ブリッジレポート
(8275:JASDAQ) フォーバル 企業HP
大久保 秀夫 社長
大久保 秀夫 社長

【ブリッジレポート】フォーバル vol.20
(取材概要)2008年1月8日掲載
「人件費等のコスト削減が進み業績は最悪期を脱した感があるものの、収益基盤である電話機販売の不透明感が拭えません。また、フォーバル単体の・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバル
会長兼社長
大久保 秀夫
所在地
東京都渋谷区神宮前 5-52-2 JBPオーバルビル
事業内容
電話機販売大手。OA機器販売、情報通信サービスへも拡大。
決算期
3月
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 26,216 -1,918 -2,010 -1,387
2006年3月 27,500 3 14 1,063
2005年3月 40,089 1,962 1,962 1,174
2004年3月 32,981 1,446 1,360 660
2003年3月 37,402 1,522 1,334 443
2002年3月 44,411 -860 -1,027 -4,756
2001年3月 52,045 1,026 699 86
2000年3月 54,668 1,278 1,281 1,122
株式情報(12/20現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
366円 13,764,430株 5,038百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
20円 5.5% - - 499.15円 0.7倍
※株価は12/20終値。発行済株式数は直近中間期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フォーバルの2008年3月期中間決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
都心部の中堅・中小法人を対象に光ファイバーを利用したIP 電話サービスからオフィス向け情報通信機器の開発、販売・設置、保守サービス及びセキュリティサービスを提供。中堅・中小企業に対するNo.1の「総合ブロードバンドソリューションカンパニー集団」を目指しています。電話機販売からスタートした同社は、ナローバンド、ブロードバンド、そしてモバイルと、時代のニーズに即した分野で様々なサービスを開発し、「新しいあたりまえ」を創造してきました。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし「社会価値創出企業をめざす」という経営理念を表しています。
 
 
 
<沿革>
1980年9月、新日本工販として設立され、電気通信機器やコンピュータ等の販売、及び設置工事、保守管理のサービスの提供を開始しました。
87年9月、後に同社が100億円企業の仲間入りをするきっかっけとなるNCCサービスを開始。88年11月には、株式を店頭登録(現ジャスダック)。90年4月、スーパーディスプレイホン(SDP・液晶画面付き多機能電話機)をメーカーと共同開発し、販売を開始しました。
91年10月、フォーバルに商号を変更。95年4月、「第三電電構想」を実現するため、(株)フォーバルテレコムを設立し国際電話サービス事業に参入しました。00年11月、フォーバルテレコムが東証マザーズへ上場。翌01年12月には、ネットワークセキュリティ関連の製品販売とサービス提供を行なうフォーバルクリエーティブが、大証ナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)市場へ上場。
03年10月、IP電話&ブロードバンドサービス「FTフォン」サービスを開始しました。
 
<事業内容>
事業セグメントは、電話機、複写機、パソコンの販売を主とする機器関連事業と、通信サービス、セキュリティ関連等のネットワーク関連事業に分かれます。2007年3月期の構成比は、前者が39.6%、後者が60.4%でした。
 
<強み>
同社グループの強みとして次の3点。対象マーケットにおいて強い競争力を持っています。
 
1.中小法人社長の特性・問題を把握
同社が適宜行なっている小規模模事業者の実態調査をまとめた「フォーバル小規模事業者白書」は、多くのメディアでも取り上げられています。
 
2.商品企画力・開発力
同社の沿革で説明したように、1980年に設立され電話機販売からスタートした同社は、その後、ナローバンド、ブロードバンド、そしてモバイルと、時代のニーズに即した分野で様々なサービスを開発し、「新しいあたりまえ」を創造してきました。
 
3.ワンストップ、ワンビリングサービス
ワンストップ、ワンビリングサービスは、中小法人に高い利便性を提供しています。
 
2008年3月中間決算
 
<ハイライト>
 
前年同期比増収となり、損益も大きく改善したものの、利益が6月27日に発表した修正予想に届きませんでした。
4月に、中小法人オーナーのニーズが高い生損保最適化等の経営支援コンサルティング・サービスを提供していグローバル・ワン(株)、ケイ・ワイズファクトリー(株)、及びFTフォン、ホームページ制作、セキュリティ等を手掛ける(株)電販を、7月に携帯電話販売事業を手掛ける(株)リンクアップを子会社化しました。
 
 
尚、グローバル・ワン(株)及びケイ・ワイズファクトリー(株)は、経営資源の一体化による事業基盤の強化及び事業運営の効率化を図るため、10月1日付けで合併し、(株)FISソリューションズとして再スタートを切りました。
 
<連結>
 
 
電話機販売が予想以上に苦戦したものの、(株)リンクアップの子会社化による通信サービス等の増加や、注力したWeb関連が順調に推移しました。
利益面では、比較的収益性の高い電話機販売の減少により売上総利益率が28.0%と3ポイント低下したものの、増収効果により売上総利益が4,338 百万円と同7.2%増加。一方、販管費は固定費の圧縮により同6.3%減少、営業損失ながら損益は615百万円改善しました。
尚、投資有価証券売却益等532百万円を特別利益に計上する一方、過年度売上修正や投資損失引当金など565百万円を特別損失に計上しました。過年度売上修正は、(株)フォーバルクリエーティブにおいて「ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の取り扱い」の適用に伴い発生したものです。
 
<セグメント別動向>
1.機器関連事業
前年同期比4.3%の減収ながら、営業損益が大幅に改善しました。
 
 
(1)電話機
 
 
リース販売の緩やかな回復を想定していましたが、リース審査の厳格化の影響等で販売低迷が続きました。
 
(2)複写機等
 
 
業務用は業界全体では、モノクロ機が減少する一方、カラー対応機が堅調に推移しています。同社はカラー対応機の販売比率が高い事、及びカウンター収益の着実な増加、更には子会社化した(株)電販の寄与もあり、前年同期比5.1%の増収となりました。
 
(3)パソコン・ファクシミリ
パソコン、ファクシミリは積極的に販売していませんが、パソコンには一定の顧客ニーズが有り、売上高は595百万円と前年同期比27.3%増加しました。一方、ファクシミリの売上高は79百万円と同2.6%減少しました。
 
2.ネットワーク関連事業
 
 
売上は前年同期比35.1%増加したものの、FTフォンの顧客開拓のための販売促進費の増加等で営業損失が拡大しました。
 
(1)通信サービス等
 
 
7月に子会社化した携帯電話販売事業を手掛ける(株)リンクアップが増収に寄与しました。
 
(2)セキュリティ関連
 
 
中小企業向け統合型セキュリティアプライアンス商品(FortiGate)が堅調に推移したものの、大手企業向けファイアーウォール商品の需要一巡と競争激化による落ち込みが響きました。
 
(3)Web関連
 
 
2005年10月より開始したホームページ制作が引き続き好調に推移しました。
 
(4)その他
 
 
昨年7月に子会社した特注文具を製造・販売する(株)新英がフルに寄与した他、この4月に子会社化した法人向け生損保販売・各種経営支援コンサル事業を営むグローバル・ワン(株)及びケイ・ワイズファクトリー(株)も寄与しました。また、フォーバルキャリアファームやクリエーティブソリューションズの人材派遣関連業務も好調に推移しました。
 
<主要会社別動向>
1.フォーバル単体
 
 
前年同期に比べて損益が改善しましたが、電話機販売や工事の減少により売上・利益共に期初予想を下回りました。また、投資損失引当金475百万円の計上により中間純損益が199百万円の損失となりました。
 
2.フォーバルテレコム連結
 
 
利益面では若干の未達となりましたが、ほぼ想定通りに推移しました。
 
3.フォーバルクリエーティブ連結
 
 
「ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する実務上の取り扱い」の適用に伴う会計処理の変更により、過年度売上修正額128百万円を特別損失に計上したため、中間純損失が予想以上に膨らみました。
 
<販管費>
 
 
新たに4社を子会社化しましたが、販管費は4,844百万円と前年同期比6.3%減少。売上高販管費率は8.4ポイント低下しました。
主な増減は、販売費が同1.9%、人件費が同11.2%、それぞれ減少する一方、のれん償却等で一般管理費が同3.2%増加しました。
 
<貸借対照表>
流動資産は前期末比67百万円の増加。現預金が減少する一方、売上債権やたな卸資産が増加。固定資産は同939百万円増加。投資損失引当金の計上で投資その他の資産が減少したものの、(株)リンクアップ等の子会社化に伴うのれんの増加等で無形固定資産が1,061 百万円増加しました。
流動負債は預り担保金が同950 百万円増加した事等で同1,493 百万円増加。固定負債は長期借入金が同244 百万円増加した事等により、同372 百万円増加しました。
純資産は7,679 百万円。利益剰余金の減少により同858 百万円減少しました。
 
 
<キャッシュ・フロー>
 
 
税金等調整前損益が損失となった事に加え、運転資金の増加等で営業CFは650百万円の赤字。子会社株式の取得や短期貸付金の増加等で投資CFも389百万円の赤字となりました。この結果、フリーCFは1,040百万円の赤字となりましたが、前年同期(2,070百万円の赤字)に比べて大幅に改善しました。財務CFの減少は、長期借入金の返済や配当金の支払によるものです。
 
<中間期の検証>
この中間期は、新規開拓やM&A等による顧客基盤の拡大、及び三位一体による顧客基盤の強化に取り組むと共に、新商品・サービスの創出に努めました。
この結果、通信サービスにおいて、全請求件数が1.9%増加した他、M&Aにより4社を子会社化した事で法人顧客約3,000件を獲得。また、信頼関係の構築も進み、サポート関連サービスの契約先が約1,000件純増しました。
尚、新商品・サービスの創出については、下半期以降の課題です。
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
 
 
携帯電話販売や人材派遣関連事業等は引き続き好調に推移する見込みですが、法人向け電話機の販売や大手企業向けのセキュリティ商品は下期も苦戦が予想されます。営業外損益の悪化は、持分法投資損失の拡大を織り込んだためです。
ただ、下期は、営業損益及び経常損益が黒字転換する見込みです。
 
<下期の取組み>
下期の取組み事項として、次の3点を挙げています。
 
1.不採算部門の見直しによるフォーバル本体の事業再構築
これまで収益を支えてきた電話機販売は、依然として厳しい状況が続いています。
 
2.グループ会社の再構築によるグループの最適化
今期は、米国子会社の収益改善の遅れや持分法投資損失の拡大が見込まれます。
 
3.新商品・サービスの創出
 
取材を終えて
人件費等のコスト削減が進み業績は最悪期を脱した感があるものの、収益基盤である電話機販売の不透明感が拭えません。また、フォーバル単体の営業損失を連結の営業損失が上回っている事からもわかるように、子会社を取り巻く環境も総じて厳しいようです。
ただ、現在の株価は配当利回りが5%を超える水準にあり、業績が回復軌道に乗ったのであれば、投資妙味が出てきます。黒字転換が見込まれる下期の業績に注目したいと思います。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
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