ブリッジレポート
(3667:東証1部) enish 企業HP
安徳 孝平 社長
安徳 孝平 社長

【ブリッジレポート vol.24】2018年12月期上期業績レポート
取材概要「「欅のキセキ」の寄与で売上が大きくボリュームアップしたものの、強力なIPを使ったタイトルは損益分岐点が高い。しかし、下期は売上のボリューム・・・」続きは本文をご覧ください。
2018年8月22日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社enish
社長
安徳 孝平
所在地
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
事業内容
モバイルゲームの企画・開発・運営会社。ゲーム運営能力に優れ、主力の経営シミュレーションゲーム「ぼくのレストラン?」や「ガルショ☆」はロングランのヒット作品
決算期
12月末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2017年12月 4,382 -914 -911 -982
2016年12月 4,970 -361 -401 -340
2015年12月 5,482 -964 -1,004 -1,447
2014年12月 6,452 149 151 22
2013年12月 6,624 1,109 1,078 653
2012年12月 4,430 666 654 373
2011年12月 2,590 526 523 298
2010年12月 415 64 71 55
2010年1月 22 -40 -41 -41
株式情報(8/7現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
756円 9,001,600株 6,805百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
- - - - 185.44円 4.1倍
※株価は8/7終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
enishの2018年12月期上期決算の概要と今後の施策について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
レストラン経営シミュレーションゲーム「ぼくのレストランII」やアパレルショップの経営シミュレーションゲーム「ガルショ☆」等の人気作品を有するソーシャルアプリの企画・開発・運営会社。「Link with Fun」というスローガンの下、「世界中にenishファンを作り出す」事をミッションとして掲げている。社名の「enish(エニッシュ)」は、人と人との縁(えん、えにし)に由来する。

基本方針は、(1)IPタイトルの強化、(2)オリジナルタイトルの強化、(3)非ゲーム事業への投資。「欅のキセキ」を中心としたゲーム事業の更なる成長と非ゲーム事業の拡大により安定した収益基盤の構築を目指している。非ゲーム事業では、ファッションレンタルサービス「EDIST.CLOSET」の提供、「Yahoo!ゲーム プレイヤー」や「WE LOVE NAMIEアプリ」の運用等を手掛けている。
 
 
【人気アイドルグループ“欅坂46”の初となる公式アプリ「欅のキセキ」(パズルゲーム)を2017年10月18日にリリース】
 
2017年10月18日に、App Store、Google Play、Yahoo!ゲーム プレイヤー上で、「欅のキセキ」の配信を開始した。グループが歩んだ成長の軌跡と、メンバーが努力し続ける事で起こした奇跡をたどるドキュメンタリータッチのパズルゲーム。ファンにグループやメンバーを知ってもらえるように工夫されており、メンバーが写真や動画で登場する。基本プレイは無料(アイテム課金制)。「新米マネージャー」になって、オーディションからメンバーの成長を見守ろう!

「欅のキセキ」は、リリースから6ヶ月でダウンロード数が300万ダウンロードを突破し、足元も増勢が続き、収益に貢献している。App Storeでは「4.8」と高い評価を得ており、レビュー数は10.1万件。2017年に著しい成長を遂げたスマホアプリを表彰する「App Ape Award 2017」にもノミネートされた。
 
 
「12オーディンズ」は、世界を滅ぼしかけた魔龍の爪あとが残るウルザールを舞台に、プレイヤーは「約束の地」を求めて旅立つ。個性豊かなキャラクターとの出会い、交錯する思いと人間模様、徐々に明らかになっていくストーリー。ジョブシステムと多彩な装備やスキルを駆使した戦略性と共に、派手なエフェクトと3Dで表現される爽快なリアルタイムバトルを堪能できる。2017年1月にリリース1周年を迎え、累計ダウンロードが200万ダウンロードを突破した。Funmily社との独占ライセンス契約の下、提携先を通して、台湾・香港・マカオでの配信も決まっている。
 
【非ゲーム事業】
旬の洋服をコーディネートして届ける月額ファッションレンタルサービス「EDIST. CLOSET」及び「Yahoo!ゲーム プレイヤー」を育成中である。
 
 
2018年12月期上期決算
 
 
前年同期比では損益が改善したものの、前四半期比では後退
第2四半期(4-6月)の売上高は14億01百万円。2017年10月18日にリリースした人気アイドルグループ“欅坂46”の初となる公式アプリ(パズルゲーム)「欅のキセキ」の寄与で前年同期比では増収となったが、イベントの強弱による「欅のキセキ」の振れとブラウザゲームの落ち込みで前四半期比では7.5%の減収。ブラウザゲームでは、「ぼくのレストラン2」及び「ガルショ☆」の「ゲソてんbyGMO」での配信を開始した。

営業損益は1億94百万円の損失。前年同期との比較では、変動費である支払手数料、「欅のキセキ」の支払ロイヤリティ、EDIST.CLOSET関連費用(第2四半期に開始した販売事業のトライアルに伴う仕入れ及びプロモーション費用)に加え、新規タイトルの開発費(労務費及び外注費を費用計上)を中心に営業費用が大幅に増加したものの、売上の増加により営業損失が減少したが、前四半期との比較では、売上の減少で営業損失が増加した。
尚、オリジナルタイトル1タイトル、他社IPタイトル1タイトルのネイティブアプリ2タイトルの開発を進めており、これら新タイトルの開発費が費用計上されている。
 
 
改善施策
売上面では、「欅のキセキ」については、他社連携を進める考えで、第1弾として(株)ローソンと8月1日よりコラボ企画を開始した。ブラウザゲームについては、8月中のリリースを念頭に「ぼくのレストラン2」に新機能を追加する。

利益面では、新規タイトルは人員を増員せず開発を進め、EDIST.CLOSETは販売事業のトライアルの結果をもとに仕入れ及びプロモーションの最適化に取り組む。
 
 
 
 
上期末の総資産は前期末と比べて6億04百万円増の22億86百万円。自己資本比率73.0%(前期末41.7%)。 財務基盤の改善・強化を目的に、2018 年1月10日に大和証券(株)を割当先とする第三者割当てによる行使価額修正条項付第10回新株予約権12,000個を発行し、2018 年2月15日に全ての行使が完了した(1,200千株を発行)。この増資により12億54百万円を調達した事で現預金と純資産が増加した。
 
 
 
今後の施策
 
基本方針は、ゲーム事業において(1)IPタイトルの強化と(2)オリジナルタイトルの強化に取り組むと共に、(3)非ゲーム事業への投資を続ける。
 
ゲーム事業
(1)IPタイトルの強化
「欅のキセキ」については、ダウンロード数が順調に推移し、ユーザーレビューも高い評価を得ているが(App Store4.8、Google Play4.6)、イベントの強弱による振れがある。このため、集客促進とゲーム内活性化に向け、(株)ローソンとのコラボを実施する他、課金率とARPPUの上昇を目的にリアルインセンティブを強化する。また、オリジナル楽曲提供及びリリース1周年に向けた施策の準備も進める。
 
 
(株)ローソンとの連動によるコラボ企画「〜ローソンで欅坂46メンバーと待ち合わせしよう!〜」(2018年8月1日〜8月31日)
ローソン店舗に入店して、「欅のキセキ」内にあるローソンコマンドを押すと、専用ページに移動する。専用ページから「待ち合わせ」を押すと欅坂46メンバーと待ち合わせする事ができ、待ち合わせが完了すると「鍵」と「応募券」がプレゼントされる。「鍵」はコラボ限定ステージの解放に使用し、ステージをクリアするとローソン制服を着た欅坂46メンバーのホーム写真が入手できる。また、「応募券」を集めて応募をすると、抽選で37名だが、欅坂46メンバーに会えるリアルイベント「ゲーム会」への参加資格を得る事ができる(詳細は特設サイト参照)。更に抽選で「Lチキ 旨塩/旨辛 いずれか1個」や「マチカフェドリンク コーヒーSサイズ」等のローソン商品無料引換券も当たる。
コラボ企画により、ユーザーの集客とゲーム内の活性化を図る考え。
 
(2)オリジナルタイトルの強化
アジア展開を進めている「12オーディンズ」の中国本土での簡体字版の配信を7月10日に開始した。上海東方明珠迪尔希文化伝媒有限公司(中国上海市、総経理:山口 哲也、略称:OPD2C)を通しての配信であり、アジア展開第2弾となる(2018年4月3日にFunmilyTechnology Corporation Limited(香港、代表取締役 Danny Li)との独占的ライセンス契約を締結し、台湾のApp StoreとGoogle Play上にて繁体字版の配信を開始している)。
一方、ブラウザゲームでは、「僕のレストラン 2」は新機能の追加とコラボの実施により「売上水準の維持」に注力し、「ガルショ☆」は継続的なコラボの実施による売上促進と運営体制の効率化による「収益確保」に努める。
 
 
パイプライン
現在、他社IPタイトルについては、開発中タイトルが1タイトル、IPホルダーと協議中のタイトルが1タイトル。オリジナルタイトルについては、自社のノウハウを活かした王道RPG1タイトルを開発中。オリジナルタイトルについては、グローバル展開を視野に入れて開発を進めている。開発中のタイトルについては、19/12期のリリースを予定している。
 
非ゲーム事業
「EDIST.CLOSET」では、新規会員の獲得が大きく見込める秋冬シーズンに向けての準備を進めており、7月24日にはEDIST.CLOSETアプリをリリースした。話題性を創出するコラボにも継続的に取り組む他、レンタルを軸としつつも、EDIST.SELECT(販売)等、周辺領域にも展開していく。

また、非ゲーム事業の一環で、新たな試みも始まった。8月1日にリリースされた「WE LOVE NAMIEアプリ」である。このアプリは、2018年9月16日の引退に向けて、安室奈美恵の新しい旅立ちを応援するプロジェクトアプリ。セブンイレブンが提供し、同社が開発を手掛け、リリース後の運営も担う。今後、様々なアーティスト等へ横展開を実施していく考え。

この他、「Yahoo!ゲームプレイヤー」ではドラゴンクエストライバルズ「勇者杯2018夏」を実施する他、ゲームタイトルの獲得及び機能面の改善にも取り組んでいく。
 
「WE LOVE NAMIEアプリ」
 
 
今後の注目点
「欅のキセキ」の寄与で売上が大きくボリュームアップしたものの、強力なIPを使ったタイトルは損益分岐点が高い。しかし、下期は売上のボリュームアップに向け、「欅のキセキ」の(株)ローソンとの連携、「12オーディンズ」の中国本土での配信、更には「欅のキセキ」の開発等に追われて手が回らなかったブラウザゲーム「僕のレストラン 2」の機能追加(バージョンアップ)等の効果も期待できる。「僕のレストラン 2」はサービス開始から8年1ヶ月が経過し、売上は漸減傾向にあるものの、課金ユーザー数は減少していない、と言う。バージョンアップで活性化できるか注目される。この他、「EDIST. CLOSET」の収益化にも期待がかかる。早期の利益確保に目処をつける事ができるか、が3Q(7-9月)決算のポイント。
 
 
 
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
 
 
◎コーポレート・ガバナンス報告書   更新日:2018年08月07日
基本的な考え方
当社は、企業価値を継続的に高めていくためには、迅速な意思決定や適切な業務執行と共に、経営の健全性と透明性を高める経営監視システムを強化し、機能させることが極めて重要だと認識し、ステークホルダーの信頼維持のため、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。
 
<実施しない主な原則とその理由>
原則5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表
モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、当社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、具体的な数値目標を算出することが困難となっているため、決算業績及び事業の概況のタイムリーな開示に努め、具体的な数値目標については開示を見合わせます。
<開示している主な原則>
■原則3-1 情報開示の充実
(i)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画
当社は、「Link with Fun」というスローガンのもと、「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとして掲げ、ゲームデザイナー、エンジニア及びアートデザイナーが付加価値の高いサービスを生み出す会社であるとともに、グローバルマーケットに立てるクリエーター、スペシャリストを生み出す会社でもあり続けたいという経営の基本方針のもと、モバイルゲームを通じて、世界中のユーザーに新たな喜びを提供してまいります。また、当社が属するモバイルゲーム業界につきましては、競争環境が激化しております。このような状況の下、当社といたしましては継続的に良質なゲームタイトルを市場に投入するとともに、ゲーム事業以外の新規事業を育成することで確固たる収益基盤を確立する必要があると考えております。そのため、重要な経営課題及びその進捗状況については、株主総会や四半期ごとの決算発表その他適時に説明を行うこととしております。また、企業価値拡大に向けた取り組み方針については、随時決算説明会資料等で開示を行っております。詳しくは当社IRページ(http://www.enish.jp/ir/)をご覧ください。

原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針
当社は、株主との建設的な対話を促進するため、経営陣幹部等を中心に様々な機会を通じて株主と対話を持つよう努めております。
また、広くIR活動を行うため、IR担当役員として取締役執行役員管理本部長を指定し、IR担当部署として管理本部経営企画を指定するとともに、経理、総務等の関連部門と有機的な連携に努めております。アナリストや投資家および株主にタイムリーに情報提供するとともに、お問い合わせに迅速かつ適切に対応するよう努める一方で、対話に際してのインサイダー情報の管理を徹底するよう努めております。なお、株主の意見や懸念につきましては、必要に応じて経営陣幹部や取締役会に報告しております。

東証コーポレート・ガバナンス情報サービス:http://www2.tse.or.jp/tseHpFront/CGK010010Action.do?Show=Show
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2018 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(3822)Minoriソリューションズ vol.5 | ブリッジレポート:(2925)ピックルスコーポレーション vol.42»

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE