ブリッジレポート
(6914:東証1部) オプテックスグループ 企業HP
代表取締役会長兼CEO 小林 徹
代表取締役会長兼CEO 小林 徹
代表取締役社長兼COO 小國 勇
代表取締役社長兼COO 小國 勇
【ブリッジレポート vol.61】2017年12月期第2四半期業績レポート
取材概要「前回のレポートで「減収が続いているウェイトの大きいEMEA防犯関連の回復動向を注目したい。」と述べたが、第2四半期累計では増収に転じ、期首・・・」続きは本文をご覧ください。
2017年8月29日掲載
企業基本情報
企業名
オプテックスグループ株式会社
代表取締役会長兼CEO
小林 徹
代表取締役社長兼COO
小國 勇
所在地
滋賀県大津市雄琴 5-8-12
事業内容
国内外で高シェアを有する防犯センサや自動ドアセンサを中心とした関連製品の製造・販売を手掛けるオプテックス株式会社を中心とした持株会社。FA関連、画像処理用LED照明装置も展開。
決算期
12月
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年12月 31,027 3,015 3,086 1,809
2015年12月 27,793 3,161 3,222 2,051
2014年12月 25,678 2,558 3,043 1,897
2013年12月 23,582 2,108 2,628 1,620
2012年12月 20,699 1,398 1,680 825
2011年12月 18,502 1,677 1,830 1,033
2010年12月 17,395 1,705 1,761 981
2009年12月 15,124 620 735 332
2008年12月 20,916 2,661 2,489 1,004
2007年12月 22,167 3,854 4,075 2,377
2006年12月 20,294 3,728 3,921 2,282
2005年12月 19,012 2,655 2,776 1,584
2004年12月 17,138 2,159 2,321 1,297
2003年12月 15,173 2,203 2,215 1,354
2002年12月 13,047 1,595 1,546 951
株式情報(8/14現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
3,870円 17,347,711株 67,135百万円 7.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
50.00円 1.3% 161.43円 24.0倍 1,480.66円 2.6倍
※株価は8/14終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
オプテックスグループの2017年12月期第2四半期決算概要などについてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
世界シェア40%を誇る屋外用防犯センサや世界シェア30%・国内シェア60%の自動ドアセンサを中心に、環境関連製品等の製造・販売も手掛けるオプテックス株式会社を中心とした持株会社。産業機器用センサ事業を手掛けるオプテックス・エフエー(株)、画像処理用LED照明事業で世界シェアトップのシーシーエス(株)、光ファイバー侵入検知システムを手掛けるファイバーセンシス社(米国)、カメラ補助照明で50%の世界トップシェアを有するレイテック社(英国)等の有力子会社を有する。
 
 
【1-1. 事業内容】
事業は、主力の防犯関連および自動ドア関連、EMS関連等からなる「SS(センシングソリューション)事業」、産業機器用センサを手掛ける「FA(ファクトリーオートメーション)事業」、画像処理用LED照明装置及びシステムを提供する「MVL(マシンビジョンライティング)事業」、スポーツクラブ運営を手掛ける「その他事業」に分かれる。
 
 
【1-2 .強みと特長:センシングに関する多様な技術・ノウハウと独自のセンシングアルゴリズム】
確実で安定したセンシングの実現には、複数の要素技術とノウハウ、そして物理的変化を制御する「アルゴリズム」が不可欠。同社は用途に適した技術・ノウハウと独自のセンシングアルゴリズムを強みに世界トップクラスのシェアを有している。
 
 
【1-3. 沿革】
1979年に設立され、その翌年には世界初の遠赤外線利用の自動ドア用センサを開発した。当時の自動ドアはゴムマットの足踏み式が主流であり、遠赤外線利用の自動ドア用センサは極めて画期的な製品。メンテナンスや施工対応力でも他社の追従を許さず、創業3年目には自動ドアセンサでトップシェアを有するに至った(現在、国内シェア約60%)。業容の拡大を背景に91年に店頭登録(JASDAQ上場に相当)。2001年の東証2部上場を経て、03年には東証1部に指定替えとなった。
近年では、画像処理技術をコアとしたソリューションやハイエンド防犯システムの強化に取り組んでおり、08年に画像処理関連のIC・LSIの受託開発等を手掛ける(株)ジーニックを子会社化。10年には欧米各国の重要施設向けハイエンド防犯システム(光ファイバー侵入検知システム)で豊富な実績を持つファイバーセンシス社(米国)を、12年には大型重要施設に設置されるハイエンド防犯システム向けのカメラ補助照明を手がけるレイテック社(英国)を、それぞれ子会社化した。 また2016年5月には画像処理用LED照明で世界シェアNO.1のシーシーエス株式会社(6669、JASDAQ)を子会社化した。次世代経営への移管やグループシナジーの追求を目指し、2017年1月1日付で持株会社体制へ移行した。
 
 
 
16/12期のROEは売上高当期純利益率の低下を主因として7.4%と、4期ぶりに8%を下回った。
同社では、目標とする経営指標の1つにROEを掲げ「10%以上」を目標としている。今期は8%以上への回復を目指している。
 
 
2017年12月期第2四半期決算概要
 
 
大幅増収増益。業績予想を上方修正
売上高は前年同期比42.4%増の185億14百万円。防犯関連は微増収、自動ドア関連は減収だったが、FA事業が堅調だったことに加え、シーシーエスの子会社化が寄与した。国内売上は同76.8%増の78億45百万円、海外売上は同24.6%増の106億69百万円だった。
連結子会社化に伴い販管費も増加したが、増収効果で吸収し営業利益は同82.0%増の27億24百万円となった。(為替影響はマイナス196百万円)
持分法による投資利益の増加、為替差損の縮小で経常利益は同147.6%増加の27億76百万円と大幅な増益となった。
好調な業績推移を反映し、上期及び通期業績予想を上方修正した。
配当についても中間配当を20円/株から25円/株に修正した。
 
 
 
 
 
 
 
◎SS事業
(防犯関連)
日本 :警備会社向け屋外警戒用センサ販売が伸び悩み減収。
AMERICAs :大型重要施設向け屋外警戒センサ販売の受注ずれにより減収。
EMEA :大型重要施設向け屋外警戒センサ及販売が堅調に推移し若干の増収、為替の影響を除くと8%の増収。
アジア :大型重要施設向け屋外警戒センサ及販売が堅調に推移し大幅増収。
 
(自動ドア関連)
日本 :自動ドア用センサ、工場向けシャッター用センサ販売が堅調に推移した。
AMERICAs :北米大手顧客向け自動ドア用センサ販売が前年同期を下回った。
EMEA :欧州大手顧客向け自動ドア用センサ販売が前年同期を下回った。

海外では競合先の新製品に押された。下期以降は新製品を投入してカバーする。
 
◎FA事業
日本 :半導体、二次電池、フラットパネルディスプレイ、電子部品、食品業界向けに変位センサ、画像センサ、画像検査用LED照明の販売が好調に推移した。
EMEA :OEM先への販促推進活動の効果により変位センサの販売が順調だった。
アジア:中国での省人化設備投資活況に伴い、スマートフォン業界向けを中心として、変位センサの販売が順調だった。

各地域とも変位センサの販売が順調。
電機、機械、自動車二次電池向け中心に独SICK社への出荷も好調だった。
 
◎MVL照明事業
日本 :ソリューションの拡充と提案の強化が進行し売上げは順調に拡大した。
AMERICAs :北米地域でのスマホ向け大型受注や継続案件により堅調だった。
EMEA :欧州地域の半導体市場が堅調で、大手顧客向けの売上が継続的に拡大した。
アジア:中国での合弁解消により売上が減少したが、マレーシアなど新興国での売上が増加した。
 
 
売上増に伴う売上債権、たな卸資産の増加で流動資産は16億22百万円の増加。無形固定資産の減少により固定資産は同3億4百万円減少し、資産合計は同13億18百万円増加の389億99百万円となった。
長短借入金の減少により負債合計は同2億34百万円減少の87億92百万円。
非支配株主持分が減少したが資本剰余金、利益剰余金が増加し、純資産は同15億52百万円増加の302億6百万円。
この結果、自己資本比率は前期末の65.0%から5.6%上昇し70.6%となった。
 
 
税金等調整前四半期純利益は増加したが、売上債権の増加などで営業CFはほぼ変わらず。
前年同期にあった子会社株式取得による支出がなくなり投資CFはプラスに転じた。
短期借入金の減少などで財務CFはマイナスに転じた。
キャッシュポジションはほぼ変わらず。
 
 
2017年12月期通期業績予想
 
 
 
業績予想を上方修正。通期では2桁の増収増益も下期は減収減益
通期業績予想も上方修正したが修正幅は上期よりも小幅で、下期は減収減益を予想している。
売上高は前期比17.0%増加の363億円を予想。全般に堅調だが、下期はFA事業においては上期好調だったスマホ関連向け売上が一巡する。またMVL事業においては中国事業の再構築を進める。
営業利益は同39.3%増の42億円の予想。下期は上期にあった利益率の高い案件が減少し原価率の上昇を見込む。また、オプテックス・エフエーの米国販社設立を含めた先行投資を積極的に行う。
配当は前述のように中間配当を5円/株増加し通期では50円/株を予定。予想配当性向は31.0%。
 
 
 
中期事業戦略
 
同社は、成長戦略において、「防犯関連」「ファクトリーオートメーション関連」の2つを柱に据えている。
 
①成長戦略
◎防犯関連:監視カメラとセンサの融合
センサのみによる異変検出は誤報など正確性の観点から課題が多い。そのため、例えば英国では警官が現場に駆け付けるか否かはセンサによる感知のみでなくカメラ画像による確認を行った後に判断することとなっている。また米国では州によっては誤報による駆け付けは罰金扱いとなる。
加えて、こうしたレジデンシャル(住宅等)向けのみでなく、世界各地でテロが頻発する一方で新興国において重要施設などインフラの整備が加速するなか、ハイエンド向けにおいても画像確認の必要性は増大している。

こうしたVisual Verification(画像確認)ニーズの拡大に対応し、世界の監視カメラ市場はネットワークセキュリティカメラを中心に今後2018年にかけて年率15%で成長すると予想されている。

こうした需要を取り込むための具体的なアクションとして、2017年7月、レジデンシャル市場において世界大手セキュリティメーカーとのタイアップにより、「センサ」で検出し、「カメラ」で撮影、その信号を「ワイヤレス」で送信する新製品をリリースした。
この一体型カメラは、長年にわたり屋外センシングノウハウを積み上げてきた同社ならではの強みが凝縮されたもの。
屋外・一体型を製品として有しているのは同社のみであり、この新製品を皮切りに、レジデンシャル市場に加えハイエンド市場においても、同社が掲げる「I o S(Internet of sensing solution)」のコンセプトの下、世界ナンバーワンの市場シェアを有する「屋外事前防犯」において新たなソリューションの拡販を進める考えだ。
 
◎ファクトリーオートメーション関連:シナジーの追求
ファクトリーオートメーションの分野ではオプテックス・エフエー(株)の「センサ事業」とシーシーエス(株)の「マシンビジョン照明事業」のシナジー効果を追求していく。

(FA事業)
現在のアメリカにおいては、IT関連需要が増加するとともに、製造業の国内回帰に伴い設備投資需要も拡大している。
こうした事業環境を好機ととらえ、競争力の高い「変位センサ」の更なる拡販を目指し、2017年内中に米国販売会社を設立。
販売システムをこれまでの代理店販売から直接販売に切り替える。
直接販売により顧客のニーズをきめ細かく汲み上げ、顧客との信頼関係をより強固なものとしていく考えだ。

(MVL事業)
中国においても画像検査用LED照明市場は拡大が続いている。
その背景としては、人件費の高騰による検査工程自動化の加速、電気・電子部品関連での需要拡大に加え、中国製造現場の進化に伴い高品質・高度な検査用LED照明の要望が増加していることも見逃せない。
シーシーエス(株)は2014年に現地資本と合弁会社を設立していたが、2017年6月合弁を解消し、同時に100%子会社「CCS China」を設立した。
上記のような現地ニーズに素早く対応するためにローカルブランドを立ち上げるとともに、マルチブランド戦略を推進し、中国MVL市場でのシェア拡大を追求する。3年後売上高10億円を目指している。

(シナジー効果)
現在すでに部品の共同調達などを始めているが、最大のシナジー効果を見込んでいるのが顧客基盤の共有である。
オプテックス・エフエーのFA用センサは食品、医薬品、化粧品の「三品業界」に主要顧客が多く、一方シーシーエスの画像検査用LED照明・電源は電気・電子・半導体・自動車業界に強い。
お互いが有する販売ルートを活用し、国内FA事業の拡大を目指す。

また、オプテックスグループは世界15か国に拠点を有し、約80か国に製品・サービスを供給しているが、この海外ネットワークをシーシーエスが活用することも進めていく。
例えば、シーシーエスが海外においてLED照明のテスティングルームを設置しようとした場合、オプテックスグループは海外に多くの子会社、孫会社を有しており、そのファシリティーを使うことができる。また、多様な販路や情報ネットワークも持っており、これらを活用することでシーシーエスにとっては現在シェア20%の海外MVL事業をさらに拡大するための時間や手間を大幅にショートカットすることができる。
 
②経営指標と業績目標
オプテックスグループの経営指標として、「売上成長率15%以上」、「売上高営業利益率15%以上」、「ROE10%以上」への引上げを目指していく。

売上拡大のスピードアップに関しては、「ベンチャースピリット溢れる企業集団を目指す」という中期方針の下、防犯、ファクトリーオートメーション関連のM&A戦略を引き続き推進するとともに、新会社設立、分社などによりグループ全体の成長を図る。
売上高営業利益率の引き上げに関しては、継続的なコストダウンに取り組むほか、為替の影響をいかにして吸収するかがポイントとなるため、国内売上比率の引上げ、海外生産体制の拡充にも注力する。

2019年の業績目標としては、売上高500億円、営業利益75億円を掲げている。売上高に関しては、今後、4〜5社、70〜80億円程度のM&Aを実施する計画だ。
 
 
今後の注目点
前回のレポートで「減収が続いているウェイトの大きいEMEA防犯関連の回復動向を注目したい。」と述べたが、第2四半期累計では増収に転じ、期首計画に対しても上方修正となった。米国市場も前年同期比減収ではあったものの上方修正となっており、好調なFA事業、MLV事業に加え、防犯関連も堅調な推移と言えるだろう。
下期は前年同期比、直前期比でも減収減益となるが、市場は足元の堅調な業績もあり、成長のための先行投資を評価しているようである。
短期的には減収減益で見ている下期にどの程度上積みが行われるのか?、中期的には「屋外事前防犯」における新たなソリューションとなるカメラ一体型センサの普及スピードに注目したい。
 
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
更新日:2017年4月10日
 
 
 
 
 
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