ナスダック(NASDAQ)とは?ダウとの違い・投資方法をわかりやすく解説!

・ナスダックってよく聞くけどなんだろう?
・ダウとは何が違うのかな?
このようなお悩みを解決します。
この記事の結論
- ナスダック(NASDAQ)とは、米国にある世界最大級の新興企業向け株式市場
- ナスダックには、世界的な技術・サービスを持つ情報通信関係の銘柄が多く上場している
- NASDAQ100指数は、ダウ平均やS&P500より良好なパフォーマンス実績がある
米国株投資を始めると、よく耳にする言葉「ナスダック(NASDAQ)」。
ナスダックは米国にある株式市場の1つで、アップルやテスラなど米国を代表する企業が数多く上場しています。
実は投資先として、とても魅力的です!
そこで本記事では、ナスダックとその指数、ダウなどとの違いについてわかりやすく解説していきます。
ナスダック(NASDAQ)とは?

ナスダックってアメリカ関連のニュースでよく聞くけどなんだろう?
ナスダック(NASDAQ)とは株式市場の名称であり、正式名称である「National Association of Securities Deals Automated Quotations」の頭文字をとっています。
「National Association of Securities Dealers」は、ナスダックを管理・運営している全米証券業協会(NASD)のことを指しているワン!
ナスダック市場は、1971年に導入された世界初のコンピューターによる株式の電子売買市場であったため大変注目を集めました。
米国にある世界最大の新興企業(ベンチャー)向け株式市場であり、日本でいうグロース市場のような位置付けです。
NASDAQ指数
ナスダック市場には、NASDAQ総合指数とNASDAQ100指数という主な指数があります。
それぞれ、簡単に見ていきましょう!
NASDAQ総合指数
NASDAQ総合指数とは、ナスダック市場に上場する約3,000以上の銘柄全てを時価総額加重平均で算出した数値のことです。
時価総額加重平均とは、時価総額の割合に基づいて構成銘柄の割合を変えて平均を算出する方法だワン!
全ての銘柄が公平になるような計算方法なんだね!
1971年の2月5日に算出が開始され、この日の終値を基準値である100として計算されています。
2022年8月1日では12,390となっており、ナスダック上場企業の成長性がわかりますね。
NASDAQ100指数
NASDAQ100指数とは、ナスダック市場に上場している企業のうち時価総額と流動性の大きい上位100銘柄を時価総額加重平均で算出した数値です。
この指数では米国外の企業も採用の対象であり、金融関連の銘柄は除外されています。
日本の企業でも採用される可能性があるんだね!
なんとナスダック全市場の時価総額の約70%をこの100社で占めているワン!
毎年の12月に銘柄の入れ替えが行われますが、採用基準は他の指数ほど厳しくありません。
よって、新興企業によく見られる積極的な投資による赤字を伴っていても、指数採用の対象となることがあります。
大きく成長する可能性がある企業を指数に組み入れることができるんだね!
NASDAQ100指数は1985年2月1日を基準日に、その日の時価総額を125として算出されます。
2022年8月1日では、12,947となっています。
NASDAQ100指数の組入銘柄上位10社は、次のようになっています。
ティッカー | 銘柄 | 組入割合 |
---|---|---|
AAPL | アップル | 12.85% |
MSFT | マイクロソフト | 10.92% |
AMZN | アマゾン・ドット・コム | 6.14% |
TSLA | テスラ | 3.97% |
GOOG | アルファベット クラスC | 3.90% |
GOOGL | アルファベット クラスA | 3.73% |
META | メタ・プラットフォームズ | 3.15% |
NVDA | エヌビディア | 3.03% |
PEP | ペプシコ | 2.17% |
COST | コストコ・ホールセール | 2.00% |
この指数では時価総額が高い上位100銘柄を抽出しているため、NASDAQ総合指数よりもハイテク関連やIT関連企業の動向を把握しやすくなっています。
有名な企業がたくさんあるね⁉
ちなみにアルファベットはGoogleの親会社で、クラスAにはクラスCにない議決権が付いているんだワン!
また、業種別では次のようになっています。
セクター | 組入割合 | 組入銘柄数 |
---|---|---|
情報技術 | 56.94% | 42 |
通信サービス | 5.65% | 4 |
ヘルスケア | 6.14% | 13 |
金融 | 0.00% | 0 |
不動産 | 0.00% | 0 |
一般消費財 | 19.24% | 22 |
生活必需品 | 4.67% | 6 |
資本財 | 5.40% | 10 |
素材 | 0.27% | 1 |
エネルギー | 0.00% | 0 |
公共事業 | 1.42% | 4 |
表からは、情報通信関連の企業で半分以上を占めていることがわかります。
ここ数十年で上場して大きく成長した企業は、情報通信関連の企業が多いってことだね!
米国にある他の取引市場
米国には、世界最大の証券取引所であるニューヨーク証券取引所(NYSE)という株式市場もあります。
ナスダックは中小新興企業が多いのが特徴ですが、NYSEでは主に名だたる大型優良企業が上場しています。
どれくらいの規模なのかイメージしづらいな…
次のグラフ表では、日本取引所と米国にある二つの市場の時価総額を比較したグラフです。
日本証券取引所グループの数倍の時価総額があるんだね!
ナスダックとNYダウの違いは?

「NYダウ」とか「S&P500」もよく聞くけど、何が違うの?
NYダウとは、米国で最も有名かつ古い株価指数のひとつで、正式名称を「ダウ工業株30種平均」といいます。
ウォールストリートジャーナル誌の発行元であるダウ・ジョーンズ社が発表しており、NYSEやナスダックに上場している幅広い業種の企業30銘柄で構成されています。
日本でいうところの日経平均株価みたいなものなんだね!
NYダウの銘柄も必要に応じて見直されており、現在は1932年に取り入れられたP&G(プロクター&ギャンブル社)が最古の銘柄となっています。
しかし、NYダウの銘柄の選定基準には定量的なルールはなく、株価平均委員会(Average committee)のメンバーが主に企業の評判・成長性を元に評価して決定しています。
「S&P500」も同じような指数なのかな?
S&P500は、NYダウと同じくダウ・ジョーンズ社が公表している米国の代表的な株価指数の1つです。
こちらはNYSEやNASDAQなどに上場している企業から、一定の基準を満たした代表的な500銘柄を抽出したものになります。
S&P500の採用基準
- 時価総額が131億ドル以上(2021年末現在)
- 浮動株が発行済株式総数の50%以上で、流動性が高い
- 4四半期連続で黒字利益を維持している
- 米国企業で、S&Pが指定している米国の証券取引所に上場している 等
条件がすごく厳しいんだね…
S&P500について詳しく知りたい方は、『S&P500とは?投資信託/ETFやチャートと共にわかりやすく解説!』をご覧ください。
3つの指数の違いをまとめると、次のようになります。
項目 | NASDAQ100 | NYダウ | S&P500 |
---|---|---|---|
設立 | 1985年 | 1896年 | 1957年 |
算出会社 | Nasdaq | S&P Dow Jones Indices LLC | S&P Dow Jones Indices LLC |
算出方法 | 時価総額加重平均 | 単純株価平均 | 時価総額加重平均 |
対象市場 | NASDAQ | 米国の金融取引所 | 米国の金融取引所 |
銘柄数 | 100 | 30 | 500 |
特徴 | NASDAQの中でも時価総額の高い企業を選出しているため、成長著しい情報通信関連の動向が把握できる | 様々な業種から代表的な米国企業30銘柄を選出 | 幅広い業種に分散された企業で構成されており、米国株式市場の動向を把握するのに最適 |
最後に過去の値動きを比較してみましょう。
ナスダックの成長が圧倒的だね!
ナスダックに投資するには?

ナスダックに興味が出てきたんだけど、どうすれば投資できるのかな?
ナスダックは株式市場の名称なので、投資するなら厳密にはNASDAQ100指数やナスダックに上場している企業に投資することになります。
それでは、投資する方法をいくつかご紹介します。
- 投資信託
- ETF
- CFD
それぞれ、詳しくみていきましょう。
投資信託
NASDAQ100は米国の指数ですが、投資信託を利用すると日本円で簡単に投資することができます。
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を、投資家の代わりに資産運用のプロが投資・運用する金融商品です。
次の図を参考にすると、イメージしやすいのではないでしょうか?

NASDAQ100に連動する投資信託の場合、「インデックスファンド」と「アクティブファンド」があります。
それぞれ、代表的なものをご紹介します。
インデックスファンド:iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | |
---|---|
委託会社 | 大和アセットマネジメント |
信託報酬 | 0.495%程度 |
純資産総額 | 517.69億円 |
iFreeNEXT NASDAQ100インデックスは、NASDAQ100指数(円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用されています。
他のNASDAQ100投資信託と比べると歴史が長く、純資産総額も大きいのが特徴です。
「円換算ベース」では、為替の影響を受けるワン!
今は円安が進んでいるから、為替差益が出ているんだね!
アクティブファンド:楽天レバレッジNASDAQ-100
楽天レバレッジNASDAQ-100 | |
---|---|
委託会社 | 楽天投信投資顧問 |
信託報酬 | 0.77%程度 |
純資産総額 | 271.33億円 |
楽天レバレッジNASDAQ-100は、基準価額の値動きがNASDAQ100(米ドルベース)の値動きに対して概ね2倍程度となることを目指して運用を行っています。
ただでさえナスダックは成長性が高いのに、さらに2倍の値動きをするの⁉
「レバナス」の愛称で人気が高いよね!
しかし、金融庁が注意喚起をするほどリスクの高い商品になります。
短期目線で投資するにはいいかもしれませんが、老後資金のための長期投資に最適とはいえません。
詳しく知りたい方は、『【楽天】レバナスは最強?構成銘柄や株価推移、おすすめなのか徹底解説!』をご覧ください。
ETF
そもそもETFってどんなものだっけ?
ETFとは、「Exchange Traded Fund」の略称であり、日本語では上場投資信託と言います。

ETFは投資信託でありながら、市場の価格を見ながら取引所を通じてリアルタイムに売買できるなど、株式投資と同じ性質を持つのが特徴です。
じゃあNASDAQ100に投資できるETFはどれなの?
日本の証券取引所に上場しているETFと、米国の証券取引所に上場しているETFをご紹介していきます。
NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジなし)連動型上場投信
NEXT FUNDS NASDAQ-100®(為替ヘッジなし)連動型上場投信 | |
---|---|
委託会社 | 野村アセットマネジメント |
信託報酬 | 0.22%程度 |
純資産総額 | 556.0億円 |
NF・米国株NASDAQヘッジ無ETFの投資方針は、NASDAQ100インデックスファンドと同じです。
違いとしては、信託報酬がETFの方が安くなっています。
でも、少額投資が出来ない点に注意だワン!
QQQ
Invesco QQQ Trust Series 1 | |
---|---|
委託会社 | Invesco |
信託報酬 | 0.20% |
純資産総額 | 1531.6億ドル |
QQQは、NASDAQ100指数に連動するように運用されている米国ETFです。
日本のETFと比べると、若干信託報酬が安くなっています。
ただ、QQQはドルでしか投資できないので、ドルへの両替が必要だワン!
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CFD
CFDって何だろう?
CFD(Contract For Difference)取引とは、株式、商品、経済指数、先物などあらゆる金融商品を差金決済で行う取引です。
現物取引のように現金で株式を購入して保有し、売却するような現物の売買は発生しません。
現物を実際に保有しないから証拠金を預けて売買でき、売り注文からの取引も可能だワン!
CFD取引を行うメリットとして、取扱銘柄数が多くレバレッジを効かせることで高い資金効率で運用できる点があります。
しかし、レバレッジは損失も大きくなるので注意しましょう。
自分にあったリスクの取り方をするのが大事なんだね!
CFD取引におすすめの証券会社
FX通貨ペア | 約100銘柄 |
取扱金融商品 | 株式 ETF 株価指数 商品 債権 FX |
提供サービス | CFD(FX含む) ノックアウトオプション バイナリーオプション |
キャンペーン | 当サイト限定「特別レポートプレゼント」 選べる新規口座開設キャンペーン |
公式サイト | https://www.ig.com/jp/ |
NASDAQ100指数のCFD取引ができる証券会社では、IG証券がおすすめです。
IG証券は45年以上の歴史を持ち、世界中で31万人以上が利用している大手証券会社です。
CFDの他にも、バイナリーオプションやノックアウトオプションなど、多彩なサービスが提供されています。
他のネット証券とは違う強みがあるんだね!
さらに詳しくは、『【CFD】IG証券の評判は?メリット・デメリットやキャンペーン情報を解説!』をご覧下さい。
【まとめ】ナスダック(NASDAQ)とは?

ナスダックについて、よく理解できたよ!
今回はナスダックとその指数、ダウとの違いや投資方法などについて解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントをもういちど見てみましょう!
- ナスダック(NASDAQ)とは、米国にある世界最大級の新興企業向け株式市場
- ナスダックには、世界的な技術・サービスを持つ情報通信関係の銘柄が多く上場している
- NASDAQ100指数は、ダウ平均やS&P500より良好なパフォーマンス実績がある
ナスダックに上場している企業やNASDAQ100指数に投資するには、証券口座が必要です。
ETFやCFDなど投資したい商品にあった証券会社を選んで、ナスダックの成長にあやかりましょう!
取引所によっては口座開設キャンペーンが開催されているワン!
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