ブリッジレポート
(7839:東証1部) SHOEI 企業HP
石田 健一郎 社長
石田 健一郎 社長

【ブリッジレポート vol.53】2018年9月期第1四半期業績レポート
取材概要「北米は、足元の市場環境が今一つだが、2代理店制の効果が顕在化してきた。前17/9期の販売数量は、国内の120千個に対して北米は71千個にとどま・・・」続きは本文をご覧ください。
2018年2月20日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社SHOEI
社長
石田 健一郎
所在地
東京都台東区上野5-8-5
事業内容
プレミアムヘルメットの製造・販売。ヨーロッパをはじめ海外販売比率が高い。
決算期
9月 末日
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年9月 15,641 3,461 3,497 2,358
2016年9月 14,138 3,145 3,244 2,192
2015年9月 14,244 3,210 3,092 1,996
2014年9月 13,406 2,765 2,646 1,669
2013年9月 11,158 1,340 1,299 799
2012年9月 8,606 97 143 65
2011年9月 9,047 395 371 217
2010年9月 10,078 898 978 638
2009年9月 10,300 1,047 1,335 837
2008年9月 14,995 3,608 3,532 2,214
2007年9月 13,586 2,942 2,751 1,630
2006年9月 11,796 2,310 2,117 1,248
2005年9月 10,661 1,581 1,510 890
2004年9月 9,725 1,364 1,282 732
2003年9月 9,575 757 703 381
株式情報(2/2現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
5,040円 13,771,739株 69,410百万円 20.7% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
88.00円 1.7% 176.45円 28.6倍 854.74円 5.9倍
※株価は02/02終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
SHOEIの2018年9月期第1四半期決算と通期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
世界ナンバーワンのヘルメット・メーカー。オートバイ用を中心に、航空機用や戦車用等の官需用のヘルメットを製造している。販売網は日本のみならず、ヨーロッパやアメリカをはじめ世界約70ヵ国超を網羅。「SHOEI」ブランドはその安全性と機能性、そして造形の美しさが世界各国で高い評価を受け、高級ヘルメットの代名詞となっている。独自の技術とノウハウ、優れたデザイン力を持つ。
また、「商品戦略」、「生産戦略」、「市場戦略」を融合させた三位一体の事業戦略も同社の特徴。三位一体の事業戦略を進める事で、顧客満足度、株主及び役職員の満足度向上に努めている。グループは、同社の他、米国、独(2社)、仏、伊の連結子会社5社。
 
経営方針  3つの世界一を実現
「世界一の品質」     … Made In Japanのグローバルブランド
「世界一のコスト競争力」 … ヘルメット業界唯一のトヨタ生産方式でコスト管理
「世界一楽しい会社」   … お客様、株主の皆様、並びに従業員、役職員の満足度を追及
 
【事業内容】
売上高の約90%を占める二輪乗車用ヘルメットでは、高品質・高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化し、茨城工場(茨城県稲敷市)、岩手工場(岩手県一関市)の国内2工場で生産。国内生産にこだわる事で、高い品質の維持と技術の流出防止を実現している。
 
【中長期的安定成長と安定利益の実現に向けた基本方針】
1.健全な財務内容の堅持(自分の会社は自分で守る)
2.高付加価値化と生産合理化を両輪とするMade in Japanの維持
3.投資の継続
4.世界中のプレミアムヘルメット市場でナンバーワンを目指す
5.築城10年落城1日。不正につながりかねない理不尽なノルマは課さない
  愚直に、しかし眼前の課題から逃げず着実に前進する
6.利益分配の伝統を堅持  株主(50%配当性向)、従業員、会社(内部留保)
 
短期的な支払い能力を示す流動比率が533.5%(16/9期末。以下同じ)、長期的な財務の安全性を示す固定比率が21.3%、無借金経営で自己資本比率78.0%。(1)健全な財務内容の堅持(自分の会社は自分で守る)、が着実に実行されている事が貸借対照表からみてとれる。

また、茨城及び岩手の国内2工場で全量を生産する事で(2)Made in Japan(ものづくりの伝承)を実現し、(3)投資の継続(新製品開発、コストダウン、品質向上、より確かな安全)及び海外子会社と一体になって、(4)新市場を含め、世界中のプレミアムヘルメット市場でナンバーワンを目指している。
 
 
2018年9月期第1四半期決算
 
 
前年同期比14.4%の増収、同2.5%の営業増益
販売数量の増加と対ユーロ・対ドルでの円安で売上高は37億61百万円と前年同期比14.4%増加した。販売数量は、タイトな生産状況による前期からの期ずれもあり、前年同期比4%増加。為替は、同社売上換算レートが、1ドル=112.60円(前年同期比1.01円の円安)、1ユーロ=133.23円(同15.40円の円安)。海外子会社換算レート(2017年9月29日)は、1ドル=112.73円(前年同期比11.61円の円安)、1ユーロ=132.85円(同19.49円の円安)。

利益面では、フル生産に伴う労務費の増加や新製品発売に向けての材料費等の増加に加え、減価償却費の増加等もあり、売上総利益率が低下する中、人件費を中心に販管費も増加したが、売上の増加で吸収して営業利益が7億39百万円と同2.5%増加。為替差損益の計上(△41百万円→16百万円)等で営業外損益も改善し、経常利益は7億55百万円と同11.4%増加した。
 
 
 
 
プレミアムヘルメット市場は、二輪新車販売の停滞が続く北米市場が前年同期並みにとどまったものの、日本、欧州、アジアの各市場で好調が続いた。日本市場は、二輪新車販売が横ばいで推移しているものの、ヘルメット市場はシニア層を中心に、高級品・複数個所有の傾向から好調を持続。欧州市場は、ドイツ、フランス、イタリア等の主要国を中心に二輪新車販売の増加と共にヘルメット市場も堅調に推移し、アジア市場も拡大が続いており、特に中大型二輪車販売が増加している中国での伸びが大きかった。

同社においては(販売数量)、欧州市場が同8%増と堅調に推移する中、販売チャネルを強化(1代理店制→2代理店制)した北米が同23%増と伸長。同11%増と高い成長を続ける中国をけん引役にアジアも同1%増加した(その他地域の売上高が減少したのは前年同期に166%増と大きく伸びた反動)。一方、日本では、依然タイトな生産状況を踏まえて、海外向けの生産を優先した結果、販売数量が同1%減少した。
尚、北米市場では、昨年10月に販売代理店を1代理店から2代理店に増やした。前期は2代理店制を前に1社目の代理店が在庫調整を進めたため売上高が減少したが、在庫調整が一巡した事で今期は代理店を増やした効果が顕在化した。
 
 
 
 
第1四半期末の総資産は前期末に比べて7億43百万円減の142億59百万円。配当金の支払いや法人税等の納付による季節要因で現預金等が減少した。自己資本比率82.5%(前期末81.7%)。
 
 
2018年9月期業績予想
 
 
上期及び通期の業績予想に変更はなく、通期で前期比4.0%の増収、同2.8%の営業増益予想
通期のヘルメット販売数量の前提は前期の506千個を1.4%下回る499千個と保守的。ただ、前期は期初の円高時に行った為替予約の影響で享受できなかった円安効果を今期はフルに享受できる事に加え、前評判がよく単価も高い「NEOTEC II」を中心に新製品効果も期待できる。また、昨年12月に2018年4月1日からの4%の賃上げについて組合と合意済みで、賃上げに伴う人件費の増加も織り込まれている(4年連続の賃上げ)。

為替の前提(同社期中平均レート及び海外子会社換算レート)は、1ドル=110.00円(前期:110.92円)、1ユーロ=130.00円(前期:122.36)。為替感応度は、概ね、ドルが1円の変動で、売上高19百万円・営業利益7百万円、ユーロが1円の変動で、売上高45百万円・営業利益17百万円。

設備投資は、生産性向上のための設備更新や需要増加に対応した設備増強で12億68百万円(前期比18.2%増)を計画しており、減価償却費は9億28百万円(同53.4%増)を織り込んだ。

配当は1株当たり3円増配の期末配当88円を予定している(予想配当性向49.9%)。
 
 
(2)18/9期の重要テーマ
18/9期の重要テーマとして、①今後2〜3年内で、50万個体制から60万個体制へ生産能力のアップ、②高付加価値化と生産合理化を両輪とするMade in Japanの維持、③設備投資-更新の続行と前倒し。能力増強計画を推進中、④中国市場を中心にアジア市場引き続き開拓、⑤南米市場の開拓。アルゼンチン等、⑥米国市場新体制(2社体制)で販売増、の6項目を挙げている。

年間50万個体制から同60万個体制の構築に向け人員の増強と設備の更新・能力増強を進める。人員については、18/9期入社予定の社員25名(内、新入社員12名)と自然退職者6名との差し引きで期末従業員数が493名と前期末と比べて19名増加する見込み。設備投資については、18/9期の設備投資が12億68百万円と前期比18.2%増加する見込み。設備投資の主な内容は、金型(3億99百万円)、ヘルメットの原型を作る帽体成形プレス機(1億32百万円)、ヘルメットの素材であるグラスファイバーの事前成形を行うオープンプリフォーム機(1億25百万円)、及びヘルメット・メーカーとして世界に先駆けて導入した塗装前のヘルメットを研磨するロボット研磨機(91百万円)等。販売面では、富裕層への販売が軌道化してきた中国市場に加え、これまで未開拓に近かったその他のアジア市場やアルゼンチン・チリ等の南米市場でマーケティングを強化する。米国では現地代理店を1社増やして2社体制にした効果が期待できる。
 
(3)18/9期投入の新製品
2017年12月に国内でオンロードフルフェイスタイプの「RYD」を発売する他、2018年のバイクシーズンに向け、2018年春から夏に日欧米で、モトクロスヘルメット「VFX-EVO(米)/VFX-WR(日欧)」及びサンバイザー付きシステムヘルメット「NEOTECII」を発売する。
 
 
今後の注目点
北米は、足元の市場環境が今一つだが、2代理店制の効果が顕在化してきた。前17/9期の販売数量は、国内の120千個に対して北米は71千個にとどまったが、今期は主力2モデルのフルモデルチェンジにより、拡大をねらう。生産性向上と生産能力増強に向けた設備投資も予定通り実施されており、今後の展開が期待される。
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書        更新日:2017年12月25日
基本的な考え方
当社は、中長期的な安定成長と安定利益、企業価値の向上を経営の重要課題としております。その実現のために、株主やお客様をはじめ、取引先や従業員、各ステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、お客様に満足いただける製品を提供することが重要と考えております。この考え方は、当社の経営方針でもある三つの世界一(世界一の品質、世界一のコスト競争力、世界一楽しい会社)並びに「基本方針」にも記載し、社内に周知しております。このような中でコーポレート・ガバナンスの充実に向け、様々な施策を実施してまいります。
 
<実施しない主な原則とその理由>
【原則4−2】取締役会の役割・責務(2)
当社において、役職員の立場は常に公平であり、提案を妨げる環境にはありません。経営陣幹部(当社においては「参与及び部長」をいいます。)は担当する職務を遂行する上での課題を認識し、経営会議等の議論の場において、問題点とその解決策の提示を行います。提案者と取締役及び経営陣幹部とは、闊達で公明正大な議論を行っております。また、経営陣幹部の報酬は、生活給的要素を考慮し、能力並びに前年度の業績貢献等に基づき評価した年俸ランクに応じた固定給としております。
 
<開示している主な原則>
【原則1−4】いわゆる政策保有株式
政策保有株式を保有しないことはもちろん、リスクの高い有価証券投資を行わないことが当社の基本方針であり、その旨の開示を有価証券報告書やコーポレート・ガバナンス報告書等で説明しております。

【原則1−7】関連当事者間の取引
当社は、子会社との販売代理店取引、代理店管理委託取引、マーケティング委託取引及びこれらに付随関連する取引以外に関連当事者取引を行う予定はなく、過去にもこれらの取引以外の関連当事者取引の実績はありません。また、役職員並びにその関係者の支配する会社との取引を、コンプライアンス規程にある「行動指針」にて公私の区別を厳しくする旨定めており、子会社との取引以外の関連当事者取引に関しては、一切行いません。

【原則5−1】株主との建設的な対話に関する方針
株主、投資家の皆様には、常に公平な姿勢で接するように努めており、経営陣並びにIR担当部署(経営管理部)による、個人投資家向け説明会の開催並びに機関投資家、マスコミ、金融機関対象の決算説明会を始めワンオンワンミーティング等により、積極的な対話に努めております。また、外国人投資家の持株比率は33%前後であり、外国人投資家との透明度の高い誠実な対話とIR活動を続けております。
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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