ブリッジレポート
(8912:東証マザーズ) エリアクエスト 企業HP
清原 雅人 社長
清原 雅人 社長

【ブリッジレポート vol.2】2012年6月期第1四半期業績レポート
取材概要「上場廃止猶予期間入り銘柄の指定が解除された事で、同社株式への投資を考える際に意識された最大のリスクが一掃された。一方、収益構造改革・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年1月17日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社エリアクエスト
社長
清原 雅人
所在地
東京都目黒区中目黒2-6-20 京急建設イマスビル
事業内容
ビルテナント誘致が主力。借り主への店舗開発提案も。関東圏基盤に、ネット配信でも顧客開拓
決算期
6月 末日
業種
不動産業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2011年6月 595 -45 -43 -50
2010年6月 735 12 14 3
2009年6月 879 -182 -179 -381
2008年6月 1,015 -311 -307 -556
2007年6月 1,530 -95 -94 -118
2006年6月 1,580 18 18 -139
2005年6月 2,091 240 236 189
株式情報(1/5現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,331円 209,971株 279百万円 - 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
0.00円 0.0% 90.08円 14.8倍 2,019.51円 0.7倍
※株価は1/5終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
エリアクエストの2012年6月期第1四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
事業用不動産のテナント誘致及びビル管理等を手掛ける。テナント誘致を中心とした成功報酬型ビジネスから、契約更新、契約管理、メンテナンスといったストック型ビジネスへの転換を図るべく、現在、収益構造改革に取り組んでいる。テナント誘致等を手掛ける(株)エリアクエスト店舗&オフィス、及びビル管理等の(株)エリアクエスト不動産コンサルティングの連結子会社2社と共にグループを形成し、同社自身はグループのマネジメントが中心。
 
<事業内容及びグループ>
事業は、テナント誘致及び店舗・オフィス紹介等の「テナント誘致事業」と、契約更新、契約管理、メンテナンス(清掃、設備保守、警備管理等)等の「ビル管理関連事業」に分かれる。

尚、上記事業セグメントは12/6期以降のもので、11/6期はビル所有者・経営者(賃貸人)向けのサービスであるプロパティマネジメント事業と賃借人(法人・個人)向けのサービスであるアウトソーシング事業からなる「不動産ソリューション事業」の単一セグメントで、前者が売上全体の76.6%、後者が23.4%を占めた。また、10/6期までは、未公開企業の価値向上を支援するコンサルティングや自己資金を原資に投資業務等を行う「その他事業」も手掛けていた。
 
<沿革>
現在代表取締役社長を務める清原雅人氏が野村證券(株)を経て起業。2000年1月にエリアリンク(株)として本格的なスタートを切った(01年3月、現商号に変更)。データベースマーケティングを駆使した営業力を武器にテナント誘致を中心とした成功報酬型ビジネスを急拡大させ03年2月に東証マザーズに株式を上場。その後も順調に業績を拡大させたが、米国での不動産市況の変調が国内にも波及し事業環境が一変。06/6期は前期の収益を押し上げた不動産売買が無くなった事とテナント誘致に伴う仲介手数料収入(成功報酬型収入)の減少で営業利益が急減。繰延税金資産の取り崩しもあり、1.4億円弱の最終赤字に転落した。

07/6期以降はグループをあげてのコスト削減に取り組むと共に構造改革に着手。成功報酬型収入に依存する収益構造からストック型収入を中心とし安定成長が可能な収益構造への転換を進めた。ただ、リーマン・ショック後の世界的な不況が企業業績を直撃しオフィス需要の低迷が深刻化、09/6期にかけては成功報酬型収入の減少に歯止めがかからず、3期連続の営業赤字を計上。営業投資有価証券や投資有価証券の評価損・売却損等の計上で最終赤字も膨らんだ。

10/6期も成功報酬型収入の減少が続いたが、コスト削減が進んだ事と契約更新・契約管理・メンテナンス等のストック型収入が下支えとなり4期ぶりに営業損益が黒字転換。投資業務からの撤退も完了した。ただ、11/6期は景気低迷による企業活動の低下に加え、東日本大震災の影響で年度末にかけての契約も進まず成功報酬型収入が落ち込む中、コスト削減効果の顕在化の遅れで再び営業赤字となった。しかし、ストック型収入が着実に増加しており、顕在化が遅れているものの固定費を中心にしたコスト削減も進展、黒字体質定着への道筋が見えてきた。
 
 
2012年6月期第1四半期決算
 
 
前年同期比4.1%の減収、同66.5%の経常減益
売上高は前年同期比4.1%減の158百万円。現在、仲介等の成功報酬型ビジネスから、安定した収益が期待できるビル管理事業によるストック型ビジネスへのシフトを進めている。この第1四半期(7-9月)はストック型ビジネスが堅調に推移したものの、成功報酬型ビジネスの減少をカバーするには至らなかった。利益面では、売上の減少と売上構成比の変化で売上総利益が減少したものの、固定費を中心にしたコスト削減が進んだ事で、ほぼ前年同期並みの営業利益を確保した(コスト削減効果の顕在化が若干の遅れ気味であり、また、未だ利益水準が低いため、前年同期比の減少率は大きいが)。
尚、四半期純利益が増加したのは、投資有価証券売却益6百万円を特別利益に計上した事等による(その一方で、投資有価証券売却損1百万円、会員権評価損3百万円を特別損失に計上した)。
 
 
 
財政状態に特に大きな変化はなく、第1四半期末の総資産は前期末比17百万円増の557百万円。9月末(第1四半期末)にかけての売上の増加したため、売上債権が増加する一方、現預金が減少した。また、敷金・保証金(39百万円→56百万円)の増加等で投資その他も増加した。
 
 
2012年6月期業績予想
 
10月31日に発表した修正値に変更はなく、通期で15百万円の経常利益を確保できる見込み
 
 
上期は前年同期比1.4%の減収、13百万円の経常損失予想。仲介等の売上が減少するものの、足下、ビル管理事業が順調に推移しており、ほぼ前年同期並みの売上を確保できる見込み。利益面では、コスト削減効果の発現が当初の予想よりも遅れる事、及び収益構造改革(ストック型ビジネス中心の収益構造への転換)に伴うコスト負担が予想以上である事から黒字転換には至らない見込み。ただ、コスト削減が着実に進んでおり、減収ながら損益の改善が見込まれる。
 
 
下期は前年同期比21.3%の増収、28百万円の経常利益予想。厳しいマクロ経済を受けて仲介等の苦戦が続くものの、ストック型ビジネスであるビル管理事業の契約累積効果で売上が前年同期比増加に転じる見込み。コスト削減効果も本格的に表れ、営業損益以下の各段階で黒字転換が見込まれる。
 
 
通期では前期比9.1%の増収、15百万円の経常利益予想。期末にかけてストック型ビジネスの基盤整備が進み、05/6期以来、7期ぶりの増収、2期ぶりの黒字確保が見込まれる。
 
 
上場廃止の猶予期間入り銘柄の指定解除について
 
同社株式は、11年8月の月間平均時価総額及び月末時価総額が3億円未満となり東証の上場廃止基準に抵触したため、上場廃止の猶予期間入り銘柄に指定されていた。このため、猶予期間内(12年5月末日まで)に月間平均時価総額及び月末時価総額が所要額(3億円)以上にならなければ上場廃止を余儀なくされるところだったが、11年11月の月間平均時価総額及び月末時価総額が3億円以上となり必要条件を満たしたため、猶予期間入り銘柄としての指定が解除された(上場廃止リスクが一掃された)。
 
 
 
今後の注目点
上場廃止猶予期間入り銘柄の指定が解除された事で、同社株式への投資を考える際に意識された最大のリスクが一掃された。一方、収益構造改革は順調に進んでおり、今下期以降、ビル管理事業の契約累積効果とコスト削減効果が本格的に表れてくる見込み。(株)インベストメントブリッジでは、下期業績が計画通りであれば、来13/6期の当期純利益は60百万円前後(来期も税負担は僅少)と予想しており、税負担を考慮した実質ベースで30百万円程度と考えている。この結果、EPSは159円程度となり、1,300円強の現在の株価水準であれば予想PERは約8倍に過ぎない。未だ株価には織り込まれていないものの、ストック型ビジネスの軌道化とコスト構造改革の進展を考えると、来期に限らず、中期的な展望も明るさを増しつつあると言える。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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