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【市場のクジラ】GPIFとは?役割や運用目標などを分かりやすく解説

・GPIFってどういう事をしてるの?
・将来の年金が不安で仕方ないよ。

このようなお悩みを解決します。


この記事の結論

  • GPIFは公的年金の一部を管理・運用している組織のこと
  • GPIFは長期分散投資を前提としている
  • 「市場のクジラ」であるGPIFは金融市場に大きな影響を及ぼす

「老後資金 2,000万円問題」もあり、老後の生活や年金へ不安を抱く方もいらっしゃいますよね。

今回は、その年金の一部を管理・運用している「GPIF」についてご紹介します。

運用方針やポートフォリオなど、個人投資家の参考になる点も多いですよ。

執筆:いろはにマネー編集部
執筆:いろはにマネー編集部

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GPIFとは 

GPIFとは

GPIFとは厚生労働省から委託されて、公的年金の一部を管理・運用している組織のことです。

正式名称は年金積立金管理運用独立行政法人で 、「Government Pension Investment Fund」の略称でGPIFと呼ばれています。

私たちの年金の一部を運用(投資)してくれているんだね!

また、GPIFは「市場のクジラ」と呼ばれており、約290兆円を運用する世界最大級の機関投資家でもあります。

他にも日本銀行やゆうちょ銀行など、GPIFを含めて5頭のクジラが日本の金融市場にはいるんだワン!

ただ、GPIFは「年金」と聞いてイメージする日本年金機構とは異なる組織なので注意が必要です。

GPIFと日本年金機構の違い

  • GPIF:将来の年金負担を軽減するために年金の一部を運用している組織。
  • 日本年金機構:年金の給付や納付に関する業務を行う組織。

GPIFの役割

GPIFの役割

冒頭でも解説しましたが、GPIFは公的年金を管理・運用している組織です。

そして、公的年金は「世代間扶養」という考えのもと成り立っています。

世代間扶養とは現役世代の納める保険料をもとに、高齢世代の年金を支給する「世代間の支え合い」のことです。

少子高齢化で現役世代が減ってしまうから、年金を運用して増やすことはとても大切なんだワン!

日本の年金制度

日本の年金制度は、「公的年金」と「私的年金」の2種類に分けることが出来ます。

  • 公的年金:国民年金(全員)、厚生年金(会社員・公務員など)
  • 私的年金:国民年金基金、iDeCoなど

この中で、GPIFが管理・運用しているのは公的年金の中の「年金積立金」となります。

年金積立金とは、現役世代が納めた年金保険料のうち、年金の支払いなどに充てられなかったお金のことです。

年金積立金を運用することで、将来的に減ってしまう年金保険料を補う財源とすることを目指しています。

GPIFは将来の年金を減らさないために頑張ってるのか!

私的年金だと、節税メリットの高い「iDeCo」を始める人が増えてきているワン!

GPIFの運用目標

運用目標

GPIFは長期的な運用目標を「賃金上昇率+1.7%」と設定しています。

なんでこの目標なのかな?

それは年金財政を安定化させるためです。

公的年金の保険料収入と年金給付は賃金水準に応じて変動し、国庫負担は給付額に応じて変動します。

そのため、年金積立金の運用益が賃金上昇率を超える事が出来れば、年金財政を安定化させることができるのです。

年金財政の収支バランス

厚生労働大臣が定めた実質的な利回り目標の1.7%を超えればいいだワン!

GPIFの運用方針

では、どのようにして「賃金上昇率+1.7%」という目標を達成するのでしょうか。

GPIFは基本的に「長期」かつ「分散」での投資を行っています。

短期的に大きな利益を狙うより、みんなの年金を安定的に運用することを目指しているんだね!

長期的に資産を保有して、安定的な収益を狙う「長期投資」と、資産を分散して保有することでリスクを抑える「分散投資」を組み合わせているのですね。

「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があるほど分散投資は大事なんだワン!

GPIFのポートフォリオ

では、GPIFはどのような商品に投資しているのでしょうか。

GPIFの資産ポートフォリオは以下の方針になっています。

乖離許容幅とは、基本的なポートフォリオから許容できる乖離範囲のことです。

資産は時価で変動しているため、ポートフォリオ通りのバランスにするために何度も売買を行うのは非効率です。

そこで、小規模の乖離であれば許容してもいいという範囲を設けて、売買コストを抑えているのです。

運用状況を見ると、方針通りしっかりと資産が分散されているよ!

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券

GPIFに関する注目トピック

GPIFの注目トピック

では最後に、GPIFに関する注目トピックをご紹介します。

  • 2015年に国連責任投資原則への署名
  • 2020年度は過去最高益を記録
  • 人民元建て中国債への投資を見送り

2015年に国連責任投資原則へ署名

GPIFは2015年に国連責任投資原則(PRI)に署名しています。

「市場のクジラ」であるGPIFの署名によって日本の金融市場でもESGが注目されるようになりました。

GPIFの動向が他の投資家に大きな影響を与えたんだワン!

GPIFも行っているESG投資についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をお読みください。

2020年度は過去最高益を記録

GPIFは2020年度に過去最高益の約37兆円の収益を記録しました。

その中から国庫に約1.5兆円を納付しており、運用開始から累計で約16.8兆円も納付しています。

マイナスが出ている年もありますが、全体で見るとプラスの成果が出ていますね。

2021年10月時点では年率「3.70%」で運用されています。

2001年度からの累計収益額は約100.3兆円にもなるよ!

人民元建て中国債への投資を見送り

より安定的、より効果的に収益を獲得することを目指すGPIFは、2021年9月に「当面、中国の人民元建て国債へ投資しない」との方針を打ち出しました。

中国の不動産大手「恒大集団」の債務問題が話題となっている中、このような方針は市場で大きく注目されました。

人民元建て以外の中国国債への投資は今後も継続するみたいだワン!

中国恒大集団の債務問題については、以下の記事にて詳しく解説しています。

GPIFとは【まとめ】

GPIFとはのまとめ

GPIFの概要や運用方針、注目トピックスなどについて解説してきました。

最後に、大切な3点を復習しておきましょう。

  • GPIFは公的年金の一部を管理・運用している機関のこと
  • GPIFは長期分散投資を前提としている
  • 「市場のクジラ」であるGPIFは金融市場に大きな影響を及ぼす

市場のクジラである「GPIF」は金融市場に大きく影響を及ぼします。

今後もGPIFの動向をチェックしておきましょう。

いろはにマネーの投資診断

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