ブリッジレポート
(5162:JASDAQ) 朝日ラバー 企業HP
横山 林吉 社長
横山 林吉 社長

【ブリッジレポート vol.7】2009年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「下期は上期比で増収・増益に転じる見込み。生産の回復が見込まれる医療・衛生用ゴム事業は利益率が高いようだ。ただ、主力の工業用ゴム事業では・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年12月9日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社朝日ラバー
社長
横山 林吉
所在地
埼玉県さいたま市大宮区土手町2-7-2
事業内容
自動車メーター表示等電球用彩色ゴムで市場独占。弱電用高精密・医療・スポーツ用ゴムに展開
決算期
3月 末日
業種
ゴム製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年3月 6,284 414 325 211
2007年3月 5,314 399 375 176
2006年3月 4,578 366 353 209
2005年3月 4,057 251 251 147
2004年3月 3,449 233 211 112
2003年3月 3,154 172 159 75
2002年3月 2,907 98 85 10
2001年3月 3,582 315 336 189
2000年3月 3,140 313 300 141
株式情報(11/28現在データ)

株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
370円 4,551,840株 1,684百万円 7.2% 500株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.0円 3.2% 19.77円 18.7倍 655.52円 0.6倍
※株価は11/28終値。発行済株式数は直近第2四半期の発行済株式数から自己株式を控除。
 
朝日ラバーの2009年3月期第2四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
小型電球やLEDに被せる事で様々な発色を可能にする被覆用ゴム製品を主力とする。自動車の内装用照明の他、携帯用通信機器、電子・電気機器、産業機器、文房具用・スポーツ用等、幅広い分野で利用されている。ベースとなるのはシリコーン材料の配合技術と調色技術で、前者を活かして、医療・衛生用ゴム製品や硬質ゴムと軟質ゴムの複合製品等も手掛けている。

グループは、同社の他、ゴム・プラスチック等の研究開発を行う(株)ファインラバー研究所、米国の販売会社ARI International Corp.、及び中国・東莞市に工場(来料加工工場)を持つ朝日橡膠(香港)有限公司の連結子会社3社からなる。
 
<事業内容と主要製品>
事業は、自動車の内装照明の光源向けや各種センサ向け、或いは液晶表示装置のバックライトで使われる冷陰極蛍光管(CCFL)ホルダー、Oリング、電池用ゴム等に使われる工業用ゴム事業、点滴用ゴム栓や腰部クッション等の医療・衛生用ゴム事業、及び複合製品等のその他事業に分かれる。 08/3期の売上構成比は、それぞれ、87.3%、12.7%。

工業用ゴム事業は、更に彩色用ゴム製品(売上構成比50.8%)、弱電用高精密ゴム製品(同 21.2%)、卓球のラケット用ラバー等のスポーツ用ゴム製品(同 5.3%)、その他工業用ゴム製品(同 10.0%)に分かれる。
 
 
2009年3月期第2四半期決算
 
 
前年同期比4.1%の減収、同30.6%の経常減益。
工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業共に売上が減少、半期ベースでは01/3期中間決算以来、7期ぶりの減収となった。減収による影響に加え、販売単価の下落と労務費や減価償却費等の増加で売上総利益が同18.3%減少、販管費の削減を進めたものの、営業利益は同52.3%減少した。補助金収入(20百万円)を計上する一方、為替差損(11百万円)がなくなり営業外損益が改善したものの、固定資産除却損(23百万円)等を特別損失に計上したため、四半期純利益は同56.9%減少した。
 
 
(1)工業用ゴム事業
卓球ラケットの新機種向けが寄与したスポーツ用ゴム製品や新製品の量産化に向けた試作品開発等でその他の工業用ゴム製品の売上が増加したものの、弱電用高精密ゴム製品の落ち込みや彩色用ゴム製品の伸び悩みで、売上高は前年同期比3.9%減の2,541百万円、売上高の減少及び固定費の増加等により営業利益は163百万円と同33.9%減少した。
 
彩色用ゴム製品  売上高: 1,529百万円(同1.2%増)
「ASA COLOR LED」の売上は、同20.3%増の1,166百万円。単価の下落による影響を自動車の内装照明向けの新規受注による数量増で吸収した。一方、透明シリコーン製品の売上は、既存取引の縮小により149百万円と同49.4%減少。車載機器の光源のLED化を受けて小型電球彩色用ゴムの「ASA COLOR LAMPCAP」の売上も214百万円と同13.5%減少した。
 
弱電用高精密ゴム製品  売上高:514百万円(同25.3%減)
顧客の仕様変更(ゴムを使わない仕様に変更)の影響を受けて、液晶テレビのバックライト用ホルダー製品の売上が、256百万円と同37.0%減少した。特に6月以降の落ち込みが大きかった(それまでの約1/4に減少)。
 
(2)医療・衛生用ゴム事業
顧客の在庫調整によるディスポーザブルの医療用開発製品の落ち込みが響き、売上高は332百万円と同5.3%減少。ただ、営業利益は16百万円と同2.2%増加した。
 
子会社の状況
 
朝日橡膠(香港)有限公司が黒字転換する等、子会社各社の業績は堅調に推移した。
 
財政状態及びキャッシュ・フロー(C)
財政状態に大きな変化はなく第2四半期末の資産合計は、前期末に比べて107百万円減の7,776百万円。売上債権の回収が進み、有利子負債が減少した。

一方、フリーCFの黒字幅は、前年同期に比べて大幅に縮小した(993百万円→149百万円)。売上債権の減少等で営業CFは黒字幅が拡大したものの(439百万円→470百万円)、固定資産の取得(325百万円)等により投資CFが321百万円のマイナスとなった(前年同期は575百万円のマイナス)。長期借入金の返済による支出等で財務CFは、40百万円のマイナス(前年同期は299百万円の黒字)となったものの、第2四半期末の現金及び現金等同等物の残高は631百万円と前期末比52百万円増加した。
 
2009年3月期業績予想
 
 
前期比8.0%の減収、同34.9%の経常減益予想。自動車業界の減産の影響を受けて、第1四半期決算発表時の修正予想を再度下方修正した。
工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業共に減収が見込まれ、設備投資を絞り込む他、経費削減にも努めるものの、売上総利益の減少をカバーできず営業利益が同40.4%減少する見込み。

尚、期末配当金は、1株当たり7円を予定。年間配当は中間配当5円を含む12円となり、配当性向は60.7%となる見込み。
 
 
下期については、顧客の在庫調整が完了し量産を再開した医療用ゴム製品が上期比増収に転じるものの、工業用ゴム事業の苦戦が続く見込み。
工業用ゴム事業では、引き続きスポーツ用ゴム製品の売上の増加が見込まれるものの、彩色用ゴム製品では、「ASA COLOR LENS」も携帯電話向け等が減少する。また、弱電用高精密ゴム製品では、顧客の仕様変更で液晶バックライト向けホルダーの売上減少が続く見込み(通期で約471百万円の減収見込み)。

利益面では、設備、金型、材料に関わる課題を改善し、歩留り改善など生産性の向上により利益目標の達成を目指す。
 
主な独自製品の状況
 
(1)彩色用ゴム製品
ASA COLOR LED  09/3期売上高計画:2,355百万円(前年比13.2%増)
上期は、販売単価の下落を新規受注による数量増で吸収して増収となったが、受注数量が当初見込みを下回った。自動車の減産計画により下期も厳しい事業環境が続く見込みで、通期予測を下方修正。強みであるLEDの光のばらつき調整と色温度による提案で一般照明分野へのアプローチを開始した。
 
 
透明シリコーン  09/3期売上高計画:290百万円(前年比52.5%減)
内訳は、液晶向け透明シートが同68.9%減の100百万円、「ASA COLOR LENS」が同34.3%減の191百万円。前者は携帯ゲーム機の国内販売の低迷が、後者は既存量産品の受注減が、それぞれ減収要因。パワーLED向け標準レンズのラインアップを拡充し、照明メーカーへの提案を強化していく考え。
 
 
3発製品  電波測定用の人型検体「ラバーファントム」
電波を発信する様々な機器の開発に際し、人体の存在を視野に入れた電波環境を測定する機関向けに、9月から供給を開始した。

特徴
 ・配合を調整することで電磁波の伝わり方を制御できる
 ・直立できる人体モデル
 ・全身だけでなく、頭部、手首などパーツでの供給も可能
 
 
取材を終えて
下期は上期比で増収・増益に転じる見込み。生産の回復が見込まれる医療・衛生用ゴム事業は利益率が高いようだ。ただ、主力の工業用ゴム事業では、自動車向けにおいて、顧客からのフォーキャストが、週単位、月単位で頻繁に変更されていると言う。医療・衛生用ゴム事業は、未だ工業用ゴム事業の振れを十分に吸収できる事業規模ではないため、下期及び通期の業績については必ずしも楽観できない。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(6890)フェローテック vol.20 | ブリッジレポート:(4849)エン・ジャパン vol.18»

ブリッジレポート(バックナンバー)
最新のブリッジサロン動画
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE