ブリッジレポート

(8275) フォーバル/大久保 秀夫社長
2005年6月1日(水)

フォーバルの決算説明会に出席しました。
大久保社長が、決算の概要と今期の見通し、及び今後の戦略について説明されました。



大久保 秀夫社長

2005年3月期決算概要

<連結>

(単位:100万円)
 
実績
前期比
売上高
40,089
+21.6%
営業利益
1,962
+35.7%
経常利益
1,962
+44.3%
当期純利益
1,174
+77.7%


超高速ネットワークインフラの構築とそれに続く電子商取引の拡大、更には構築されたインフラを安心して利用するためのセキュリティ関連(システム・教育等)等、同社グループの事業領域で大きな市場が生まれつつあります。

こうした中、同社グループの2005年3月期は法人向け光ファイバー対応IP電話サービス「FTフォン」の本格展開が電話機販売の拡大にもつながり、大幅な増収・増益となりました。

営業人員の増強とIP電話に関連する展示会への出展及び新聞・雑誌・テレビを活用した広告活動を積極的に行なった結果、販管費が27%増加しましたが、これを吸収して営業利益は同36%増加しました。
持分法子会社の貢献や金融収支の改善により、営業外損益も改善。販売体制構築支援金(676百万円)や子会杜株式売却益(368百万円)など1,233百万円を特別利益に計上したため、当期純利益は78%増加しました。

 

<セグメント別の動向>
   
実績
前期比
  電話機
9,891
+26.9%
  ファクシミリ
292
-13.6%
  パソコン
1,129
-1.4%
  複写機
4,088
+13.5%
  その他
539
+28.8%
機器関連
15,940
+19.9%
  通信サービス
9,072
+44.5%
  SDP等
12,675
+9.3%
  セキュリティ・他
2,400
+32.9%
ネットワーク関連
24,149
+22.7%
連結売上高
40,089
+21.6%
   
機器関連
800
+5.4%
ネットワーク関連
1,162
+69.1%
連結営業利益
1,962
+35.7%

機器関連
パーソナルコンピュータ等の情報機器が減少したものの、IP電話「FTフォン」をバンドルした機器の販売が好調に推移しました。

ネットワーク関連
通信サービスは、IP電話「FTフォン」サービスが順調に伸びたことに加え、大手キャリアが開始した通信サービスの申込取次手数料収入等も寄与しました。またITセキュリティ関連売上高は、大手企業や官公庁の需要の回復に伴い、主力商品の販売が堅調に推移しました。
SDP(液晶画面付多機能電話機)等の売上高も個人消費の回復に伴い、増加しました。



<会社グループ別売上高>
(単位:100万円)
 
実績
前期比
フォーバル単体
17,383
+26.5%
テレコム連結
7,740
+26.6%
クリエーティブ
2,108
+15.1%
PPOLグループ
12,771
+10.1%
その他・連結調整
87
-
総合計
40,089
+21.6%

PPOL,INC.は、海外における市場・投資情報の収集及び投資事業を手掛けていましたが、シナジー効果の薄い事業であったうえ、近年の業績低迷もあり、2005年3月31日付けで同社株式を海外ファンドに9億円で売却しました(売却益約59百万円を特別利益に計上)。また、その子会社2社のうちグループにおいてシナジーがある、ミドルウェアソリューションを展開するゲートフォー社の株式は同社が買い戻し、100%子会社としました。
PPOLの2005年3月期業績(簡易連結ベース)は、売上高が12,771百万円と増収ながら、71百万円の営業損失に終わりました(最終損失241百万円)。


2006年3月期業績予想

<連結>
(単位:100万円)
 
予想
前期比
売上高
31,500
-21.4%
営業利益
2,500
+27.4%
経常利益
2,500
+27.4%
当期純利益
1,500
+27.8%

PPOLが連結対象外となることで、売上高は減少しますが、「FTフォン」事業の積極展開により27%強の経常増益が見込まれます。


<セグメント別の予想>
(単位:100万円)
   
予想
前期比
  電話機
9,900
+0.4%
  ファクシミリ
250
-14.4%
  パソコン
600
-46.9%
  複写機
5,200
+27.2%
  その他
50
-90.7%
機器関連
16,000
+0.4%
  通信サービス
12,300
+35.6%
  SDP等
-
-
  セキュリティ・他
3,200
+33.3%
ネットワーク関連
15,500
-35.8%
総合計
31,500
-21.4%

PPOLの影響(SDP等)を除くと、ネットワーク関連は、前期比35%強の増収となります。


<会社グループ別予想営業利益>
(単位:100万円)
 
予想
前期比
フォーバル単体
1,500
+0.7%
テレコム連結
1,000
+112.7%
クリエーティブ
30
-
その他・連結調整
-30
-
総合計
2,500
+27.4%

「FTフォン」事業の伸長によりフォーバルテレコムグループの営業利益が2.1倍に拡大するほか、セキュリティ関連の伸びでクリエーティブの営業損益が黒字転換する見込みです。

 

今後の戦略

<事業環境>
ブロードバンドネットワークの利用が中小含めた法人市場にも広がりつつありますが、専門知識を持った人材の不足しがちな中小法人にとってブロードバンドネットワークの導入は敷居が高いものです。しかし、こうした情報通信の弱者へのソリューションの提供が、会社設立以来の同社のビジネスです。
具体的には、「FTフォン」事業の展開により、大企業などに限られていたIP電話や高速データ通信サービスを中小法人にも初期投資の負担も少なく、かつ従来の電話サービスの利便性を損なうことなく提供していきます。

「FTフォン」の特徴
1. 導入に関し、初期投資がほとんど不要
2. 従来と同じ電話番号の使用が可能(最高水準の通話品質を確保)
3. 複数通話可能なIP電話と最大100メガの高速データ通信を提供
4. 高品質の光ファイバーを業界最低価格で利用可能
5. NTT基本料金が不要。IP電話で全国一律3分7.5円、ユーザー同士は無料 新たに「電報料金もNTTの半額以下」というメリットも加わりました。


<基本戦略>

(1)短期的には、大手キャリアの展開するサービスの取次ぎやFTフォンの拡販により、ビリング顧客(同社が直接請求書を送付する顧客)の拡大とブロードバンドインフラ作りに取り組みます。
また、グループが保有していないノウハウ・インフラ等については、アライアンス等により補完していく考えです。

(2)中期的には、ASP(ソフトウェアの期間貸し)サービスなど、様々なサービスとコンテンツをアドオンすることで、顧客基盤を強化し安定的な収益の確保に努めます。

サービス&コンテンツの一例を挙げれば、例えば、中小法人向けポータルサイト「ex Navi」です。このサービスは、(?)ASP事業であり、ユーザー毎にカスタマイズされたポータルサイトです。ユーザー企業は、特別なITの知識がなくても、自社用にカスタマイズされたポータルサイトを持つことができ、経費削減、営業支援等のツール(アプリケーションソフト)を利用することができます。また、最大3ヶ月のお試し期間中は無料で使うことができます。

(3)長期的には、ハード、通信、コンテンツが一体となったトータルサービスの提供により企業負担の軽減等、オフィスの情報通信環境をプロデュースする「コンサルタント集団」を目指します。


<目指すべき5ステップ>


上記基本戦略の推進に当たっての具体的な戦術が、5段階に分けて策定されています。

ステップ.1
一括請求サービスの提供 → 「ビリング=ユーザーとのリレーション」の発生

ステップ.2
IPフォンによるVoIP(インターネット回線を使った通話)の提供
 → 「音声」の切り口で、無自覚的なブロードバンドの導入を促進

ステップ.3
ブロードバンドを活用できるインターネット環境の整備
 → ハイスペックPC、LANの提供により、「100M」を活用できる環境を整備

ステップ.4
ブロードバンドを通じたビジネスサービスの提供
 → アプリケーション、双方向型映像配信、EC(電子商取引)環境を提供、経営の効率化・事業拡大を支援

ステップ.5
IPセントレックスの提供
 → ドミナント戦略により、地域内型通信サービスを実現、更なる通信革命へ

現在、ステップ.3の「ブロードバンドを活用できるインターネット環境の整備」が50〜60%完了しており、ステップ.4の「ブロードバンドを通じたビジネスサポートサービスの提供」に着手しています。また、この秋にはパイロット事業として、ステップ.5のIPセントレックス(インターネット技術による内線電話システム)の提供も始まります。


取材を終えて
情報通信分野においては、新技術・新サービスが次々と登場し、社会システムに大きな変化をもたらしつつあります。総務省によるe-Japan戦略、e-Japan鏡鑪、さらに、u-Japan政策といった情報通信を取り巻く環境は、フォーバルにとって追い風であり、1980年の会社(当時は新日本工販株式会社)設立以来、一貫して情報通信分野に携わりさまざまな「新しいあたりまえ」を他に先駆けて生み出してきた同社にとって、大きな飛躍のチャンスが訪れているわけです。
「FTフォン」サービスの進捗状況などを中心に、引き続きフォローしていきたいと思います。

http://www.forval.co.jp/

 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(7542)ビスケーホールディングス vol.1 | ブリッジレポート:(2435)シダー vol.1»

コメント

下記規定に同意の上、コメントしてください



※ 公開されません


保存しますか?


ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
アラートメール登録
メールアドレス
パスワード
CLOSE