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(5162:JASDAQ) 朝日ラバー 企業HP
横山 林吉 社長
横山 林吉 社長

【ブリッジレポート vol.22】2013年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「QE3の効果から米国経済は、小売売上高や住宅着工件数を中心に回復傾向が鮮明となり、米国のニューヨークダウ平均株価も史上最高値まであと・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年2月26日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社朝日ラバー
社長
横山 林吉
所在地
埼玉県さいたま市大宮区土手町2-7-2
事業内容
自動車メーター表示等電球用彩色ゴムで市場独占。自動車用高精密・医療・スポーツ用ゴムに展開。
決算期
3月 末日
業種
ゴム製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 5,010 243 211 72
2011年3月 4,806 161 117 21
2010年3月 4,667 125 91 41
2009年3月 4,904 46 14 -80
2008年3月 6,284 414 325 211
2007年3月 5,314 399 375 176
2006年3月 4,578 366 353 209
2005年3月 4,057 251 251 147
2004年3月 3,449 233 211 112
2003年3月 3,154 172 159 75
2002年3月 2,907 98 85 10
2001年3月 3,582 315 336 189
2000年3月 3,140 313 300 141
株式情報(2/18現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
279円 4,548,022株 1,268百万円 2.6% 500株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
8.00円 2.9% 17.59円 16.4倍 628.95円 0.44倍
株価は2/18終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
小型電球やLEDに被せる事で様々な発色を可能にする被覆用ゴム製品を主力とする。自動車の内装用照明を中心に、携帯用通信機器、電子・電気機器、産業機器、スポーツ用等、幅広い分野で利用されている。シリコーン(ゴム状の合成樹脂)材料の配合技術と調色技術に強みを有し(色と光のコントロール技術)、シリコーンゴムに蛍光体を配合したLED用ゴムキャップは、LEDの光を波長変換して色調や輝度を調節できるため、10,000色以上の光を出す事やLEDの課題である光のばらつきを均一化する事が可能。また、医療・衛生用ゴム製品や硬質ゴムと軟質ゴムの複合製品等も配合技術を活かしてそれぞれの用途にあったゴム質を実現している。
 
グループは、同社の他、ゴム・プラスチック等の研究開発を行う(株)朝日FR研究所、米国の販売会社ARI INTERNATIONAL CORP.、及び工業用ゴム製品の販売を手掛ける朝日橡膠(香港)有限公司、10年7月に設立した工業用ゴム製品の製造・販売を手掛ける東莞朝日精密橡膠制品有限公司、及び12年1月に設立した工業用ゴム製品の開発・設計・販売を手掛ける朝日科技(上海)有限公司の連結子会社5社からなる。
 
【事業内容と主要製品】
事業は、自動車のスピードメーターや内装照明の光源向けの「ASA COLOR LED」や各種センサ向けのレンズ製品「ASA COLOR LENS」、或いは弱電製品に使われる応用製品、更にはスポーツ用ゴム製品(反発弾性、高摩擦抵抗等を追及した高品質の卓球ラケット用ラバー)等の工業用ゴム事業、点滴輸液バッグ用ゴム栓や真空採血管用ゴム栓、プレフィルドシリンジ(薬液充填済み注射器)向けガスケット等、使い捨てのディスポーザブル用ゴム製品の医療・衛生用ゴム事業に分かれ、12/3期の売上構成比は、それぞれ76.1%、23.9%。
 
 
 
中期経営計画
 
「“新しい価値”を提供する真の中堅企業へ」をビジョンとする3ヵ年の中期経営計画(12/3期〜14/3期)が進行中である。中期経営計画では、強みであるシリコーン材料の配合技術と調色技術(色と光のコントロール技術)を活かして、「照明関連事業」、「医療関連事業」、及び「機能製品関連事業」を育成・強化すると共に、海外ビジネスの拡大に取り組んでいく考え。最終年度となる14/3期の数値目標として、売上高62億円、営業利益4億円、経常利益3億円の達成を挙げている。
 
 
 
(1)重点事業及び、進捗状況と今後の方針
‐般栖慙∋業    14/3期売上目標27億円
色と光のコントロール技術を更に進化させて新規需要を創造する事で14/3期に売上高27億円を達成したい考え(11/3期22億円)。ターゲット市場を、自動車市場(車載インテリア)、LED照明市場、及び同社自らが創造する新照明市場としており、自動車関連で受注を確保しつつ、店舗照明や施設照明等のLEDを用いた特殊照明分野を開拓・創造していく。また、シート形成工法の取得や蛍光体改質技術の開発に取り組み、「ASA COLOR LED」の応用製品である蛍光体シートやレジスト材(現在複数メーカーと共同開発が推進中)などLED周辺部材も強化する。
足元、レンズと蛍光体シートなどLED関連製品が計画から遅れている。今後は、欧米の自動車メーカーへの展開に加え、店舗照明、施設照明への販売拡大やレンズと白色レジスト材の販売拡大を進める方針。
 
医療関連事業    14/3期売上目標12億円
表面改質技術と素材変性技術を活かし、市場が拡大しているディスポーザブル(使い捨て)医療機器を強化する考え。中期経営計画の目標値は14/3期に売上高12億円(11/3期8億円)だが、足元好調なプレフィルドシリンジ用ガスケット(薬剤が予め充填された注射器の気密性・液密性を持たせるために用いるシール材)をけん引役に計画の前倒し達成を目指している。
足元、採血用・薬液混注用ゴム栓の販売が減少している。今後は、ディスポーザブル製品の販売拡大に加え、今期設備投資を行った新規製品の量産をスタートさせる方針。
 
5’柔宿粉慙∋業  14/3期売上目標23億円
アジア地域での価格競争が激化しているものの、技術力で差別化を図り14/3期に売上高23億円の達成を目指している(11/3期18億円)。具体的には、既存の自動車関連及び情報通信関連を中心としつつ、品質向上による卓球ラケット用ラバーの競争力強化、更には表面改質及び素材変性技術の進化と応用による微小圧コントロールバルブ(電池用ゴム)やRFIDタグ用ゴムの育成にも取り組んでいく考え。
足元、卓球ラケット用ラバーの販売が減少している。今後は、量産がスタートするFRIDタグ向けの新製品の販売拡大に加え、ポテンシャルの高いマイクロTAS事業を前倒しで進める方針。
 
(2)海外戦略
自動車関連やLED照明関連の製品を中心に、現在9%強の海外売上比率を14/3期を目途に20%に引き上げたい考え(金額ベースでは4.5億円→12億円)。重点施策として、成長する海外市場での収益拡大(北米・中国市場での自動車関連製品及びLED照明関連製品)、及び海外で更に事業展開できる基礎づくりを挙げており、中国では10年7月に設立した中国広東省の東莞朝日精密橡膠制品有限公司に機能製品の生産を移管した他、12年1月に中国上海市に販売会社 朝日科技(上海)有限公司を設立した。また、米国子会社ARI INTERNATIONAL CORP.の人員増強を図る他、新たな拠点開設に向けアセアン地域や欧州での市場調査も進めている。
尚、朝日科技(上海)有限公司は資本金50百万円(出資比率100%)で、日本(朝日ラバー)と中国(東莞朝日精密橡膠制品)で生産した製品を販売し、当面は照明関連製品が中心。販売・マーケティング業務に加え、設計や技術提案を含めた活動にも力を入れていく考え。
 
 
 
(3)設備投資
3ヶ年の設備投資として16億円を計画しており、12/3期の実績及び13/3期の計画は次の通り。
 
 
(4)マイクロTAS事業の展開
一つのチップもしくはデバイスで血液やDNAをはじめさまざまな液体や気体を分析する生化学分析デバイスであるマイクロTAS(Total Analysis System)の要となるマイクロ流体チップ事業の拡大を目指す。マイクロ流体チップは、基板に微細な幅と深さの流路を形成し、様々な生学的検体を流して試薬と反応や分析を行うチップで、化学・生化学分野において研究機関や実用現場で検出器具として使用されている。
同社のマイクロ流体チップは、.乾爐涼椴論により安定した送液が可能、∪兪慍修芭路を形成するため複雑な流路設計が可能、F伴の分子接着技術により耐久性・耐熱性・対候性に優れた微細な流路形成が可能、ご存のチップに比べて安価でスピーディな試作と大量生産が可能という特徴を有する。
同社では、2014年度からの本格量産開始とDNA解析、医療、生物工学などの市場への参入を予定している。
 
 
2013年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比-2.7%の減収、同-19.8%の経常減益
売上高は前年同期比2.7%減の3,596百万円。工業用ゴム事業は、スポーツ用ゴム製品の売上が低迷しているものの、エコカー補助金の効果や新興国市場の需要拡大等が寄与し、主力ASA COLOR LEDを中心に自動車関連製品の売上が増加したことから同1.3%の増収となった。一方、医療・衛生用ゴム事業は、新規開発製品の販売は堅調に推移したものの、採血用・薬液混注用ゴム栓が顧客の在庫調整の影響を受け同15.1%の減収にとどまった。
利益面では、利益率の高い医療・衛生用ゴム事業の売上減少の影響などにより売上総利益率が26.6%と0.4ポイント悪化。人件費上昇などにより、販売管理費が0.9%増加したことから営業利益及び、経常利益とも減益となった。しかし、前期計上した固定資産除却損や税制改正に伴う税率変更による税金費用の増加の影響がなくなったことから、四半期純利益は大幅に増加した。
 
 
 
 
12年12月末の総資産は12年3月末比398百万円減の7,360百万円。主に、借入金返済や未払法人税の支払いなどに伴い現預金が400百万円減少したことが影響している。
 
 
2013年3月期業績予想
 
 
前期比-4.8%の減収、同-43.3%の経常減益予想
昨年11月13日に公表した修正予想の経常利益と当期純利益を上方修正。
売上高は、同修正予想である前期比4.8%減の4,770百万円を据え置き。売上高の内訳は、工業用ゴム事業が同-1.0%の3,775百万円、医療・衛生用ゴム事業が同-17.0%の995百万円。自動車向けゴム製品が主力ASA COLOR LEDを中心に堅調に推移する見込みであるものの、顧客の在庫調整や販売不振で卓球ラケット用ラバー製品や医療用ゴム製品の販売が低迷する予想となっている。
売上高予想の据え置きにより、同修正予想の営業利益も据え置かれたが、為替相場が想定よりも円安で推移していることから、経常利益は、同-50.4%減の105百万円から同-43.3%の120百万円へ上方修正された。また、当期純利益も同-17.6%減の60百万円から同+9.8%増の80百万円へ上方修正された。
設備投資は、照明関連事業(75百万円)、医療関連事業(250百万円)、機能製品関連事業(175百万円)を中心に約500百万円(12/3期261百万円)、減価償却費は390百万円(同363百万円)の期初予想から変更なし。
配当も1株当たり8円の期初予想が据え置かれた(上期末3円、期末5円)。
 
 
 
今後の注目点
QE3の効果から米国経済は、小売売上高や住宅着工件数を中心に回復傾向が鮮明となり、米国のニューヨークダウ平均株価も史上最高値まであと一歩と迫っている。こうした中、同社の売上高にも影響を与える米国自動車販売台数(季節調整後)が、2013年1月に年率換算1530万台となるなど回復力を強めている。加えて、欧州及び、新興国経済においても、IMFによるGDP見通しが下げ止まる、或いは、改善に転じる国が出始めており、今後世界各地において自動車販売台数の回復が期待される。こうした中、同社においても主力「ASA COLOR LED」を中心に自動車関連製品の売上が、今後増加傾向を強めるのか注目される。また、成長ポテンシャルが大きく、今後量産ステージに入ってくる白色レジスト材やマイクロ流体チップなどの新製品に対する市場の評価にも注目が集まる。特に、マイクロ流体チップは現在複数の顧客にて評価段階にあり、新規採用決定や本格量産開始の発表が期待される。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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