予定。
 
【1-4 特長と強み】
①多面多様のIT企業
同社は、IT技術の進化と変化に柔軟に対応して業務システム開発事業を皮切りに、コンピュータ販売事業、組込み開発検証事業、運用サポート事業などに事業領域を拡大すると同時に、その過程で磨き上げてきた技術力をベースに自社による独自製品の開発販売にも取組んでいる。
幅広い事業領域と独自性のある自社製品を提供する事の出来る「多面多様のIT企業」である点が同社の大きな特徴である。
 
②部分最適と全体最適の組織戦略
部分最適と全体最適の相反する2要素をバランスよく活かした組織戦略も同社の大きな特徴となっている。
部分最適に関しては、カンパニー制度の導入で専門特化したカンパニーを立上げ、その領域でのNo.1を目指すとともに、ベンチャーマインドを持った経営者の育成・輩出を行っている。
全体最適に関しては、本社・本部が事業のスクラップアンドビルド、各カンパニー間のコラボレーション、新規事業領域の開拓など、カンパニーの独自性を尊重しながら、シナジーを追求している。
 
 
③独自性のある自社製品の開発・販売
前述した「WebARGUS」を代表として長年培ってきた技術を活かして様々な独自性のある自社製品を開発している。
現時点での売上構成はまだ低いものの、将来の収益の柱として育成している。
 
 
2017年6月期第3四半期決算概要
 
 
増収・営業増益。
売上高は前年同期比8.5%増の75億73百万円。コンピュータ販売事業が低調だったが、ソフトウェア開発事業は堅調で増収。
労務費、研究開発費等中心に販管費も増加したが増収で吸収し、営業利益は同12.9%増の5億33百万円となった。保険解約返戻金の減少、訴訟関連費用の計上があったが、営業増益により経常利益も同6.9%の増益となった。
ソフトウェア開発事業の売上が好調だったことから通期予想を上方修正した。
 
 
◎ソフトウェア開発事業
増収・増益だった。
*ビジネスソリューション事業分野
業務系ソフトウェアは金融を中心に通信、運輸等の業種全般が伸びると共に、運用サポートも好調に推移し、売上・利益共に対前年同期比で大幅に伸長した。
*エンベデッドソリューション事業分野
モバイル関連の需要減を車載関連で代替する施策を進め、売上は前年並みだったが、利益面の改善が進み増益となった。
*自社商品事業分野
「WebARGUS」、「xoBlos」ともに順調に伸長した。
 
◎コンピュータ販売事業
減収・減益だった。
カシオ計算機株式会社製の中小企業向け「楽一」を主力とする販売ビジネスにおいて、第2四半期までは環境変化への対応が遅れ苦戦したが、第3四半期に入り各種施策を通じ改善が見られた。
 
 
売上債権の増加等で流動資産は前期末に比べ4億21百万円の増加。固定資産に大きな変化は無く、資産合計は同4億22百万円増加の36億48百万円となった。
賞与引当金の計上で流動負債は同1億23百万円増加。負債合計は同1億16百万円増加し13億85百万円となった。
利益剰余金の増加などで純資産は同3億5百万円増加し36億48百万円となった。
この結果自己資本比率は前期末の60.7%から1.3ポイント上昇し62.0%となった。
長短借入金残高は同24百万円減少の45百万円となった。
 
 
2017年6月期業績予想
 
 
業績予想を上方修正。
通期業績予想を上方修正した。売上高は前期比9.2%増の102億円、営業利益は同18.1%の6億20百万円の予想。
各事業とも堅調な推移を見込んでいる。引き続き新規事業への投資に注力するが、2桁増益を見込み、利益率も上昇する。
配当予想には修正無く、普通配当12.00円/株、記念配当3.00円/株の合計15.00円/株の予定。予想配当性向は28.1%。
 
 
今後の注目点
上方修正後の第3四半期の進捗率は売上高、営業利益それぞれ74.2%、86.0%となり、売上高はほぼ前期並みで、営業利益は前期よりもやや下回っている。
ただ、サブセグメントの数値は非開示のため詳細は分からないものの、ソフトウェア開発事業は累計のみならず四半期でも2ケタの増収増益で、利益率も期を追って上昇している。残りの3か月で売上、利益共にどれだけ上積みできるのかに注目したい。また、注力中である自社製品事業分野の一段の伸長も期待したい。
 
 
 
 
<参考1:成長戦略>
 
『中期ビジネス展開概要』
同社は中期的なビジネス展開として、幅広い事業領域で安定した取引を重ねて堅固な事業基盤を構築すると同時に、その基盤の上で自社商品を軸とした新しい価値を提供するという二軸で大きく成長する事を目指している。

事業基盤構築においては、成長が見込まれる領域に経営資源を集中する。
成長要素に関しては業務提携を含めた販売力強化、他社製品も含めた商品力強化を進める。
前期(16年6月期)を「整備」、今期(17年6月期)を「強化」、来期(18年6月期)以降を「躍進」と位置付けており、5年以内に以下の様に「売上高100億円、営業利益10億円、営業利益率10%」のトリプル10の実現を目指している。
 
 
<成長戦略と進捗状況>
[事業基盤の構築]
堅固な事業基盤の構築に該当する「ビジネスソリューション事業」、「エンベデッドソリューション事業」、「コンピュータ販売事業」における成長戦略及び足元までの進捗状況は以下の通り。
 
 
 
また、販売子会社東洋インフォネットを活用し、自社商品販売の更なる活性化を図っている。
 
[成長要素]
成長要素であり、同社が最も注力している「WebARGUS」、「xoBlos」の成長戦略と進捗状況は以下の通り。
 
 
 
 
<参考2:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2017年4月10日
 
 
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(6498)キッツ vol.29 | ブリッジレポート:(3778)さくらインターネット vol.11»

コメント

下記規定に同意の上、コメントしてください



※ 公開されません


保存しますか?


ブリッジレポート(バックナンバー)
最新のブリッジサロン動画
アンケート
アラートメール登録
メールアドレス
パスワード
CLOSE