ブリッジレポート
(8275:JASDAQ) フォーバル 企業HP
大久保 秀夫 社長
大久保 秀夫 社長

【ブリッジレポート】フォーバル vol.18
(取材概要)2007年6月26日掲載
「2007年3月期の苦戦の原因となった電話機販売の低迷やインセンティブの減少は、企業努力の範囲を超えている感があり、止むを得ない面もあります。一方、・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバル
会長兼社長
大久保 秀夫
所在地
東京都渋谷区神宮前 5-52-2 JBPオーバルビル
事業内容
電話機販売大手。OA機器販売、情報通信サービスへも拡大。
決算期
3月
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 26,216 -1,918 -2,010 -1,387
2006年3月 27,500 3 14 1,063
2005年3月 40,089 1,962 1,962 1,174
2004年3月 32,981 1,446 1,360 660
2003年3月 37,402 1,522 1,334 443
2002年3月 44,411 -860 -1,027 -4,756
2001年3月 52,045 1,026 699 86
2000年3月 54,668 1,278 1,281 1,122
株式情報(6/13現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
411円 13,764,430株 5,657百万円 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
20円 4.9% 58.12円 7.1倍 557.02円 0.7倍
※株価は6/13終値
 
フォーバルの2007年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
都心部の中堅・中小法人を対象に情報通信機器の販売、通信サービス及びネットワーク関連サービスを提供。中堅・中小企業に対するNo.1の「総合ブロードバンドソリューションカンパニー集団」を目指しています。電話機販売からスタートした同社は、ナローバンド、ブロードバンド、そしてセキュリティと、時代のニーズに即した分野で様々なサービスを開発し、「新しいあたりまえ」を創造してきました。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし「社会価値創出企業をめざす」という経営理念を表しています。
 
 
また、FORVALのは、シンボルマーク「ダイナミックオーバル」です。グループ各社それぞれが、また社員一人ひとりが束縛されずにのびのびと躍動していながら、ひとつのビジョンに向かって上昇している姿を示しています。
 
<沿革>
1980年9月、新日本工販として設立され、電気通信機器やコンピュータ等の販売、及び設置工事、保守管理のサービスの提供を開始しました。
87年9月、後に同社が100億円企業の仲間入りをするきっかっけとなるNCCサービスを開始。88年11月には、株式を店頭登録(現ジャスダック)。90年4月、スーパーディスプレイホン(SDP・液晶画面付き多機能電話機)をメーカーと共同開発し、販売を開始しました。
91年10月、フォーバルに商号を変更。95年4月、「第三電電構想」を実現するため、(株)フォーバル テレコムを設立し国際電話サービス事業に参入しました。00年11月、フォーバル テレコムが東証マザーズへ上場。翌01年12月には、ネットワークセキュリティ関連の製品販売とサービス提供を行なうフォーバルクリエーティブが、大証ナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)市場へ上場。
03年10月、IP電話&ブロードバンドサービス「FTフォン」サービスを開始しました。
 
<事業内容>
事業セグメントは、電話機、複写機、パソコンの販売を主とする機器関連事業と、通信ネットワーク、ITセキュリティ関連等のネットワーク関連事業に分かれます。2007年3月期の構成比は、前者が39.6%、後者が60.4%でした。
 
<強み>
同社グループの強みとして次の3点。対象マーケットにおいて強い競争力を持っています。
 
1.中小法人社長の特性・問題を把握
同社が毎年行なっている小規模事業者の実態調査をまとめた「フォーバル小規模事業者白書」は、多くのメディアでも取り上げられています。
 
2.商品企画力・開発力
同社の沿革で説明したように、1980年に設立され電話機販売からスタートした同社は、その後、ナローバンド、ブロードバンド、そしてセキュリティと、時代のニーズに即した分野で様々なサービスを開発し、「新しいあたりまえ」を創造してきました。
 
3.ワンストップ、ワンビリングサービス
ワンストップ、ワンビリングサービスは、中小法人に高い利便性を提供しています。
 
2007年3月期決算
 
 
主力の電話機販売の苦戦と通信ネットワークにおけるインセンティブの減少が響き、厳しい決算となりました。
 
 
利益率の高い電話機販売の苦戦で、営業損失となりました。
 
 
一部事業者が個人事業主向けに電話機の悪質なリース販売を行った影響が、未だに影を落としています。このため、第2四半期以降は意図的に電話機からセキュリティ関連の販売に軸足を移しました。この結果、前期比で大幅な減収となりましたが、四半期で見ると、第3四半期を底にした緩やかな回復の兆しが見られます。
 
 
業務用は業界全体では、引き続きカラー対応機が堅調なものの、モノクロ機の落ち込みをカバーできず、全体としてはマイナス成長となりました。
一方、同社はカラー対応機の販売比率が高いことから、前期並みの売上を確保する事ができました。
 
 
上記の商品は積極的な販売活動を行っていません。顧客のニーズに応じた営業活動をしています。
 
 
ITセキュリティ関連やWeb関連のビジネスがけん引役となり、売上高が前期比15.8%増加しました。
 
 
「FTフォン」サービスなどストック型のサービスは堅調に推移したものの、大手キャリアが展開する通信サービスの取次手数料収入の減少を補う事ができませんでした。
 
 
大手企業向けのファイアーウォール商品は、需要一巡と競争激化により苦戦しましたが、統合型セキュリティアプライアンス商品(FortiGate)が中小企業向けに大きく伸びました。FortiGateについては、フォーバル本体でも6月より本格的に全国販売を開始しました。
アジアパシフィック地域で2006年度に最もセールスが拡大したパートナーとして、フォーティネット社から表彰されたほどです。
 
 
2005年10月より開始したWeb制作が引き続き好調に推移しました。ブロードバンドの普及が、改めてホームページ制作需要を喚起しています。
 
 
2006年7月に株式取得により子会社化した特注文具製造・販売の(株)新英が寄与、大幅な増収となりました。また、2005年6月に設立したIT技術者派遣事業を営むクリエーティブソリューションズが通期で寄与したことに加え、フォーバルキャリアファームの派遣業務も本格化した事で、人材派遣業務が伸びました。
 
 
 
同社グループは、フォーバルを中心に、子会社16社及び関連会社7社により構成されています。その中心となるフォーバルテレコムは「FTフォン」サービス等の通信ネットワーク事業を展開しており、フォーバルクリエーティブはセキュリティ関連を中心に情報ネットワーク事業を展開しています。
 
 
主な増減要因
販売費
前期比47百万円(16.2%)増加。主な要因は、運賃荷造費の増加(39百万円、62.2%)です。
人件費
前期比978百万円(13.4%)減少。主な要因は、給与・賞与の減少(545百万円、10.9%)及び外注人件費の減少(280百万円、74.3%)です。
一般管理費
前期比151百万円(4.4%)減少。主な要因は、求人費の減少(208百万円、80.4%)です。
 
 
今後の展開
 
 
<フォーバルグループのコアビジネス>
キーワードは、「ブロードバンド」、「セキュリティ」、「モバイル」です。ブロードバンド関連ビジネスの成長性は疑うまでもありませんが、ブロードバンドにはセキュリティが必須です。特にJ-SOX法対応はセキュリティ対策なくしては不可能です。また、FMC(固定電話と携帯電話の融合)やナンバーポータビリティにより、今後、法人向け携帯電話ビジネスの拡大が期待できます。
 
 
フォーバルテレコム及びフォーバルクリエーティブとの連携により、通信サービスやセキュリティをバンドルした商品を、同社が提供していきます。
 
<今後の課題>
今後の課題として、次の3点を挙げています。
 
1.顧客基盤の強化・拡大
2.新商品・サービスの創出
3.人材育成
 
 
通信インフラの販売とアライアンスによる新規開拓やM&Aにより顧客基盤の拡大を図ります。3月にジャスダック上場の(株)フリードに資本参加した他、4月には神奈川中心に日立商品の販売基盤を有する(株)電販を傘下に収めました。
また、ブロードバンドアドバイザー(顧客にブロードバンドの利活用方法等をアドバイスする)とカスタマーサポートの一部要員を支社・支店に配属し、営業マンとの三位一体による顧客基盤の強化(深耕開拓)を図ります。また、他社との差別化要因である保守サービス契約やサポートサービス契約の獲得に注力し、ストック型収益の積み上げと顧客との信頼関係を積み重ね、更なる商品・サービスの積み上げを目指します。
 
 
*営業の効率化(POPEYE PROJECT)
営業、営業支援・企画推進、工事・保守・サポートを結ぶ事で営業の効率化を目指す、モバイルにも対応したPOPEYE PROJECTが始動しました。同プロジェクトにより、顧客情報の統合(2006年4月CRM稼動開始)と顧客情報と接触情報の統合(2006年12月SFA稼動開始)が図られています。
 
 
2.新商品・サービスの創出
モバイルPKI分野で新たにビジネスを展開します。PKIとは、Public Key Infrastructureの略で、公開鍵基盤の事。言い換えると、公開鍵暗号の技術を用いた認証システムです。この6月末にはNTTドコモのFOMA端末(F903 、D903 、D703対応)向けに情報通信業界初のモバイルPKI対応ゲートウェイサービス「FC-mGate」の提供を開始します。これにより、FOMA端末で他のネットワークに接続する事ができるようになります。
 
また、2月には個人情報漏洩抑止ソリューション・システムを、岩崎通信機、村田機械と共同開発しました。このシステムは、パソコン、ファクシミリ、コピー、電話、更には入退室のログ管理等を一括して行うものです。
 
*フォーバルグループの5段活用戦略ステップ
顧客の成長ステージに合わせた商品・サービスの提供が可能な事が同社グループの強みです。情報通信分野における総合経営コンサルティングサービスの提供が最終的な目標です。
 
 
また、モバイルPKI対応ゲートウェイサービスや個人情報漏洩抑止ソリューション・システムといったサービスの拡充により、今後、顧客ターゲットが中堅企業や大企業へ拡大して行く可能性があります。このため、単に企業規模だけでなく、業種別の切り口も必要になってきます。
 
 
2008年3月期業績予想
 
 
ITセキュリティ関連やWeb関連が堅調に推移し、電話機販売も緩やかながら回復すると見込まれることに加え、販管費の圧縮も一段と進めていくことから、黒字転換する見込みです。
 
 
取材を終えて
2007年3月期の苦戦の原因となった電話機販売の低迷やインセンティブの減少は、企業努力の範囲を超えている感があり、止むを得ない面もあります。一方、注力しているITセキュリティ関連、Web関連、及びIT技術者派遣等は伸びており、業績回復から拡大に向けた準備は整っています。加えて、6月末には国内初のサービスであるモバイルPKI対応ゲートウェイサービス「FC-mGate」が始まります。今後、auやソフトバンクモバイルへもサービスの提供が広がる可能性がある等、大きな可能性を秘めた楽しみな事業です。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(9445)フォーバルテレコム vol.9 | ブリッジレポート:(6863)ニレコ vol.1»

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE