ブリッジレポート
(4783:JASDAQ) 日本コンピュータ・ダイナミクス 企業HP
下條 治 社長
下條 治 社長

【ブリッジレポート vol.47】2017年3月期業績レポート
取材概要「17/3期着地は、会社予想を大きく上回り、実質増収増益。18/3期予想は大幅な増益。そして20/3期に売上高180億円、営業利益8億円を目指す中期計画・・・」続きは本文をご覧ください。
2017年6月27日掲載
企業基本情報
企業名
日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社
社長
下條 治
所在地
東京都品川区西五反田 4-32-1
事業内容
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニア。システム開発事業、サポート&サービス事業、及びパーキングシステム事業が3本柱
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年3月 15,405 347 333 249
2016年3月 13,843 382 389 205
2015年3月 13,115 243 257 41
2014年3月 11,946 278 310 124
2013年3月 11,790 238 289 119
2012年3月 11,272 252 307 68
2011年3月 10,658 -83 11 -113
2010年3月 11,542 56 129 26
2009年3月 12,521 415 460 212
2008年3月 9,539 553 581 315
2007年3月 9,292 261 315 186
2006年3月 8,851 409 424 199
2005年3月 7,607 321 348 228
2004年3月 7,570 340 368 160
2003年3月 6,859 322 283 74
株式情報(5/31現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
612円 7,941,416 4,860百万円 9.8% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.00円 2.0% 46.59円 13.1倍 321.20円 1.9倍
※株価は5/31終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
日本コンピュータ・ダイナミクスの2017年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニア。コンサルティングからシステム運用までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とテクニカル・サポートを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場システムの開発・運用を行なうパーキングシステム事業を展開。システム開発事業やサポート&サービス事業は優良顧客との継続的な取引が特徴。また、国内トップシェアを誇るパーキングシステム事業は成長性に富み、収益性も高い。
事業拠点は本社(東京都品川区西五反田)のほか、江東サービスセンター(東京都江東区東陽)、福岡営業所(福岡市博多区千代)、長崎営業所(長崎市出島町)を構えている。連結子会社(いずれも100%出資)は、国内にはIT関連事業、パーキングシステム事業を行うNCDテクノロジー(株)(東京都品川区西五反田)、IT関連事業を行う(株)ゼクシス(大阪市中央区北浜)がある。また、少子高齢化に伴う日本企業の人材採用難を解決する一端として、アジア諸国より人材を斡旋する業務を目的とする子会社East Ambitionを今年2月に設立した。海外では中国天津市に天津恩馳徳信息系統開発有限公司(NCD China)があり、アジア日系企業向けサービスや日本向けオフショア開発を行っている。
17/3期の売上構成比はシステム開発事業36.8%、サポート&サービス事業28.0%、パーキングシステム事業35.0%、その他0.2%。社名の"日本コンピュータ・ダイナミクス"には、「コンピュータをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)」と言う創業時の思いが込められている。尚、2017年3月16日付けで創立50周年を迎えた。
 
【特徴と強み】
「システム開発事業・サポート&サービス事業」
IT関連事業であるシステム開発事業とサポート&サービス事業では、長期継続を特徴とする優良な顧客資産が強みの一つだ。主な取引先として、東京ガス、西部ガス、メットライフ生命、日本生命、三井住友海上火災、東京海上日動、富士ゼロックスグループ、パナソニックグループ、ソニーグループ、商船三井、日本水産、KADOKAWA、エスアールエル、高砂熱学工業、竹中工務店、福岡県庁、ぐるなび、日本トイザらス等、一般企業から官公庁まで幅広い業種に対応している。
システム開発事業では、アプリケーションからインフラまでの企画・提案と設計構築までを行う。
 
 
サポート&サービス事業ではアプリケーションシステムからインフラまでの保守・運用と業務サポートを提供する。
 
 
パートナー企業との協業サービスも同社の強みである。
 
 
「パーキングシステム事業」
成長の牽引役であるパーキングシステム事業は、IT企業としては異色であるが、放置自転車問題が深刻化する中で、同社のコア事業であるIT技術とコンサルティング力を人々の暮らしに役立てたいという思いと自治体からのシステム開発に対する要望に加え社会貢献の意味もあり、1999年にいち早く参入した。
オフィス街及び駅周辺での放置自転車の増加、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて公共交通手段に代わる自転車(コミュニティサイクル)の活用に関して同社への期待は大きい。
「ITとパーキングで、未来をかえていく」をコンセプトに、全国の街から駐輪問題をなくすため、IT技術とコンサルティング力で貢献する。

主なサービスは以下の通り
・「EcoStation21」 :時間貸し無人駐輪場管理事業
・「ecoport」    :コミュニティサイクル事業
・「ECOPOOL」    :月極め駐輪場管理事業
・駐輪場総合コンサルティング(土地活用・導入・運営)
・自転車駐輪場管理システムの販売(設計・施工・開場)/運用管理
・自転車駐輪場管理システムの運用管理
 
 
 
同社は各自治体の管理運営する駐輪場の指定管理者として事業を全国展開、以下のように多くの自治体や事業者を顧客としている。
 
管理施設数及び管理台数も着実に伸びている。
 
 
NCDサポートセンター
NCDサポートセンターを置き、24時間365日対応で利用者対応から運営管理までをサポートする
 
 
「家余り×自転車ブーム」を背景に駐輪場による土地活用の提案を展開
同社では、土地所有者に向け、「駐輪場」での土地活用の提案活動を展開する。
売却以外の土地活用を検討する際に、アパート・マンション経営、駐車場経営などが一般的に候補に挙がるが、「駐輪場」での土地活用もメリットが多く、積極的に提案活動を行っている。「駐輪場」での経営は、初期投資が少ない、他への転用が容易、経営がそれほど難しくないという点では駐車場経営と同様である。しかし、自転車は車と比較して1台あたりの設置スペースが小さくて済むため、駐車場よりもさらに狭小地や、変形地に対応しやすいという特徴がある。
「駐輪場」経営を推奨する背景には近年社会的にクローズアップされている「家余り」問題がある。総務省の住宅・土地統計調査(2013年時点)によると、全国の空き家の数は820万戸で5年前比63万戸の増加。1963年の52万戸から一貫して増加を続けている。また、2013年の総住宅数に占める空き家の割合は13.5%で7戸に1戸の割合となっている。
つまり、土地活用の方法としてアパート・マンション経営を選択した際、借り手が見つからず空室になるリスクが以前より増している。このことから「駐輪場」に適した土地であれば、「駐輪場」経営を選択することが収益性を高めると考えている。
もう一つの大きな社会的な背景として、自転車ブームが継続していることが挙げられる。同社の「駐輪場」設置場所も増加傾向が続いている。
 
駐輪場以外の新たなBtoC向けサービスを展開
同社の成長を支えるパーキングシステム事業だが、BtoC向けサービスが育ちつつある。
 
 
“もっと自転車とその持ち主に関わり、快適な自転車ライフを応援したい“との思いから、自転車ライフ提案型ショップ「B-SPACE(ビースペース)」を昨年2月、品川区にオープンした。通勤通学の足、健康増進、趣味の多様化に伴い、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車に乗るユーザーが増えている中、店舗での対面販売を通してさらなるBtoC向けサービスの展開に向けた顧客ニーズの取り込みを行っている。
<「B-SPACE」のサービス>
■ショップ・・・自転車・パーツ・アクセサリーの販売とメンテナンス
■スタジオ・・・映像装置を活用したトレーニングスペース(教室・講座・セミナーを開催)
■パーキング・・・室内駐輪スペース【会員制】(利用方法は様々! B-SPACEで着替えて出勤など!)
■OTHER・・・更衣室、ロッカー、シャワールーム
 
 
また、ライフサイクルを提案する各種自転車と自転車関連商品は、実店舗である「B-SPACE」に加えてネットショップの「B's supply」においても販売している。
 
R&D
高速データ検索基盤ソリューション「Dynamic Search Engine」
ITの主要動向である「ビッグデータの分析・活用」に着目し、産学共同開発の「メモリー型コンピューティング」技術を利用した高速データ検索基盤製品「Dynamic Search Engine」の新デバイス『3次元データマッチング専用デバイス』を昨年8月に発表した。
 
 
国内最大規模の大学と産業界のマッチングイベント『イノベーション・ジャパン2016』(昨年8月)と日経BP社が主催する国内最大級のエンタープライズICTの総合展『ITpro EXPO』(昨年10月)にてビッグデータ検索専用デバイス(DBP.J)、全文検索専用デバイス(SOP.J)と3次元データマッチング専用デバイス(3D SOP.J)の3つのデバイスを出展。
 
 
 
2017年3月期決算
 
 
前期比11.3%の増収、14.4%の経常減益
売上高は前期比11.3%増の154億5百万円。順調に案件獲得が進んで2桁増収となった。システム開発事業、サポート&サービス事業、パーキングシステム事業いずれも増収、特にサポート&サービス事業、パーキングシステム事業が大幅な増収。売上総利益率が13.8%と前期比1.2ポイント低下したものの、販管費率は11.6%で0.6ポイント低下、営業利益は同9.1%減の3億47百万円となった。サポート&サービス事業、パーキングシステム事業が増益となったが、システム開発事業が減益。自己株式公開買付けに伴い営業外費用が増加したため、経常利益は同14.4%減の3億33百万円。尚、退職給付債務の数理計算上の差異償却により減益だが、この特殊要因を除外すると営業、経常増益であった。前年同期に特別損失として計上した固定資産除却損や事務所移転費用がなくなったことや法人税等の減少もあり、純利益は同21.2%増の2億49百万円となった。いずれの利益も会社予想を大きく上回った。子会社では、(株)ゼクシスは、順調に業績を伸ばし、前期比増収増益。NCDテクノロジー株式会社は、IT基盤事業拡大への継続投資の回収が進み、安定的に黒字化できる体質となり、大幅な増収増益となった。
 
 
システム開発事業は売上高56億72百万円(前期比2.9%増)、営業利益3億89百万円(同3.5%減)。営業体制強化による効果が現われ順調に案件獲得が進んだが、退職給付会計における数理計算上の差異を補うまでには至らず、増収減益となった。しかし、プロジェクト進捗管理、品質管理強化策は軌道に乗り、不採算プロジェクト解消に功を奏している。
サポート&サービス事業は売上高43億8百万円(前期比23.8%増)、営業利益1億27百万円(同5.8%増)。順調な増員要請に基づく事業拡大が続いたこと、さらにIT基盤事業拡大や新規領域獲得のための投資に対する回収が進み、増収増益となった。
パーキングシステム事業は売上高53億92百万円(前期比11.9%増)、営業利益7億44百万円(同14.0%増)。自治体の指定管理案件や月極め駐輪場のECOPOOLの受注が順調に伸びたこと、さらに駐輪場利用料収入も増加し、増収増益となった。
 
 
17/3期末の総資産は前期末比6億19百万円増加し108億51百万円となった。現預金が4億82百万円、受取手形及び売掛金が2億83百万円、リース資産(純額)が1億24百万円増加した。一方、工具、器具及び備品(純額)が1億30百万円、リース債権及びリース投資資産が89百万円減少した。
負債は前期末比5億83百万円増加し、83億円となった。長期借入金が2億10百万円、未払法人税等が95百万円、買掛金が89百万円増加した。純資産 は、前期末比36百万円増加し、25億50百万円となった。
自己資本比率は、前期末の24.6%から23.5%となった。
尚、同社の創業者であり名誉会長でもある下條武男氏が代表者で筆頭株主であるエスアンドエス有限会社から78万株の自己株式の公開買付けを行った。この自己株式の取得により、財務諸表上の自己株式(純資産から減額)は前期末19百万円から3億17百万円に増加し、自己株式数は前期末78,516株から858,584株に増加している。
 
 
17/3期末における現金及び現金同等物は前期末比4億82百万円増加し、27億34百万円となった。
営業CFは3億2百万円増加し、7億82百万円の流入となった。主な流入要因は、税金等調整前当期純利益3億29百万円、退職給付に係る負債の増加額2億52百万円及び減価償却費2億11百万円。一方、主な流出要因は、売上債権の増加額2億83百万円及び法人税等の支払額1億16百万円。
投資CFは前期比1億35百万円増加し、72百万円の流出となった。主な流出要因は、有形固定資産の取得による支出2億51百万円。一方、主な流入要因は、有形固定資産の売却による収入2億20百万円。これらにより、フリーCFは前期比4億37百万円流入が増加し、7億10百万円の流入となった。
財務CFは前期比25百万円減少し、2億27百万円の流出となった。主な流出要因は、自己株式の取得による支出3億15百万円、長期借入金の返済による支出1億30百万円及びリース債務の返済による支出1億円。一方、主な流入要因は、長期借入れによる収入4億円。
 
*2017年3月期が減益となったのは、金利低下に伴い退職給付債務に用いる割引率が低下したことによる数理計算上の差異が発生し、これを1年で償却するため。これら特殊要因を除外すると増益である。
 
 
2018年3月期業績予想
 
 
前期比3.9%の増収、79.9%の経常増益を予想
18/3期予想は3.9%増収、79.9%経常増益を予想する。情報サービス業界においては、今後、ITを駆使したさまざまな新たな技術のビジネス分野への利用拡大が進み、IT需要は堅調に推移するものと同社では見ている。こういった環境の中、新たなライフスタイルや技術環境の変化に迅速かつ適切に対応できる、更なる 成長企業を目指すため、以下の中期経営計画「Vision2020」を策定した。当社グループ一丸となり経営計画の必達に向け邁進する構えだ。尚、配当は12円(うち上期6円)を見込む。
 
 
 
 
今後の注目点
17/3期着地は、会社予想を大きく上回り、実質増収増益。18/3期予想は大幅な増益。そして20/3期に売上高180億円、営業利益8億円を目指す中期計画の発表。今回の本決算発表は申し分のないものといえそうだ。
17/3期に高速データ検索基盤製品「Dynamic Search Engine」を始め、いくつかのクリエーティブな新商品を輩出してきたが、その成果が今期以降本格的に貢献しそうである。また、ここ数年パーキング関連事業において相次いでBtoCサービスを開始させている。徐々に業績に貢献するステージに入りそう。
50周年は、本格成長へのターニングポイントとなりそうだ。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
コーポレート・ガバナンス・コード適用以降のコーポレート・ガバナンス報告書直近提出日、2016年6月28日。

<基本的な考え方>
当社の基本的なコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、継続繁栄の条件として、機動性のある業務執行体制とコンプライアンスを重視した経営を念頭に、内部統制の充実に努めることです。

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
ジャスダック上場企業として、基本原則をすべて実施している。
 
<その他>
1、株主総会の開催、議決権行使についての取組
 
2、IRに関する活動状況
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
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