ブリッジレポート
(8275:JASDAQ) フォーバル 企業HP
大久保 秀夫 社長
大久保 秀夫 社長

【ブリッジレポート vol.26】2009年3月期業績レポート
取材概要「「アイコン」が順調に拡大しており、09/3期末時点での同サービスの月間売上高は199百万円(年換算では24億円弱)程度になった模様。今期末の月・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年6月23日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバル
会長兼社長
大久保 秀夫
所在地
東京都渋谷区神宮前 5-52-2 青山オーバルビル
事業内容
ビジネスフォン・複合機・パソコン等の販売・設置・保守。通信サービス、その他ブロードバンド関連サービス
決算期
3月
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年3月 34,358 112 17 -1,879
2008年3月 34,323 -970 -1,263 -530
2007年3月 26,216 -1,918 -2,010 -1,387
2006年3月 27,500 3 14 1,063
2005年3月 40,089 1,962 1,962 1,174
2004年3月 32,981 1,446 1,360 660
2003年3月 37,402 1,522 1,334 443
2002年3月 44,411 -860 -1,027 -4,756
2001年3月 52,045 1,026 699 86
2000年3月 54,668 1,278 1,281 1,122
株式情報(5/29現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
205円 13,764,292株 2,822百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.50円 6.1% 7.27円 28.2倍 288.44円 0.7倍
※株価は5/29終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フォーバルの2009年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
都心部の中堅・中小法人を対象に、電話機や複写機等のオフィス向け情報通信機器の開発・販売・設置・保守サービスの他、携帯電話端末の販売、光ファイバーを利用したIP 電話サービス(商品名FTフォン)、更にはセキュリティサービス等、様々なサービスを「ワンストップ」で提供している。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし、「社会価値創出企業をめざす」という経営理念が込められている。
 
<事業セグメント>
事業セグメントは、電話機、複写機、パソコン等の販売を主とする機器関連事業と、FTフォン等の通信サービスや携帯電話の販売を中心とした通信ネットワークやセキュリティ関連等のネットワーク関連事業に分かれ、09/3期の売上構成比は、前者が28.5%、後者が71.5%。
 
<「総合ブロードバンドソリューションカンパニー集団」を目指して>
1980年に設立され電話機販売からスタートした同社だが、その後、ナローバンド、ブロードバンド、そしてモバイルと、時代のニーズに即した分野で様々なサービスを開発してきた。そして、今、フォーバルグループとして、中小・中堅企業に対するNo.1の「総合ブロードバンドソリューションカンパニー集団」を目指し、情報通信分野を核とした総合経営コンサルティングサービス「アイコン」を育成中である。
 
 
2009年3月期決算
 
 
前期比0.1%の増収ながら経常損益が大幅に改善、17百万円の経常黒字に転換した。
昨秋以降の急激な景気の悪化を受けて機器関連事業が落ち込んだものの、ストックビジネスであるFTフォン等の新通信サービス事業の寄与とタクトシステム(株)の連結効果によるネットワーク関連事業の伸びで吸収、ほぼ前期並みの売上高及び売上総利益を確保した。一方、販管費については、人件費や一般管理費の削減により10億円強圧縮、3期ぶりに営業損益が黒字転換した。持分法投資損失の減少等で営業外損益も改善したものの、減損損失など特別損失1,715百万円を計上したため、1,879百万円の最終損失となった。
配当は、前期と同額の1株当たり12.5円を維持する考え。
 
販管費の主な減少要因
一般管理費(外注費・委託業務費の減少、旅費交通費・地代家賃等の削減)
                     △796百万円(前期比△23.1%)
人件費                  △218百万円(前期比△ 3.7%)
販売費(広告宣伝費等の削減)       △ 23百万円(前期比△ 5.9%)
 
特別損失(1,715百万円)の主な内容
減損損失(営業権やソフトウェアの減損処理) 812百万円
投資有価証券評価損             387百万円
貸倒引当金繰入額              279百万円
 
 
機器関連事業
電話機は、リプレース需要が低迷し業界全体が大幅に落ち込む(約20%減)中、FTフォンに対応した付加価値の高いオリジナル商品を扱っていることで、売上高は3,894百万円と前期比3.9%の減少にとどまった。パソコンは、データのバックアップ需要を取り込んだサーバー販売の好調により、売上高は1,258百万円と同6.0%増加。複写機等は、これまで大手・中堅企業を基盤としていた同業他社が中小・中堅企業へとターゲットを拡大してきたため競争が激化、売上高は4,528百万円と同4.7%減少した(業界全体では約10%の減少)。
 
ネットワーク関連事業
通信ネットワークは(株)フォーバルテレコム(東証マザーズ9445)のFTフォン等の新通信サービス事業が順調に推移した事で、売上高は18,097百万円と前期比5.5%増加。Webサイトの企画・開発・運営等のWeb関連は、期初に専任担当者の一部を他営業部門に異動させた事や、比較的新規案件が多いため他の商品と比較してリース承認までに時間を要する事等が影響し、売上高は1,031百万円と27.0%減少した。セキュリティ関連は、(株)フォーバルクリエーティブ(現 インスパイアー(株))の連結除外に伴い、売上高が1,160百万円と同52.4%減少した。また、08年4月に子会社化した商業印刷物の企画・編集・製作を手掛けるタクトシステム(株)の寄与により、その他の売上高が4,290百万円と同34.2%増加した。
 
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
減損処理等で最終損失となったため、固定資産と純資産が減少した。ただ、最終損失となった要因が現金支出を伴わない費用であったため、営業CFが大幅に改善。投資有価証券の売却やM&A等で投資CFが小幅にマイナスとなったものの、フリーCFも大幅に増加したためキャッシュポジションが高まった。
 
 
2010年3月期業績予想
 
 
前期比1.0%の減収ながら、経常利益は前期の17百万円から400百万円に拡大する。
売上高はほぼ前期並みにとどまるものの、アイコンサービスの拡大と継続的なコスト削減、前期に行った不採算事業に対する大規模なリストラの影響等により営業利益率の改善が進む。特別損失の一巡により、最終損益も黒字転換する見込み。配当は、前期と同額の1株当たり12.5円を予定している。
 
フォーバルグループの今後の展開
 
(1)「アイコン」サービスの展開
通信インフラソリューションからスタートし、ハードソリューション、保守・サポート・アプリケーションサービスの提供、更には経営に直結したソリューションの提供へと事業を発展させてきた同社だが、情報通信分野を核とした総合経営コンサルティングサービスの育成により更なるビジネスモデルの進化を目指している。具体的には、情報通信分野を核とした総合経営コンサルティングサービス「アイコン」を通じて顧客とのリレーションを強化し、ビジネスパートナーとしての確固たる地位を確立すると共に、ストック型の収益構造へと転換を図る考え。

同社のコンサルティングは、同社自身が様々な事業を立ち上げてきた経験を活かした実践型。機器の保守・サポートにはじまり、最終的には「アイコン」サービスの最上位グレードである経営コンサルティングにつなげていきたい考え。早期に軌道に乗せるべく、外資系保険会社AIUで社長経験を持つ寺田氏を迎えてコンサルティングプロジェクトを始動させた。また、経営コンサルティングファームとしてのフォーバルの位置付けをアピールするべく、大久保社長による全国セミナーの開催にも取り組んでいる。

尚、「アイコン」の09/3期末の契約数は22,250件(08/3期末は20,711件)で、10/3期末の目標を27,000件としている。当初はハードの保守やサポートにはじまり、徐々に顧客とのリレーションを進化させていく事で経営に直結したソリューションの提供や経営コンサルティングへと発展させ単価アップを図る。
 
(2)合弁会社の設立による新たな事業展開
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固定電話とモバイルのシームレスな環境を提供する「リテール型IPセントレックス商品」の企画開発を目的に、連結子会社(株)フォーバルテレコムが、(株)光通信(東証1部9435)の連結子会社である(株)アイ・イーグループと合弁会社(出資比率は共に50%)を設立した。

「リテール型IPセントレックス商品」とは、固定回線サービス、携帯電話サービス、IP電話サービス、ブロードバンド接続サービスの通信サービス・パッケージと、本件サービスの利用に必要なIP電話機及びゲートウェイ装置を一体としたもので、販売対象は中小法人。(株)ホワイトビジネスイニシアティブは、ハードウエアの開発と(株)アイ・イーグループ及びフォーバルグループ向けの卸販売、及び通信回線コンサルティング支援サービスを提供する。中小法人向けビジネスフォン販売及び通信回線コンサルティング事業で培ったフォーバルグループの経験とノウハウを投入して従来型ビジネスフォンの利便性を損なう事なく、より費用対効果の高いサービスを構築していく。加えて、光通信傘下の(株)アイ・イーグループが有する広範な販売ネットワークとの協業を通して、サービス・機器の普及に取り組む。
 
 
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(株)ウエストホールディングス(JASDAQ1407)と、太陽光発電システム及びオール電化システムの販売、メンテナンス、システムインテグレーション事業を目的とする合弁会社(株)フォーバルエコシステムを設立する。6月中の設立を目指しており、出資比率は(株)フォーバルが60%、(株)ウエストホールディングスが40%。

(株)ウエストホールディングスは、「環境・健康・価格・安心と安全」をキーコンセプトとして、太陽光発電システム・オール電化・遮熱断熱塗装などの環境対応型リフォーム事業を展開している。(株)フォーバルエコシステムは、フォーバルグループが総合ブロードバンド・ソリューション事業により構築してきた中小・中堅企業(約10万社)とのつながりを活かして、太陽光発電・オール電化の販売及びメンテナンスを展開する。
フォーバルグループの、BtoB、BtoBtoC の市場開拓力、システムインテグレーション力、バックオフィス/フロントオフィスのIT化、システム開発等の実績に加えて、ウエストグループの、環境事業分野での事業ノウハウ、市場開拓支援、環境関連メーカとの連携強化等の実績が、高い事業シナジーを発揮するものと期待されている。
 
取材を終えて
「アイコン」が順調に拡大しており、09/3期末時点での同サービスの月間売上高は199百万円(年換算では24億円弱)程度になった模様。今期末の月間売上高の目標を250百万円としており、年換算すると30億円。09/3期のフォーバル個別の販管費(大半が固定費)が52億円だったので、固定費のかなりの部分をカバーできる計算だ。
「アイコン」は、当初は既存の保守・サポート契約が「アイコン」の契約に名称を変えるだけで、新たな売上・利益やキャッシュ・フローの創造と言うわけではないと思うが、新規契約の獲得に加えて、顧客とのリレーションが深まるにつれて、WebサイトによるプロモーションやECによる事業拡大、あるいはセキュリティによる危機管理のサポート等、経営に直結したソリューションの提供へとつながり、最終的には経営コンサルティングへと発展していく可能性を秘めている。新たなサービスの利用が増えれば、売上・利益やキャッシュ・フローも増えてくる。今後の展開に期待したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
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