【連続増配ETF】VIGとは?株価や構成銘柄・利回りやおすすめの投資方法などを分かりやすく解説
※本記事は2022年10月24日に更新しました。

・米国ETFについて知りたいな…
・VIGってたまに聞くけど、どんな特徴があるの?
このようなお悩みを解決します。
この記事の結論
- VIGは、10年以上連続で増配する銘柄で構成されたETF
- 財務面で安全性が高く、長期投資に向いている
- 高配当ETFではないので注意が必要
VIGはアメリカの資産運用会社・バンガード社が提供するETFで、「米国の連続増配性のある大型企業」を投資対象としています。
VIGの株価はチャートを見る限り、直近ではやや値下がりしていますが、トータルで見ると右肩上がりで推移しています。
そんなVIGは、今後の投資対象としておすすめなのでしょうか?
この記事では、VIGに投資するうえで知っておきたい特徴や価格推移、構成銘柄や配当利回りなどについて余すことなく解説します。
VIGとは【基礎】

VIGは、米国ETFの中でも「S&P US Dividend Growers指数」 に連動するように運用されるインデックス型のETFです。
ローマ字ばっかりで理解しにくい…
要するに、「米国株の中でも過去10年間連続増配した銘柄に投資しているETF」だと覚えておけば問題ないでしょう。
VIGの基本情報は以下の通りです。
項目 | VIG基本情報 |
---|---|
名称 | バンガード・米国増配株式ETF |
運用会社 | Vanguard |
市場 | NYSE ARCA |
ベンチマーク | S&P US Dividend Growers指数 |
経費率 | 0.06% |
分配利回り | 1.56% |
基準価額 | 140.95USD |
純資産額 | 約639億米ドル |
取扱証券会社 | IG証券、SBI証券、楽天証券など |
VIGを運用しているのは、大手資産運用会社の「バンガード」社です。
VIGのほかにも、VOO(バンガード・S&P500 ETF)やVYM(バンガード・米国高配当株式ETF)などのETFを展開しています。
現在のVIGの価格は約140ドルであり、米国株は1単位から購入できるため、約18,000円(為替レートは125円を想定)あればVIGに投資できます。
VIGの配当利回り
VIGは四半期に一度、配当を出しています。
配当金はうれしいね!どれくらいもらえるの?
VIGの分配利回りは1.56%で、支払い日になると自動で指定口座へ振り込んでくれます。
連続増配っていうぐらいだからもう少し良いのかと思ったよ…
たしかに高配当ETFと比べると配当利回りは低く感じるでしょう。
とはいえ、VIGは「増配し続ける方針が株価を押し上げていく要因となること」に期待できるETFなのです。
増配をする=企業に競争力・成長力があるということだワン!
ETFで配当金を狙った投資をしてみたい方は、「米国高配当ETFのおすすめは?人気3種類を比較!」の記事を参考にしてください。
VIGの構成銘柄
VIGってどんな銘柄が含まれているの?
以下では、VIGを構成している上位10銘柄をご紹介します。
ティッカー | 企業名 | 組入比率 |
---|---|---|
J&J | ジョンソンエンドジョンソン | 3.84% |
MSFT | マイクロソフト | 3.82% |
UNH | ユナイテッド・ヘルス…グループ | 3.80% |
JPM | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 3.17% |
PG | プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) | 2.91% |
V | ビザ | 2.77% |
HD | ホーム・デポ | 2.60% |
MA | マスターカード | 2.52% |
KO | コカ・コーラ | 2.00% |
AVGO | ブロードコム | 1.94% |
世界を代表する企業がずらりと並んでいますね。
250社近くあるのに、上位10銘柄だけで30%近く占めているんだね!
良いところに気が付きましたね。
VIGが指数としているS&P US Dividend Growers指数は、構成銘柄の全てに均等に投資するのではなく、時価総額加重平均を採用しています。
時価総額加重平均ってなんなの?
時価総額加重平均とは、時価総額が大きい銘柄には大きく投資して、時価総額が小さい銘柄には少しだけ投資する方法のことです。
つまり、時価総額が大きい大企業ほど「VIG」にたくさん組み込まれていることになります。
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VIGの株価推移【チャート】

ここからは実際に、VIGの過去5年間の株価推移を見てみましょう。

VIGはコロナショック時には大きく下落していますが、それ以外は右肩上がりで推移しています。
でもなんでここまで成長できるんだろう?
VIGの株価がここまで成長してきた理由を以下で解説していきますね。
米国の経済成長力が高い
VIGは主に米国の連続増配企業で構成されています。
構成銘柄を見ても分かるように、MicrosoftやP&Gなど世界を代表する企業も取り入れられています。
また、2020年に発生したコロナショック時を見てもわかる通り、世界的な株安局面が来た時でも、米国経済はいち早く回復しました。
米国の経済支援策である金融緩和政策が功を奏したんだワン!
力のある企業があるうえ、米国の政策がマッチすることで米国の経済力が力を発揮し、VIGの株価も右肩上がりで推移したのです。
構成銘柄が常に入れ替わる
VIGは1年に1度、銘柄の入れ替えを行います。
なんでそんなに入れ替えを行うの?
時代の流れや各企業の業績、今後の見通しなどを総合的に判断し、コンセプト(連続増配企業)をカバーできているか見極めるためです。
時代に合わせて構成銘柄を入れ替えることで、 連続増配されていない企業を指数から抜いたり、逆に新たに指数に取り入れたりできるのです。
構成銘柄を入れ替えてくれることで、より安定した銘柄に投資できるんだワン!
米国経済や株価の見通し【予想】

2022年、米国ではインフレが深刻化し、5月のFOMC(連邦公開市場委員会)では0.5%、6月は0.75%の利上げをすると発表しました。
また、「FRB(連邦準備理事会)は7月も続けて利上げをする」と市場では予想されています。
利上げをすると株価は上がりにくいものね。
また、ロシアによるウクライナ侵攻などによって世界情勢は混乱し、すでに、インフレと景気後退が同時に進行するスタグフレーションが現実化しつつあります。
そのため、2022年は世界的に株価が上がりにくい展開が続くでしょう。
日本では急激な円安も進行していて、米国株投資が割高になっているワン!
じゃあVIGには、投資しないほうがいいのかな?
投資するかはそれぞれの判断となりますが、VIGが今後さらに上昇を続けると考えるならば、買い時かもしれません。
逆に値下がりすると思うのであれば、IG証券のCFD取引を活用して、売りポジションから入って利益を狙うこともできます。
VIGに投資するメリット・デメリット【注意点】

VIGに投資するメリット・デメリットを知りたいな。
連続増配ETFのVIGに投資するのであれば、知っておきたい特徴がいくつかあります。
以下で詳しく解説します。
分散投資ができる
投資をする上で大事なことは、分散投資を行い、リスクを最小限に抑えることです。
ただ分散投資をするために、何十社もの決算状況や市場状況について確認するのは、時間的にも難しいでしょう。
企業分析も正しくできるか分からない…
VIGは投資対象となる企業が時価総額の大きく連続増配している銘柄約250社なので、VIGに投資するだけで十分に分散投資ができます。
細かい企業分析が必要ないんだね!
仮に250社のうち1社の株価が低迷しても、ほかの銘柄にも分散投資していることから株価が大きく下がってしまうリスクが減り、安心して資産運用できます。
今後の高配当化が期待できる
VIGは10年間連続増配銘柄のみで構成されていますが、決して高配当と言えるETFではありません。
分配利回りは1.56%であり、米国株の高配当ETFと言われるVYMやSPYDなどと比較すると、物足りなさを感じるでしょう。
たしか2~4%の配当利回りだもんね
とはいっても、連続増配銘柄のみで構成されているため、分配金は右肩上がりで推移しています。
今後も連続増配銘柄のみで構成していくことを考えると、配当金は膨らんでいき、業績の安定した企業で構成された高配当ETFとなることも考えられますよ。
少額投資はできない
VIGの現在の価格は約140ドルなので、日本円だと約18,000円が必要です。
1株18,000円は結構きついな…
米国株は1株単位で投資できるのが魅力ですが、投資初心者や学生の方にとっていきなり18,000円を投資するのは勇気が要りますよね。
そのため、少額投資をしたい方は投資信託を利用するのがおすすめです。
米国株に投資できるものとして、 VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF) の投資信託である楽天VTIへの投資から始めるのが良いでしょう。
ある程度の余裕資金ができたら、ETFに投資してみるんだワン!
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投資信託であれば100円から投資でき、配当金を受け取らずそのまま再投資することもできるので、複利効果も得られます。
ただその分、ETFよりも手数料が高くなるため、注意が必要です。
VIGに投資する方法

VIGに投資する方法には「現物取引をする」と「CFD取引をする」の2種類あります。
現物取引はわかるけど、CFD取引ってなに?
CFD(Contract For Difference)取引とは、株式、商品、経済指数、先物など、あらゆる金融商品を差金決済で行う取引のことです。
現物取引のように、現金で株式を購入して保有し、売却するような現物の売買は発生しません。
現物を実際に保有しないため、証拠金を預けて売買でき、売り注文からの取引もできるんだワン!
以下では、VIGに投資するためにおすすめな証券会社をご紹介します。
証券会社 | おすすめ取引方法 | 米国取扱銘柄数 (2022年10月現在) | 取引手数料 |
---|---|---|---|
IG証券 | CFD取引 | CFD17,000銘柄以上 | 最低手数料16.5ドル |
SBI証券 | 現物取引 | 個別株5,500銘柄以上 ETF340本以上 | 約定代金の0.495% 最低0~最大22米ドル |
楽天証券 | 現物取引 | 個別株4,696銘柄 ETF355本 | 約定代金の0.495% 最低0~最大22米ドル |
IG証券
45年以上の歴史を持ち、世界中で約31万人以上が利用する大手証券会社のIG証券。
IG証券ではVIGを始め、17,000以上の銘柄のCFD取引を行えます。
CFD取引では現物を実際に保有せずに取引できるため、 下落相場でも利益を出せる売り注文からの取引ができます。
幅広い取引をしたい方におすすめだワン!
学習コンテンツ「IGアカデミー」や、ニュース分析レポートなども揃っているため、CFD初心者からプロまで満足できるでしょう。
IG証券について詳しく知りたい方は
SBI証券【10銘柄の買付手数料無料】
SBI証券はネット証券国内株式個人取引シェアNo.1を誇る人気のネット証券です。
2022年3月14日時点で5,135件もの米国株式を取り扱っており、大型銘柄からIPO銘柄、中小型銘柄などバリエーションも豊富です。
VIG以外の米国ETFのラインナップも充実しているので、あなたが欲しい銘柄がきっと見つかりますよ。
また、米国株を毎月好きな日に自動買い付けできる「米国株式・ETF定期買付サービス」も利用できます。
時間がなくて定期的に買い付けるのを忘れそうという人も、はじめに「設定株数」または「設定金額以内の単元株」を設定するだけで手軽に米国株へ投資できますよ。
定期的に買うの忘れそうだから助かるよ!
「SBI ETF セレクション」というプログラムもあり、中長期の資産形成に適した米国ETF10銘柄の買付手数料が無料、専用ページでの投資情報も豊富に用意されています。
ちなみに買付手数料が無料なのは以下の10銘柄となります。
買付手数料が無料の米国ETFを見る(タップで見れます)
ティッカー | 銘柄 |
---|---|
VT | バンガード トータル ワールド ストック ETF |
VTI | バンガード トータルストックマーケット ETF |
VOO | バンガード S&P 500 ETF |
EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド |
QQQ | インベスコ QQQ トラスト シリーズ 1 ETF |
SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF |
AGG | i シェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF |
VGT | バンガード 米国情報技術セクター ETF |
GLDM | SPDR ゴールド ミニシェアーズ トラスト |
IYR | i シェアーズ 米国不動産 ETF |
SBI証券のETF稼働口座・積立利用口座の大きな上昇からも、投資家からの人気が見て取れますね。

口座開設方法
楽天証券【15銘柄の買付手数料無料】
楽天カードとの相性やキャンペーンの豊富さなどが人気の楽天証券。
「2022年オリコン顧客満足度 ネット証券ランキング」で2年連続1位になるなど、勢いがある証券会社です。
楽天グループの証券会社ということで、楽天ポイントを使ったり貯めたりしてオトクに投資を始められるのが嬉しいですね。
楽天ポイントを使って投資できるのがありがたいな!
取り扱い米国株は4,760銘柄と、充実した品揃えを展開しています。
特定口座やNISA口座にも対応しているため、気軽に米国株投資に挑戦することが出来ます。
また、楽天証券でもアメリカ株積立が利用でき、ETFも積立購入が可能です。
楽天ポイントを使って買い付け設定もできるので自己資金を抑えることができ、より気軽に投資を始めることができます。
楽天証券ではSBI証券よりも多い、米国ETF15銘柄の買付手数料が無料となっているので、以下の15銘柄に投資したい人は口座開設しておきましょう。
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ティッカー | 銘柄 |
---|---|
QQQ | インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF |
SPYD | SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF |
VGT | バンガード 米国情報技術セクター ETF |
EPI | ウィズダムツリー インド株収益ファンド |
AGG | iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF |
IYR | iシェアーズ 米国不動産 ETF |
VT | バンガード®・トータル・ワールド・ストックETF |
VOO | バンガード・S&P 500 ETF |
VTI | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
SPY | SPDR S&P 500 ETF |
RWR | SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF |
GLDM | SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト |
AIQ | グローバルX AIビッグデータ ETF |
FINX | グローバルX フィンテックETF |
GNOM | グローバルX ゲノム&バイオテクノロジーETF |
\楽天カードを持っている人は/
楽天証券について詳しく知りたい方は
【まとめ】VIGとは

VIGがどんな商品なのか、よく分かったよ!
VIGについて、株価推移や構成銘柄、配当利回りなど解説してきました。
最後に、本記事でもっとも重要なポイントを3つ振り返ってみましょう。
- VIGは、10年以上連続で増配する250を超える銘柄で構成されたETF
- 財務安全性が高く、長期投資に向いている
- 高配当ETFではないので注意が必要
VIGは米国株の連続増配ETFなので、今後もアメリカ経済が成長していくと考えている人は、VIGに長期目線で投資するのも選択肢の一つです。
ただ、投資の世界では何が起こるか分からないため、VIGが大きく値下がりする可能性も大いにあります。
そのため、値下がり局面でも利益を狙える「CFD取引」ができるIG証券での口座開設がおススメです。