ブリッジレポート
(6191:東証1部) エボラブルアジア 企業HP
吉村 英毅 社長
吉村 英毅 社長

【ブリッジレポート vol.2】2017年9月期第2四半期業績レポート
取材概要「同社は「2020年取扱高1,000億円、各事業のNo.1確立」を目指しているが、その成否は?との質問に対し吉村社長は、「ひとえに『国内航空券と言えば・・・」続きは本文をご覧ください。
2017年8月8日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社エボラブルアジア
社長
吉村 英毅
所在地
東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンMORIタワー
事業内容
One Asiaのビジョンをかかげ、アジアを舞台に、オンライン旅行事業、訪日旅行事業とITオフショア開発事業を手掛ける
決算期
9月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年9月 4,000 618 571 340
2015年9月 2,754 312 305 172
2014年9月 1,451 99 93 44
株式情報(7/3現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
2,999円 16,731,900株 50,178百万円 26.0% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
未定 - 35.66円 84.1倍 136.44円 22.0倍
※株価は7/3終値。発行済株式数は直近決算短信より。ROE、BPSは前期決算短信より。
※2015年12月に1:300、2016年8月に1:3の株式分割を実施。BPSは2015年9月期期首に分割が実施されたものとして算定。
 
エボラブルアジアの2017年9月期第2四半期決算概要などをお伝えします。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
国内航空券取扱高でOTA(※)業界最大手。国内全航空会社グループと契約を有するOTA(※)唯一の企業。国内線航空券を中心にWEB販売を行うオンライン旅行事業、急増するインバウンドに対応する訪日旅行事業、東南アジアで日系最大の陣容を誇るITオフショア開発事業が主力事業。各事業の同社ならではの強みや特長を活かして、「2020年取扱高1,000億円、各事業No.1確立」を目指している。

※OTA(Online Travel Agent):インターネットを通じた旅行商材の販売を専業とする旅行会社
 
【沿革】
2007年5月、吉村社長は、大石会長と共同でオンライン旅行事業を行うために株式会社キャピタルを設立。
その後、M&Aや事業譲受により取扱商材を拡大していった。
2012年3月にベトナムにおいてITオフショア開発事業を開始したのを契機に、総合IT事業を手掛ける会社の方向性を明確にするため、2013年10月、現社名に商号を変更。
2016年3月、東証マザーズに上場。1年後の2017年3月には東証1部に市場変更した。
 
【企業理念など】
 
企業名の「エボラブルアジア(Evolable Asia)」は、進化を現わす「Evolve」と、可能であるの「Able」に、アジア「Asia」をかけたもので、進化するアジアを意味している。
 
 
【市場環境】
◎成長が続くオンラインによる旅行商材販売
LCC(格安航空会社)の参入に伴う航空券比較横断検索需要の高まり等を受け、2015年度におけるOTAによる旅行商材取り扱い規模は2.5兆円と、2011年度からは年率26%というスピードで急成長している。
この急成長を支えたのは主として国内宿泊市場であるが、航空券の取扱高も2,300億円とこちらも年率14%で2桁成長となっている。
今後は国内宿泊市場に次いで、国内航空券市場も大きな成長が期待できる。
 
 
◎訪日旅行客数も急拡大
2016年の訪日旅行客数は前年比2割増の2,404万人であった。
政府は2020年の訪日旅行客数目標を4,000万人と設定している。
 
 
◎拡大余地大きいITオフショア開発
日本国内の受託ソフトウェア開発市場は約10兆円で年率3%程度の伸びとなっているが、そのうちオフショアを利用した開発の割合はわずかに1%程度(約1,000億円)にとどまっている。
米国ではこの比率は10%以上であることから、日本においても現在の10倍である1兆円規模まで拡大する余地はある。
実際に、日本からベトナムへの発注額は年率17.8%で増加している。
 
【事業内容】
中心事業はオンライン旅行事業、訪日旅行事業、ITオフショア開発事業、投資事業の4事業。(セグメントは、オンライン旅行事業、ITオフショア開発事業、その他事業の3つ。訪日旅行事業はオンライン旅行事業セグメントに含まれる。)
それぞれ同社ならではの強みや特長を活かして成長を続けている。
 
 
◎オンライン旅行事業
国内航空券、国内宿泊施設、海外航空券・宿泊施設等の旅行商品を、インターネットを通じて販売している。
 
 
以下のようの、多様な販路を有している。
 
 
(事業の強み)
同社はOTA業界における国内航空券取扱高No.1である。
同業界で唯一国内全航空会社グループと契約を有していることから、自社での発券が可能となっている。優位な仕入れ価格と合わせ、発券を委託する必要が無いためコスト競争力は圧倒的に高い。
これに加え、各航空会社との長期の取引関係による強固な信頼に基づく「競争力のある仕入れルート」、「多様な販路」、「自社オフショアIT開発力を用いた低コストでのシステム構築」といった要因により、高い参入障壁を構築している。
 
◎訪日旅行事業
今後も増大が期待される訪日旅行客需要に対応し、旅行商材の直販サイトの多言語展開(現在7か国語)のほか、アジア地域を中心とした現地旅行代理店や媒体運営者に対して国内航空券を中心に日本国内旅行コンテンツの検索・予約エンジンをOEMで提供している。
今後、中国最大の旅行会社である「Ctrip.com」と国内航空券領域において日本初のシステム連携を開始予定である。
 
 
(事業の強み)
OEM提供のノウハウが豊富であることに加え、自社オフショア開発により顧客ニーズに合致した開発を安価かつスピーディーに行うことができる。
 
◎ITオフショア開発事業
ベトナムのホーチミン、ハノイ、ダナンの3拠点で、2017年3月時点で熟練エンジニア約600名を雇用している。
Webサービスやアプリケーションなどシステム開発のほか、BPO(Business Process Outsourcing)を手掛けている。
顧客は(株)ディー・エヌ・エートラベル、グリー(株)といったWebサービス企業が中心。
 
(事業の強み)
ベトナムにおける人材採用力と開発チームの立上げノウハウに強みを持っている。
日本国内のITエンジニア不足とエンジニアの賃金高騰を背景に、2012年の事業開始後、東南アジアにおける日系オフショア開発会社としては最大規模の陣容となっている。
また、受託開発は行わずラボ型開発と呼ぶ開発スタイルに特化している。
これは、原則的に1年以上の長期契約を前提に顧客の要望を反映した専属チームを組成し、クライアントの計算の下で稼働するため、稼働率はほぼ100%となっている。
また、エンジニアのコストは雇用した時点から全てクライアントチャージなので、納期遅延リスク、遊休人員発生リスクはゼロとなる。
ストックビジネスであるため規模拡大と共に収益の大幅な向上が期待できる。
 
 
2017年9月期第2四半期決算概要
 
 
大幅な増収増益で第2四半期の過去最高を更新
売上高は前年同期比43.5%増の24億98百万円。営業利益は同32.1%増の3億85百万円。ともに第2四半期の過去最高を更新した。
第2四半期の取扱高は同33.2%増の157億46円でこちらも第2四半期の過去最高を更新した。
取扱高増のスケールメリットなどにより粗利率が上昇した一方、下期以降に向けた事業の準備や上場コストなどで売上高営業利益率は低下したが、想定通りの進捗ということだ。
 
 
①オンライン旅行事業
増収増益となった。
 
(オンライン旅行事業)
*BtoCサービス(PC、スマートフォンを通じた一般消費者向けの旅行商材の直販サイトの運営)
新規顧客獲得のためのリスティング広告等施策の強化、リピーター増加施策のためのUIの改善などが寄与し、利用者が順調に増加した。

*BtoBtoCサービス(提携先企業のブランドによる旅行コンテンツを提供する事業)
主要取引先のニーズに合致したサービスを提供し、取引先において使用頻度を高めてもらうために、取引先とのコミュニケーションを強化したことが寄与し、利用額が増加した。
2017年3月にはスカイスキャナー、同4月にはH.I.Sとの提携がスタートした。

*BtoBサービス(他社旅行会社に対するホールセール事業)
業界全体の動向や取引先の施策に影響を受ける部分が大きく、売上高は前年同期を25%程度下回った。

*BTMサービス(企業の出張に係る社内承認手続き及び手配を一元管理する事業)
基本的に顧客企業数の増加及び利用率の増加と連動して売上が増加するビジネスモデルであるため、営業人員の追加、及び既存顧客中の利用率が相対的に低い顧客の掘り起し等を実施したことにより伸張した。
 
②ITオフショア開発事業
増収増益となった。
営業人員のトレーニングによる営業力強化、エンジニアのモチベーション向上のための各ラボの顧客管理、マネジメントを行うラボマネージャーの増員及びトレーニング等の施策が寄与し、エンジニアの人員数は順調に増加した。

ホーチミンでは顧客企業が駐在員を派遣しラボに常駐するスキーム、ハノイでは顧客企業が日本から遠隔でラボの開発状況の確認ができるスキームを中心に、ゲーム業界向けなど、各業界向けに特化した開発体制を整え、より顧客のニーズに合致した開発環境作りを強化し、顧客満足度の向上を図った。
 
 
現預金は増加したが、売上債権、棚卸資産の減少などで流動資産は前期末とほぼ変わらず。差入保証金の増加などで固定資産は同3億53百万円増加。資産合計は同3億33百万円増加の51億74百万円となった。
負債合計は前期末とほぼ同水準の24億92百万円。
利益増による利益剰余金の増加で、純資産は3億11百万円増加の26億82百万円。
この結果、自己資本比率は前期末の47.0%から2.1%上昇し、49.1%となった。
 
 
利益増などで営業CFのプラス幅は拡大。
投資有価証券の取得、敷金差入などにより投資CFのマイナス幅は拡大したが、フリーCFのプラス幅は拡大した。
前期の公募増資に伴う株式発行による収入が減少し、財務CFはマイナスに転じた。
キャッシュポジションは上昇した。
 
 
2017年9月期業績見通し
 
 
業績予想に変更なし。今期も大幅な増収増益。
業績予想に変更はない。売上高は前期比53.7%増の61億円の予想。取扱高は353億66百万円で同27.3%増加。
旅行客のインターネット利用頻度が一層増加し、市場規模も引き続き拡大を続ける見込み。
営業利益は同61.9%増の10億円。前期に続きスケールメリットが増大し、販管費増を吸収し大幅増益。
営業利益率は前期を0.8%上回る。
現時点での具体的な金額は未定だが、東証1部への市場変更を機に、期末配当を実施することを決定した。
 
 
成長戦略
 
同社では、「2020年 取扱高 1,000億円、各事業のNo.1確立」を目指している。
 
 
また、今期より「投資事業」を第4の事業として位置づけている。
各事業における成長戦略及び最近主なトピックスは以下の通りである。
 
(1)オンライン旅行事業
①総合旅行フラットフォーム「AirTrip」
国内航空券販売市場は約1.5兆円という巨大市場であるが、オンライン宿泊予約業界の「じゃらん」、「楽天トラベル」のような圧倒的ブランドがまだ存在していない。
じゃらん、楽天トラベル合わせてオンライン宿泊予約市場の約4割のシェアを有していると見られるが、オンライン国内航空券販売市場では最大手の同社でも約2%となっている。
そこで、同社では前期に新ブランドとして立ち上げた「AirTrip」を、徹底したサービス内容によってオンライン国内航空券販売市場における圧倒的NO.1ブランドとする考えだ。

「既存サービスで行っているWEB広告による集客コストを削減し、顧客へのポイント還元に徹底」、「顧客に対し航空券購入代金の2%を還元」、「AirTripで付与されたポイントは航空券購入時に使用できるだけでなく、Gポイントを経由して各種共通ポイント、航空マイル、ギフト券などのポイントに交換が可能」といった、業界最大級の顧客還元を実施する。
また、WEB、電話、メールに加えチャットでの問い合わせ対応もはじめたほか、スムーズで直観的な操作性で圧倒的に使いやすいユーザーインターフェースを実現し、ユーザーの利便性を追求。
顧客に対し最もおトクで、最も便利なサービスを提供する。

同社では「AirTrip」を総合旅行プラットフォームと位置付けており、これまでの国内航空券に加え、国内宿泊、海外航空券、民泊の販売を開始した。今後も順次商材を拡大する。
また、オンライン航空券業界NO.1という実績、徹底した顧客還元が「AirTrip」の強みと考えているため、顧客還元に関しては国内航空券で利益を確保し、他商材については徹底して利益を顧客に還元する方針である。
商材の拡大・統合により、ポイントの相互利用が可能となったため、国内宿泊予約では業界最大級の7%のポイント還元を実現している。
 
②BTM(Business Travel Management)市場
日本におけるビジネストラベルマネジメント(BTM)市場は、6.4兆円規模でありそのうち、国内移動・国内宿泊は約1.8兆円規模と言われている。ビジネストラベルマネジメント(BTM)導入によって、出張経費の10〜20%削減に繋がるとの調査結果があるものの、航空券利用に関しては過半数の企業が出張経費管理を行っていないという背景から、今後更なる拡大が見込まれる。
具体的な施策としては、営業パートナーを拡大し、市場開拓のスピードアップを図っている。
また、航空券以外の商材としては、「新幹線+宿泊パッケージ」の取り扱いを開始予定。今後も、あらゆる出張ニーズに対応する。
 
(トピックス)
◎Airbnbとの間で宿泊施設営業開拓に関する独占契約を締結
2017年5月、世界最大手のコミュニティー主導型マーケットプレイスを運営する民泊世界最大手Airbnbと、日本国内における宿泊施設営業開拓に関する業務提携に関する契約を締結した。

Airbnbは自社のプラットフォームにおいて、これまでは主に個人が掲載する家を掲載していたが、今後は、ユニークなおもてなしを提供する日本国内のホテル・旅館の掲載を拡大していく予定である。こうした運営方針に対し、エボラブルアジアは、独占的にホテル・旅館の営業開拓を行い、同社システムとのAPI連携により、Airbnbプラットフォームに宿泊施設の掲載をしていく。
日本における民泊は、訪日外国人向け需要から立ち上がり、訪日客の2割弱はAirbnbを利用しているという。
また、日本人の利用も着実に増加しており、世界最大手のAirbnbとのアライアンスは総合旅行プラットフォーム「Airtrip」の利便性向上という点でも大きな事業機会の創出となろう。
 
 
◎海外航空券取り扱いをグランドオープン
2017年5月、総合旅行サービスプラットフォーム「AirTrip」で3月にプレオープンしていた海外航空券サービスがグランドオープンした。

プレオープン時にはレガシーキャリアのみであったがグランドオープンにともなって、日本発着のLCC(格安航空会10社(ジェットスター、ジェットスター・ジャパン、ジェットスター・アジア、 ピーチ・アビエーション、バニラエア、スプリングエアライン、スプリングジャパン、エアアジア、タイエアアジア、タイガーエア台湾)を追加した。
今後は、海外発着のLCCの取り扱いを随時開始し、計100社のLCC航空券の取り扱いを予定している。
3年後の取扱高100億円を目指している。
 
◎海外BTMへ参入
2017年5月、海外出張手配を主力とする株式会社東京マスターズの株式を100%取得し子会社化した。

ビジネストラベルマネジメント(BTM)事業では国内の出張ニーズに対応するサービスには強みを有していたが、海外出張手配ニーズに対し、海外航空券等の取扱いは限定的であった。
そこで、顧客のニーズに即した事業展開を加速させるべく、同事業において海外航空券等の海外出張手配に強みを持つ東京マスターズ社の株式を100%取得した。東京マスターズ社は社歴約40年で外資系企業多数を顧客としている。

今後は、海外出張に関わる海外航空券等の手配を本格的に開始。
また、エボラブルアジアは主に日系企業、東京マスターズ社は主に外資系企業と、それぞれ強固な顧客基盤を有しているため、相互の商材を相互の顧客にクロスセルすることが可能で、事業シナジーが生まれると考えている。
2017年3月末の同事業顧客数は782社であったが東京マスターズ社子会社化により顧客数は1,057社と拡大した。早期の取扱高100億円達成を目指している。
 
 
(2)訪日旅行事業
インバウンド需要を様々な形、ルートで取り込む。
 
①国内航空券販売の強化
2017年5月、中国最大の旅行会社Ctrip.comと国内航空券領域においては日本初となるシステム連携に向けた業務提携契約を締結した。

(アライアンスの背景)
中国からの訪日来客数は2016年に年間637万人で、全訪日客2,400万人の3割弱を占め国別第1位。
今後もさらに増大することが予想され、彼らに対する国内航空券販売は極めて大きなマーケットとなることが見込まれている。
エボラブルアジアは、価格優位性を持った国内航空券の安定的な供給が可能であることに加え、ベトナムにおけるシステムエンジニアを背景としたシステム開発能力を強みとしている。
Ctripとしては自社のUI(ユーザーインターフェース)及びUX(ユーザーエクスぺリエンス)を損なうことなく、両社間における検索・予約・販売システムの連携を行い、優良な商材をユーザーに提供することができる点を高く評価し、今回のアライアンスに至った。

今後、両社は「Win-Win」の関係の下で提携を強化し、より良いサービスの提供につとめるとともに、さらなる相互の事業拡大、発展に邁進する考えだ。
システム連携に関する開発は順調に進捗しており、第4四半期中のサービスインを見込んでいる。
 
 
②民泊CtoCプラットフォーム
和製No.1の民泊CtoCプラットフォームを目指す同社は、2017年4月、総合旅行サービスプラットフォーム「AirTrip」に、「民泊」サービスをグランドオープンし、全国の簡易宿所及び特区民泊(東京都大田区、大阪府、大阪市、北九州市)の合法物件約300件を登録した。

同社の民泊CtoCプラットフォーム「AirTrip民泊」は、「法に則った物件のみの掲載」、「MADE IN JAPANの使いやすさ」、「旅行に不可欠な移動手段(航空券・新幹線)も同時に提供」といった点を特徴としている。

現在訪日外国人の利用者が圧倒的なシェアを占める民泊マーケットにおいて、日本人でも簡単かつ快適に利用可能なサイトを構築し、旅行だけでなく出張やイベント参加等でも民泊が手軽に利用できる環境となるよう、民泊と同時に移動手段を提供する。
また、物件数の目標としては、2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、民泊新法が施行された後の2018年10,000件、東京五輪・パラリンピック開催時までに30,000件登録を目標としている。

加えて、宿泊施設不足・マンションの空洞化問題の解消にも貢献し、将来的には航空券+民泊のパッケージ商品の提供および訪日外国人も利用可能なように、多言語化も推進する。
 
③キャンピングカー
キャンピングカーレンタル事業で売上国内No.1を目指している。
自社保有台数は2020年には300台まで増強する予定。
 
(トピックス)
◎H.I.Sと提携
2017年5月、インバウンド需要向けを中心とした国内営業力強化のため、子会社株式会社エルモンテRVジャパンは、株式会社エイチ・アイ・エス(証券コード:9603、東証1部.)と業務提携契約を締結した。

(業務提携の背景と概要)
具体的な内容は以下の通り。
エイチ・アイ・エス直販サイトで国内キャンピングカーレンタルサービスを紹介し、エルモンテRVジャパンが運営するキャンピングカーレンタルサイトへの送客を行う。
エイチ・アイ・エスはレンタルキャンピングカーをパッケージ商品に組み込み、販売を推進する。
 
新しい旅の形として、また、宿泊施設不足の代替施設として日本におけるキャンピングカー旅行の認知を高めるために、今後も両社は提携を強化し、需要の取り込みを進める。
 
◎インバウンド向け宿泊施設での業務提携強化のため株式会社AMBITIONと資本業務提携
インバウンド向け宿泊施設での業務提携強化のため株式会社AMBITION(証券コード:3300、東証マザーズ上場)と資本業務提携契約を締結した。

(アライアンスの目的・背景)
2016年1月に民泊における規制緩和が実施され、東京都大田区及び大阪府が特区として指定された。
これを受け、AMBITIONが大田区内で所有する管理物件『セジョリ池上』(東京都大田区池上)が民泊物件として大田区より事業認定されたのに伴い、エボラブルアジアは2016年5月、AMBITIONと業務提携し、AMBITIONが管理する民泊物件の宿泊予約の代行業務を開始することとした。

AMBITIONは、プロパティマネジメント事業における成長戦略の一つとして民泊需要への対応を掲げて、民泊コンシェルジュサービスの開始等の民泊需要に向けたノウハウ蓄積、環境整備を進めている。プロパティマネジメント事業における管理物件数は2017年3月末現在で8,420戸にのぼり、うち約8割が東京都内の物件であり、今後の東京都の人口増や訪日観光客増加を見据えて事業を展開している。
また、今後は開発・企画から仕入れ・賃貸管理・売買仲介・賃貸仲介・販売・民泊までをワンストップでカバーし、顧客の多様なニーズに応えることを戦略に掲げており、M&Aやインバウンド向け宿泊施設の開発に積極的に取り組むことを明言している。

エボラブルアジアは、総合旅行サービスプラットフォーム「AirTrip」で「民泊」サービスの予約受付を開始したほか、世界最大の民泊プラットフォームを運営するAirbnbと日本国内ホテル・旅館開拓に関する独占的な引受に関する業務提携を行う等、民泊関連分野での事業拡大を進めている。
さらに踏み込んだアライアンスを構築することが両社の事業拡大及び企業価値向上につながるものと判断した。

(アライアンスの内容)
*業務提携
AMBITIONが開発・企画・仕入れ・管理等を行う民泊物件をエボラブルアジアが「AirTrip」で予約・販売する。
また、AMBITONが開発・企画・管理等を行うインバウンド向け宿泊施設について、エボラブルアジアが予約販売等の集客面やIT管理面等で業務支援する。

*資本提携
業務提携をより深化させることを目的として、エボラブルアジアはAMBITONが新たに発行する普通株式を第三者割当により引き受ける。
この出資はエボラブルアジアの投資事業の一環であり、AMBITONとの業務提携による事業シナジーに加え、AMBITONの今後の成長によるリターンも期待している。
第三者割り当てによる取得株式数は337,200株(割当後の議決権比率:10.05%)で、取得価額は約4億円。
 
(3)ITオフショア開発事業
現在約700名のラボ人員を、2020年には3,000名へ拡充する。
そのために、以下の4つの施策を推進する。

1)多拠点化
ホーチミン、ハノイ、ダナンの3拠点をプロジェクトに適した拠点に最適化し、コスト削減やパフオーマンス向上を実現する。ベトナム内の他拠点、他国への展開も進める。

2)欧米案件の獲得
シリコンバレー拠点から欧米案件の獲得を目指す。
米国西海岸はエンジニア不足、給与水準の高騰が深刻であり、ITオフショア開発需要は大きく、今後も拡大が見込まれる。

3)開発上流工程の対応強化
開発上流工程に強みを持つパートナー会社との連携を強化する。日本国内で要件定義が必要な開発プロジェクトのオフショア化、システム部門を社内に有していない企業に対する開発チームのトータル提案などが可能になる。

4)日本語人材の創出
日本語教育機関を社内に設立し、従業員の日本語教育を強化する。また、パートナー企業と連携して日本企業に対し日本語が話せるエンジニアを紹介する。
 
(主なトピックス)
◎DeNAベトナム法人をグループ会社化
2017年3月、同社のベトナム法人Evolable Asia Co., Ltd.が株式会社ディー・エヌ・エー(証券コード:2432、東証1部)の子会社である、Punch Entertainment(Vietnam)Company Limited(本社:ベトナム)を持分譲渡により子会社化した。

(Punch社の持分譲渡の背景)
日本国内のスマホゲームのセカンダリー市場(※)は数年間で急成長しており、今年1,000億円を突破するとも言われている。
その中で同社は、クライアントからのゲーム開発・運用ニーズの高まりを受け、本格的にゲーム開発・運用事業の拡大に注力している。

Punch社は、100名を超える豊富なゲーム開発および運用実績やノウハウを持つエンジニアを擁している。
今回の子会社化により、Evolable Asia Co., Ltd.はこれら優秀なエンジニアを確保するとともに、DeNA社のゲーム運用事業の一部を継承することにより、ゲーム開発基盤の強化及びセカンダリー市場への本格参入を一層加速できると判断した。
 
(※)セカンダリー:開発・運営元となる事業会社からゲーム運営を専門とする第三者に委託・売却されて、運用が継続されること。
 
Punch社の2016年12月期の業績は、売上高328百万円、営業利益19百万円であり、連結子会社として連結業績への貢献があると見込んでいる。
 
◎多様なニーズに対応するためグループを拡大
2017年5月、ベトナム法人Evolable Asia Co., Ltd.は、株式会社EVA(本社:東京都調布市)と株式会社エバディ(本社:東京都港区)の株式を取得しグループ会社化した。

(株式取得の背景・目的)
ラボ型オフショア開発のサービスを提供している中で、法人顧客からシステム開発における上流工程のサービス提供やベトナム人エンジニア紹介のニーズがあり、より充実したサービスを提供するために両ニーズについて豊富な実績を有する2社の株式を取得することとした。

株式会社EVAは「株式会社Evolable Asia Solutions」へ社名変更し、開発上流工程でのサービス提供を、株式会社エバディは「株式会社Evolable Asia Agent」へ社名変更し、ベトナム人エンジニアの人材紹介を行う。

株式会社Evolable Asia Solutions社長 チャン・バン・ミン氏(元株式会社EVA社長)、株式会社Evolable Asia Agent社長 金 明正氏(元株式会社エバディ社長)ともに豊富なビジネスキャリアを持ち、同事業を加速する人材を獲得することができたと考えている。
 
(4)投資事業
今期より、CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)の性格を持つ第4の事業として位置付け、シナジー効果とともにキャピタルゲインの機会も追求する。
前述の株式会社ウィルゲートへの追加出資のほかにも、以下のような投資を行った。
小型ロボットの開発・製造・販売をおこなうドーナツ・ロボティクス株式会社(本社:福岡県北九州市)の第三者割当増資を引き受け資本参加
データの力で理想の住まい探しをサポートするCocolive株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 考伸)への資本参加
AIを活用したマーケティングオートメーションシステム「RESULT プラットフォーム」を提供している株式会社ピアラ(本社:東京都渋谷区)への出資
大手ゴルフスクールポータルサイト「ゴルフスクールガイド」を運営するゴルフライフ株式会社(本社:東京都渋谷区)の第三者割当増資を引き受け資本参加
 
それぞれ、各社の成長によるリターンを期待するとともに、様々な業務上の提携を検討する。
また、Cocolive社社長の山本 孝伸氏は、エクスペディアで日本語プロダクツの立上げ責任者を務めたほか、トリップアドバイザー代表取締役、楽天トラベル代表取締役社長を歴任するなど、オンライン旅行事業やデジタルマーケティング領域で豊富な知見を有しており、2017年4月1日付でエボラブルアジアの社外アドバイザーに就任している。
 
 
今後の注目点
同社は「2020年取扱高1,000億円、各事業のNo.1確立」を目指しているが、その成否は?との質問に対し吉村社長は、「ひとえに『国内航空券と言えば当社』、というブランドが確立できるか否かにかかっている。」とのことであった。
「H.I.SへのOEM供給の開始」、「AirTripにおける国内宿泊、海外航空券、民泊の販売開始」等に次ぐ、スピーディーな事業展開に注目しつつ、取扱高の進捗を確認していきたい。(同社は月次ベースで取扱高を開示している。)
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2017年3月31日
 
 
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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