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(3223) 株式会社エスエルディー

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ブリッジレポート:(3223)エスエルディー vol.3

(3223:JASDAQ) エスエルディー 企業HP
伴 直樹 社長CEO
伴 直樹 社長CEO

【ブリッジレポート vol.3】2018年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「DDHとの資本業務提携で、取引先への価格交渉力が強化される事はもちろん、管理部門や購買・店舗開発・設計・デザイン等の営業バックアップ部門の・・・」続きは本文をご覧ください。
2018年1月10日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社エスエルディー
社長CEO
伴 直樹
所在地
東京都渋谷区神南1-20-2 第一清水ビル
決算期
3月末日
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年3月 5,505 -58 -41 -171
2016年3月 5,272 105 130 12
2015年3月 4,527 203 204 116
2014年3月 3,895 131 148 94
株式情報(12/22現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,854円 1,307,235株 2,424百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
20.00円 1.1% -214.96 - 277.80円 6.7倍
※株価は12/22終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
エスエルディーの2018年3月期上期決算と通期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
主に飲食店舗の運営等を通したカルチャーコンテンツ提供事業を手掛けている。企業理念は、“To Entertainment People~より多くの人々を楽しませるために~”。「音楽」、「アート」、「食」等をはじめとする様々なカルチャーコンテンツを企画・融合させ、 「楽しみに溢れた豊かなライフスタイルをより多くの人々に提案する」というミッションの下、様々な事業を展開している。
 
【事業内容】
事業セグメントは、飲食サービス事業とコンテンツ企画サービス事業に分かれ、和風創作料理の「Kawara CAFE&DINING」等を直営展開する飲食サービス事業が売上高の約95%を占めており、言わば、事業の種(seeds)の集合体を含有するプラットフォームとなっている。コンテンツ企画サービス事業は、直営店舗におけるメニュー開発や空間設計等のノウハウを活かした事業であり、イベント・プロモーション企画(自社主催、他社主催)、メニュープロデュース、商業空間プロデュース等を手掛けている。
 
飲食サービス事業
物件の立地及び空間特性に合わせた様々なブランド(業態)を開発し、直営店舗を展開している。場所を活かすべく立地特性に応じた店舗開発を進めているため多様なブランドを有するが、特に喫茶や食事に加え、夜は飲酒も楽しむ事ができるカフェ&ダイニング業態を得意とし、首都圏を始めとする全国の主要都市に集中出店。ドミナント戦略による経営資源の集中投下で店舗管理コストを削減する一方、立地特性に応じた和風、イタリアンテイスト、ニューヨークスタイル等、多様なブランドを展開する事でカニバリゼーションを回避している。18/3期上期末現在の店舗数は65店舗。
 
現場主義を実現する育成制度
店舗運営では、現場主義(現場参加型の事業運営)が徹底されている。現場主義は、各店舗の近隣環境や顧客ニーズの迅速な把握と部分最適を可能にすると共に、従業員のモチベーションの高揚にもつながっていると言う。例えば、新メニューの開発では、店舗従業員の提案を、料理長が、味、見た目、量、コストの面から確認した後、本部のメニュー承認会に上程し、公式メニュー群への追加が判断される(審査を受ける)。公式メニュー群へ追加された料理は、その後、各店舗で随時採用されていくが、こうした現場参加型の取り組みは料理に限った事ではない。
また、サービス・料理・飲み物の技術、或いはメニューに載せるイラスト等のカルチャーの社内教育機関「SLD ACADEMY」による教育・研修や、SLDサービスコンテスト(年1回開催)・ベストオブメニューコンテスト(上半期・下半期の年2回開催)といった発表の場を設けて人材育成にも力を入れている。
 
コンテンツを生み出すプラットフォーム
同社は、音楽イベントの企画等からスタートし、その後、コンサートのプランニング、飲食店のメニューブックのリニューアル、不振飲食店の再生事業等を手掛けながら、飲食店の直営展開に転じ、飲食サービス事業を収益の柱として確立した。この中で培ったノウハウを活かして、イベント企画、メニュープロデュース、商業空間プロデュース等のコンテンツ企画サービス事業を開始。飲食サービス事業がコンテンツを生み出すプラットフォームとなって事業間シナジーを発揮している。

飲食サービスを提供するためには、メニュー、インテリアデザイン・音楽(心地よい空間づくり、使い勝手のいい空間づくり)、グラフィック(メニューをわかりやすく、魅力的に)等が必要となるからだ。新規参入者が多く、経済環境によっては厳しい価格競争にさらされる飲食業界において、同社は、メニューはもちろんの事、音楽(BGM)、アート(内装、家具)等のカルチャーコンテンツの充実を図る事で差別化を図っており、店舗で生み出されたコンテンツが、他の店舗やコンテンツ企画サービス事業で活かされている。
 
 
コンテンツ企画サービス事業
当事業では、プラットフォームである飲食サービス事業で生み出されたコンテンツを事業化しており、言わば、事業の種(seeds)の集合体であり、収益性の高い事業である。具体的には、イベント・プロモーション企画(自社主催及び他社主催)、直営店のメニュー開発や店舗設計・内装を内製化している強みを活かした商業空間プロデュースやメニュープロデュース、及び教育コンテンツの提供等の事業を手掛けている。

音楽・イベントの企画では、2007年から毎年夏に「夏びらきミュージックフェスティバル」を開催している他、横浜赤レンガ倉庫における夏期イベント「Red Brick Resort」での飲食ブースの出店も2012年から続いている。「夏びらきミュージックフェスティバル」については、首都圏(埼玉県所沢航空記念公園)、近畿圏(大阪府服部緑地)、及び九州(福岡市:博多ベイサイドプレイスサンセットパーク)で開催しており、飲食や音楽に加え、ヨガ教室や子供向けワークショップ等が内包されている。

空間プロデュースでは、福岡パルコ新館 6階フロア「タマリバ6」等の実績があり、メニュープロデュースでは店舗運営も含めて、(株)カプコンの直営キャラクターカフェ「カプコンカフェ」、(株)ユーグレナ直営の「euglena GARDEN」、JA全農福岡の直営店「みのりカフェ」等で実績を有する。教育コンテンツの提供では、子供向けの料理教室「SLD OPEN ACADEMY FOR KIDS」の開催や製菓・カフェ等の専門学校での受託事業を手掛けている。
 
 
2018年3月期上期決算
 
 
前年同期比7.7%の減収、営業損失86百万円(前年同期は37百万円の損失)
売上高は前年同期比7.7%減の26億22百万円。コンテンツ企画サービス事業は前年同期並みの売上高を維持したが、既存店売上高の減少と新規出店の抑制及び退店で飲食サービス事業の売上高が同8.0%減少した。

営業損益は86百万円の損失。全社的な業務フロー及びシステムインフラの最適化により業務効率の改善を進めると共に、一過性の支払報酬等の増加を吸収して販管費が3億17百万円と同5.1%減少したものの、利益確保に至らなかった。業績不振店舗にかかる減損損失2億15百万円を特別損失に計上したため、3億48百万円の最終損失となった。
 
 
 
飲食サービス事業
上期末の店舗数は65店舗(前年同期末68店舗)。店舗分布は、東北2店舗、関東48店舗、東海3店舗、近畿4店舗、九州8店舗。期初には5店舗の出店を計画していたが既存店舗のてこ入れを優先するべく出店計画を見直し、新業態「海沿いのキコリ食堂」(神奈川県鎌倉市)1店舗の出店にとどめる一方、2店舗の退店を行った(前年同期は出店4店舗、退店4店舗)。

既存店売上高は前年同期比97.9%(客数:同98.7%、客単価:同99.2%)。業態別グランドメニュー改定や各個店での期間限定メニューの販促企画の見直しに加え、立地特性や需要動向の変化に合わせた業態転換を5店舗(同1店舗)で実施したものの、客数が弱含みで推移した。コスト面では、店舗運営人件費及び業態転換に伴うリニューアル費用がわずかに増加したものの、材料費コントロールは機能した。
 
 
 
2016年12月から、事前の認知促進を目的としてLOOP業態での営業を開始していた「海沿いのキコリ食堂」を2017年4月6日にグランドオープン。認知度向上施策等の効果でメディアに取り上げられた事もあり、4-9月の売上高は予算比約123.3%と好調。月2回程度、引き続きLOOP業態での営業も行っている。
 
 
定額のチャージ料を支払う事で国産酒等を安価で飲める新業態「Craft Liquor Stand」を、既存店に併設する営業形態で出店。新たな需要の掘り起こしを図る。

業態転換
「ハルマリ」(渋谷エリア)、「HiKaRi cafe&dining(銀材エリア)」、「IZAKAYA 色 iro(横浜エリア)」を、ワイン酒場「GabuLicious」に転換する等、新業態「Craft Liquor Stand」の既存店併設出店も合わせ、5店舗の業態転換を行った。

既存店舗を利用したキャラクターコラボカフェの展開 kawaraCAFE&KITCHEN 静岡パルコ店
キャラクターとコラボした「パンパカパンツ×ポムポムプリンカフェ」を期間限定(2017年8月10日~10月1日)で開催した。幅広い顧客層の取り込みを図ると共に、新たな取り組みとして、静岡パルコ店においては、オープンを記念したクラウドファンディングによる事前の食事券とグッズ販売を実施した(プロジェクト目標額100万円に対し、達成率150%)。静岡パルコ店での好評を踏まえて、kawaraCAFE&KITCHEN吉祥寺PARCO店でも同コラボカフェ企画を実施した(2017年11月1日~12月3日)。
 
 
コンテンツ企画サ-ビス事業
一部のプロデュース案件を整理したものの、「夏びらきミュージックフェスティバル」の開催会場及び日程の拡大による増収効果等で、ほぼ前年同期並みの売上高を確保した。コスト面では、新規サービス等で外注費等がわずかに増加した。
 
イベント
夏びらきミュージックフェスティバル2017
今期は、3都市6日間(前期は2都市5日間)とし、開催場所及び日程を拡大した効果で、売上高は前年同期比129.2%の着地となった。来場者数は1日当たり前期比1.5倍の9,000人(6日間延べ人数)を動員。
 
所沢航空記念公園
(埼玉県所沢市)
開催
11年目
2017年7月15日(土)・16日(日)・17日(月)
服部緑地野外音楽堂
(大阪府豊中市)
開催
4年目
2017年7月1日(土)
博多ベイサイドプレイスサンセットパーク(福岡県福岡市) 初開催 2017年7月8日(土)・9日(日)
 
Jambo FARM!! RED BRICK Paradise 2017
横浜にいながら海外のリゾートを体感できる空間として、2011年から実施されている「RED BRICK RESORT」。同社は、飲食販売部門において2012年より6年連続で受託している。ただ、今夏の売上高は、天候不順の影響を受けて、前年同期比△28.1%となった。
会期中の延べ来場者数は82万人(2016年:78万人/2015年:69万人)。

横浜赤レンガ倉庫イベント会場(神奈川県横浜市)   2017年7月29日(土) ~ 8月27日(日)
 
プロデュース(画像は同社資料より)
JA全農福岡の直営店「みのりカフェ」(福岡パルコ)、沖縄県石垣市の(株)ユーグレナ直営店「euglena GARDEN(ユーグレナガーデン)」、及びJAあいち経済連とJA全農の共同事業「みのりカフェ」・「グリルみのる」(名古屋市。商業施設「Maker‘s Pier」内)の店舗運営を受託しており、安定収益源となっている。尚、2018年3月14日に日本橋髙島屋S.C.東館(東京都中央区)にオープン予定の(株)ポケモンのオフィシャルショップ「ポケモンセンタートウキョーDX(ディーエックス)&ポケモンカフェ」に常設するカフェ店舗のプロデュース及び運営業務の受託も決まっている。
 
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
上期末の総資産は前期末に比べて3億61百万円減の17億05百万円。借方では、CFの悪化で現預金が減少した他、減損処理で有形固定資産が減少。貸方では、利益剰余金を中心に純資産が減少した。自己資本比率21.3%(前期末35.7%)。

CFの面では、出店の抑制で投資CFのマイナス幅が縮小したが、損益の悪化で営業CFがマイナスとなり、フリーCFは97百万円のマイナス。一方、財務CFは主にセールアンド割賦バック取引による収入で43百万円の黒字となった。
 
 
 
 
2018年3月期業績予想
 
 
上期決算を踏まえて通期予想を修正。前期比6.1%の減収、営業損失6百万円
売上面では、飲食サービス事業において既存店の苦戦と店舗閉鎖及び新規出店見送りの影響を織り込み、コンテンツ企画サービス事業においても一部のプロデュース案件を整理した影響を織り込んだ。利益予想も下方修正されたが、営業体制及び店舗運営の見直しや、全社的な業務フロー及びシステムインフラの最適化等で営業損益及び経常損益は前期比で改善する見込み。下期は80百万円の営業利益の確保を見込んでいる。
1株当たり20円の期末配当に変更はなく、期初の発表通り実施する考え。
 
 
 
下期の販管費については、後述する施策により、広告宣伝費の効率化効果や減価償却費の減少、更には本部組織のBPR効果が見込まれる。広告宣伝費については、同社のターゲットであるF1層に対する集客効果を基に戦略的な見直しを進めており、広告宣伝費の効率化が進む見込み。減価償却費については、第2四半期(7-9月)に大幅な減損処理を実施したため、下期は減少すると予想される。本部組織については、生産性の高い小規模な本部組織を構築するべく、下期より本格的にBPRに着手しており、構成人員に紐づくコスト、それ以外のコスト、それぞれ一定額減少する見込み。効果の発現は来期が中心になる見込みだが、一部(システムインフラの見直し、業務フロー及び会議体の見直し等)は、既に顕在化しており、当該効果の継続を下期業績に織り込んだ。

上記の結果、80百万円の営業利益を確保できる見込み。尚、同社のビジネスモデルは下期偏重型であり、12月及び3月の繁忙期に収益が集中するが、今下期の売上高は上期実績(26億22百万円)を下回る25億46百万円と保守的に想定している。
 
改善施策詳細
・飲食サービス事業において、グルメ媒体やSNSにおける集客効果及び施策に係るデータ解析の強化によりPDCAサイクルの改善を図る他、キャラクターコンテンツ等とのコラボレーションイベントに積極的に取り組む。また、リピート客増加に向けた「現場力(店舗QSCA)」に係るKPIを再設定する。

・組織体制及び事業運営方針の見直しも進める。具体的には、企画機能とオペレーション機能の組織的な整理を行い、「現場主義」を再定義する。また、シンプルかつフラットな組織構築に向けて会議体や業務フローの抜本的な見直しを行う他、システムインフラの最適化と生産性の高い小さな本部組織の構築にも取り組む。
 
 
DDホールディングスとの資本業務提携
 
2017年11月15日から2017年12月13日にかけて実施した公開買付けにより、(株)DDホールディングス(以下、DDH)が(株)エスエルディー(以下、SLD)株式576,000株(議決権所有割合44.07%)を取得した。DDHは、今回の公開買付けの決済開始日である2017年12月20日付で、SLDの筆頭株主及びその他の関係会社となり、SLDはDDHの持分法適用関連会社となった。
 
資本業務提携に至る経緯
DDHは、「マルチ(複数)ブランド戦略」を推進しており、2017年8月末現在、首都圏主要都市、東海、関西、中国、九州地方、及び海外に148ブランド・直営店424店舗をドミナント展開。「Dynamic&Dramatic (大胆かつ劇的に行動する)」という行動指針の下、ブランドポートフォリオの拡充(新規ブランドの開発及び新規ブランドによる新規出店)、仕入面等におけるスケールメリットの追求、優秀な人材の確保等の経営資源配分の適正化、更には事業領域の強化・拡大を目的としたM&Aの活用による業容拡大を模索していた。

一方、SLDは、新たな収益機会の確保及び成長スピードの加速のためにシナジーが得られるパートナー企業を新たに大株主として迎える事を含む迅速かつ大胆な変革を実施する事の必要性を認識していたため、両社の考えが一致した。また、SLDの代表取締役会長である青野玄氏(2018年1月1日付けで取締役会長)はDDHのCAFÉ&DINING「CAFÉNOISE」のプロデュース等を手掛けた実績があると言う。

2016年12月上旬にDDHから資本業務提携による両社の関係強化を視野に含めた検討を行いたい旨の申入れがあり、以後、検討を進めてきた。DDHは、ブランドポートフォリオの拡充、出店エリアのドミナント戦略の最大化、更にはスケールメリットを生かした共同購買や購買ノウハウの共有による原価削減と言った効果を期待している。
 
資本業務提携に伴う取り組み
・プロジェクトチームを組成し、物流、購買、販促、人材採用、店舗開発等各部門の具体的なシナジーを検討し、シナジーの早期顕在化を図る。
・人材交流、物件情報共有等により店舗営業体制及び事業推進体制を強化する事で飲食及びコンテンツ企画サービスの強化につなげる。
・相互の本社組織の独立性を尊重しつつ、本社機能のリソース共有化や重複するバックオフィス機能の共通化を図り、本社コストを削減する。
・「DDマイル」、「予約コールセンター」、「24時間オンライン予約システム」に参加し、顧客の回遊性向上を早期に実現する。
 
 
今後の注目点
DDHとの資本業務提携で、取引先への価格交渉力が強化される事はもちろん、管理部門や購買・店舗開発・設計・デザイン等の営業バックアップ部門の共通化によるコスト削減が見込める他、「DDマイル」、「予約コールセンター」、「24時間オンライン予約システム」といったDDHの会員制度システムへの参加が可能になるため、会員やDDHグループ店舗の来店者をSLDの店舗に誘導する事によるSLD既存店の活性化も期待できる。SLDは優れたメニュー開発力等を持ちながら、これまで活かしきれていなかっただけに、今回の資本業務提携は市場の注目を集めている。
尚、引き続きSLDの上場は維持されるが、DDHは、将来的な取締役派遣、更にはSLDの連結子会社化を考えているようだ。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレート・ガバナンス報告書       更新日:2017年10月03日
基本的な考え方
当社は、継続的な企業価値の向上にはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると考え、コーポレート・ガバナンスの強化及び充実に努めております。株主やその他ステークホルダーと良好な関係を築き、社会のニーズに合った事業活動を行うことで長期的な成長を遂げていくことが出来ると考えております。そのために、当社では、企業活動の健全性、透明性及び客観性を確保するために適時適切な情報開示を実施し、また、経営監督機能を強化する体制作りに積極的に取り組んでおります。
コーポレート・ガバナンスについての重点課題と致しましては、
 
1.株主の権利が実質的に確保されるよう適切な対応を行い、株主がその権利を適切に行使することができる環境を整備すること
2.会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出の為、様々なステークホルダーとの適切な協働に努めること
3.財務情報、経営戦略・経営課題、その他非財務情報について、法令に基づく開示を適切に行い、かつ法令に基づく開示以外の情報提供にも取り組むこと
4.取締役会は、1)企業戦略等の大きな方向性を示し、2)経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備を行い、3) 独立した客観的な立場から、経営陣・取締役に対する実効性の高い監督を行い、その責務・役割を適切に果たすこと
5.持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、株主総会の場以外においても、株主との間で建設的な対話を行うこと
を第一義と捉え、常にこれら重点課題を念頭においた体制の整備を行っております。

なお、当社では、今後の事業拡大に伴って組織規模拡充が想定されるため、コーポレート・ガバナンス体制については随時見直しを実施し、また、積極的に取り組んでまいります。
 
<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社は、コーポレートガバナンス・コードの基本原則を実施しております。