ブリッジレポート
(4317) 株式会社レイ

スタンダード

ブリッジレポート:(4317)レイ vol.6

(4317)レイ/ 分部 日出男社長
2004年10月20日(水)

 

レイの中間決算説明会に出席しました。
分部日出男社長、分部至郎副社長が決算概要、今後の展開についてお話されました。


分部 日出男社長

 

2005年2月期中間決算概要
<連結>
 (単位:100万円)
 
中間実績
対予想比
対前年同期比
売上高
3,942
+6.7%
+8.1%
営業利益
181
+23.1%
-9.0%
営業利益率
4.6%
+0.6P
-0.9P
経常利益
179
+27.0%
-9.1%
中間純利益
83
+22.1%
-21.0%

対前年同期比で、増収ですが減益となりました。
大型展示会減少に伴う内部売上の減少による付加価値率の低下と営業強化のための人件費増加が減益の要因となっています。
売上の件数は増加しているものの、大型案件は少なく引き続き体質改善を継続していく必要性を感じているということです。

前回のレポートでも紹介しましたが、それぞれの事業分野のスピードアップを図る目的で、分社化を行いました。

<ビジネスコミュニケーション>
(販促企画): 株式会社ウィーズ・ブレーン 株式会社プレイズ (新設)
(演出機器): 株式会社プレント(新設)

<デジタルコンテンツ>
(映像制作): デジタルサイト株式会社
(映像合成編集): マックレイ株式会社(新設)

セグメント別動向
<売上高>
(単位:100万円)
 
中間実績
対予想比
対前年同期比
ビジネスコミュニケーション
1,885
+7.5%
+4.7%
デジタルコンテンツ
2,057
+5.9%
+11.6%
合計
3,942
+6.7%
+8.1%

両セグメント共に、計画値、前年同期を上回りました。

<ビジネスコミュニケーション事業>
展示会の規模縮小傾向の中、積極的な営業をかけた結果、JOB数は販促企画、機器演出共に大きく伸びました。
販促企画では、大型展示会減少をキャンペーンなどの受注でカバーし前年並みの売上を確保しました。
機器演出は、内部売上にあたる大型展示会の減少を、機器レンタル(プレント)やコンサートなどの直接外部取引でカバーし増収となりました。
件数は増加したものの、単価は低下しておりビジネスコミュニケーション事業の営業利益は81百万円(前年同期比 -34.7%)となりました。

<デジタルコンテンツ事業>
DVD販売は、順調に推移し黒字となりました。(前年同期は33百万円の損失) 映像製作は、前期並でした。
機材販売は、売上高は前年並みでしたが営業利益は若干のマイナスとなりました。 映像合成編集は、DVD制作が減少しましたが、編集スタジオ「マックレイ」で積極的に営業をかけ増収・増益となりました。
デジタルコンテンツ事業の営業利益は、99百万円(前年同期比 +32%)となりました。


2005年2月期業績予想
<連結>
(単位:100万円)
 
通期予想
対前期比
売上高
7,921
+3.6%
営業利益
454
+4.6%
経常利益
444
+3.5%
当期純利益
212
+2.4%

デジタルコンテンツ事業の好調をベースに、小幅ながらも増収・増益を予想しています。

<ビジネスコミュニケーション事業>
(単位:100万円)
 
通期予想
対前期比
売上高
3,932
-6.9%
営業利益
268
-35.3%

販促企画は大型展示会が縮小傾向であること、愛知万博にリソースを投入する必要があることから前期に比べ厳しく見ています。
演出機器も、当期がモーターショーの商用車開催の年であること、大型展示会の動向を見据えて厳しく見ています。

<デジタルコンテンツ事業>
(単位:100万円)
 
通期予想
対前期比
売上高
3,988
+16.4%
営業利益
185
+825.0%

DVDは、下期にやや伸びが鈍化し、営業利益は若干のマイナス予想です。 映像制作は、好調が継続すると見ています。
機材販売については、ブロードバンド放送設備の引き合いが好調です。 映像合成編集は、上期の実績を受け受注予想を増加させています。


今後の展開

<ビジネスコミュニケーション:総合企画>
高度な企画力を必要とする案件への引き合いは好調ですが、愛知万博などにリソースを集中する必要から大きな伸びは見込めません。しかし、博覧会は一過性のものであり、引き続きSP(セールスプロモーション)のボリュームゾーンの受注拡大を目指していきます。
そのため攻めの営業専門部隊を設置し分業化を図ります。
上期実績として、大型展示会の規模が縮小する中、キャンペーンなどの受注獲得で売上は前期並の実績を残すことができました。
今後は分社化した「ウィーズ・ブレーン」、「プレイズ」という2つのブランドに加えて、携帯電話による2次元コードを使ったSP手法「即チャ」によって、通期計画を達成していく考えです。

<ビジネスコミュニケーション:制作演出>
ボリュームゾーンの映像機器のレンタル市場への営業強化と、大量なJOBをこなすための業務システム化の推進を目指しています。
直接取引きサービス(プレント)は分社化を実施。今後はWEBからの直接受注にも注力するとともに、営業の組織化、マニュアル、品質向上プロジェクトなどにも取り組んでいます。
プレントのJOB数は、昨年度の年間2,202本に対し、今上期だけで1,472本と大きく伸びています。

<デジタルコンテンツ:総合企画>
映像制作については、TVCMの前期の黒字化をバネに、新規顧客を開拓し拡大を目指します。
DVD販売は、今後も大量リリースの予定です。アニメ系はセルに加えレンタル市場にも乗出し拡大を進めます。音楽系は、米国イメージ社(洋楽ロック系)と業務提携し、更なる成長を目指します。
機材販売は、放送機器に特化し、放送機器分野でのソフトハウスを目指します。営業人員を増強し、3D-CGレンダファームやシネウェーブなど、ボリュームゾーンにも積極的に営業をかけていきます。

<デジタルコンテンツ:制作演出>
西麻布、五反田に次ぐ第3極の開設を視野に入れた、準備の時期であり、営業力&技術力を強化し顧客の信頼確立、スタジオ外注のシステム化、CGや撮影など付加価値部分の強化を進めてきました。
この結果、売上高、JOB数ともに増加したため、11月に第3極「マックレイ天王洲スタジオ」を前倒しでオープンさせます。
「営業強化プラン」、「付加価値部分の強化」を継続していきます。


取材を終えて
対前年同期比で増収ですが減益となりました。
分部社長は、「売上の件数は増加しているものの、大型案件は少なく引き続き体質改善を継続していく必要性を感じている」ということです。
そうした中、プレントの順調な拡大、マックレイ第3極の開設などプラス要因も見られるようです。
引き続きフォローしていきたいと思います。

http://www.ray.co.jp/