ブリッジレポート
(6890)フェローテック/山村 章社長
2003年12月3日(水)

フェローテックの中間決算説明会に出席しました。
山村社長を始め、経営陣が中間期決算概要、今後の取り組みについて説明されました。


山村 章社長


2004年3月期中間決算概要

<連結>
(単位:100万円)
金額
前年同期比
売上高
6,824
+9.0%
営業利益
16
−95.1%
経常利益
−267
前年同期  −87百万円
当期利益
−499
前年同期 −168百万円

エレクトロニクス産業の設備投資は低調に推移し、厳しい環境となりました。
コスト低減を目的として石英製造ラインやSMT(基盤実装)ラインなど中国子会社への移管をさらに進めたほか、CMS事業においてシリコンウェーハ加工の技術導入および設備搬入を順次進め、同事業を本格的に稼動させました。
しかしSARSの流行拡大により、石英製造ラインおよびシリコンウェーハ加工など、日本からの移管作業が一時的に停止したほか、関連会社のリチウムイオン2次電池製造会社ダイヤセルテックの中国子会社も操業遅延を余儀なくされました。また、9月以降の急激な円高による為替変動の影響を受けました。

セグメント別状況と見通し

1. 装置関連事業
金額
前年同期比
売上高
3,778百万円
+10.7%
営業利益
27百万円
−16.0%

半導体および液晶製造装置関連品である真空シールは設備投資回復の遅れから減収になりましたが、計画1,440百万円に対し実績1,436百万円と期初計画はほぼ達成しています。下期は米国主要ユーザーからの引き合いなどで上向いており、上期と同レベルの1,430百万円の売上を予想しています。

石英製品は増収となったものの、SARSによる中国子会社への移管の遅れや半導体生産の低迷から計画に達しませんでした。
下期については、全体的に拡大基調で、300mmウェーハ製造装置向けが成長しており、中国への生産移管の効果で収益改善が期待されています。予想売上高は1,570百万円としています。

2.電子デバイス事業
金額
前年同期比
売上高
1,819百万円
−22.8%
営業利益
206百万円
−48.2%

企業向けサーバーに使われるHDD向け部品のコンピュータシールは、上期はほぼ計画のとおりとなり、下期はサーバー関連のボールベアリング軸受需要が堅調なことから、690百万円の売上を予想しています。(上期実績652百万円)

自動車シート温調装置向けのサーモモジュールは順調に成長しています。納入先である米国アメリゴン社は、従来のフォード、トヨタ、日産に加えてGM、現代自動車(韓国)からの受注を発表しました。
下期は、自動車以外にもエレクトロニクス、バイオ、光学など新規用途の開拓も見込まれ、下期予想売上950百万円(上期実績805百万円)と、一段の拡大が期待されています。

3. CMS事業
金額
前年同期比
売上高
1,227百万円
+149.0%
営業利益
−202百万円

CMS事業はシリコンウェーハ加工、リチウムイオン2次電池製造、工作機械製造、装置部品洗浄などです。
ウェーハ加工とリチウム電池製造はSARSの影響で本格稼動に遅れが生じました。SARS対策費用、シリコンウェーハ事業立ち上げコストなどから営業損失となっています。 下期は、ウェーハ加工が拡大し本格稼動が開始するなど全体的に収益が改善し、一部事業は黒字化が期待されます。

 

2004年3月期通期見通し

<連結>
(単位:100万円)
通期予想
前期(2003年3月)
売上高
15,700
12,845百万円
営業利益
450
111百万円
経常利益
−230
−626百万円
当期利益
−620
−899百万円

上記のような各セグメントの状況をベースに、CMS事業を中心に売上が増加し、収益も改善することから、今上期を底に上向いていく見通しです。

 

転換社債を発行

2003年11月17日に23百万スイスフラン(約19億円、1スイスフラン=約84.65円)のスイスフラン建転換社債型新株予約権付社債を発行しました。
資金使途は子会社等への投融資および運転資金です。
効果としては、自動車シート温調装置向けサーモモジュール他の主力製品事業の拡大による収益への貢献と今後転換に伴う株主資本の増強があります。

 

研究開発

研究開発対象としては、「FFBの量産技術開発」と「サーモモジュールにおける高性能材料の開発」をあげています。
特にサーモモジュールは大きなテーマであり、発電用、省電力型など、より高性能のサーモモジュールの開発を進めます。より効率が上がればマーケットはさらに拡大すると見ており、この1年で結果を出していきたいと考えています。

 

取材を終えて

足元の数字のみを見ると厳しい結果ですが、下期からは底入れ、上向きと見ています。
加えて、ここ2−3年は種蒔きの時期として育ててきた事業の中から、サーモモジュールが順調に成長していますし、CMS事業も一部黒字化が見えてくるなど、真空シールに次ぐ新しい柱が育ってきたようです。
山村社長は、来期以降の収益構造はかなり変化していくだろうとおっしゃっていました。 収益構造の変化が進む同社の状況を引き続きウォッチしていきたいと思います。

http://www.ferrotec.co.jp/

 
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