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(2405:東証2部) フジコー 企業HP
小林 直人 社長
小林 直人 社長

【ブリッジレポート vol.12】2018年6月期第2四半期業績レポート
取材概要「施設の経年劣化による補修工事を計画通り実施したがタイミングの悪いことに中国向け廃プラスチック類の輸出規制などで外部委託先も受入れ・・・」続きは本文をご覧ください。
2018年2月27日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フジコー
社長
小林 直人
所在地
東京都台東区駒形2-7-5 前川ビル5階
事業内容
建設廃棄物の中間処理が主力。食品系廃棄物にも展開。廃棄物利用のバイオマスガス発電も
決算期
6月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年6月 3,363 228 180 83
2016年6月 2,841 276 241 134
2015年6月 2,566 343 290 159
2014年6月 2,534 358 299 132
2013年6月 2,226 278 223 114
2012年6月 1,866 97 24 5
2011年6月 1,703 124 42 74
2010年6月 1,603 134 50 33
2009年6月 1,539 -38 -132 -148
2008年6月 1,612 -13 -107 -141
2007年6月 1,708 65 -23 -3
2006年6月 1,760 161 96 49
2005年6月 1,753 348 257 143
株式情報(2/23現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
424円 4,540,877株 1,925百万円 4.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.00円 2.8% 11.01円 38.5倍 471.68円 0.9倍
※株価は2/23終値。発行済株式数は直近決算短信より。ROE、BPSは前期末実績。
 
株式会社フジコーの2018年6月期第2四半期決算概要などについてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
建設工事現場から出る廃棄物を始めとして、産業廃棄物、一般廃棄物の処理を行う。
事業セグメントは①建設系リサイクル事業、②食品系リサイクル事業、③白蟻解体工事、④森林発電事業の4つに分類される。
「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」を用いたバイオマス発電ビジネス(同社は木くず、繊維くずなどを利用)に力を入れている。
許可を取得している廃棄物品目数の多さ、最新鋭の施設と技術の導入、食品リサイクル事業のパイオニアであることなども同社の強み。
 
【沿革】
住宅の害虫防除や白蟻駆除工事からスタートした同社は、白蟻が発生する前の新築時に「予防」を行えば、白蟻の発生を食い止めることができると考え、ハウスメーカーや工務店向けに「新築時の白蟻予防工事」を提案。その後、「白蟻は家屋の解体時に発見される」ことに着目し、白蟻工事の受注拡大を目指して解体工事をスタートした。
この家屋解体工事の際に排出される廃棄物を処理することを目的として、建設系リサイクル事業を開始。
その後、事業領域拡大を図り食品系リサイクル事業を開始し、一般廃棄物の取扱も始めた。高収益性、森林資源の有効活用、地方経済への貢献などを目的に森林発電事業にも参入した。
 
【経営理念・ビジョン】
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から各種サービスを提供してきた。
今後は未利用資源の利活用を事業化することにより循環型経済社会の構築に貢献していきたいと考えている。
 
【市場環境】
環境省の環境統計によれば、産業廃棄物の排出量は2013年度で3億85百万トン。一般廃棄物は2015年度で4,398万トン。ただ、いずれも減少及び横這いとなっており、会社側も市場の拡大は(特に建設系廃棄物)見込みにくいと考えている。
そのため、食品系リサイクルへの注力、木質バイオマス発電事業の開始など事業領域の拡大に加え、取引先の多様化などによる既存事業の強化を進めている。
 
 
 
【事業内容】
産業廃棄物や一般廃棄物を顧客である事業者から受入れ、自社保有の施設で中間処理(破砕、焼却など)を行っている。
 
≪廃棄物処理業界について≫
●  「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、「事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物」および「輸入された廃棄物」が産業廃棄物と定義されており、産業廃棄物以外のものが一般廃棄物とされる。
廃棄量は一般廃棄物が年間約5,000万トンに対し、産業廃棄物が年間約4億トン。
産業廃棄物は同法により21品目が列挙されているが、取扱許可は品目ごと、施設ごとに取得しなければならない。廃棄物処理を委託する側からすれば、受入品目・受入施設がより広範な事業者の方が手間が少なく、効率的である。
産業廃棄物処理業者数は全国で約13万。(環境省産業廃棄物処理業者 検索システムより。2012年8月14日現在。)
産業廃棄物処理施設数は、中間処理施設数 19,320、最終処分場数 2,157。(産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況。平成21年度実績より)
 
事業セグメントは「建設系リサイクル事業」、「森林発電事業」、「食品系リサイクル事業」、「白蟻解体工事」の4つ。
売上高および売上総利益の構成は以下のようになっている。
 
 
 
<建設系リサイクル事業>
売上高 1,456百万円、売上総利益 160百万円
(2017年6月期実績)
 
主要顧客:廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等

首都圏近郊の廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等からの委託を受け、木くず、紙くず、廃プラスチック類等の産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、焼却、破砕、リサイクル処理を行っている。
発電施設では、受入れた木くず等のバイオマス(生物資源)を原料とした発電により、温室効果ガスの削減を推進し、自然エネルギーとして付加価値の高い電力販売を行っている。
また住宅、アパート等の新・改築時に発生する廃棄物を発生場所から処理施設まで運搬する収集運搬業務も行っている。
 
≪バイオマス発電とは?≫
バイオマスとは、「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」のことで、主に木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどを指す。
化石燃料と違い、バイオマスは太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素から生物が生成するものなので、持続的に再生可能な資源であることが大きな特徴。バイオマスの種類は主に「廃棄物や未利用のもの」、「資源作物」に大別されるが、同社では木くず、紙くず、繊維くずを利用している。

これら受入廃棄物を破砕した後、低酸素状態で可燃性ガスを抽出し、燃焼させて蒸気タービンを回転させ、発電を行う。毎時1,800kW(1日43,200kW)の発電能力は、バイオマスによるものとしては、非常に高効率といわれている。
 
 
<森林発電事業>
売上高 1,501百万円、売上総利益 262百万円
(2017年6月期実績)
 
主要顧客:PPS、公共施設、事業会社

森林資源である未利用木材、製材所から発生する製材くず等を購入し、自社で保有する燃料化工場((株)一戸森林資源)において、破砕、粒度及び水分調整を行う。
製品化された燃料チップをエネルギー源として、自社で保有する発電施設((株)一戸フォレストパワー)において自然エネルギー電力の発電を行う。発生した電力は自社のPPS(御所野縄文パワー(株)、御所野縄文電力(株))等を通じて、地元の小中学校、役場等の公共施設、事業会社並びに一般家庭へ電力供給を行う。
また、大志田ダムに設置された小水力発電所の電力も購入し、電力小売事業の電源として地産地消の事業モデルを推進している。
 
<食品系リサイクル事業>
売上高 217百万円、売上総利益 26百万円
(2017年6月期実績)
 
主要顧客:スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場等

スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場などの食品関連事業者等から委託を受け、食品廃棄物のうち、リサイクルが可能な食品循環資源である産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、発酵分解による堆肥化、発酵による飼料化へのリサイクル処理を行っている。
また、再生堆肥の品質向上を目的として、農作物の栽培試験及び農作物の生産販売をグループ会社の(株)遊楽ファームで行っている。
 
<白蟻解体工事>
売上高 187百万円、売上総利益 7百万円
(2017年6月期実績)
 
主要顧客:ハウスメーカー、工務店、一般個人等

ハウスメーカー、工務店などの建築関連事業者から、または直接一般の個人からの依頼により、住宅及びアパート等の解体工事、白蟻予防工事の見積調査及び施工を行っている。
また、リフォーム会社からの依頼により、既存住宅の白蟻防除工事、家屋害虫の駆除工事等も行っている。
 
【特長と強み】
①許可品目の多さ
前述のように、廃棄物処理の許可は品目ごとに必要だが、同社は産業廃棄物21品目中12品目の許可を得ている。また民間事業者では少ない一般廃棄物処分業の許可も取得している。
 
②多様な取扱廃棄物
建設系廃棄物からスタートした同社だが、現在は事業領域の多角化を進める中で、食品工場、製造業、飲食業など多様な廃棄物を受入れている。
 
③創業時から社会的に意義のある事業活動
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から現在まで社会的貢献度の高い事業を手掛けている。
 
④最新鋭の処理施設と技術を導入
破砕、焼却、バイオマス発電と常に業界に先駆けて最新の処理施設と技術を導入しており、高い信頼性と安心感を提供している。
 
⑤食品リサイクル事業のパイオニア
同社は首都圏の事業者としては食品リサイクル事業への参入第1号。食品リサイクル事業における堆肥化、飼料化等を通じ今後益々重要性が高まる農業との連携を深めている。
 
⑥廃棄物処分業としてのバイオマス発電
廃棄物処分業者の中でバイオマス発電を手掛けているのは同社を含めごく少数。リサイクル及び温室効果ガス削減への貢献と、売電による新たな収益源確保を目指している。
 
⑦森林資源でのバイオマス発電・電力小売り
約10年にわたって蓄積したバイオマス発電事業の実績と運営ノウハウを活かして、岩手県、青森県、秋田県が有する日本有数の豊富な森林資源を活用。事業の拡大はもとより、各県の雇用創出と地産地消のグリーン電力供給を通じて、環境負荷の軽減、循環型経済社会の構築、地域経済の発展に貢献している。
 
 
2018年6月期第2四半期決算概要
 
 
減収減益。売上、利益ともに予想を下回る。
売上高は前年同期比9.9%減の17億44百万円。森林発電事業が増収だったが、他3事業が減収。建設系リサイクル事業において17年12月中旬から約3か月間の長期補修工事を実施し、受入制限を行ったため同事業の売上が計画を下回った。
また同事業は売上原価に占める固定費割合が高いため売上総利益も計画を下回り、前年同期比31.5%減少した。
販管費も減少したが吸収しきれず、営業利益は同41.4%減の1億34百万円となった。
 
 
<建設系リサイクル事業>
減収・減益。
旺盛な需要を踏まえ期初計画通りに焼却施設等の経年劣化による補修工事を行った。従来は破砕処理後に外部委託する廃棄物もあったが、廃プラスチック類の海外輸出規制の影響等により、委託先も受入制限を強化しているとともに処理料金も高騰しており、受入数量そのものを制限せざるを得なかった。
 
<森林発電事業>
増収・増益。
発電燃料となる木材が原木に加え、製材工場から発生する背板及び端材並びにチップの受入数量が増加しているため、多様な材料に対応した燃料供給工程の効率化に注力した。また、原木の乾燥を促進するため新たな貯木場の設置準備を進めた。電力小売りでは、家庭向け低圧の販売は契約が想定通り進んでいないが、高圧の販売は新規契約が計画を上回っている。
 
<食品系リサイクル事業>
減収・減益。
再資源化センターでの合計受入数量は前年同期比で14.5%減少。販売先の肥育頭数の減少等により、液状化飼料の販売数量は同11.7%減少した。一方、液状化飼料の新規受入先の開拓を進めてきた結果、第3四半期から販売数量が増加する見込み。
 
<白蟻解体工事>
減収・減益。
解体工事は、高額工事案件が減少した。白蟻工事は新築工事が増加の一方、既存工事件数が減少した。
 
 
(株)一戸フォレストパワー優先株式の追加取得等により現預金が減少したため流動資産は前期末に比べ58百万円減少した。有形固定資産の減少で、固定資産は同1億47百万円減少。この結果、資産合計は同3億34百万円減少の60億71百万円となった。
有利子負債が同85百万円減少し、負債合計は同1億66百万円減少の39億8百万円となった。
(株)一戸フォレストパワー優先株式の追加取得により同社を完全子会社化したため非支配株主持分が無くなり、純資産は同1億67百万円減少の21億62百万円。
これらの結果、自己資本比率は前期末の33.4%から2.2%上昇し35.6%となった。
 
 
利益の減少等で営業CFのプラス幅は縮小。
有形固定資産取得による支出拡大で投資CFのマイナス幅は拡大し、フリーCFのプラス幅は縮小した。
前年同期にあった株式の発行による収入が無くなったほか、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が生じ財務CFはマイナスに転じた。
キャッシュポジションは低下した。
 
(4)トピックス
◎株式会社一戸フォレストパワーを完全子会社化
2017年8月、グループ経営体制の効率化と意思決定の迅速化を図り、グループ全体の企業価値の向上を目指すため、取得先との交渉により、公募資金を使用し株式会社一戸フォレストパワーの優先株式を追加取得して同社株式全株取得、完全子会社とした。
 
 
2018年6月期通期業績予想
 
 
下方修正で増収増益予想から減収減益予想へ。
通期予想を下方修正した。
売上高は前期比横這いの33億40百万円の予想。
施設の補修工事は、2月下旬に完了する予定であり、18年3月以降は標準的な稼働状況となる見通しだが、第3四半期までの減収分を取り戻すことは困難と見ている。食品系リサイクル事業、白蟻解体工事、森林発電事業の売上高は、概ね計画通りに推移している。
営業利益は同34.4%減の1億50百万円の予想。
配当予想に変更は無い。合計12.00円/株を予定しており、予想配当性向は109.0%。

(2)今後の取り組み
小林社長に主力事業における今後の中心的な取り組みを伺った。

(建設系リサイクル事業)
2020年に向け建設系資材のリサイクル需要は引き続き旺盛と見ている。
受入体制拡充のため、従業員の採用、社内の人員シフトなども検討する。
また、安定的な価格維持のためにも従来通り新規開拓を進めていく。

(森林発電事業)
森林発電は現在のキャパシティを短期間に大きく拡大することは難しいが、需要家が多い首都圏において廃棄物を利用しての、バイオマスも含めた発電の拡大を検討している。同社には発電事業を行うために不可欠な資格保有者が多数在籍しており、この点で大きなアドバンテージを有している。
また、同社は首都圏にリサイクル事業の顧客を約1,000件有しているが、この顧客資産を活用して電力小売り事業の拡大にも取り組んでいく。
 
 
今後の注目点
施設の経年劣化による補修工事を計画通り実施したがタイミングの悪いことに中国向け廃プラスチック類の輸出規制などで外部委託先も受入れが難しくなり、残念ながら下方修正となってしまった。
ただ大規模補修の終了で安定的に処理を進める体制は構築できた。減収減益予想ではあるが通期の着地までにどれだけ上積みできるかを注目したい。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
同社は最新のコーポレートガバナンス報告書を2017年9月22日に提出している。
 
 
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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