ブリッジレポート
(8275:JASDAQ) フォーバル 企業HP
大久保 秀夫 会長
大久保 秀夫 会長
中島 將典 社長
中島 將典 社長
【ブリッジレポート vol.44】2014年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「新たなビジネスモデルの中核をなすITコンサルティングサービス「アイコン」が順調に拡大している。しかし、同社ではアイコンサービスの普及を・・・」続きは本文をご覧ください。
2014年1月14日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバル
会長
大久保 秀夫
社長
中島 將典
所在地
東京都渋谷区神宮前 5-52-2 青山オーバルビル
事業内容
・(株)フォーバルを中心とした中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、及びコンサルティングサービス等
・(株)フォーバルテレコムを中心としたVoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷、及び保険サービス等
・(株)リンクアップを中心としたモバイルショップでの携帯端末の取次等
決算期
3月
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年3月 35,193 1,180 1,232 791
2012年3月 34,695 843 846 587
2011年3月 32,287 681 665 464
2010年3月 32,206 523 478 449
2009年3月 34,358 112 17 -1,879
2008年3月 34,323 -933 -1,264 -532
2007年3月 26,216 -1,878 -2,012 -1,390
2006年3月 27,500 3 14 1,063
2005年3月 40,089 1,962 1,962 1,174
2004年3月 32,981 1,446 1,360 660
2003年3月 37,402 1,522 1,334 443
2002年3月 44,411 -860 -1,027 -4,756
2001年3月 52,045 1,026 699 86
2000年3月 54,668 1,278 1,281 1,122
株式情報(12/9現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
600円 13,263,125株 7,957百万円 14.0% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
17.50円 2.9% 70.87円 8.5倍 435.70円 1.38倍
※株価は12/9終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フォーバルの2014年3月期第2四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
中小・中堅企業を対象とした経営コンサルティングサービスや海外進出支援サービスの他、ITを活用し経営を高度化・効率化する手段として、オフィス向けの光ファイバー対応IP電話サービスやFMCサービス(固定通信と移動体通信を融合したサービス)、ならびにそれらとネットワークセキュリティを融合したIP統合ソリューションなどの通信・インターネット関連サービス、OA・ネットワーク機器の販売、携帯端末の取次、Web構築などのサービスを提供している。また導入後の利活用等、経営をサポートする「アイコン」サービスを、お客様との接点を強化するサービスと位置付け、その普及に特に注力している。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし、「社会価値創出企業を目指す」という経営理念が込められている。

事業は、(株)フォーバルを中心に、中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、コンサルティングサービス等を手掛けるフォーバルビジネスグループ、(株)フォーバルテレコムを中心に、VoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷、及び保険サービス等を手掛けるフォーバルテレコムビジネスグループ、(株)リンクアップを中心にモバイルショップにおいて携帯端末の取次等を手掛けるモバイルショップビジネスグループ、の3セグメントに分かれる。

近年のハード販売における付加価値の低下を踏まえ、現在、差別化が可能で付加価値も高いコンサルティングサービスへのシフトを進めており、08年4月にサービスを開始したITコンサルティングサービス「アイコン」がその中核となっている。また、コンサルティングサービスの一環として、中小企業の情報化の支援やASEAN展開の支援にも取り組んでおり、前者ではIP統合ソリューションを展開。後者では、10年5月にFORVAL(CAMBODIA)CO.,LTD.(カンボジア・プノンペン)を設立し、以後、11年7月のPT FORVAL INDONESIA(インドネシア・ジャカルタ)及び同年8月のFORVAL VIETNAM CO., LTD.(ベトナム・ホーチミン)の設立、更には12年3月のミャンマー駐在員事務所(ミャンマー・ヤンゴン)、その他ベトナム2番目の拠点となるハノイ支店の開設とネットワークの拡充を進めている。
 
 
 
成長戦略
 
同社は、「『情報通信コンサルタント』として企業経営を支援する集団となり、中小・中堅企業の利益に貢献する」というグループのビジョンを掲げている。そのために、中小・中堅企業に対する質の高い経営支援とサポートの充実と販売力の拡充を行うことで、差別化されたポジショニングの確立を目指している。
 
 
企業経営を支援する集団になるためには、社員のスキル向上・意識改革が大切であることから、営業やサポート要員のみならず、一般の社員まで、情報通信に関連する下記の資格取得を奨励している。
インターネット・IT関連の正しい知識・技術を有している証明となるインターネット検定のドットコムマスター、正しい情報管理のアドバイスができる証明となる個人情報保護士、スマートフォン・タブレット端末を業務へ活用するアドバイスができる証明となるスマートマスター検定(社内資格)、拡大するEC市場に対応するWebの運用サポートができる証明となるWebリテラシーなどがある。特に、Webリテラシーの保有資格取得者の約25%を同社グループで占めている。
 
 
同社グループは、機器販売からコンサルティングを中心にした経営支援へビジネスモデルの転換を進めている。機器販売を中心とした保守・サポートビジネスは参入障壁が低く、周辺事業へのビジネスチャンスも限られてしまう。そこで、同社グループが取り組んでいるのは、ARPUの上昇とビジネス範囲の拡大が期待できる、ITコンサルティングサービス「アイコン」を通しての進化である。
企業経営そのものを支援する。「アイコン」においては様々なサービスを提供しているが、特に情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルと強みである独自の海外進出ノウハウを活用した経営コンサルに注力し顧客企業の経営支援をしながら関係強化に取り組んでいる。
 
(1)情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルの拡大
「アイコンサービス」開始以降、利用する顧客数やアイコン関連の売上高は順調に拡大している。また、よろず経営相談の件数も増加しており、情報通信コンサルタントとしての同社の認知度も高まっている。アイコンサービスの増加は、よろず経営相談の増加につながり、更には、本格的な経営コンサルの増加へつながり、差別化、顧客囲い込み、高付加価値化などにつながる可能性が高い。
 
 
また、同社では、アイコン事業の更なる拡大・強化のためBRMC(Business Restructuring&Management Consulting)というアイコンのOEMによるネットワーク作りに注力している。同社の差別化された新しいビジネスモデルのノウハウの提供を通じて、パートナー数とアイコンユーザー数の拡大を目指す。13/9月末時点のBRMC経由のアイコン導入件数は、前年同期末比5.5倍と大幅に増加した。更に、情報処理技術者試験対策を中心としたIT教育サービスを提供する株式会社アイテックを買収するなど、アイコンに足りないコンテンツは今後も積極的にM&Aを活用し補完する方針である。
 
 
(2)独自の海外進出ノウハウによる経営コンサルの強化
同社の大久保会長は、十分な教育の機会が無いカンボジアにおいて、自らが設立し理事長を務める公益財団法人CIESF(シーセフ)を通して、教育インフラの構築から人材教育に至る広範な支援活動に取り組んできた。
ASEAN進出支援事業は、このCIESFの活動を通じて培った経験や人脈が活きている。「同社グループ及び顧客である中堅・中小企業の事業の成長を考える上で、アジア地域の成長を取り込む事が重要」と言う考えの下、既に、カンボジア(10年5月)、インドネシア(11年7月)、及びベトナム(11年8月)に現地法人を設立しており、12年3月にはミャンマーに駐在員事務所を開設した。
 
 
同社のASEAN進出支援事業である「グローバルアイコンサービス」は、海外進出前と進出後の様々な問題や障害を、ワンストップでサポート・支援するビジネスモデルである。情報提供から始まり、FS支援、現地法人の設立代行、採用・教育支援、バックオフィスの整備をトータルでサポートすることで、同社が最も得意とする情報通信技術を活用した日本と変わらない快適なオフィス空間を提供するビジネスヘつなげていく。
また、同社は、国内の行政機関、地域金融機関や海外の行政機関、各国工業団地などとのアライアンスを積極的に拡大することで、「グローバルアイコンサービス」の潜在顧客を発掘・育成している。
 
 
 
 
 
2014年3月期第2四半期決算
 
 
前年同期比4.7%の増収、同7.4%の経常増益
売上高は前年同期比4.7%増の179億7百万円。経常利益は、同7.4%増の5億73百万円。売上面は、ビジネスフォンやホームページ制作等が順調に推移したことや、ビジネスフォンやパソコンの施工保守ならびに光ファイバーやLAN工事を手掛ける子会社の外部向け売上が拡大したことなどにより、フォーバルビジネスグループが同3.8%の増収となった。更に、商業印刷物の企画や保険関連の事業を手掛ける子会社が好調に推移したフォーバルテレコムビジネスグループが同3.2%の増収となった。また、携帯電話の新規販売台数が前年同期比で増加したことで、モバイルショップビジネスグループも同8.6%の増収となった。
利益面は、事業拡大にともなう人件費等の増加の影響でフォーバルビジネスグループが前年同期比3.7%の減益となったものの、増収効果によりフォーバルテレコムビジネスグループが同28.9%の増益、収益性の高いスマートフォンの構成比が高まったモバイルショップビジネスグループも同11.8%増加した。売上総利益率は、前年同四半期末の29.4%から今四半期末は29.5%と若干の改善にとどまったものの、業務の効率化や経費節減に努めたことなどにより、販管費の伸び率が同3.9%増に抑制され、営業利益は同15.4%増加した。その他、持分法投資損失20百万円や貸倒引当金繰入額24百万円の計上などにより経常利益は同7.4%の増益にとどまったが、投資有価証券売却益を164百万円計上したことなどにより四半期純利益は同121.2%増加した。
第2四半期末の配当は、期初の予定通り実施しない。
 
 
 
アイコンサービスの売上高及び利用事業所数は、前年同期末比順調に増加している。
 
 
14/3期第2四半期末の総資産は13/3期末比20億96百万円減の144億99百万円。資産の減少は、売上債権と投資有価証券の減少が主なもの。負債純資産の減少は、仕入債務と未払法人税の減少が主なもの。当期の第2四半期の自己資本比率は39.9%と前期末から5.4ポイント上昇し、財務体質の健全性が高まった。また、今四半期末の有利子負債も3億59百万円と前期末の8億78百万円から減少した。同社は、無借金かつ自己資本比率50%を目標に、財務体質の強化を進めている。
 
 
CFの面では、法人税の支払い増加などから、営業CFのプラス幅が縮小したものの、投資有価証券の売却などで投資CFがプラスへ転換した。しかしながら、フリーCFのプラス幅は縮小した。また、有利子負債の削減や配当金の支払いなどにより、財務CFのマイナスが拡大した。
 
 
2014年3月期業績予想
 
 
前期比2.3%の増収、同13.6%の経常増益予想
14/3期は前期比2.3%の増収、同13.6%の経常増益の期初計画から変更なし。上期業績は順調に推移しているものの、情報通信業界や中小企業を取り巻く環境の不透明さを考慮した。企業経営を支援する「情報通信コンサルタント」集団として、IP統合商品の更なる普及促進、ビックデータ活用による新サービスの創出、スマートフォンなどの情報通信の活用促進の提案や東南アジア諸国への進出支援を通じて、売上の拡大を目指す。ITコンサルティングサービス「アイコン」を中心に引き続きフォーバルビジネスグループの売上が増加する見込み。業績予想を開示しているフォーバルテレコム(9445)は、前期比ほぼ横ばいを計画。
利益面でも、利益率の高い「アイコン」の売上構成比が上昇することに加え、更なる効率化による販管費抑制から営業利益率が改善する計画。約50人の新卒採用を行った影響で上期に一時的に利益率が悪化したフォーバルビジネスグループは、下期以降に利益率が改善する見込み。営業利益は13.7億円と同16.1%増加する予定。また、当期純利益も投資有価証券売却益の計上により13年7月9日に上方修正した計画から変更なし。
配当も、1株当たり年間17.5円の期初予想を据え置き。
 
 
今後の注目点
新たなビジネスモデルの中核をなすITコンサルティングサービス「アイコン」が順調に拡大している。しかし、同社ではアイコンサービスの普及を加速させるため、BRMC(Business Restructuring&Management Consulting)によるパートナー戦略を強化している。今後も同社の営業拠点のない地域を中心に、パートナーを有効に活用していく方針。パートナーを経由したアイコンサービスの拡大は、短期的に同社の業務委託ビジネスの拡大につながるが、それ以外にも、ハード機器販売の売上やより収益性の高い経営コンサルの獲得へもつながる。更に、こうしたアイコンユーザー数の増加は、今後の顧客囲い込みにつながり、同社の長期的な事業展開の財産となっていく可能性が高い。構築されたネットワークに対し、創意と工夫によるより付加価値の高いサービスの提供を行うことで、今後の収益機会が無限に広がる。将来の収益基盤の礎を築けるのか、今後のBRMC件数とアイコン契約事業所数の動向が注目される。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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