ブリッジレポート
(9698:JASDAQ) クレオ 企業HP
柿 淳一 社長
柿 淳一 社長

【ブリッジレポート vol.1】2018年3月期業績レポート
取材概要「決算説明会において、柿社長は「中期経営計画の初年度は派手さはないものの、順調だった」と18/3期を総括した。実際、各利益が期初予想を上回・・・」続きは本文をご覧ください。
2018年6月6日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社クレオ
社長
柿 淳一
所在地
東京都品川区東品川4-10-27 住友不動産品川ビル
事業内容
アマノ、ヤフー系ソフト会社。開発受託とERP販売が両輪。「筆まめ」売却し法人向けに特化
決算期
3月末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年3月 11,559 296 333 267
2016年3月 10,305 348 368 413
2015年3月 11,425 357 380 213
株式情報(5/18現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,045円 8,299,442株 8,672百万円 6.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
20.00円 1.9% 48.20円 21.7倍 636.37円 1.6倍
※株価は5/18終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
JASDAQに株式を上場するクレオの2018年3月期決算の概要と2019年3月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
多様なソリューションを提供するシステムインテグレーター。2,000社を超える企業ユーザーを誇る業務用パッケージ「ZeeMシリーズ」(人事・会計・資産管理等を網羅するERP)や業務効率の向上・コスト削減に寄与するBPM(Business Process Management:ビジネスプロセス管理)「BIZ PLATFORM」等の業務ソリューション、官公庁・自治体・公益法人・大企業向けシステム開発、国内大手ポータルサイト事業者向けWebシステム開発・運用、更には優良顧客を有するコールセンターサービス等を手掛ける。 グループは、同社の他、(株)ココト、(株)クリエイトラボ、(株)アイティアイ、(株)アダムスコミュニケーションの連結子会社4社。アマノ(6436)とヤフー(4689)が、それぞれ同社株式の30.57%、12.71%を保有し、同社はアマノの持分法適用関連会社に当たる。また、18/3期は富士通(株)と富士通グループ企業向けの売上が連結売上高の30.3%、ヤフー(株)向けが13.8%を占めた。
 
【企業理念】
私たちは、「人間の想像力」と「世界中のテクノロジー」を結合することで、「感動!」を生む変革を起こし、豊かな未来社会の実現を目指します。
 
【ロゴに込めた想い】
 
 
同社のロゴには、「感動」、「創造」、「永遠(とわ)」という3つの「想い」が込められている。 「感動」。常に周囲の期待を超え、驚きを提供していく姿をロゴに託した。ロゴはエクスクラメーションマーク(感嘆符)をかたどり、球形は同社自身を表す。共に語り、共に考え、共に成長するという共創の精神を象徴している。 「創造」。知識や技術、関係の新たな結びつき(新・結合=イノベーション)を発見、創造し続ける決意を象徴している。同社自身を示すこの球体から、次代を担う人財、製品、サービスが次々と生まれ、大きく育っていく姿を表している。100年企業を目指し、時代時代にあわせ、変化し続ける姿である。 「永遠(とわ)」。ステークホルダーに寄り添う企業でありたいという願いが込められている。同社自身である球体が、顧客や社会、株主に寄り添っているというイメージを表現している。社会に貢献できる価値を提供し続ける企業でありたい、という願いを象徴した。
 
【事業内容とグループ企業】
事業は、ソリューションサービス事業、受託開発事業、西日本事業、及び子会社の事業領域であるシステム運用・サービス事業、サポートサービス事業の5事業に分かれる。18/3期の売上構成比は、それぞれ、25%、11%、11%、17%。36%。 ソリューションサービス事業 2,000社以上のユーザー企業を抱える中堅企業向け業務用パッケージ(人事・会計・資産管理ERP)「ZeeMシリーズ」、業務効率の向上やコスト削減に寄与するBPM「BIZ PLATFORM」、更にはERPとBPMのノウハウと、ホワイトカラーの定型的な作業を自動化するRPA(Robotic Process Automation)技術を組み合わせた新サービスであり、人とロボットが混在した業務プロセスを実現するRPAソリューション等を提供している。 提案力・販売力の強化による新規開拓とクロスセルによる既存客の深堀 持株会社体制の下では、製品毎に扱う子会社が決まっていたためシナジーを発揮できていなかったが、2017年4月に事業・組織再編を行い、ソリューションサービス事業として同社に集約し統合ソリューションを本格化させた。また、事業をクレオに集約した事で筆頭株主であるアマノ(6436)との販売連携も進めやすくなった。アマノの顧客層はクレオのユーザー層と重なる部分があり、今後、販売力の強化も進む見込み(従来は、直販展開)。加えて、導入企業が2,000社を超える「ZeeMシリーズ」も、人事・会計・資産管理等がフルセットで導入されているケースは必ずしも多くない。このため、「BIZ PLATFORM」やRPAソリューションのクロスセルも含めて深堀していく考え。 受託開発事業 大企業向けシステムの受託開発、官公庁・自治体向けのシステム、新聞社の組版システム、公営競技のオッズシステム等、信頼性と実績が重視される案件が多い。また、富士通経由の案件が多い事も特徴であり、短期的なぶれはあるが、安定成長が期待できる事業である。協力会社を含めた「人」の確保がポイントになる。 西日本事業 名古屋以西の顧客に対して、ソリューションサービスや受託開発サービスを提供する“mini クレオ”的な事業であり、安定成長が期待できる事業である。 システム開発・サービス事業 連結子会社(株)ココトの事業領域であり、主に国内大手ポータルサイト事業者(ヤフー:4689)とそのグループ企業に対して、ポータルサイトやWebサービスの基盤となるサーバシステムの開発、保守、ハッキング対策等も含めた運用サービスを提供している。従来、持株会社傘下の複数のグループ企業で対応してきたが、2016年4月に設立した(株)ココトに集約された。これにより営業・開発面でグループ力を発揮できるようになり、ヤフーのグループ企業に取引が広がっている。ヤフーの深堀とグループ企業の開拓で事業を拡大させていく考え。 サポートサービス事業 ヘルプデスクやテクニカルサポートを中心としたサポート&サービス、及び選挙の出口調査、社会調査、市場調査等、インバウンド・アウトバウンド両対応のコールセンターサービスを提供している。技術系では富士通系とNEC系にサービスを提供する等、優良顧客をバランス良く抱えている事が当事業の強み。安定成長が期待できる事業だが、課題は「人」の確保。このため、外国人採用にも力を入れている。
 
 
【沿革】
1974年3月に情報サービスの提供を目的とする株式会社東海クリエイトとして設立され、1980年5月にパソコン用パッケージ分野へ進出。1989年4月に社名を株式会社クレオに変更した。1990年9月に株式を店頭公開し、同10月に毛筆印刷ソフト「筆まめ」シリーズの販売を開始した。「筆まめ」シリーズをけん引役にパソコン用パッケージが拡大したが、エンタプライズ分野にも力を入れ、1993年2月にオープン環境における本格的業務パッケージ「CREO Business Manager Series」(CBMS)の販売を開始。以後、個人を中心にしたパソコン向けとエンタプライズ分野を両輪に業容を拡大させた。 2005年1月、ヤフー株式会社と資本・業務提携し、筆頭株主がヤフー株式会社に異動。2007年6月に業務パッケージにおける新たなビジネスブランド「ZeeM」を発表。2011年4月、株式会社クレオが持株会社となり、ガバナンス及び株式関係に関する事業を除く全ての事業を、新設分割設立会社3社(株式会社クレオマーケティング、株式会社クレオソリューション、株式会社筆まめ)、吸収分割承継会社1社(株式会社クレオネットワークス)に移管承継し、既存子会社1社(株式会社クリエイトラボ)を含む6社にてグループの新体制を発足させた。 2013年3月、ヤフー株式会社からアマノ株式会社への株式一部譲渡により筆頭株主がアマノ株式会社に異動。2014年5月にはアマノ株式会社と業務提携した。2015年3月に株式会社筆まめの全株式を株式会社FPJへ譲渡。2017年4月 連結子会社5社を吸収合併し、同社と連結子会社4社からなるグループ新体制を発足させた。
 
1974年 3月 株式会社東海クリエイト設立
1989年 4月 社名を株式会社クレオに変更
1990年 9月 株式店頭公開
1990年10月 毛筆印刷ソフト「筆まめ」シリーズ販売開始
1993年 2月 オープン環境における本格的業務パッケージ「CREO Business Manager Series」(CBMS)販売開始
2005年 1月 ヤフー株式会社と資本・業務提携
2007年 6月 業務パッケージにおける新たなビジネスブランド“ZeeM”を発表
2011年 4月 株式会社クレオを持株会社とするグループ体制へ
2014年 5月 アマノ株式会社と業務提携
2015年 3月 株式会社筆まめの全株式を、株式会社FPJへ譲渡
2017年 4月 連結子会社5社を吸収合併し、グループ新体制を発足
 
 
 
2018年3月期決算
 
 
前期比6.1%の増収、同38.3%の営業増益
売上高は前期比6.1%増の122億68百万円。主要客からの受注増でシステム運用・サービス事業の売上が同19.2%増と伸びる等、大型案件の失注が響いた受託開発事業を除く全ての事業で売上が増加した。 利益面では、5%程度のベースアップや投資及び諸経費の増加等で販管費率が上昇したものの、事業・組織再編による費用最適化効果で営業利益率が改善した。当期純利益が同14.4%の増加にとどまったのは、退職給付制度終了益や投資有価証券売却益の減少及び税負担率の上昇(26%→29%)等による。 配当は、期初発表予想から1円増配し、1株当たり2円増配となる15円の期末配当を実施する予定(配当性向40.8%)。同社は、現在進行中の中期経営計画における目標として、「配当性向40%の維持」を掲げている。
 
 
 
ソリューションサービス事業における人事給与・会計ソリューションの納期や受託開発事業における富士通グループを介して受託する官公庁向けシステム開発の納期が年度末に集中するため、同社の業績は第4四半期偏重の傾向がある。
 
 
「ZeeMシリーズ」をはじめとするソリューションサービス事業は売上高30億18百万円(前期比5.3%増)、営業利益4億14百万円(同108.2%増)。期初に実施した事業・組織再編に伴う営業・マーケティング戦略の転換(統合ソリューション=製品・サービスの複合的な営業提案)の成果で売上が増加。増収と不採算事業からの撤退や各種費用の最適化等の効果が相まって営業利益率が向上した。 大企業、官公庁・自治体、公営等向けのシステム受託開発を手掛ける受託開発事業は、第1四半期に発生した富士通グループ向け案件の失注が響き、売上高が14億4百万円と前期比8.7%減少し、営業利益も2億67百万円と同23.8%減少した。尚、受注面では、第4四半期の受注増で期初予想に沿った着地となった。 名古屋以西の顧客に対して自社製品・サービスの販売及び受託開発サービスを提供する西日本事業は、既存顧客からの受託開発案件の増加等により、売上高が13億78百万円と前期比11.6%増加し、営業利益も1億39百万円と同39.0%増加した。 ヤフー(株)とそのグループ企業を主な顧客としシステム開発・保守・運用サービスを提供するシステム運用・サービス事業は、主要顧客からの受注等で、売上高が20億49百万円と前期比19.2%増加し、営業利益も1億33百万円と同11.4%増加した。 ヘルプデスク・テクニカルサポートを中心としたサポート&サービスとコールセンターサービスを提供するサポートサービス事業は、コールセンターサービスの受注増等により、売上高が44億17百万円と前期比5.2%増加し、営業利益も1億98百万円と同12.2%増加した。
 
 
 
期末総資産は前期末と比べて2億70百万円増の75億25百万円。現預金が総資産の46.3%(前期末45.9%)を占め、流動比率も312.4%(同308.6%)と流動性に富んだ財務体質を有する。自己資本比率も70.2%(同70.7%)と高水準にあり、財務の安定性にも優れる。投下資本利益率は5.6%と1.3ポイント改善(17/3期4.3%)。クロスセル等によるソリューションサービス事業を中心とした業容拡大と収益性の改善による更なる向上に期待したい。
 
 
事業拡大に伴う運転資金の増加で営業CFの黒字が減少したものの、本社移転に伴う差入保証金及び設備投資等がなくなり投資CFのマイナスが縮小し3億20百万円のフリーCFを確保した。
 
*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ *上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。
 
売上の増加と事業・組織再編に伴う収益性改善により、ROEが0.65ポイント改善した。現在進行中の中期経営計画では、最終年度となる20/3期の数値目標の一つにROE11.5%を挙げている。トップラインを150億円に引き上げて総資産回転率を高めると共に(副次的にレバレッジも拡大する)、収益力を強化して営業利益率を6.7%に改善させる事で目標を達成したい考え。
 
 
中期経営計画(18/3期〜20/3期)と進捗状況
 
【基本方針】
基本方針は、ー卒兇任る成長力、▲哀襦璽彖躪舂蓮↓0堕蠅靴審主還元、及びぅ魁璽櫂譟璽函Εバナンス強化。 ー卒兇任る成長力については、最終となる20/3期の目標として、売上高150億円、営業利益10億円(営業利益率6.7%)を掲げており、営業利益は過去最高益(「筆まめ」がけん引したWindows95発売後の8.8億円)の更新を目指している。▲哀襦璽彖躪舂呂砲弔い討蓮▲ロスセル及び部門連携を強化すると共に新規事業の創出に取り組む。0堕蠅靴審主還元については、配当性向40%を維持すると共に、自己資本比率70%超過額を原資として自己株取得を実施する。ぅ魁璽櫂譟璽函Εバナンス強化については、株主との対話強化、役員報酬制度改定、及び独立役員(社外取締役又は社外監査役)選任を挙げている。
 
【18/3期の進捗】
中期経営計画初年度の18/3期は、期初に連結子会社5社の同社への合併及び3つの「カンパニー」(ソリューションサービスカンパニー、ネクストソリューションカンパニー、西日本カンパニー)への再編を行い、事業運営を行った。 基本方針に基づく取り組みでは、ー卒兇任る成長力については、合併による費用最適化が進み期初に発表した営業利益予想を達成した。▲哀襦璽彖躪舂呂砲弔い討蓮∪宿箆携による統合サービスの提案を積極的に行った結果、大型案件の受注に成功した(東武トップツアーズ「企業合併に伴う人材活用基盤の構築」)。また、新規事業として、「クレオRPAサービス」(※)の提供を開始した。0堕蠅靴審主還元については、配当性向40%以上を維持するべく、1株当たり配当金を期初予想の14円から15円に引き上げ、前期の13円から2円増配する事とした。ぅ魁璽櫂譟璽函Εバナンス強化については、アドバイザリー機能の強化に継続的に取り組んでおり、2017年6月に独立社外取締役に(株)富士通ソフトウェアテクノロジーズの元代表取締役社長の天野宏氏を迎えた。また、Webサイトを含めた業績・決算関連資料の充実やIR強化にも継続的に取り組んでいる。 ※クレオRPAサービス デジタルレイバーと言われるRPA(Robotic Process Automation)技術は、手軽さとコストパフォーマンスを武器に、業務自動化ソリューションとして注目を集めており、既に一部の企業で本格利用されている。ただ、その一方で、人とRPAロボットの共存に向けた業務プロセスの整備や、それに伴うIT全般統制対応見直しの手間、新たな技術採用によるROI(投資対効果)の不透明さが原因で、導入に踏み切れずにいる企業が多い。 クレオRPAサービスは、ERPとBPMのノウハウにRPA技術を組み合わせ、基幹業務領域の業務自動化を可能にするクラウド型RPAサービス。「多くの企業が安心して導入できるRPA」を念頭に開発・サービス化された。特徴として、/佑肇蹈椒奪箸混在した業務プロセスの可視化と統制の実現、IT全般統制対応による基幹業務領域の自動化の実現、RPA活用に向けた、経理部門、人事部門、IT部門向け業務コンサルティングのサービス化、PoC(効果検証)支援のサービス化、及びゥ蹈椒奪箸陵用時間に応じた従量課金制によるROI適正化への貢献、の5つを挙げる事ができる。
 
 
同社は18/3期について、「新体制において複数の事業におけるリスクの分散、相互補完が適切に行われている結果と認識しており、中期経営計画に基づく事業運営は所定の成果を得ている」と評価している。 19/3期は、ソリューションサービス事業の売上増と収益性改善が続く中、受託開発事業が回復する他、その他の事業も堅調な推移が見込まれる。既存事業の利益を原資に、「クレオRPAサービス」等の新規事業に投資していく。 20/3期は、統合ソリューションとクロスセルの軌道化によるソリューションサービス事業の売上拡大と一段の収益性の改善を見込む。受託開発事業、西日本事業、システム運用・サービス事業、サポートサービス事業については、人材の確保が課題になる事業もあるが、既存の優良顧客及びそのグループ企業向けを中心に堅調な推移が見込まれる。
 
 
「モノ」から「コト」へ、顧客内No.1に向けた取り組み
業務パッケージ「ZeeMシリーズ」、BPM「BIZ PLATFORM」、「クレオRPAサービス」等の製品(モノ)の販売だけでなく、企業課題を解決するサービス(コト)を提供する“統合ソリューション”にシフトする。このため、他社製品の取り扱いも強化し、「点」であった製品を「線」でつなぎ(統合)提供していく。 例えば、18/3期に東武トップツアーズ(株)から受注した大規模な統合ソリューション案件では、「ZeeM 人事給与」、アマノの就業管理システム「TimePro-VG」、及び業務プロセス管理ツール「BIZ PLATFORM」による事業基盤構築の提案が評価された。東武トップツアーズ(株)は、2015年に東武トラベルとトップツアーが合併して誕生した総合旅行会社。合併後の人財力の向上と働き方改革に向けた人事・労務・目標管理の変革を模索していた。
 
注力サービス「クレオRPAサービス」
「クレオRPAサービス」は、既に説明した通り、ERPとBPMのノウハウにRPA技術を組み合わせ、内部統制対応機能(ロボット作成・リリース管理、問い合わせ管理)による基幹業務領域の業務自動化を可能にするクラウド型RPAサービス。人と口ボッ卜が混在した業務プ口セスの可視化と統制を実現する事で将来のAI投入によるデジタルトランスフォーメーションへの備えにもなる。部門向け(経理、人事、IT)ロボットテンプレートを標準装備している。導入に当たっては、業務コンサルティングを提供(RPAの早期稼働 + 業務適正化支援)する。PoC(効果検証)支援サービスも用意されており、口ボッ卜の利用時間に応じた従量課金制(ROI適正化に貢献)。
 
顧客とのエンゲージメントの強化
クレオユーザー会を通して顧客とのエンゲージメントも強化する。ZeeMユーザーを対象としていた「ZeeMユーザー会(人事・経理部門)」を、これまでの活動実績とノウハウを基に、対象を全てのクレオユーザーに広げ、「クレオユーザー会」としてリニューアルする。顧客内No.1を目指し、経営課題から業務課題まで幅広く相談に乗るITコンシェルジュとなるべく、人事部門、経営部門、IT部門、及び経営層向けに有益な情報を提供していく。
 
 
戦略実行を可能にする人財投資
ワークスタイルを変革すると共に、ヘルシーカンパニーに向けた取り組みを進める。ワークスタイルの変革では、人事制度見直しにより労働環境の改善を図る他、労働形態の自由度を高めるための「テレワ一ク」を試験導入する。また、ベースアップも実施する。 ヘルシーカンパニーに向けた取り組みでは、万歩計による日々の運動支援を継続する他、健康のものさしとなる数値を調査し改善を図る。 尚、2018年2月に、子会社クリエイトラボ・グループが「健康優良法人認定 ホワイ卜500」(大規模法人部門)を取得した。「健康経営優良法人〜ホワイト 500〜」とは、経済産業省が日本健康会議と共同で実施している大規模法人を対象とする健康経営優良法人認定制度である。
 
 
2019年3月期業績予想
 
 
前期比6.8%の増収、同38.8%の営業増益予想
売上高は前期比6.8%増の131億円。労働需給のひっ迫を踏まえてサポートサービス事業を同1.9%の増収と保守的に見ているものの、前期受注した統合ソリューション案件の寄与もあり、ソリューションサービス事業の売上が同12.7%増加する中、受注回復で受託開発事業の売上が同21.1%増と伸びる。優良顧客を抱える西日本事業、システム運用・サービス事業も既存顧客の深耕で7〜9%程度の比較的高い伸びが見込まれる。 営業利益は同38.8%増の5億70百万円。一段の収益性改善が進むソリューションサービス事業と受注回復で売上が伸びる受託開発事業がけん引。西日本事業、システム運用・サービス事業、サポートサービス事業も、人材確保等に伴うコスト増はあるものの、増益基調を維持する見込み。 配当は、1株当たり5円増配の期末20円を予定している(予想配当性向41.6%)。
 
 
 
 
 
今後の注目点
決算説明会において、柿﨑社長は「中期経営計画の初年度は派手さはないものの、順調だった」と18/3期を総括した。実際、各利益が期初予想を上回った事に加え、統合ソリューションによる提案営業が大型案件の受注につながる(収益貢献は19/3期)等、基本方針に沿った取り組みも成果をあげた。営業利益率が3.3%と中期経営計画の目標である6.7%を大きく下回り、この面では課題を残したが、「モノからコトへ」のシフトによる得意分野での生産性向上が緒に就いたばかりである事がその要因。同業他社の実績を考えると、越えられないハードルではなく、取り組みを進展させる事がポイント。幸い事業環境も良好。同社が軸足を置く、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)サービス市場は、ICTによる各種社会インフラの高度化、幅広い産業でのIoT、ビッグデータ、AI、ロボット技術等の活用、更には働き方改革の取り組みにおけるICTの活用等で、拡大傾向が続く見込みだ。働き方改革の分野では競争力のある商材と実績を有する事も同社の強み。アマノとの資本業務提携効果も含めて、グループ総合力を活かした事業展開に期待したい。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレート・ガバナンス報告書更新日:2017年6月22日
基本的な考え方 当社は適正なコーポレート・ガバナンス体制を構築し、不断の向上に努めることが経営の透明性・公正性を高め、企業価値の向上に寄与するものと考えております。特にコーポレートガバナンス・コードを遵守することが当社のより良いガバナンスの確立に寄与するとの基本的な考え方に基づき、基本5原則以外の原則、補充原則についても順次自主的に実施していくことを方針とし、既に実施しているものについてその内容を本報告書に記載しております。 <実施しない主な原則とその理由> 当社は、JASDAQ上場会社として、コーポレートガバナンス・コードの基本原則のすべてを実施しております。基本原則以外の原則、補充原則のうち、開示が求められ、当社が既に対応を行っている原則については、下記の「コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示」にその概要を記載しております。 <開示している主な原則> <原則 1-3 資本政策の基本的な方針> 当社の資本政策の基本的な方針、特に株主還元に関する方針については、以下の当社Webサイトおよび中期経営計画において開示しております。 株主還元/配当について https://www.creo.co.jp/ir/stock-info/stock-reduction/ <原則1-4 政策保有株式に関する方針の開示> 政策保有株式については、保有に関する方針、議決権行使に関する方針を定め、下記の適時開示により開示しております。 原則的に新たな保有は行わず、既に保有している株式については、段階的に残高の削減を行うことを基本方針としております。 2016年7月29日付 政策保有株式に関する基本方針と保有状況についてのお知らせ https://www.creo.co.jp/news/n160729-2/ <原則3-1 情報開示の充実> 本原則に定められた開示事項のうち、「(i)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画」について以下の通り開示を行っております。 企業理念・行動指針 https://www.creo.co.jp/corporate/concept/ 中期経営計画(2017年度〜2019年度) https://www.creo.co.jp/ir/plan/
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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